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2016年8月28日 (日)

蝉の俳句を鑑賞しよう

     

Click here to see “Haiku of Bashō” in English.

   

(2023.11.16 更新)  

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蝉の俳句と言えば、松尾芭蕉元禄2年5月27日1689年7月13日)に出羽国(現在の山形市)の立石寺に参詣した際に詠んだ発句「閑さや岩にしみ入る蝉の声」が有名ですが、芭蕉は「やがて死ぬけしきは見えず蝉の声」という俳句も作っています。

この句の「けしき」に該当する漢字は「気色」と「景色」のどちらでしょうか?

「景色」を当てはめて、「蝉の声は聞こえるが、その景色を見ることはできない。」と、病で伏してやがて死ぬ身であることを嘆いている作者の気持ちを詠んだ句であると解釈することもできないことはないでしょうが、「気色」を当てはめ、蝉の命は1~2週間(?)と短いが、やがて死ぬ様な気配もなく鳴いていることを詠んだ俳句であると解釈するのが正解でしょう。

蝉は間もなく死ぬことも知らずに鳴いている、と「命の儚さ」を詠んだ句と受け止めるか、短い命でも精一杯元気に謳歌している、と解釈するか、読者の人生観次第です。

(青色の文字をクリックすると俳句の詳細や解説がご覧になれます。)

       

高浜虚子は終戦の年に「秋蝉も鳴き蓑虫も泣くのみぞ」という句を作っています。

敵といふもの今は無し秋の月」「黎明を思ひ軒端の秋簾見る」と併せて読むと、「秋蝉蓑虫も泣くのみだ。泣きたいものは思いぞんぶん泣けばよい。だが、自分は泣かない。終戦になって、自由に句作が出来る。さあこれから本番だ。」と、清々した気持ちで詠んだ句だと思われます。

   

「575筆まか勢」(http://fudemaka57.exblog.jp/22832882/)に「秋の蝉」の俳句が無数にあります。     

正岡子規は「野分して蝉の少なきあした哉」と誰もが体験したことのあるような自然現象・季節の移ろいを句にしています。

   

琉球新報の記事に「『平和の願いを蝉とともに叫ぼう』仲間さん、摩文仁で詩朗読へ」という見出しで、糸満市摩文仁で行われる沖縄全戦没者追悼式で仲間里咲(りさ)さん(金武小6年)が自作の詩「平和(ふぃーわ)ぬ世界(しけー)どぅ大切(てーしち)」を朗読することが紹介されていました。

詳細はココ(http://ryukyushimpo.jp/news/entry-295999.html)をクリックしてご覧下さい。

    

広島長崎原爆忌終戦の日例年の如く型通りの報道がなされましたが、今年はリオ・オリンピック報道に埋もれてしまった感があります。

   

金メダル囃す夜明けの蝉しぐれ

鳴くや「ナチの手口」に嵌るなと

空蝉(うつせみ)ポケモンGO空け者(うつけもの)

わだつみの声を聞けよと秋の蝉

平成の大御心や法師蝉

      (薫風士)

 

インターネット歳時記(俳誌のSalon)を見ると、「」は芭蕉の「撞鐘もひびくやうなり蝉の声」や一茶の「蝉鳴くや我が家も石になるやうに」など2200句ほどあり、「蝉時雨」は約800句、「空蝉」は400句余り、「蝉の殻」100句余りなど、例句が約3500句あります。 

     

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

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トマトの俳句をご覧ください

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「初秋のパラリンピック応援句」
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をご覧下さい。
 
(薫風士)

8月19日は「俳句の日」とされています。
正岡子規の命日は9月19日ですから、8月19日からの1か月を「俳句月間」として俳句・教育関係者により俳句を通じて子供たちに日本文化の啓蒙活動をして頂いたら如何でしょうか?
俳句の教育はもう既に実践されているのでしょうが、コロナ禍の自粛生活で子供たちが無意味なwebゲームに夢中になっているのは親泣かせです。
俳句は、個性を発揮する芸術の一つであり、好き好きです。プレバトのような一方的な査定やランク付けはしないで教育すべきでしょう。
大人のための俳句の面白さの啓蒙の一助になれば幸いですが、
8月15日の終戦記念日の俳句を特集しましたので
俳句ブログ:終戦記念日 <「戦争と平和」特集>
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/08/post-452c.html
をご一読下さい。

(薫風士)

日本選手の金メダルへの挑戦などを俳諧連歌にならい俳句40句に詠み、総括しました。
新型コロナウイルス変異株の感染拡大は収まらず、デルタ株の感染急拡大は政府・自治体にロックダウンの発令を余儀なくすることが懸念されます。
子供がSNSのゲームの虜になっているのは親泣かせですが、大人はせめて俳句や川柳を憂さ晴らしのゲームとして楽しみたいものです。

「東京2020喜怒哀楽俳句クイズ:誰のことか?(百日紅・雲の峰・総括編)」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/08/2020-4558.html

「TOKYO 2020 俳句クイズ: メダリストは誰か? (ひまわり編)」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/07/tokyo-2020-02e9.html
をご笑覧下さい。


(薫風士)

(チュヌの叫び)梅雨の暮まん歩に会ひしルナとララ
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/07/post-dda3.html

コロナ禍の俳句鑑賞:「半夏生」と「オリパラ」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/07/post-6c14.html
をご覧下さい。

(薫風士)

俳句の鑑賞:「初夏」 《コロナ禍に思うこと》
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/05/post-072b.html

コロナ禍の俳句鑑賞: 「青葉」・「青葉風」・「青葉潮」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/05/post-662c.html
をご覧下さい。

(薫風士)

(コロナ禍の不急の五輪開催の是非)
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/04/post-44d5.html

俳句鑑賞:「初夏」 《コロナ禍に思うこと》
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/05/post-072b.html
をご一読下さい。

(薫風士)

トランプ米国大統領の「アメリカファースト」(実は「ミーファースト」?)の政権がようやく終ることになりホットしていますが、次期大統領が余程しっかりした政治をしなければ、4年後が更に恐ろしいことになるでしょう。
 
・大寒やコロナ禍憂ふポピュリズム

菅首相は、「GoToトラベル」の年末年始の全国的一時的停止に関連して、「私も素人。専門家の提言に基づいて決めている」と説明したとのことです。
「学術会議」のメンバー選定については、素人でなく、科学的ないし専門的知識・能力があるということでしょうか?
「まやかしの仕方」は安倍政権から引き継がないで、「透明性」と「言葉の重み」を尊重して下さい。

「トランプ・安倍」体制の日米同盟関係に捉われず、「バイデン・菅」新体制により日本の平和・世界の平和を堅持すべく、政治に対する国民の信頼を回復してほしいものです。

菅首相は「限定的」「集中的」に「緊急事態宣言」の実施・飲食店の休業・営業自粛を検討しているとのことです。
下記のような対策を講じない限り、経済的ダメージの方が大きく、「緊急事態宣言」を一端解除しても再宣言をせざるを得ない事態になるでしょう。
新型コロナウイルス拡散防止の効果は一時的であり、徒労に終わるでしょう。
永続的な効果のある対策を是非実施して下さい。

「新型コロナウイルス感染防止の対策マニュアル」を整備し、
適合するホテルやレストラン、居酒屋、喫茶店などを認定し、
認定基準適合の準備に要したコストの一部を補助し、
「コロナ対策Bグルメ店」とか、「コロナ対策三ツ星店」とか、「三密防止対策認定店」など、
実態に応じ適切な呼称でコロナ対策を奨励する。
 
「認定基準」は「一律に5人以下」などとせず、「店ごとの定員」や「部屋ごとの定員」などを規定して、
一般に公表するとともに、店の来客が自然にチェック出来るように店頭に公示することを義務化し、
公式のパトロールなどのチェック体制も整備する。
認定基準を順守しなかった店や補助金需給申請に偽りがあった場合の罰則等をしっかり規定する。
 
このような新型コロナウイルス対策を是非とも推進してほしいものです。

「安いから行くのではなく、安心できるから行く」という客が増えて、
真面目に営業している店が繁盛することになり、経済効果も上がるでしょう。
 
与党政治家や既存の専門家会議メンバーのみならず、レジャー・旅行・飲食店などの関連の専門学者や経済学者などが協議して、一般市民の声も取り入れ、きめ細かく検討して決定し、将来に備えてしっかりした法制化をしてほしいものです。
 
野党は与党批判に終わることなく国民のための政策提案を積極的に推進しなければ支持率は低迷のままで推移するでしょう。
 
新型コロナウイルス感染拡大防止対策を政治家のみに任せてはおけません。
皆でアイデアを出し合いましょう!

この思いを皆さんがシェアして、
政府や自治体の関係者を動かしてくれるとありがたいです。
ご意見のご投稿を歓迎します。

俳句は始めたら面白さに嵌りますよ!

「プレバト俳句 夏井先生の添削を添削する」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2020/09/post-f4d8.html
をご覧下さい。

(薫風士)

「蝉時雨」の面白い「謎掛け」の俳句を作りました。

「蝉しぐれコロナコロナに明け暮れて」
http://k nt73.blog.enjoy.jp/blog/2020/07/post-868a.html
をご笑覧下さい。

(薫風士)

SNS世代に俳句の楽しさ・面白さを知ってほしいと、
漫歩・万歩・SNSで楽しむ「まんぽ俳句会」を始めました。

・気の合ひし句友と談義年忘れ (薫風士)

http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2019/11/post-d2ef-1.html
をご覧下さい。
ご投稿をお待ちしています。

(薫風士)

芭蕉の俳句300句の英訳を始めました。
(俳句・文芸翻訳)
「芭蕉300句:言葉の壁を破る英訳チャレンジ」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/generaltranslation/
をご覧下さい。

新元号は初めて万葉集を出典にして「令和」と決定されました。
世界平和への思いを込めて「令和」の俳句をブログにしました。
「新元号祝ひ『花見』の俳句詠む」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2019/04/post-e976.html
をご一読下さい。

俳句の面白さは即興にあります。
「『明易(あけやす)』・『短夜(みじかよ)』の俳句を鑑賞しよう!
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2017/06/post-9d77.html
をご覧下さい。

蕪村が宮島の厳島神社を詠んだ俳句が面白いです。
俳句鑑賞 <蕪村の俳句「薫風や」は面白い>
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2017/04/post-e8ed.html
をご覧下さい。

「俳句は難しい」と思っている方や
「食わず嫌い」の方が多いようです。
最初から名句を作ろうなどと思わず、
試しに何でも思ったことや感じたことなどを
5-7-5に表現して見て下さい。
「俳句は意外にやさしい」と思われませんか?
ご参考までに「俳句の作り方 <5つのポイント>
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2017/01/post-37fc.html
をご覧下さい。
俳句が「庶民の文化」として愛好者の輪がさらに広がれば
世界遺産への登録が単なる夢でなく、実現するでしょう。

第18回HIA俳句大会入選作品の
日本経済新聞社賞を得た俳句は
「平成の天皇の声終戦忌(清水京子)」です。
(国際俳句交流協会
http://www.haiku-hia.com/contest/nyusen/18.html
参照)
8月8日に天皇陛下が「お気持ち」を表明されたので、
天皇陛下の切実な思いを皆さんにシェアして頂きたい
という篤い思いを込めてチュヌの主人は
このブログや「八月の俳句に思うこと・平成の大御心や蝉しぐれ」
を書きました。
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2016/08/post-90b0.html
をご覧下さい。

昨年の漢字は「安」でしたが、
(2015年「今年の漢字」第1位は「安」http://www.kanken.or.jp/project/edification/years_kanji.html
参照。)
今年(2016年)の漢字は「金」に決まりましたね。
(NHK NEWS WEB
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161212/k10010803811000.html
参照。)

2020年開催予定の東京オリンピックの準備・施設などについて
ニュースがない日が珍しい感じがします。
チュヌの主人が「蝉鳴くや『ナチの手口』に嵌るなと」
俳句に託した思いをシェアして下さい。

ウイキペディアの解説「ベルリンオリンピック」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%82%AA%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%94%E3%83%83%E3%82%AF
をご覧下さい。

今朝(12月8日)のNHKニュースによると、
「ことし9月、京都府長岡京市でミニバイクに乗っていた39歳の女性をはねて死亡させたとして過失運転致死の罪で起訴された大型クレーン車の運転手が、当時、運転中にスマートフォン向けのアプリ、ポケモンGOをしていたことが捜査関係者への取材でわかりました。」
やはりチュヌの主人が心配していたことが起こりましたね。
ポケモンGOは面白いでしょうが、
交通の妨げや事故の原因にならないように、
遊び方に気を付けてほしいものですね。

11月24日の時事通信記事によると、
「仙台市は24日、市営バスの男性運転手(43)がスマートフォン向けゲーム『ポケモンGO』をしながら運転し、衝突事故を起こしたと発表した。当時は回送中で乗客はいなかった。
運転手は『回送中に数回やったことがある』と話しているという。」とのことである。
回送中とはいえ、「ポケモンGO」をして交通事故を起こしているのは困ったものです。
大事故を起こす可能性がるので、運転中のスマホの使用などは厳重に取り締まってほしい。

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