俳句 (Haiku) Feed

2023年6月16日 (金)

俳句《さくらんぼ・桜桃》

   

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(写真)

カラー図説 大日本歳時記

 

歳時記(俳誌のサロン)から「桜桃」の例句を気の向くままに抜粋掲載させて頂きます。

(例句の詳細は青色文字(季語)をクリックしてご覧下さい。)

  

桜桃1

茎右往左往菓子器のさくらんぼ

       (高浜虚子)

   

桜桃2

桜桃の百顆に百の雨雫

       (朝妻力)

  

桜桃3

さくらんぼ一枝挿せり有馬籠

       (水上貞子)

 

桜桃4

桜桃の棒苗植ゑて夢すこし

       (須賀敏子)

 

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(写真) 

カラー図説 大日本歳時記

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

   

2023年6月15日 (木)

俳句《ゆすらうめ・山桜桃》

  
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山桜桃梅の実(白い花も幾つか咲いているようです)と山桜桃梅酒

 

句友が撮った写真をご了解を得て編集・掲載させて頂きました。

  

         

広辞苑によると、「ゆすらうめ」の漢字は「桜桃・山桜桃・梅桃」ですが、俳句では「山桜桃」などを「ゆすら」と読んで「5・7・5」の定型リズムにすることもあります。

「桜桃」は「サクランボ」を意味することもあります。   

  

歳時記(俳誌のサロン)の例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

例句の詳細は青色の文字をクリックしてご覧下さい。

  

葉隠れにまだ葉の色のゆすらうめ

       (若山実)

  

一粒をふふみ望郷山桜桃の実

      (塩路五郎)

  

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句友が呉れたユスラウメの枝を鉢に挿木にしました。

根付くかどうか、見物です

 

   

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

   

2023年6月14日 (水)

俳句《五月晴のトレッキング》

  

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梅雨籠りで体力が衰えるといけないので梅雨の晴れ間にまん歩に出かけました。

五月晴れと言っても、雨上がりの曇り空です。

深田公園に行くと、ホロンピア館のマジックガラスの壁を鏡にして太極拳をしている人々やトレッキングに集まった元気な人々が談笑していました。

(写真をタップ・拡大してご覧下さい。)

   

トレッキング笑み集ひ行く五月晴

         (薫風士)

  

トレッキングは6字なので5・7・5の定型に収めることは困難なので、上五の字余りとして用いて俳句のリズムを一応整えています。

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

  

2023年6月11日 (日)

俳句《簾・青簾・秋簾》


  

6月11日のNHK俳句の題「簾(すだれ)」(選者:山田佳乃)を視聴しながらこの記事を書きました。

表裏替えて通りへ古簾

       (川本泰助)

  

裏返し西窓覆ふ古簾

       (薫風士)

  

簾と言えば、子供の頃の故郷の家の夏の情景が目に浮かびますが、「俳句HAIKU」の記事「蝉の俳句を鑑賞しよう」に於いて触れた高浜虚子の次の句を思い出します。

  

黎明を思ひ軒端の秋簾見る

        (高浜虚子)

この句の「秋簾」は「あきす」と読んで、「5・7・5」のリズムにすると良いと思います

  

青簾

青簾畳の上で大の字に

                 (栢森敏子)

  

青すだれ路地裏の声つつぬけに

       (藤沢園枝)

  

青色文字をクリックして、歳時記(俳誌のサロン)の例句や夏座敷、昼寝などのリンク記事をご覧頂ければ幸いです。

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

  

  

俳句《ぐみ・茱萸・茱萸の実》

 
まん歩せば下校児つまむ茱萸ばんだ
 
二つ三つ捥ぎて茱萸食むまん歩道

茱萸の実やまん歩に食みて鉢植に


        (薫風士)
 

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(写真)
散歩道のグミの実
 
  
「ばんだ」は「万朶」と書き、桜など、「多くの垂れ下がった枝や花」の意味です。
「グミ」を見ると、子供の頃によく食べた故郷を思い出しますが、俳句は人それぞれの思いを詠ん楽しめば良いと思っています。
  
「575筆まか勢」の例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。
ここをクリックして例句の詳細をご覧下さい。
  
茱萸の実に届かなくなりおぶひ合ふ
        (原田種茅)


青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

2023年6月10日 (土)

俳句《チューリップ》

  

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吾庭のチューリップの種

  



今朝、NHK-TV番組「チコちゃんに叱られる」で、チューリップの繁殖に種を使わず球根を用いるのは何故か、種は蒔いてから花を咲かせるまで生育するのに5年もかかると解説していました。


裏通り庭に五色のチューリップ
チュ-リップ笑みと愛犬行き交ひて
チュ-リップ花と緑のニュータウン

       (薫風士)
  

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チューリップの俳句を歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。
例句の詳細は青色文字(季語)をタップしてご覧下さい。
 
チューリップ1
ベルギーは山なき国やチューリップ
        (高浜虚子)
 
チューリップ2
写メールに嬰の笑顔とチューリップ
        (隅田享子)

チューリップ3
チューリップ開き陽気な叔母がくる
       (柳生千枝子)
 
チューリップ4
チューリップ一株ごとに園児の名
       (黒滝志麻子)

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

2023年6月 8日 (木)

俳句《代田・植田・青田》

  

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この写真は句友が送ってくれた懐かしい植田の風景です。

  

黄色い花は、一見タンポポ向日葵に似ていますが、何でしょうか?

この花の名前をご存知の方は教えて下さい。

     

青色文字のタイトルや季語をタップして、記事や例句をご覧下さい。

  

  

万緑と青田《丹波竜の里・化石工房吟行俳句

代田と植田(石峯寺吟行の写真・俳句

俳句《藤・藤棚・藤の花》

   

故郷や代田へ早し用水路

       (薫風士)

 

青田風吹き抜けてゆく夕餉かな

       (一楓)

  

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気の向くままに歳時記(俳誌のサロン)から「青田」の例句を抜粋・掲載させて頂きます。

例句の詳細は青色の季語「青田」をクリックしてご覧下さい。

  

青田1

夕暮の嵯峨野を渡る青田風

        (山田六甲)

  

青田2

家抜けて青田の風に戻りけり

       (宮津昭彦)

  

青田3

棟上げし家を吹き抜く青田風

       (田中嘉代子)

  

青田4

初秋や海も青田の一みどり

         (芭蕉)

  

青田5

青田吹く風にほぐるる旅疲れ

       (稲畑汀子)

 

青田6

穂がのぞき青田の青のやはらぎぬ

       (早崎泰江)

  

青田7

湖岸まで近江の青田拡ごれる

       (大橋晄)

 

青田8

青田風日に一本のバスを待つ

       (猿賀郁子)

 

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青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

   

2023年6月 6日 (火)

俳句《梅の実・青梅・実梅》

  

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(写真)

句友が自宅で捥いだ梅です。

  

   

  

俳句では、単に「」と言えば、「梅の花」を意味するのが普通であり、「食べる梅」を意味するには「梅干し」とか、「梅の実」や「実梅」などと表現します。

  

青色文字をタップして、歳時記の例句やリンク記事をご覧下さい。 

 

天平の礎石実梅はづみ落つ

       (山田春生)

  

梅の実を土産に実家の母来る

       (大平保子)

   

青梅と梅干し並ぶ道の駅

      (須賀敏子)

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

   

2023年6月 2日 (金)

梅雨の俳句(OB特集)

  

梅雨晴間同窓会に聴く落語

葉桜や一期一会の今惜しむ

      (薫風士)

  

天平の甍を洗ひ走り梅雨

        (南部翠村)

 

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6月2日、線状降水帯が発生し、各地に大雨・洪水警報が出されましたが、台風2号発生の影響大災害が起こらないことを祈るばかりです

  

令和5年の梅雨入り・梅雨明けの予想は、ここをクリックして、「令和5年の梅雨入りと梅雨明け(速報値)」をご覧下さい。

  

梅の葉に紛ふ鶯梅雨の庭

冒頭の写真をタップ拡大すると、梅の木に鶯が梅の葉のように枝に留まっているのが見えるでしょう。

  

梅雨籠り俳句の未来思案して

俳句愛好家の高齢化と人口減少に伴い、俳句結社や俳句協会は何れも次の世代へ俳句を如何に繋いでいくか苦慮しているようですが、結社に所属するか否かを問わず、健康長寿を目指す「まんぽ俳句」の理念が普及することを願っています。

  

久々に同窓会へ梅雨晴間

新型コロナウイルス感染症の5類移行に伴い、久々に母校の同窓会が開催されます。当日は幸い梅雨晴れ間ですが、真夏の暑さになりそうです。 

  

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母校の同窓会で後輩女性(水野晶子·愉快亭びわこ さん)の落語を聞くとは思いがけない愉快な体験だったので、思い出にツ-ショットを撮って頂きました。

  

  

Photo

このツーショットは、「俳句を通じて世界平和を!」の思いを共有して、ヘルマン・ファン・ロンパウEU初代議長とご一緒の国際俳句協会夕食会で撮って頂いた写真です

  

6月6日は「芒種」です皆さんにもシェアして頂いて平和への思いの種を蒔いて育てていきたいと思っています。

コメントなど、ご投稿頂けると有難いです。

   

「俳句HAIKU」の「梅雨」に関わる記事を纏めました。

梅雨」(俳句と写真特集

青色文字(タイトル)をタップしてご覧下さい。

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

     

2023年5月31日 (水)

俳句《五月尽》

 

ただ一人ジングルジャムに五月尽

ポイントを使ひ尽くして五月果つ

五月果つまんぽ句会へ誘ひて

果てし無きリンク記事書き五月果つ

加速する時の流れや五月尽

庭手入れこれも終活五月尽

就活のこもごも有りて五月尽

五月尽あの手この手と策つくし

五月尽北朝鮮はミサイルか

        (薫風士)

 

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歳時記(俳誌のサロン)「五月尽」の例句から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。例句の詳細はここをクリックしてご覧下さい

 

はかりごと着々なれど五月尽

       (稲畑汀子)

 

来れる日の少なしと孫五月尽

        (赤座典子)

   

結局は水割りにして五月果つ

        (山田六甲)

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

  

2023年5月30日 (火)

俳句《梅を干す・梅干し》

 

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5月29日に九州北部から東海地方にかけて梅雨入りしましたが、5月30日には九州南部も梅雨入りしました

5月に近畿地方が梅雨入りするのは10年ぶりとのことです。

朝食のテ-ブルに梅干しが置いてあったので、一つ頂きました。

梅干しといえば、梅干しの紫蘇を乗せた筍の皮に冷たい井戸水を流してソーダ水代わりに飲んだ子供の頃を思い出します

 

そこで、歳時記(俳誌のサロン)から梅干しの例句を気の向くままに抜粋掲載させて頂くことにしました。

 

梅を干す1

メロンより梅干好む酸っぱ党

        (花房敏)

  

梅を干す2

寺町の真昼梅干す匂ひかな

       (大橋伊佐子)

 

梅を干す3

静けさの中より香る夜干梅

       (山本久枝)

  

575筆まか勢

梅干すや庭にしたゝる紫蘇の汁

        (正岡子規)

 

母が亡き父の話する梅干のいざこざ

       (河東碧梧桐)

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

  

  

2023年5月29日 (月)

俳句《麦秋・麦の秋》

  

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先日、句友が鑑賞用に栽培している麦を切って呉れたので花瓶に活けて、五月人形の兜を飾っている下窓の床の間の隅に飾りましたが、それを契機に歳時記(俳誌のサロン)から「麦秋」などの例句を気の向くままに抜粋掲載させて頂きます。

例句の詳細は青色文字(季語)をクリックしてご覧下さい。

 

麦秋1

麦秋や三戸となりし麓村

       (片山喜久子)

  

麦秋2

麦秋や好きなところに停まるバス

       (谷口みちる)

 

麦秋3

麦秋の伊賀上野なり翁の碑

        (近藤きくえ)

  

麦秋4

麦秋や渡る千曲のささにごり

       (德田千鶴子)

   

麦秋5

麦秋の勝山うどん歯が立たず

        (山田六甲)

  

麦秋6

籠りゐる日や麦秋の旅を恋ふ

       (土井ゆう子)

   

麦の秋1

麦の秋われの代にて農終わる

       (保坂加津夫)

  

麦の秋2

「ふるさと」吹く縦笛の子や麦の秋

       (木田千女)

  

麦の秋3

うれしけに犬の走るや麥の秋   

        (正岡子規)

 

麦の秋4

空つぽの一両電車麦の秋

       (積木道代)

  

麦刈り

児等今日は課外授業の麦刈りに

        (松本善一)

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

  

俳句《わらび餅・蕨餅》

 

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蕨餅は「春の季語」とされていますが、食品の加工・保存の技術が進歩したこの頃は、昔ほどの春の季節感や感動がありません。

歯医者から帰ると、食卓にわらび餅が置いてあり、駄句を口ずさみました。

    

歯医者より帰宅の吾に蕨餅

胃無き身に歯触り優し蕨餅

       (薫風士)

 

胃癌の全摘をしてから20年余り貧血予防の為の糖分を取り続けている結果、虫歯と入れ歯の治療で歯科医には屡々お世話になっています。

 

健康長寿の茶寿を夢見ているからには黄な粉に限らず、誤飲・肺炎などに気を付けなければならないと思っています。

 

新蕎麦や歯ごたえ無用胃の無き身

         (薫風士)

     

わらび餅のきな粉にむせび老いたのし

        (江崎成則)

  

結局は鍵屋の辻の蕨餅

       (稲畑汀子)

   

蕨餅黄粉に噴せる白寿かな

      (稲畑廣太郎)

  

歳時記(俳誌のサロン)「蕨餅」の例句はここをクリックして、ご覧下さい

 

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

 

 

2023年5月24日 (水)

俳句《筍・筍掘り・たかんな》

  

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(2023.10.29更新)

  

たかんなやあの手この手と諦めず

        (薫風士)

  

何事も一歩踏み込んで考えなければならないと思っています。 

ここをクリック(タップ)して、「夏祭り最後を飾る揚げ花火」をご覧下さい

  

(写真はタップ拡大して、ご覧下さい)

  

句友に貰った筍が鉢植で一廉の黒竹に成長したので、七夕の短冊を飾り、駄句を口遊みながら星祭のお祈りをしました。

  

筍を七夕竹に育てけり   

たかんなや一月後には黒竹に

          (薫風士)

 

筍の一日の丈を仰ぎけり

        稲畑汀子

   

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歳時記(俳誌のサロン)の「筍」や「筍掘り」などの例句はここをクリックしてご覧下さい

  

たかんなを平和祈りつ移植せり

       (薫風士)

「筍」を俳句では「たかんな」と詩的に表現することがあります。

歳時記の「たかんな」の例句はここをクリックしてご覧下さい

  

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2022年5月に筍掘りの吟行をして、俳句HAIKUの記事「綾部吟行《山家城址公園と筍掘り》」を書きましたが、健康長寿を目指して「まんぽ俳句」を口遊んでいる身として、狭庭ながらも縁起の良い松竹梅を揃えたいと、2023年5月15日に句友の素晴らしい庭(最後の写真参照)を拝見して、好ましくない所に生えている黒竹の筍を掘って頂きました。

  

地下茎で繁殖し生命力が旺盛な黒竹は鉢植にして、狭庭にある梅と松と共に鑑賞することにしました。(トップの写真参照)  

黒竹の鉢の写真は広島サミットが終了した5月21日に撮りましたので、黒竹の成育と共に、「広島G7」などの成果の今後の成り行きを見守りたいと思っています。

  

鎮魂の鐘殷殷と広島忌

      (薫風士)

  
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昨年はウクライナ戦争の終結を祈って、ウクライナ応援のトマトの俳句記事を書きましたが、今もロシア軍の侵攻が続いています。

  

今年こそ和平が成立することを祈って、折に触れて黒竹の成長をまんぽ俳句に詠みたいと思います。

  

句に遊びたかんな守りて平和かな

       (薫風士)

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

  

2023年5月20日 (土)

俳句《芍薬》

  

芍薬を画く牡丹に似も似ずも 

       (正岡子規)

 

歳時記(俳誌のサロン)の「芍薬」の例句はここをクリックして、ご覧下さい

 

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句友が呉れた芍薬を居間の花瓶に活けて駄句を詠み、何日間か愛でましたが、先日バラバラと花が崩れて散りました。

その様子を見て、加藤楸邨の牡丹の俳句を思い出し、その句意に納得しました

火の奥に牡丹崩るるさまを見つ

青色の文字をクリックして、リンク記事をご覧下さい。  

  

芍薬やまんぽ俳句を癒しとし

芍薬に聞き流されし愚痴こぼす

芍薬や終活論議つまとして

芍薬や戦禍の民に思ひ馳せ

恙無く芍薬愛でる平和かな

       (薫風士)

 

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

  

2023年5月19日 (金)

句集 《行雲》

     

俳句のブログ「俳句HAIKU」についてゴルフ仲間と雑談したところ、「中尾智三郎氏から謹呈された句集があるから貸してあげる」と、俳句に関心のある方が貸してくれました。

この句集「行雲」には400句ほど掲載されていますが、共感する俳句が沢山ありました。

タイトルの「行雲」は.「行雲流水」に因んで付けられたのでしょうが、サラリーマン生活から社長時代への日常や海外出張時の体験など、昭和の時代の俳句に共感する佳句が沢山ありました。 

現役時代でも俳句を楽しむことが出来る証として、中尾氏の書かれた前文「はじめに」から数行を次の通り抜粋掲載させて頂きます。俳句への思いなど、何らかのご参考になれば幸いです

  

この句集は、一般の句集のように、洗練された「まとまり」を決して望みとはして居ない。長い俳句遍歴を通じ、その背景にある私自身の生活環境がどのように変って来たか、時代時代のいろいろな事象に対する私の感性や姿勢が、どのように変化して来たか、そういった私個人の生活史、情感史として残して置きたい気持ちで綴らせて頂いた次第である。

   

中尾氏はご夫妻で俳句をエンジョイされており、「行雲」は同音異義の「幸運」に通じますが、俳句を通じて幸せな人生を過ごされたことと思います。

句集に寄せられた山田みづえ(「木語」の主宰・故人)の序文(一部分)の写真など、俳句に興味のある読者のために掲載させて頂きます。

写真をタップ拡大してご覧下さい。

 

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最後の写真にある俳句について、初心者の参考の為に補足しますと、季語の「南風吹く」は「みなみふく」と読み、「黒南風」は「くろはえ」と読みます。

このように「5・7・5」の定型のリズムにするために、季語を一般の言葉や散文と異なる独特の読み方をする場合がありますが、このような例は多くは無いので、ケースバイケースで覚えることが出来ます

  
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「まんぽ俳句」を口ずさみ、俳句HAIKU を読み、リンク記事の歳時記などをご覧になると、そのうちに俳句が上達するでしょう。

 

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事のタイトルが表示され、この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事のタイトルが表示されます。

  

2023年5月12日 (金)

俳句《花は葉に》OB会

   

口遊むまんぽ俳句や花は葉に

今を詠み日々のまん歩や花は葉に

先輩と友に恵まれ花は葉に

葉桜や良き後輩に囲まれて

  

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AI(エイアイ)のみに頼るのではなくAI(アイ)に通ずるまんぽ俳句を口ずさみ元気に過ごしたいものです

     

まんぽ俳句」とは、健康長寿を目指す「吟行俳句」を意味する薫風士の造語です

  

   

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(この写真のカレンダーはWFPへの寄付の領収書に同封されていた折り紙を組み立てたものです。写真はタップ拡大出来ます。)

(青色文字をクリックし、リンク記事をご覧下さい。)

     

コロナ禍の移動・行動自粛で開催されず、4年ぶりに開催された住友電工のOB会に参加するホテルへの往復の道すがら、13,406歩も「まんぽ」して、「まんぽ俳句」を口遊みました。

      

若者の支援活動風薫る

葉桜やWFP支援せむ

支援せし終活の身に若葉風

御堂筋行き交ふ昼の新社員

新社員意気揚々と淀屋橋

青春の思ひ出夏の中之島

万博へ備ふる初夏の街難波(なにわ)

遠近(おちこち)タワークレーン初夏の空

フェスティバル茶寿を夢見て冷酒酌む

OB会偲ぶ物故者初夏の午後

葉桜や通ひしビルに久方に

花は葉に思ひ出多き川並木

コロナ鬱飛ばし乾杯ビ-ル汲む

旧交を温め合ふや初夏の宴

初夏の宴祈りを込めて三唱す

三唱に意気軒昂の初夏の宴

誰にでもドラマがあるよ花は葉に

青春の我が思ひ出や花は葉に

お先にと健脚過ぎし初夏の橋

葉桜や友の一言契機とし

友ありて楽しき余生花は葉に

葉桜や我を見舞ひし友逝きぬ

堂島や土佐堀川や風薫る

      薫風士

 

俳句はかく解しかく味う

       高浜虚子

   

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「花は葉に」や「葉桜」は夏の季語です。       

「初夏」は俳句のリズムを整え、「はつなつ」又は「しょか」と読みます。

    

歳時記(俳誌のサロン)から「葉桜」の例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。    

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葉桜1

をさまりし風雨のなごり葉桜に

       (稲畑汀子)

 

葉桜2

葉桜の影を拾ひて下校の子

      (柳生千枝子)

   

葉桜3

葉桜や癌病棟の友見舞ふ

       (安田健)

   

葉桜4

葉桜や通学の子に友の増え

       (灘秀子)

  

葉桜5

葉桜や採決万場一致にて

       (渕田則子)

  

葉桜6

葉桜に触れトロットの騎馬少女

       (近藤暁代)   

    

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2023年5月 8日 (月)

コロナ禍を絶え忍びけり花は葉に

  

芦屋から希望の丘へ花は葉に

初夏句碑巡りせむ句を口に

句に遊び平和を愛づや花は葉に

葉桜や平和ありての句を口に

口遊まん平和の祈り花は葉に

 「口遊まん」は「くちずさまん」と読み、「口ずさもう」と解釈して下さい

      薫風士

  

俳句はかく解釈しかく味う  

        高浜虚子)

   

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(写真)

武庫川の葉桜と

「希望の丘 句碑園」のパンフレットの一部分

  

  

  

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2023年5月 3日 (水)

藤・藤棚・藤の花

 

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NHKが丹波市にある白毫寺の九尺藤の紹介をしていたので何年振りかに再訪しました。

   

「九尺藤」は藤の種類の呼称であり、藤の花の長さが実際に9尺(約3メートル)もあるわけではありません

  

拙句と写真を掲載します。ご覧下さい。

   

故郷や九尺藤で町起こし

薫風やおばあちゃんてふ道の駅

藤見たさ車延々田舎道

代田映ゆ藤見へ車遅々として

車列遅々代田へ早し用水路

蝌蚪の紐取りて遊びし溝は無く

菩提寺へ筍生ゆる山の道

薫風や七福神の迎ふ寺

風薫る一心橋を渡る庭

思ひ出の詰まる寺苑や風薫る

藤棚の下に構へる大カメラ

二人連れペットと愛でる藤の花

葉桜や十三羅漢居並びて

羽伸ばしくつろぐ孔雀春の午後

藤棚や池の辺(ほとり)に父の句碑

菩提寺や愛犬偲ぶ藤の花

       (薫風士

  

鐘楼より月代今ぞ見え初めし

青田風吹き抜けてゆく夕餉かな

      (一楓)

  

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2023年4月28日 (金)

《たんぽぽ・蒲公英・タンポポ》俳句鑑賞

  

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冒頭の写真の黄色い花は、彼方此方で見かけますが、タンポポでしょうか? 

オオキンケイギクでしょうか

  

 

蒲公英は春の季語ですが、この茎の細長い冒頭の写真と同じ種類の花は、夏至の日(6月21日)ゴルフ場のカート径の傍に咲いていました。

    

この花は蒲公英なりや黄の盛り

蒲公英や句友誘ひまんぽの句

たんぽぽの花は最後かまんぽ道

     (薫風士)

 

「誘ひ」は「いざない」と詩的に読んで下さい。

「さそい」と読むと、字足らずになりますので、例えば、「句友を誘ひ」として、中七のリズムを整える必要がありますが、散文的になります。

 

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歳時記(俳誌のサロン)から「たんぽぽ・蒲公英」の例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

例句の詳細は青色文字(季語)をクリック(タップ)してご覧下さい。

    

   

たんぽぽ1

たんぽぽや転び上手に子が遊び

     (佐野美恵子)

 

たんぽぽ2

たんぽぽや上手に乗れる一輪車

       (土橋柚花)

  

たんぽぽ3

たんぽぽや野をとほりゆく笑ひ声

       (浜田はるみ)

 

たんぽぽ4

たんぽぽの絮吹き心決りけり

       (立石萌木)

 

たんぽぽ5

たんぽぽに正午の日差し池に亀

      (きくちきみえ)

 

たんぽぽ6

タンポポの返り咲きたる白秋忌

       (藤井美晴)

  

たんぽぽ7

たんぽぽが主役脇役いぬふぐり

       (松田泰子)

  

蒲公英1

車椅子起つや蒲公英まで数歩

       (井上春子)

  

蒲公英2

蒲公英や毅然と歩くレトリバー

       (伊藤美緒)

   

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写真は先日放映された「NHK俳句」のTV画面の一部分です。

  

「それが今ならば蒲公英を棺に」という俳句について、選者の夏井いつき先生は「今死ぬとすれば」と作者が自分自身の死を想定して詠んだ俳句と解釈して解説していました。

その通りかも知れませんが、「タンポポが好きだった夭逝の人子供を偲んで詠んだのかも知れない」、「この俳句は破調であるが、破調にする必然性があるのか? 5・7・5の定型で読む方が良いのではないか?、「選者受け」を狙った単なる小手先の創作俳句ではないか?、etc.

「この俳句は詠み人次第・読み人次第」の一例になると、ふと思いました。

    

たんぽぽのぽぽと絮毛のたちにけり

       (加藤楸邨)

   

たんぽぽのぽぽのあたりが火事ですよ

       (坪内稔典)

 

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