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2018年7月31日 (火)

俳句をユネスコ世界無形文化遺産へ (草の根運動)

     
(P.S. 2022.12.2)
「国際俳句交流協会」の名称は「国際俳句協会」に変更されました。
 
農林水産省HPの記事によると、「和食」は、「自然を尊ぶ」という日本人の気質に基づいた「食」に関する「習わし」を、「和食;日本人の伝統的な食文化」と題して、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
 
「俳句」も、世界的に広がってきている「和食」などと同様に、「自然を尊ぶ」という日本人の気質に基づいた「自然とのかかわりのある習わしや行事、生活」などを詠む「世界最短の詩・文芸」として、世界遺産に登録されてもよさそうに思いますが、悲しいことに、何故か反対している著名俳人やその取り巻きがいます。
 
俳句は和食と異なり、言葉の壁がありますので、日本語としての本来の俳諧・俳句その物ではなくても、「HAIKU」として国際的に広がってきている現存の世界的文化として、ユネスコ無形文化遺産に登録され、俳句・HAIKUを通じて世界平和が実現する日の来ることを祈っています。 
政界にも俳界にも、姑息偏狭な考えにとらわれている人々がいますが、謙虚に自省し、視野を広げて欲しいものです。
    
   
(2018.7.31)

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2017年1月16日に「日EU俳句交流大使ファンロンパイEU大統領を囲む夕食会に参加しました。

  

この夕食会はファンロンパイ氏のアジアコスモポリタン賞受賞の祝賀と俳句愛好家の交流のために開催されたものですが、俳句愛好家の集まりなので正岡子規の号「獺祭書屋」に因んで乾杯の酒に「獺祭の発泡にごり酒スパークリング」があり、ファンロンパイ氏が挨拶で俳句の世界遺産登録への運動に協力すると賛意を表明され、大いに盛り上がりました。

(写真はファンロンパイ氏とチュヌの主人のツーショットです。

       

ここをクリック(タップ)して、ロンパイ氏の文化賞受賞記念講演「今日のグローバル化し緊迫した世界情勢下での俳句の役割」をご一読下さい。

  

2017年4月に俳句の登録を目指す推進協議会が発足し、「俳句のユネスコ登録をめざす」活動が推進されています。

その草の根運動の一助にでもなればとの思いから、「高浜虚子の100句を読む」(坊城俊樹著)の掲句を第1回から最終回まで随時HAIKU(英語俳句)に翻訳してブログ「チュヌの便り」に掲載していましたが、それに虚子の辞世句の新解釈などを補足・編集して「高浜虚子の俳句をバイリンガルで楽しもう!」というタイトルで国際俳句交流協会(HIA) のホームページに掲載して頂きました。

  

俳句は音楽やスポーツなどと異なり、その国の文化や言葉を理解している人々でないかぎり外国人にはよく理解出来ないでしょう。

俳句の面白さを理解し、俳句に興味を持つ人々が少しでも増えることを願いつつ、俳句の英訳や英語俳句の和訳にチャレンジして、及ばずながら俳句の国際交流に努めたいと思っています

   

ファン・ロンパイ氏のスピーチの記事がHIAのホームページにあり、同氏の即興句の翻訳: 「雪の奈良 美は良し悪しを 隠しけり」 が掲載されていました。

「隠しけり」 という表現は、政治・官僚組織や企業の隠蔽(いんぺい)体質が問題になっていることでもあり、腑に落ちなかったので英語の原句を見ると、下記の通りです。

  

Nara in the snow

Beauty is falling down

It covers right and wrong

   

そこで、次の通り和訳してみました。 

   

降り来る美 正誤を包む 雪の奈良」

   

 ファン・ロンパイさんは、「私たちは世界の調和を夢見ています。自然の美しさや自分を取り巻く様々なものが、シンフォニーを奏でるように美しく調和することを夢見ています。そして、調和を夢見ることは、差別や偏見などのマイナスな感情の解毒剤になるのです。」 と述べています。

ファン・ロンパイさんのこの俳句は川柳と言えないこともない俳句です。

俳句と川柳が融合し、共に本来の俳諧の精神を取り戻すことによって、世界に共有されるHAIKUとして、「俳句」が世界遺産に登録される道が開かれるのではないでしょうか?

そして、恒久的世界平和実現への道が開かれるのではないでしょうか

  

そういう思いで、チュヌの主人・薫風士はブログに俳句の翻訳「俳句・HAIKU by L. P. Lovee」などを書いています。

       

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

トップ欄か、この「俳句HAIKU」をタップすると、最新の全ての記事が掲示されます。

        

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「渡月橋」etc.の俳句 (橋梁通信掲載に因んで)
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/11/post-9ffc.html
をご覧下さい。

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9月29日に開催された自民党総裁選の決選投票で岸田文雄氏が選任され、節目の第100代総理大臣になりました。
来るべき衆議院選挙で従来通りの選挙結果になるなら、自民党の新総裁岸田文雄氏は節目の第101代総理大臣になるでしょう。
薫風士に限らず、多くの国民は新総裁が「国民の声を聞き有言実行の透明な政治を推進してくれること」を期待を込めて新総裁の手腕に注目しているでしょう。
その期待を裏切らないで、「令和の本格的な総理大臣」になるべく、「至誠一貫」・「不動心」で地道な努力をしてほしいものです。

(薫風士)

<提言>「平和の俳句」月間(「俳句の日」から「子規忌」)
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/09/post-153d.html

川柳と俳句(先輩の句集を拝読して思うこと)
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「俳句の哲学は世界共通」
https://www.haiku-hia.com/uploads/doc/van_rompuy_speech.pdf
をご一読下さい。

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「俳句の面白さ・奥の深さ」が分かります。
「芭蕉・子規・虚子の俳句、まんぽ写真・俳句などを楽しもう!(WEB特集)」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2020/09/web-1bc9.html
をご一読下さい。

(薫風士)

国際俳句交流協会のHPに紹介されている
翻訳にある「隠す」はニュアンスが良くないので
原句の句意が生かされず、適訳でないでしょう。

「隠し」を「包む」に替えて、下記のように翻訳すると、
ファン・ロンパイ氏の思いを正確に表現できると思います。

「降りくる美善し悪し包む奈良の雪」

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・気の合ひし句友と談義年忘れ (薫風士)

SNS世代に俳句の楽しさ・面白さを知ってほしいと、
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「まんぽ俳句会」
を始めました。

ご投稿をお待ちしています。
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2019/11/post-d2ef-1.html
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(薫風士)

俳句のユネスコ世界無形文化遺産登録への
草の根運動の一助になればとの思いで
芭蕉の俳句の英訳をしています。
「芭蕉300句の英訳チャレンジ」
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「令和」の世界平和への思いを詠んだ「新元号祝ひ花見の俳句詠む」
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俳句雑感(2) 俳句と川柳:根本的な違いは何か?
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2018/12/2-0408.html
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国際俳句交流協会のHPに掲載して頂いた「高浜虚子の俳句をバイリンガルで楽しもう!」という記事で、次の通り記述しました。

(75) 雀等も人を恐れぬ国の春
(注)「雀等も」とは、「鳩のみならず雀等も」という意味に解釈すべきでしょう。しかし、穿ち過ぎでしょうが、「人を恐れぬナチスの比喩である」と解釈することも可能です。ウイキペディアによると、1936年にはベルリン・オリンピックが開催されましたが、「日本がロンドン海軍軍縮会議から脱退」・「二・二六事件勃発」・「ドイツがラインラントに進駐」など、第二次世界大戦(1939年勃発)に至る不穏な動きが発生しています。

チュヌの主人は興味を引く面白い解釈をして上記の通り注記しましたが、
「曾祖父虚子の一句」(稲畑廣太郎著)によると、
イギリスの「キュー・ガーデン」を吟行して詠んだ俳句であることが分かりました。

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