俳句 (Haiku) Feed

2022年8月17日 (水)

「終戦記念日・墓参・盆」の俳句

    

2019_jpower_3(写真)

J-Power Groupのカレンダー8月の一部分

   

   
ひまわり」がウクライナ
国花とみなされていることを最近知りました

梅東風や届け世界にこの思ひ」をご一読下さい。

    

あれ無くば愚痴のタラたら秋の昼

  

「TOKYO 2020」の開催をワクチンの開発・普及が進み新型コロナウイルスの感染拡大の収束が期待されるまで2年間延期していたら、暗殺による安倍晋三元総理大臣の不慮の死も起こらず、世界の歴史は変わっていたかもしれません

  

安倍晋三前総理大臣の「完全な形で開催する」という発言にもかかわらず、「オリパラ」の開催を新型コロナウイルスの感染拡大が収束するまで何故延期しないのか、マスコミもそのことに何故触れないのか、不思議に思っていますが、ゴルフ談義政治談議も「あれが無かったら」と愚痴や反省がしきりです。

  

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(写真)

TV画面を撮った写真の一部分。

NHK-TV画面そのものではありません。   

  

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ここをクリック(タップ)して、「《戦争と平和》(俳句と川柳:終戦記念日特集)」をご覧下さい  

  

   

    

(2022.8.17の記事)               

  

墓参1

家はみな杖にしら髪の墓参   

         (芭蕉)

  

(墓参2)

にぎやかに孫の先達墓参 

      (山口郁子)

      

(青色文字をタップしてリンク記事をご覧下さい。)

「終戦記念日」の8月15日頃になると恒例の如く、閣僚の靖国神社参拝が話題になります。

  

「靖国神社」は、日本を「一億玉砕」という際限のない戦争に駆り立てた戦争責任者とその犠牲者を合祀しており、軍国主義・国家主義を推進した軍閥政府によって戦意高揚のために利用され、今や日本の伝統文化や現代の民主主義と相いれない歴史的遺物となっています。

政府主催の全国戦没者追悼式」や戦没者・遺族それぞれの「お墓参り」で追悼すれば良い筈なのに、何か不足があるのでしょうか?

  

遺族でもない政治家が靖国神社へ参拝することに対しては、政治家としての歴史観・倫理観に疑問を感ぜざるを得ません。

    

「岸田政権になって初の『終戦の日』のきのう、高市早苗経済安全保障担当相と秋葉賢也復興相の2閣僚が靖国神社に参拝した。その2日前には、西村康稔経済産業相の参拝もあった。」

(・・・中略・・・)

「犠牲者を悼むのは当然だ。しかし、靖国神社は軍国主義を支えた国家神道の中心的施設である。しかも、東京裁判戦争責任を問われたA級戦犯14人が合祀(ごうし)もされている。

 閣僚ら政治指導者の参拝は、遺族や一般の人々が手を合わせるのとは違う。日本が戦争への反省を忘れ、過去を正当化しようとしていると受けとる人がいることに思いをはせるべきだ。憲法が定める政教分離の観点からの疑義も忘れてはならない。」

(以下省略)・・・

2022816日付けWEB朝日新聞社説「閣僚靖国参拝 首相の歴史観を問う」より抜粋)

  

岸田総理大臣は「民信無くば立たず」をご存知でしょう!?!

   

萩生田光一政調会長と生稲晃子議員など、政治家と「世界平和統一家庭連合」(旧名称:「世界基督教統一神霊協会」、旧略称:「統一教会」)とのもたれ合いの関係や「旧統一教会」の名称変更当時の政府・官僚の対応などが問題になっています。 

  

萩生田氏は「適切に対応する」と言っていますが、「何が適切な対応か」、純真で善良な信者が「いじめ」の対象にされないように、安倍亜流のまやかしや保身の為ではない、政治家として責任のある公明正大な説明をする義務があるでしょう

  

政治の透明性を確保するために、NHKなどマスコミは一歩踏み込んだ取材と報道をしてほしいものです

   

この「旧統一教会」に関わる問題や安倍晋三元総理大臣を国葬にすることの是非などについて国会での審議を求めている国民の声に是非とも応え、岸田政権が国民の声に耳を傾ける謙虚さを失わず、安倍・菅政権の単なる亜流の継承ではない国民の為の政策を推進してくれることを切望しています。

   

本との出会い(1)『あの海にもう一度逢いたい』」をご覧下さい。

薫風士の思いを詠んだ俳句・川柳擬きが、いささかでも貴方の「憂さ晴らし」になれば幸いです。

        

秋風や邪教に足をすくはれて

政治屋の卑怯な言動秋暑し

他人事(ひとごと)の如き答弁秋の空

アイドルの安倍チルドレン秋の風

   

爽やかな納得のゆく釈明を

願はくば釈明を聴き涼新た(りょうあらた

 これは「叶わぬ期待」でしょうか? 言葉の力・俳句の力《癒し》」をご覧下さい。

      

国葬の歴史たどりし秋思かな

      

宗教と科学の対立と融合」をご一読下さい。

   

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 (写真)

TV画面の一部分です。

タップ拡大してご覧下さい。

        

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

    

2022年8月13日 (土)

「山の日」を満喫しけりユニトピア (吟行写真集)


故郷を「まんぽ俳句」で元気に、未来に繋ごう

 


(PS.2024.7.8)
五月晴の吟行《ユニトピア》」をご覧下さい。

2022年8月11日、「山の日」に、コロナ禍にせよ、WEBゲームに嵌って家に閉じこもっているのは健康に悪いので、丹波篠山市の「ユニトピアささやま」に家族で出かけました。

タイトルは「ユニトピアささやま」を賞賛する薫風士の俳句です。
まんぽ俳句」を口遊みながらスマホで写真を撮りました。

 

 
ユニトピアかつら並木の影涼し

親子行くアスレティックや深緑

林越しプールの子等の声賑し

緑映ゆ昼餉の窓の矢代池

特産の黒豆カレー夏の昼

幼子の帰路は鼻歌雲の峰

 


写真を掲載しますので、疑似吟行をお楽しみ頂ければ幸いですが、現地を訪ねて吟行されることをお勧めします。
  
ここをクリック(タップ)して、「楽しい吟行(四季の写真俳句特集)」をご覧下さい。
貴方の吟行のご参考になれば幸いです。



青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

1974_haiku 「俳句HAIKU」の累計アクセスが79万123になりました。
ご愛読ありがとうございます。

 


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2022年8月 8日 (月)

英語俳句誤訳集《言葉の壁》

   

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日本伝統俳句協会8月のカレンダー(一部分)


8月7日は立秋です。

 


 


「立秋」の俳句は、青色文字をクリックして、「歳時記(俳誌のサロン)」の例句ご覧下さい。

 


1911(写真)
(ロンパイ夫妻の鎌倉訪問の「俳写」の一部。)
「Beigian」とあるのは「Belgian」のミスタイプで、酷い誤訳になります。

写真をクリック(タップ)拡大してご覧下さい。


 

俳句の英訳を紹介するサイトが最近増えており、知人がメールしてくれたような翻訳というよりデザイン性を高めた「俳写」と称する写真英語俳句などもあるようです。

 

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1914_b ロシア侵攻によるウクライナ戦争に思いを馳せて元EU大統領ファン・ロンパイさんが詠んだ次の俳句と翻訳が、句友が知人からもらった新聞記事に、ありました。

 

 

新聞の写真をタップ拡大してご覧下さい。

 

Cannons thunder
while summer flourishes
The sun will win

 

砲音に太陽真上日の盛り
   (星野高士訳)


 

俳句は様々な解釈が出来ます。
星野さんの翻訳は伝統俳句的名訳でしょうが、その翻訳からロンパイさんの句に込めた思いを理解するのは難しいのではないでしょうか?
翻訳する場合は作者の意図を汲んで原句の意味を忠実に訳出する方が望ましいと思っています。
ロンパイさんはイソップ寓話「北風と太陽」を念頭に、「太陽が勝つ」という表現をしたのではないでしょうか?
上記の翻訳にはそのような原句のニュアンスが無いので、原句の句意を尊重して、次のように試訳しました。

 

 

夏最中 轟く大砲 勝つ太陽

 

上記試訳は、「なつさなか とどろくたいほう かつたいよう」と、三段切れですが、原句の句意を忠実に訳出しています。

 

英語と日本語とは言語の構成が全く異なるので、リズムより句意を優先して翻訳するのが良いと思います。

 

俳句の翻訳や英語俳句が普及することは大いに歓迎すべきですが、時折気になる誤訳があります。
さまざまなタイプの誤訳がありますので、誤訳に関する記事を特集しました。

    

これまでに書いた記事は次の通りです。
青色文字のタイトルをタップ(クリック)して、ご覧下さい。

 

俳句の国際化 《言葉の壁を破るチャレンジ

 

柿食へば」の誤訳《俳句の力・言葉の壁

 

俳句をユネスコ世界無形文化遺産へ(草の根運動

 

高浜虚子の俳句「壺すみれ」をHAIKU(英語俳句)に翻訳する

 

俳聖の偉蹟を尋ね秋の伊賀(俳句と写真

 

芭蕉300句の英訳チャレンジ:「あやめ草」(21/300

 

高浜虚子の100句(100 HAIKUs of TAKAHAMA Kyoshi)(31~40

 


青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

 

2022年8月 3日 (水)

《芭蕉記念館・俳句の散歩道》真夏の吟行俳句と写真

    

(2023.2.22 更新)

   

17147月12日に東京大学で開催されたヘルマン・ファン・ロンパイ元EU大統領の講演を聴くために上京した序に芭蕉記念館を訪ねました。

松尾芭蕉の俳句300句の英訳国際俳句協会のホームページにシリーズで掲載中なので参考になる資料を調べるのが目的です。

      

掲載した写真はごく一部ですが、ここをクリック(タップ)すると、芭蕉の奥の細道:俳句の散歩道」をご覧になれます

ここをクリック(タップ)して、ロンパイ氏の文化賞受賞記念講演「今日のグローバル化し緊迫した世界情勢下での俳句の役割」をご一読下さい。

 

写真と拙句がコロナ禍の慰みになれば幸いですが、是非とも現地を訪ねて吟行されることをお勧めします。

  

真夏日の迷ひし街の道しるべ

前方の新大橋とその標識に気を取られ、歩道右側(バス道路沿い)の道案内の小看板を見落としました。

  

大川の新大橋や風涼し

折り返す新大橋や朝曇

「涼し」や「朝曇」は夏の季語です

   

夏草や赤穂浪士ゆかり道

夏草や兵どもが夢の跡(芭蕉)

大川沿いの「俳句の散歩道」の入り口が分からず、「赤穂浪士ゆかり道」の高札に迷いました。

    

風涼し園児指さす芭蕉庵

このあたり目に見ゆるもの皆涼し 

        (松尾芭蕉

   

園児らの見入る稲荷蔦青葉

ガイドが園児達に「芭蕉稲荷神社」の説明をしていました。

「蔦」は秋の季語ですが、「青葉」は夏の季語です

   

看板を隠し茂るや大芭蕉

看板を隠す芭蕉が道しるべ

「茂り」は夏の季語、「芭蕉」は秋の季語です。

   

記念館見つけ一息汗拭ふ

汗拭ひ御釣り入れたる募金箱

ウクライナ支援の募金箱が窓口にありました。

   

節電の緩き冷房展示室

夏蒲団厚きに鎮座石蛙

鎮座してすまし顔して何蛙

「芭蕉遺愛の石の蛙」は黒ずんでいて一部分欠けていました。近づいてよく見て、やっと「蛙」だと納得しました。「石蛙」は紫色の分厚い立派な座布団に鎮座していましたが、「布団」は冬の季語です。夏の吟行なので「厚き布団」とせず「夏蒲団」と表現しましたが、「夏蒲団」は薄いのが普通です。

   

夏草や大川愛づる芭蕉像

古池の句碑を見下ろす夏木立

夏草音の字見えず芭蕉句碑

芭蕉記念館の庭の句碑は古びて字がよく見えませんでしたが風情があります。 

   

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

   

   
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2022年7月30日 (土)

「柿食へば」の誤訳《俳句の力・言葉の壁》


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松尾芭蕉や高浜虚子の俳句を英訳して、国際俳句協会のホームページに投稿している関係で、「英語俳句」をGoogle検索して、「英語で俳句!?詠んでみましょう!Haiku!」を読んでいると、正岡子規の俳句「柿食へば」の英訳に誤訳があるのに気付きました。
(写真をタップ拡大してご参照下さい。)

 


柿食へば鐘が鳴るなり法隆寺

この俳句の「柿くへば」の助詞「ば」は「仮定」ではなく、「したところ」という意味で、「柿を食った時に丁度」という意味です。
(「俳句を楽しもう! フラワータウンカレッジ講演の要旨」参照。) 

 

NativeCampさん
英語が巧でも日本語をよく理解しなければ俳句の英訳は出来ませんよ!

どうぞ、「英語で俳句!?」の記事を速やかに見直して、

子規の有名な俳句の誤訳を訂正して下さい。

子規の代表句の一つの誤訳が世界に広まって、俳句や子規に対する誤解が生じては拙いですよ!
  
先日、「俳句HAIKU」の記事「言葉の力・俳句の力《癒し》」を書きましたが、国際俳句協会HPの「英語でわかる芭蕉の俳句」や「高浜虚子の俳句をバイリンガルで楽しもう!」を読んで頂き、「俳句の奥深さ・面白さ」や「翻訳の難しさ」をご理解頂けると幸いです。

 


国際紛争の原因の一つは「言葉の壁」です。
ロシアがウクライナ侵攻を止め、「血に染むなドニエプルてふ春の川」で述べた如く、ウクライナに春が来ることを祈っています
政治家も言葉を大切にして欲しいものですが、世界の人々が「言葉の壁と力」を理解して、俳句を通じて世界平和を実現する地道な努力をしてくれることを切望しています
この思いをSNSでシェアーして頂けると望外の喜びです。

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。
 

2022年7月25日 (月)

俳句《蜂・蜂の巣》

   

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「蜂」や「蜂の巣」は春の季語ですが、数週間前から拙宅のカーポートの屋根に蜂が巣を作っているのに気付きました。

 

刺されると嫌なので取り壊そうかと思いましたが、せっせと巣作りに励んでいる様子を見ると、危険な「蜜蜂」や「あしなが蜂」ではないので、そっと見守ってやろうという気になりました。

   

カーポート巣作り励む蜂の群

蜂群て子育て中か見守らん

    

「歳時記」(俳誌のサロン)の「蜂」の例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

  

例句の詳細は青色文字(季語)をタップしてご覧下さい。

    

蜂1

との曇り格天井に土蜂の巣 

        (峯高子)

  

蜂2) 

蜂の巣のいびつに太りゆく大暑 

       (河原敬子)

  

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

   

2022年7月23日 (土)

内科医の待つ間の癒し熱帯魚

    

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新型コロナウイルス感染第7波が急拡大し、全国の一日の新規感染者が7月23日には初めて20万人を超えました。

 

医療体制の見直しと経済効果を考慮したコロナ感染拡大防止対策を友人と話題にし、「俳句HAIKU」の記事で提言していましたが、反応の無い状態だったのを残念に思っていたところ、遅ればせながらでも、その反応と言える動きが岸田政権で漸く出てきたことは救われる思いです

    

2022年の土用の丑の日は7月23日と8月4日なので、拙句をタイトルとし、「かかりつけ医」と「土用の丑の鰻」に因んだ「まんぽ俳句」を掲載します。

 

青色文字(季語)をタップ(クリック)して、「歳時記」などの例句をご覧下さい。

   

節電の明るさ淡き熱帯魚

冷房は緩めの内科律儀かな

かかり医は律儀な寡黙蝉時雨

主似し内科医院の熱帯魚

カナカナか狭庭の初音法師蝉

の初音の林夕日映ゆ

ひぐらしに暮れゆく林飛行雲

聞く耳何処を向くや法師蝉

我が命医者頼みとし鰻食む

鰻食みコロナ7波に負けるまじ

風涼しワクチン接種終へし帰路

        (薫風士)

 

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「俳句HAIKU」のアクセス累計が縁起の良い数(780,780)に達しました。

「俳句HAIKU」をお楽しみ頂ければ幸いです。

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青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。  

           

2022年7月19日 (火)

「海の日」の俳句と写真

     

(2024.7.15 更新)

海の日の底割れしたる台詞かな

 

海の日や街角の門に立つ日章旗

       (薫風士)

  

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俳句は、俳誌や新聞などに投句して特選を目指す楽しみ方もありますが、私的なことを一人で口遊み心の癒しにするのも俳句の楽しみ方の一つだと思います。ここをタップして、「言葉の力▪︎俳句の力《癒し》」をご覧下さい。

    

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海の日」に子供が狭いマンションでWEBゲームに耽っているのは不健康なので、幼孫を神戸のハーバーランドに連れて行きました。

   

猛暑なので長居は出来ませんでしたが、行きずりの風景を詠んだ拙句と写真を掲載します。

  

海の日やゲームに耽る子を宥め

連れ出すはシャーペットには目が無き子

冷酒酌み久方振りの神戸牛

海の日や復興なりし神戸港

海の日やハーバーランド溢る人

復興のメリケンパーク浴衣連れ

子等燥ぐ地震の跡地噴水に

夏草や地震公園は鎮まりて

片陰を「まんぽ俳句」を口遊み

涼しさにほっと一息帰路の地下

    

新型コロナウイルス感染拡大第7波の急拡大が懸念されます。

俳句《涼し》死の話」をご覧下さい。

     

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青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

  

   

2022年7月14日 (木)

「言葉の力」・「俳句の力」《癒し》

     

2022年7月11日に、鎌倉八幡宮の「直会殿(なおらいでん)」で開催されたヘルマン・ファン・ロンパイEU名誉大統領と高野ムツオ日本現代詩歌文学館館長(「小熊座」主宰)の講演(俳句ユネスコ登録推進協議会国際俳句協会の共催)を拝聴しました。

 

この講演会は、「言葉の力」がテーマでしたが、両氏のお話から「俳句は癒しになる」という印象を受けました。

   

1792_haikuロンパイ氏は次の自句を引用し、「自然を観察して俳句を詠むことによって、人は謙虚になる」と言われました。

 

ロンパイさんのお考えに共感し、俳句を世界に普及する一助となればとの思いで、2017年頃から草の根運動の記事を「俳句HAIKU」に書いています

  

An old dog faithfully

plodding at his master’s side,

Growing old together.

   

忠犬や主人に沿ひて相老ひて 

       (訳:薫風士)

   

犬や猫などペットを飼っている人は沢山いますから、ロンパイさんはそのことを詠まれたのでしょうが、ひょっとして愛犬「チュヌ」をスポークス・ドッグにした「チュヌの便り」のことも小耳に挟まれたかもしれないなどと、我田引水の解釈をしています。(お笑)

  

ポーランドの旅(写真と俳句・講演のことなど)」をご覧下さい。

    

ロンパイ氏が東京新聞に投稿された俳句の試訳をしました。

ここをクリックして、記事の詳細をご覧下さい

  

A sunny wheat field

Strewn with senseless death

Hungry for peace

  

陽に煌めく麦畑

遠近(おちこち)に意味なき死

平和に飢ゑつ

  

上記の和訳は、5・7・5の定型に捉われず原句のニュアンスを訳出した薫風士の試訳です。

 

原句は「5・5・4」音節ですから、「俳句」と言えるでしょうが、この試訳は「10・10・7」のリズムですから「俳句」というより「三行詩」というべき翻訳です。

 

俳句は省略の文芸ですから、悪く言えば片言であり、その解釈は読者次第です

 

英語などの俳句を翻訳する場合は、日本語としての俳句の形式より、作者が原句に込めた思い・句意を訳出することが大切だと思います。

                  

高野氏は東日本大震災に遭い、自宅へ徒歩で帰る途次にも自然に俳句が浮かび力づけられたと、「俳人の『俳』は人に非ずと書く」と冗談気味に言われたのが印象的でしたが、この言葉と津波を詠んだ次の俳句と関連付けて深読みすると、この俳句の面白さ・深さがわかるでしょう。

  

車にも仰臥(ぎょうが)という死春の月

    (高野ムツオ)

  

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高野ムツオ氏の俳句はここをクリックしてご覧になれます

   

   

  

   

ここをクリック(タップ)すると、HIA 国際俳句協会HPの記事「ファンロンパイ旋風」で、ファン・ロンパイ夫妻の来日・俳句交流の状況などの写真をご覧になれます。         

  

川柳の友を偲ぶや文化の日   

ヨイクの日和平祈るや朧月

夏休み孫の成長我が癒し

大人びた言葉口真似夏休み

「ちなみに」が口癖の子風涼し

         (薫風士

   

ここをタップして、ウクライナへの応援句「ヨイクの日和平祈るや朧月」をご覧下さい

      

ここをクリック(タップ)して、「『花祭』の俳句《21世紀の宗教・世界平和を考える》」をご覧下さい。

  

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青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。   

   

2022年7月 8日 (金)

俳句《涼し》「死の話」

               

 風生と死の話して涼しさよ

       (高浜虚子)

(「俳句の鑑賞 《年忘れ・忘年会》」参照)

    

人の死には様々な要因がありますが、この俳句の「死」は自然死のことでしょう。

  

「涼し」の俳句と言えば、高浜虚子が「富安風生との死の話」を詠んだ俳句を思い起こします。

7月16日は閻魔詣の日です。虚子と風生は、閻魔大王の裁きなども話題にしたかもしれません。

     

2022年7月8日、安倍晋三元総理大臣が奈良で7月10日の参議院選挙の候補者応援演説中に山上徹也容疑者に手製の密造銃で撃たれ死亡したニュースに驚きました。   

このようなテロ行為が現代の日本に起こるとは予想もしていませんでした

   

プーチン大統領下のロシア軍のウクライナ侵攻・戦争を許せませんが、テロ行為も許せません。

   

安倍晋三元総理の行為も、山上徹也の行為も、「罪を憎んで人を憎まず」の寛容の精神で、民主主義を堅持しましょう

     

政治家に欠かせない要件は、人間としての倫理観・節操です。

世の中には善良な老人や若者を抱き込む口先の巧みな詐欺師や洗脳の巧みな似非宗教家・宣教師が少なからずいます。

政治家は特定の宗教団体にメッセージを送る場合など、その団体の本質を見極める責任があるでしょう。

  

似非宗教や似非政治家・政治屋に惑わされないようにしましょう!    

諦めないで、まやかしの無い公明正大な候補者・政治家を見極めましょう

候補者が政治家として国民の信頼を裏切らないことを切望しています

       

世の中は思い通りにならないのが常です

駄句を口遊んで憂さ晴らしをすることにします。

  

コロナ禍の国葬論議溽暑かな

涼しさや畳にごろ寝窓開けて

窓開けて耳を傾け夏座敷

真夏日や選挙カー行く遠音して

選挙カー去りて日陰庭手入れ

見紛ひし殿様蛙色を変へ

聞こえしか亀鳴く声の民の声

選挙終へ小雨に濡れて涼しけり

速報や参院選の溽暑の夜

    

忖度を強ひらる国や昼寝醒め

露けしや人の葬儀も様々に

ひとはく」の旗ひらめかし風涼し

    

コロナ禍の国葬如何秋の風

     

「BA.5」などの変異株による新型コロナウイルス感染第7波が急拡大しています。

「弔問外交」がコロナ禍に成功するでしょうか?

   

温暖化による台風・豪雨のみならず、大地震の発生などが懸念される現状に鑑み、老朽化したインフラの改修国土の保全のために貴重な税金・国費を有効に使うことを最優先にすべきでしょう!

  

安倍晋三元総理の国葬をしたいという安倍シンパの考え方を理解できないこともないですが、パンデミックに対応すべく医療体制を根本的に見直して、国民の経済活動の活性化を促進することを優先してほしいものです。

   

22728

忖度」は国民のためにすべきでしょう

  

岸田内閣が国民の声に耳を傾けて、真に国民の為になる政策を推進してくれることを切望しています。

    

老鶯已むにやまれぬこの思ひ

八月思ひ格別皇居前

涼しさや一人連句口遊み

     

拙句を前座にして「歳時記」(俳誌のサロン)から「涼し」の例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

例句の詳細は青色文字(季語)をタップしてご覧下さい。

     

涼し1

片隅に居て涼しかり寺の句座 

      (田中藤穂)

   

涼し2

老涼し不在者投票労られ 

     (田中としを)

  

涼し3

天主堂跡にマリアの像涼し 

      (林和子)

 

涼し4

能もなき教師とならんあら涼し 

      (夏目漱石)

 

涼し5

シヤンプーの済みし老犬星涼し 

       (中野薫)

  

涼し6

涼しさや行燈消えて水の音   

      (正岡子規) 

  

涼し7

庭一番涼しき処犬が占め 

      (北嶋薫)

  

涼し8

大の字に寝て涼しさよ淋しさよ   

       (一茶)

    

涼し9

豪快な雷雨の後の涼しさよ 

      (小峯雅子)

  

涼し10

トロッコで燥ぐ園児ら風涼し 

      (難波篤直)

 

涼し11

お大事に医師の笑顔や風涼し 

     (大木清美子)

   

涼し12

涼しさや庭のあかりは鄰かな  

      (永井荷風)

 

涼し13

石をもて水もて鎧ひ城涼し 

     (古賀しぐれ)

  

涼し14

人悼む心の旅路露涼し  

      (稲畑汀子)

  

涼し15

立つたまま馬の居眠り風涼し 

      (荒井和昭)

   

涼し16

ひとしきり涼しさを撒き通り雨 

      (風間史子)

 

涼し17

星涼し眠りの早き漁師町 

     (柴田佐知子)

    

涼し18

クルーズに始まる旅吟星涼し 

      (辻田玲子)

  

涼し19

指輪なく涼しく淋し薬指 

      (今井千鶴子)

        

22716_7

(写真)

日本伝統俳句協会7月のカレンダー(一部分)

  

  

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2022年7月 6日 (水)

猛暑日やフロイデの伏せ慈雨上がり

     

7月7日は七夕です。

ウクライナ戦争中止せよ!」のキャンペーンを七夕祭りで広げましょう! 

   

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2275_2梅雨明けの猛暑が続き水不足を懸念していましたが、久しぶりに慈雨が降りました。

大雨災害に苦しんでいる地方もありますが、当地は慈雨と言える状態でした。        

    

運動不足解消の「まんぽ」をして、「ひとはく」の新館前で「フロイデ君」に会い、口遊んだ拙句をタイトルとしましたが、下記にも掲載します。

   

・愛犬の雨後の煉瓦に伏す溽暑

涼しかり雨後の煉瓦に伏せをして   

茶寿目指し八十路の朝の溽暑歩す   

・早朝の漫歩に変化夏の雲

     

「フロイデ」はベートーベンの「第九・歓喜の歌」でお馴染みでしょうが、ドイツ語で「歓喜」の意味です。

その名に相応しく、フロイデ君(8歳?)は写真のように優しいレトリーバーです

「なでなで」すると尻尾を振り、愛犬「チュヌ」を思い起こさせました

ここをクリックしてチュヌと出会ったワンちゃんたちをご覧になりチュヌを偲んでやって下さい

  

ウクライナ戦争が速やかに終わり、世界の人々が心から「歓喜の歌」を歌える日の来ることをチュヌも彼の世から祈っています

   

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7月10日は参議院選挙が行われます。

まやかしの無い公明正大な候補者を見極めましょう。

候補者が政治家として国民の信頼を裏切らないことを切望しています

  
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2022年7月 1日 (金)

俳句 《夏越・茅の輪》

     

句を口に心を癒す夏越かな

      (薫風士)

   

梅雨の亀の呟き《政界の若返りを!》」をご覧下さい。

   

(2022年7月1日の記事)

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(写真)

鎌倉八幡宮の大茅の輪

 

三輪神社の「水無月大祓式」

   

「カラー図説 日本大歳時記」(「夏越」の解説ページ)    

写真をタップ・拡大すると解説と例句をご覧になれます。 

    

 夏越」は「なごし」と読み、「水無月」は「みなづき」と読みます。

俳句が「夏越」や「茅の輪くぐり」に劣らず「癒し」になる人々もいます

   

「水無月大祓式」が地元の三輪神社で行われ、句作の参考にお参りして御祓を受けました。

   

句材とて夏越の祈り真摯にす

夏越にも世界平和を祈りけり

         (薫風士)

  

拙句を前座として、「歳時記」(俳誌のサロン)などの例句を抜粋・掲載させて頂きます。

例句の詳細は青色文字(季語)をクリック(タップ)して、ご覧下さい。

  

(歳時記)夏越

   

悔いることやめて生きなむ夏越の日 

        (山田孝枝)

   

夏越御飯ウイルス終息祈りけり 

        (深川敏子)

    

看取りゐて夏越神楽の胸にしむ 

        (鳥居公子)  

   

(575筆まか勢)夏越

   

ちやぽちやぽと腹で酒鳴る川祓

       (茨木和生

   

よき齢を召されし禰宜や夏祓

       (深見けん二

   

出水の賀茂に橋なし夏祓

        (蕪村 )

  

御祓して浅き流れや石光る

       (河東碧梧桐

 

月入れて全き円の大茅の輪

        (有馬朗人)

     

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2022年6月30日 (木)

俳句の鑑賞《西日》

    

候補者の乱立ポスター西日さす

      薫風士

   

候補者が政治家として国民の信頼を裏切らないことを切望しています 

 

まやかしの無い公明正大な候補者を見極めましょう。

単なる売名行為をしているのではないかと思うような泡沫候補者や元タレントの人気にたよる安易な選挙対策もあるようです。

このような状況は、「日出る国」が「日沈む国」になる前兆なのか、「日沈む国」が「日出る国」に再生する前兆なのか、いずれにせよ、政治家は国民の期待を裏切らないように公明正大な政治を推進して欲しいものですが、選挙権を放棄することなく、まやかしの無い有言実行の候補者を見極め、しっかり考えて投票しましょう。

     

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冒頭の写真を詠んだ拙句を前座にして、「歳時記」などから「西日」の例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

  

青色文字をタップ(クリック)して例句の詳細をご覧下さい。   

      

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2年ほど前にTV4ch.のプレバト俳句を見て、梅沢富男永世名人の「西日」の俳句に対する夏井先生の添削が腑に落ちなかったので、「作者の思いを活かして!」という記事「プレバト俳句『西日』の添削 」を書きました

         

愛犬の遺影を横に昼寝かな

下窓に西日の影やごろ寝醒

西日差す翳の遺影や犬と猫

          (薫風士

   

西日1

西日さす見返り柳見落とせり 

        (桑垣信子)

 

西日2

西日さす壁に助動詞活用表 

       (堀本祐子)

 

西日3

玄関のドアノブ熱し大西日 

       (寺本妙子)

  

西日4

ひと駅で空きし車内よ大西日 

        (出口誠)

   

西日5

真つ向に富士や西日の坂下る 

       (小川玉泉)

   

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2022年6月29日 (水)

「七夕」・「鯉と錦鯉」《季語の考え方・使い方》

         

(2023.8.19 更新)

俳句の日季語を活かして句に遊ぶ」や季語とお題を考える」「猿回し《季語とは何か》」「季語・季題を考える俳句特集などをご覧下さい。

青色の文字をクリックすると、リンクされた記事をご覧になれます。

   

(2022.6.29)   

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自然の季節感と俳句の季語との違和感について、俳句雑感(5)《西瓜割(夏の季語)と西瓜(秋の季語)について》俳句雑感(6)《季語と切れ字・猛暑日と立秋》書きました。 

お読み頂いた方も少なからずいらっしゃると思いますが、別の視点でこの記事を書いています。

何らかのご参考になれば幸いです。

   

「七夕」や「星祭」は秋の季語とされていますが、多くの所で七夕祭りを7月7日にしています。

実際の季節と歳時記の季語の分類に齟齬が生じるのは、「旧暦」と「二十四節気」に基づいて決められた季語を「新暦」に当てはめるからです。

俳句を個人的に楽しむには、「歳時記の分類に捉われず」、自分の感じた季節感を活かす季語を使い、投稿する場合は、「選者の指定する条件に合わせて推敲する」と良いでしょう。

   

 「蛙」は「春の季語」とされていますが、「雨蛙」や「蟇(がまがえる)」などは「夏の季語」とされています。

 (「俳句鑑賞:《かえる・蛙・雨蛙・青蛙・牛蛙・土蛙・殿様蛙・蟇・河鹿》」参照。) 

    

「猫」は季語ではありませんが、「恋猫」は「春の季語」で、「竈猫」は「冬の季語」です

また、「帽子」は季語になりませんが、「パナマ帽」や「麦わら帽子」は「夏の季語」です

同様に、「ズボン」は季語でなく、「半ズボン」は「夏の季語」です。

このように、日常的な言葉が実際の季節に合えば「季語」として成立するでしょう。  

「鯉」は季語になりませんが、「緋鯉」や「錦鯉」は、「熱帯魚」や「金魚」と同じく鑑賞魚として「夏の季語」になっています。

最近は「目高めだか」も鑑賞魚として高値で取引されているようです。

    

内科医の寄れば寄り来る熱帯魚

内科医の思ひは癒し熱帯魚

錦鯉幼の声に応へ来し  

  

拙句を前座に掲載しましたが、青色文字をクリックして「歳時記」や「575筆まか勢」の例句や解説記事などをご覧下さい。

   

歳時記

橋からの影に集まる緋鯉かな

        (苑実耶)

      

575筆まか勢

映りたるつゝじに緋鯉現れし

       (高浜虚子)

    

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2022年6月28日 (火)

俳句鑑賞 《夏帽子・麦わら帽》

             

気の向くままに、歳時記」(俳誌のサロン)の例句を抜粋掲載させて頂きます。

詳細は、季語(青色文字)をタップ(クリック)してご覧下さい。

  

麦わら帽

犬小屋の上に褪せたる麦わら帽 

        (倉澤節子)

 

麦藁帽墓に忘れてもどりくる 

        (柴田靖子)

  

   

夏帽子1

遠目にも銀座に似合ふ夏帽子 

       (千坂美津恵)

 

夏帽へ空へイルカの水しぶき 

        (吉村玲子)

   

夏帽子2

スキップで渡る撥ね橋夏帽子 

         (関薫子)

   

夏帽子ふはりと海が見たくなり 

        (小澤克己)

    

夏帽子3

友の夏帽が新らしい海に行かうか  

        (尾崎放哉)

  

さりげなく齢を隠す夏帽子 

        (並木重助)

   

夏帽子4

夏帽子自給自足の畑に佇つ 

       (岡野ひろ子)

 

勝手知るガス検針の夏帽子 

        (廣畑忠明)

   

夏帽子5

旅先に忘れてならぬ夏帽子 

        (稲畑汀子)

  

吟行も夫婦二人や夏帽子 

        (園部蕗郷)

  

夏帽子6

どこへでも行きたがり屋の夏帽子 

        (松岡和子)

  

また来てと目が請ふ母の夏帽子 

        (和田郁子)

   

夏帽子7

ふるさとに来て夏帽を真深にす

      (比田井美都江)

   

影を追ふ園児等二列夏帽子

        (漆山浩一)

    

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次の拙句の表現とニュアンスの違いが句作に何らかのご参考になれば幸いです。  

(A)は気に入っていた白い夏帽子をポーランド旅行中にうっかり置き忘れたことを詠み、

(B)~(D)は、スーパーで買った麦わら帽子が結構似合ったので街へ出かけるときも被ったことを詠んだ句です。

(C)と(D)はニュアンスの違いを表現したつもりですが、  

(C)は、麦わら帽を被ると若返った気分になり街に出かけたこと、

(D)は、麦わら帽で街を闊歩すると若返った気分になること、

を詠んでいます。

     

(A)夏帽子異国のカフェに忘れけり

(B)新調の麦わら帽子気に入りて

(C)街を闊歩麦わら帽に若返り

(D)街闊歩麦わら帽に若返る

     

(P.S. 2022.8.27)

俳句《涼し》死の話」や「終戦記念日墓参・盆の俳句」、「言葉の力・俳句の力《癒し》」をご覧下さい。

    

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2022年6月24日 (金)

《帰省・青葉木菟》永世名人の俳句の添削・推敲

   

大阪管区気象台によると、近畿地方は6月28日に「梅雨明け」しました。

真夏日・猛暑日」が続きます。

熱中症に気を付けて、早朝の「散歩」で「まんぽ俳句」をエンジョイしましょう

  

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(写真)4ch. TV

プレバトの一画面

  

先日のTV番組「プレバト」の夏井先生の裁定に些か腑に落ちないことがあり、久しぶりに俳句推敲の記事を書かせて頂きます。

 

東国原永世名人の次の俳句について、梅沢富美男永世名人が「ボツ」の予想をしていましたが、夏井先生は「お手本の句集に掲載決定」の裁定をしました。

  

帰省してゐる周遊のついでかな

   

「つぶやき」のようなこの東国原永世名人の俳句は、河東碧梧桐や種田山頭火の俳句を思わせますが、「頭には鹿児島や沖縄などに行きたいことがあったが、ついでに帰省していることを強調したくて『かな』を使った」とのこと。

夏井先生は、作者の意図を尊重して掲載決定をされたようですが、碧梧桐や山頭火、放哉などの「自由律俳句」がお好きなのでしょうか?

 

種田山頭火賞」を受賞されたからでしょうか?

 

「ボツ査定が続いてはお気の毒」と、温情を発揮されたのでしょうか? 

 

いずれにせよ、俳句は「好き好き」であり、「私的な慰みもの」として楽しめば良いでしょうが、自由律俳句は「安易な片言になりがち」ですから、一般的読者の「お手本」としてはお勧め出来ません

ともかく、俳句に無駄な動詞を使うことは避けるべきでしょう。

 

この句の場合、「している」よりもっと効果的な言葉が他にあると思います。

  

たとえば、次のように添削すると「帰省」に対する作者の思いが原句より強調されるのでは無いでしょうか?

    

久しぶり周遊をして帰省かな

漸くに周遊とても帰省せり

久しぶり周遊ついで帰省して

  

上記の推敲案は「何れも中身の無い定型句で面白くない駄句だが、原句は表現が新鮮で良い」と思われますか? 

   

次の梅沢富美男永世名人の俳句「青葉木菟」(あおばずく)について、夏井先生は「や」は「はしゃぎすぎ」と言って「ボツ」の査定をし、下記のとおり添削しましたが、矢張り山頭火調です

 

更に推敲の余地があると思います

  

(原句)

バーディで上がるホールや青葉木菟

   

(夏井先生の添削)

バーディで上がる青葉木菟のホール

 

梅沢さんがプレーしたゴルフ場のこのホールが「青葉木菟のホール」として特別のコースでもない限り、ホールを強調する意味が無いでしょう。

   

(薫風士の推敲案)

バーディで上がりしホール青葉木菟

    

夏井先生の添削よりもこの推敲案の方が、季語「青葉木菟」が強調されると同時に梅沢富美男永世名人の俳句に込めた思いが一層的確に表現されている、と思いませんか?

  

貴方なら、どのように推敲しますか?

   

プレバト 夏井先生の添削を添削する (添削記事特集編)」をご覧下さい。 

俳句の面白さ・奥の深さが分かるでしょう。

  

俳句愛好家を増やすためにも、東国原永世名人や梅沢永世名人のご意見を伺いたいものですが、何らかのコメントを頂ければ望外の喜びです。

 

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2022年6月22日 (水)

桃の俳句(手作りの味)


(23.7.2 更新)

今日は朝から晴れたので、6月12日頃に袋掛けしていた桃を捥いだが、残念ながら殆ど腐って蟻がいた。
来年も桃が生った場合は、夏至の頃には捥ぐと良いかもしれない。

 

桃の実や捥ぐ時期逃し腐りけり

       (薫風士)


  

23610今年は生り年のようです。春には我が庭の桃の花が見事に咲きましたが、先日、桃の実が5~6個落ちずに色づき始めているのに気付き、梅雨晴れ間の6月12日に袋掛けをしました。 
桃の木は、20年ほど前に胃癌の全摘手術をした際に見舞いに友人が呉れた桃が美味しかったので、食べた後の芯を鉢で育て、庭に移植した実生です。
 
2262122621_22021年の夏至は好天に恵まれ、ブログ記事に「夏至の一日(夏の俳句と写真)」を書きました。
 
2022年の夏至は梅雨の小雨が降りましたが、手作りの庭の桃が一週間ほどの間に赤みを帯びて虫や小鳥に食われたり腐りかけたりしているのに気づき、熟した桃を急遽日没前に小雨を厭わずに採り、駄句を口ずさみました。

  
桃を捥ぐ庭は手作り小糠雨
桃を捥ぐ傘を逆さに妻が受け
桃くれし躑躅も呉れし友は逝き
手作りの庭の五月雨友偲ぶ
ほの渋き桃の甘さや友偲ぶ
手作りや朝餉のパンの桃のジャム
噛みしめる平和の味や夏の桃

  
「桃の実」は秋の季語です
「梅雨」の「桃」を食べましたが、気分良く「夏の桃」と表現しました

 


今年は生り年で手作りの庭の躑躅が沢山咲き、桃も数年ぶりに実りました。

小粒ですが、蝕みを取り除けば結構甘くて食べられます。

   
日記代わりのブログ用の拙句を前座に掲載しましたが、歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに「桃」の例句を抜粋・掲載させて頂きます。
例句の詳細は青色文字(季語)をタップ(クリック)してご覧下さい。

 


桃1
桃ひとつ夫と分ちぬ葬りあと
   (武藤嘉子)
 
桃2
太陽の熱のさめざる桃をもぐ
    (森田久枝)

桃3
山小屋の盥に冷す桃を買ふ
    (田中きよ子)

桃4
白桃やリビング・ウィル宣言書
     (山口紹子)
 
桃5)
白桃や戦生きぬき来しふたり
     (佐藤美紀)
 
桃 6 )
コロナ禍や食べに行けない桃のパフェ
    (瀬戸美文)

 

「桃の俳句」
虫はみて桃紅の腐り哉
    (正岡子規)


かすかなる蝕みありて桃太る
    (能村登四郎)
  

 

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2022年6月19日 (日)

「朝顔」の俳句

   

(2024.7.15 更新)

朝顔や首元凛と雨上がり

 

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処暑が過ぎても猛暑の毎日ですが、昨夜の雨で今朝は漸く涼しくなり、爽やかな秋の気配になり、ほっとしています。

        

    

(2022.6.19の記事)

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先日、コスモスが庭の片隅に早くも一輪咲いていましたが、今朝、庭に出てみると、朝顔が一輪咲いていました

     

  

朝顔は夏の花だと思っている方もいるでしょうが、「コスモス」も「朝顔」も「秋の季語」とされています。

奈良の「般若寺」はコスモスと紫陽花が6月末まで見頃だそうです。

   

朝顔の俳句といえば、加賀千代女の「朝顔に釣瓶とられて貰らひ水 」が有名ですが、現代は水道が充実し井戸水は殆ど使われなくなっているので若い世代にはこの俳句の面白さはピンとこないかもしれません。    

  

花と緑と水の街」の我が街ニュータウンは、水資源に恵まれ、水道水も井戸水に劣らぬ美味しさがあります。今は亡き愛犬チュヌが公園で水道水を遣るとゴクゴクと美味しそうに飲んだ姿を思いだします。

御多聞に洩れず高齢化による世代交代が徐々に進んでいますが、世代間交流も推進されているようです

散歩していると、街のあちこちにリフォームや建て替え工事など、街の新陳代謝の風景が見られます。

そこで、拙句を口遊みました

   

斥候の如く一輪秋桜

今朝の庭朝顔一つ艶やかに  

朝顔や遠き宅地の槌の音

     

ウクライナには槌音ならぬ爆弾の音が今も響いているのでしょうか

悲しいことです

ウクライナ戦争が停止され、ウクライナの街の再建が開始される日が速やかに来ることを祈っています

「究極の愛・ラブを!(Ultimate LOVE!)」をご覧下さい。

「自己実現」や「世界平和実現」の指針とすべき言葉24語の頭文字を「LOVE」に当てはめています

     

「歳時記」(俳誌のサロン)の「朝顔」の例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

例句の詳細や解説は青色文字(季語や解説記事など)をタップ(クリック)してご覧下さい。

  

朝顔1  

路地に朝顔アメリカにエノラ・ゲイ 

        (池田澄子)

(注)「エノラ・ゲイ」とは、広島に原爆を投下した米軍爆撃機「B-29」の機名です。

  

朝顔2

朝顔や勝手口までよく見えて 

          (笠学)

 

朝顔3

朝顔の咲いて園児を欺かず 

        (渡邉春生)

   

朝顔4

朝顔や双子乗せゆく乳母車 

     (わかやぎすずめ)

   

朝顔5

朝顔を咲かせ余生を楽しめる 

        (上原恒子)

 

朝顔6

手術日のあさがほひとつ咲いてをり 

        (竹下昌子)

              

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2022年6月14日 (火)

《きゅうり・胡瓜》(初物の俳句)

   

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手作りの庭に水遣りをしていて、胡瓜が一つ知らぬ間に大きくなっているのに気付きました。
トマトは脇芽を取り除いて育成しますが、胡瓜は脇芽(?)に花が咲きその花の元の部分が胡瓜に成長するようです。
冒頭の写真をタップ拡大してご覧下さい。
 

初なりの胡瓜葉陰に垂れ下がり   
手作りの庭を愛でつつ胡瓜捥ぐ
初物の胡瓜を食みて思ふこと   
噛みしめる平和の味や胡瓜食む    
胡瓜愛で思ひ馳せるやウクライナ

        (薫風士)

 

  
このブログを書き終えてTVニュースを見ると、「近畿地方が梅雨入りした」と放映していました。
庭の様子を見に出ると、風が強く「梅雨寒」の感じがしました

 
今日は六甲高山植物園を仲間と吟行する予定でしたが、天気予報通り朝から雨が降り始めたので断念し、駄句を口遊みながらブログを書きました。

晴れ男山上恐る梅雨嵐
吟行を諦め今日は梅雨籠

 


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2022年6月11日 (土)

「若葉」の俳句特集

   

青色文字(記事のタイトル)をタップ(クリック)して、記事をご覧下さい。

   

若葉・楠若葉《梅田界隈吟行の写真俳句

    

「若葉」・「柿若葉」の俳句を鑑賞しよう

 

若葉の俳句を作って楽しもう!

   

 椅子傾ぐ歯科医の窓辺樫若葉

    

 「青葉」の俳句は、ここをクリック(タップ)して、ご覧下さい。

     

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