俳句 (Haiku) Feed

2021年6月16日 (水)

俳句:「汗」と「オリパラ」

        

(2021.6.16 の記事)

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コロナ禍の「外出自粛」が続き、汗をかく機会が少なくなっていますので、週に2回位は汗をかく運動をすることが「熱中症対策」として勧められています。

薫風士は「健康管理の月一ゴルフ」をして、「梅雨晴れ」の「真夏日」の汗をかきました。

そこで、歳時記から「汗」の俳句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

  

汗1

 身二つとなりたる汗の美しき

     (野見山朱鳥)

   

喪服着て生けるしるしの汗しとど

      (田中藤穂)

 

汗2

ほのかなる少女のひげの汗ばめる

      (山口誓子)

 

汗の香の違ふテニス部ラグビー部  

     (木暮陶句郎)

  

汗3

 嬰あやす百面相に玉の汗     

       (今井忍)

 

にこやかな看護士顔に玉の汗   

      (長山野菊)

  

汗4

 初めての子を抱く若き父の汗  

      (柳沢典子)

 

子の汗をひたすら拭ふ汗の母  

     (名村早智子)

  

汗5

流る汗おのずとひきし杉木立  

     (加藤二三子)

   

汗引きてしまひしピアノコンサート 

      (二宮一知)

  

汗6

飽食のモナリザに似る顔の汗  

      (加藤峰子)

  

静脈を叩くナースに汗滲む  

     (北川キヨ子)

  

汗7

諦めしバスに間に合ひ汗やまず 

     (保田英太郎)

  

部活の子の乗り合ひバスの汗臭し 

      (岩崎靖子)

 

汗8

黙々と鍬ふる夫や汗滂沱    

      (大川暉美)

 

駄駄こぬる幼涙と玉の汗    

      (木村弓子)

  

汗9

ままごとの一人二役汗かいて  

      (北島智子)

  

順路とて迷路や汗の行き止まり 

      (稲畑汀子)

  

汗10

汗ひかる勝者敗者の区別なく  

      (岡佳代子)

 

セ・パ交流投手は汗を衿で拭く 

      (水野範子)

  

汗11

フィナーレの指揮者の背ナや透ける汗 

      (古沢幸次)

  

アンコールに応ふ指揮棒汗飛ばす   

      (石橋萬里)

   

汗12

汗知らぬ施設ぐらしに笑みあらず 

      (山崎靖子)

  

こんなにも汗の笑顔の集ふ会   

      (稲畑汀子)

    

最後に薫風士のコロナ俳句「汗」をご笑覧下さい

蛇足ですが、「オリパラ」は季語ではありません。

  

飛び乗れば女性車両や玉の汗

  

コロナ禍の月一ゴルフ汗をかき

  

汗まみれバンカーショット繰り返し

  

コロナ禍汗と涙のオリパラ

  

コロナ禍のオリパラ汗の決勝(結晶)よ

  

オリパラのコロナ禍の汗リバウンド

リバウンドは「新型コロナ変異ウイルス感染拡大の第5波(?)が起ること」を指しています。

   

オリパラに汗し抑えよリバウンド

      

オリパラやコロナ禍汗すその成果

  

コロナ禍のオリパラメダル汗の笑み

   

コロナ禍やオリパラ(苦)にし汗(褪せ)拭ふ

   

東京五輪・パラリンピックは文字通りスポーツの祭典として皆が心から楽しめることを期待して、新型コロナ感染拡大の恐れがなくなるまで延期することを「俳句HAIKU」で訴え続けてきましたが、ままならず、「コロナ禍の思い」をありったけ発散したくて、駄句を列記してしまいました。

青色の文字をタップしてリンク記事をご一読頂ければ幸いです

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

トップ欄か、この「俳句HAIKU」をタップすると、最新の全ての記事が掲示されます。

  

2021年6月15日 (火)

コロナ禍の梅雨のひととき「美かえる」で

  

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「美かえる」は 「みかえる」と読み、兵庫県立美術館のシンボルです。

「美かえる」の由来は冒頭の写真をタップ・拡大してご覧下さい。

タイトルの俳句の「美かえる」はこの県立美術館のことです。

    

梅雨の晴れ間愛車の1年毎の定期点検で神戸に来た時間つぶしに、兵庫県立美術館を訪ねました。

 

時間の都合があり、特別展(コシノヒロコ展)は割愛して、常設展のみ見ましたが、久しぶりに美の世界に浸り満足しました。

(最後のパンフレットの写真をタップ・拡大してご参照下さい。)

    

少女像見つめる空や夏の潮

 

美術展梅雨のひととき二・三周

 

夏燕追ひて「美かえる」振り返る

   

ここをタップして、「コロナ禍の思い」《かえる》をご笑覧頂ければ嬉しいです

   

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

   

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2021年6月14日 (月)

コロナ禍や酒無き昼餉梅雨の灘

 

コロナ禍の緊急事態宣言下では蔵元の酒のサービスも無いことをうっかり忘れて、梅雨晴れに偶々所用で灘五郷に来た序に本場の酒を飲みながらランチを食べようと神戸酒心館を訪ね、駄句を口遊みました。

 

コロナ禍の憂さ晴らしに拙句と写真が聊かでもお役に立てば幸いです。ご笑覧下さい。

(青色文字をタップして、関連のリンク記事をご一読下さい。) 

  

梅雨晴間自粛と知らず酒蔵へ

  

酒蔵で冷酒も飲めず黙食す

   

酒蔵の卓の青葉や酒は無く

   

酒蔵の昼餉の窓や七変化

  

冷酒無くノンアルコール笊蕎麦に

  

ざるそばとノンアルコール梅雨の膳

   

笊蕎麦にノンアルコールを飲んだのは初めてでしたが、意外に美味しくて満足しました。

酒のサービスが無いせいか、筆者の食事中に男ばかりの客は無く、女性客が何組か来ました。

 

「緊急事態宣言」が解除されても、政府は飲食店への規制は続ける方針のようですが、昨年「俳句HAIKU」の「大寒の俳句(コロナ禍の緊急事態宣言・国際同盟に思うこと」で述べた対策を是非講じて、良心的に運営している飲食店では日本酒などを楽しめるようにしてほしいものです。

      

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

   

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2021年6月 9日 (水)

コロナ禍の花鳥諷詠梅雨晴れ間

    

(2024.6.29 更新)

新型コロナウイルスの感染拡大が収束し、人々は梅雨の晴れ間を楽しんでいます。

このような平和を世界に広めたいものです。

梅雨の亀の呟き《政界の若返りを!》」や「夏祭り最後を飾る揚げ花火 《俳句XXX》」をご一読下さい。

  

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冒頭の写真は、2024年6月29日の近江舞子の風景とNHK-TV画面の一部分(兵庫県2022年の梅雨時の熱中症搬送者数と最高気温の解説画面)です。

    

タイトルの拙句は検索の便宜を考慮して「梅雨晴れ間」と表記していますが、俳句では「梅雨晴間」と簡潔に記述するのが普通です。  

    

一般に、「冷酒」は「れいしゅ」とよみますが「5・7・5」のリズムにして、「ひやしざけ」と読むこともあります。

箸を置く度に陶製の箸置きの蛙の眼がクルクル動くのが可愛くて憂さ晴らしの駄句を口遊みました

        

冷酒酌む娘自慢を胸に秘め

箸置きの蛙相手に冷酒              

真夏日や五輪討論頓珍漢

梅雨晴間コロナの憂さは晴れぬまま

諦めの花鳥諷詠梅雨晴間

夏燕飛び行く空に円虹かな

コロナ禍の五輪は嫌と牛蛙

          

安倍政権を引き継いだ菅首相は「総理大臣として責任を取る」旨の発言をしていますが、人流が増加すれば新型コロナ感染が拡大することは経験則から自明です。

総理大臣が事後に責任を取っても、国民にとっては意味がありませんね!

政治家は国民の声を馬鹿にせず、謙虚に耳を傾け、国民の期待に応えるべく未来を見据えて速やかに政策を決定・実行してほしいものです。

 

昨年6月に俳句HAIKUの記事「吟行に除疫祈るや梅雨晴間 (俳句と写真)」を書きましたが、新型コロナ感染防止対策は、まさか「神風」を期待する人は居ないでしょう。

大震災などの大災害が起こらないことはひたすら「神頼み」にせざるを得ませんが、コロナ感染拡大のリバウンドの防止は「神頼み」ではなく、政治・行政・国民の対応で解決すべきでしょう!

      

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

    

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2021年6月 4日 (金)

俳句鑑賞《かえる・蛙・雨蛙・青蛙・牛蛙・土蛙・殿様蛙・蟇・河鹿》 

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冒頭の写真は、タップ拡大すると、画面の両端に蜻蛉が枝に留まっているのが見えます。

 

蜻蛉が戯れたり留まったりしている庭の情景を眺めていると、雨催ひのせいか、吾庭の何処かで蛙が鳴きました。

雨もよい吾庭の秋の蛙鳴く   

        (薫風士)   

    

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  この写真は、カラー図説日本大歳時記「蛙」のページの一部です。

   

写真をタップ・拡大すると、例句や解説をご覧になれます。

青色文字をタップして、解説や例句など、リンク記事をご覧下さい。

    

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日本伝統俳句協会のカレンダー

2021年3月

 

    

   

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狭庭の草取りをしていると、目の前に蛙がじっとしているのに気付き、駄句を口ずさみました。

 

   

 目くらまし巧みな蛙吾が庭に

  

「蛙の俳句」といえば、松尾芭蕉の代表句「古池や蛙飛びこむ水の音」を思い浮かべるでしょう。 

 

「かえる」は伝統俳句では旧仮名遣いで「かはづ」と記述するのが普通ですが、東京都のコロナ感染拡大防止キャンペーンに因んで「かえる」をタイトルに用いました。

        

「蛙」は「春の季語」ですが、「雨蛙」や「蟇(がまがえる)」などは「夏の季語」です。

 

梅雨から夏の賑やかな鳴き声で蛙の存在を実感するのが一般的でしょう。  

     

蛙の音芭蕉を偲び句に遊ぶ

  

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写真はお気に入りの陶蛙の箸置きです。

箸を置く度に目をクリクリと動かします。 

     

箸置きは陶の蛙や夏料理

         (薫風士)

  

「歳時記」(俳誌のサロン)の例句を気の向くままに、抜粋・掲載させて頂きます。

(「蛙」を詠んだ拙句と写真は最後に更に掲載します。ご笑覧下さい。)    

    

蛙1

コンビニのあかりは消えず遠蛙 

        (田中清司)

   

さながらにコントラバスや牛蛙 

         (大橋晄)

  

蛙2

初蛙広き仏間に一人寝る   

      (大西八洲雄)

   

初蛙やさしき雨の午後となり 

       (阿部正枝)

 

蛙3

点滴は妻の命脈蛙の夜    

       (関根初男)

  

手を握るのみの見舞や遠蛙  

       (間宮あや子)

  

蛙4

よく見ればよき面構へ青蛙  

         (足利徹)

   

掌にのれば仏頂面の青蛙   

       (樋口みのぶ)

  

蛙5

雨蛙かしこまりたる雨催    

        (稲畑汀子)

  

雨どつと沸騰点こす蛙かな  

        (村田岳洋)

  

蛙6

ニュータウンに残る古池牛蛙 

        (中田禎子)

  

蛙田の闇の広がる車窓かな  

        (松尾芳子)

  

蛙7

早暁や令和二日の遠蛙    

       (谷田貝順子)

  

千年の杉の霊気を青蛙    

       (楠本和弘)

  

最後に薫風士の「コロナ俳句」・「まんぽ俳句」と写真をご笑覧下さい。 

蛙の声はここをクリックして、お聞き下さい  

コロナ禍やコロナコロナと蛙鳴く  

コロナ禍や五輪変えろと鳴く河鹿

牛蛙コロナは嫌ブーイング

小さくして一葉に守(も)らる青蛙

土蛙汚らしくし身を守り

身構へる殿様蛙石模様

鎮座して殿様蛙すまし顔

ひき鳴きて姿暗ます保身術

蛙鳴くアートの池やホロンピア

チアダンス池のアートに夕蛙

蛙鳴く池の広場のチア練習

蛙鳴き鴉飛び立つチアダンス

蛙鳴く池越えショットナイスオン

コロナ禍やは自粛五輪とて  

冷房五輪は家で皆帰ろう

猛暑日の五輪マラソン一葉散る

 

(ひき)も鳴くガッツの涙初優勝

日本ゴルフツアー選手権を見て、木下稜介選手の初優勝の感激を詠んだ俳句です。 (NHK-TV画面の写真参照) 

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

 
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2021年5月27日 (木)

俳句の推敲 《老鶯・夏鶯・残鶯・乱鶯》

     

旅の思い出に写真俳句を作ろう! 

「まんぽ俳句」を漫歩・万歩に楽しもう

      

2025.1.14 更新

我が庭の一期一会や夏鴬

保護色の乱鴬小さき梅の木に

乱鴬や手作りの庭未完成

時鳥わが目覚ましや日の出時

  

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写真は、2023年6月2日の吾庭の一部分です。

カ-テンを開けると、手入れ中の梅雨雨の庭の小さな梅の木に鶯が見えました。

梅の木の写真をタップ拡大して、左中程をご覧下さい。

 

「鴬」は春の季語ですが、「老鶯」は夏の季語です。

 

  

   

    

     

   

2021年5月27日TV4ch.放映のプレバトで、筒井真理子さんの次の俳句が「直しなし」のワンランク昇格になりました。

   

  

老鶯や墓前の莨(たばこ)と缶コーラ

  

夏井先生は特待生4級のレベルとして査定したのでしょうね? (「プレバト 夏井先生の添削を添削する」をご覧下さい。

 

筒井さんは自分が墓前に供えたことを詠んでいるのですが、原句ではそのことが不明瞭で、慰霊碑などに誰かが供えた情景を詠んだ俳句と誤解されるでしょう。

  

「たばこ」と言えば、「恩賜の煙草」や「GHQマッカーサー元帥が日本に進駐した時の煙草姿」のことを思い出しますが、煙草を自分が供えたのなら、自分の行為であることをなるべく明瞭にするために助詞「の」を「へ」に替えて、次のように修正したいところです。

 

老鶯や墓前へ莨と缶コーラ

 

次のように、思い切って助詞を省略して字余りを無くし、5・7・5の定型にするのも良いと思います。

 

老鶯や墓前へ莨缶コーラ

   

自分のしたことを他人がしたように詠んだり、他人がしていることを自分がしたかの如く詠む人もいます。

  

俳句は好き好きですそれぞれの思いで楽しめばよいでしょう。

 

投句する場合には季語や定型などに対する選者や主宰の拘りや好みを考慮して、推敲すると良い結果が得られると思います

  

ここをクリック(タップ)して、夏の俳句特集《コロナ禍のストレスを発散しよう!》」をご覧下さい。

   

歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

 

青色文字(季語等)をタップして、他の例句や解説記事などもご覧下さい。

  

老鶯1  

老鶯や火入れの済みし登り窯

        (布谷洋子)

   

老鶯2

老鶯や大パノラマの阿蘇五岳

        (沼口蓬風)

  

老鶯3

老鶯や雨の降り込む露天風呂

        (松田泰子)

   

老鶯4

老鶯に耳を貸しゐる調律師  

        (森岡正作)

  

夏鶯

山雨止み夏鶯の谷渡り     

        (赤座典子)

   

残鶯

残鶯や一灯点る虚子の墓

        (大越義雄)

   

乱鶯

酔ひ痴れて乱鶯声の休みなく

        (櫛橋直子)

   

(薫風士の「まんぽ俳句」

老鶯の清々しきや朝の声

乱鶯や目覚めの指呼に谷渡り

コロナ禍や家居を癒す夏鶯の音                         

「夏鶯」は「なつうぐいす」と読むのが普通ですが、「夏鶯の音」はリズムを整えるために、「かおうのね」と読んで頂ければ幸いです。 

    

昨年ごろから、コロナ禍の憂さを払うために客観写生一辺倒では飽き足らず、「ダメ句」と言われる「俳諧的俳句」・「川柳もどきの俳句」を詠むことが多くなりました。  

コロナ禍に胃の無い老躯を労わり、健康管理の月一ゴルフを文字通り「腹が膨れる思い」で詠んだ拙句(日記俳句コロナ俳句)をご笑覧下さい。

   

老鶯やゴルフに飛ばすコロナ鬱 

乱鶯を指呼にショットのナイスオン

コロナ禍や冷酒拒まれ黙食す

乱鶯やゴルフのランチそそくさと

残鶯や変異ウイルス増え止まず

  

トップの欄・「俳句HAIKU」、または、ここをタップ(クリック)すると、最新の全ての記事が掲示されます。記事のタイトルをタップしてご覧下さい。

  

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2021年5月26日 (水)

「牡丹」の俳句鑑賞


(2025.7.7 更新)

「牡丹」の俳句といえば、加藤楸邨の俳句「火の奥に牡丹崩るるさまを見つ」のことを思います。


「俳句談義(15):『昭和の日』・『憲法記念日』と俳句」や「俳句 365 haiku (187) 《牡丹4 Shūson》」をご参照下さい。)



「歳時記」の例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

青色文字(季語)をタップして、他の例句もご鑑賞下さい。
お慰みになれば、幸いです。
   

(牡丹1)

誕生日の牡丹一輪切りにけり

     (加藤真起子)



   
牡丹2

両の手に余る牡丹を卓上に

      (岡田芳子)


 
牡丹3

先駆けて薬師寺に見る牡丹かな

       (渡辺玄子)



   
牡丹4

接木せし十年の牡丹咲きにけり

       (横田初美)



 
牡丹5

回覧板とどけ牡丹の客となる

       (平野伸子)



 
牡丹6

鐘楼を囲む百花の牡丹かな

       (岡野里子)



  
牡丹7

記念樹の牡丹一輪咲きにけり

     (亀卦川菊枝)


  
  

天平のこがねの蘂の白牡丹

       (有馬朗人)


   

園遊会日和となりし牡丹かな

       (西村和子)


   

一人居の母を見舞ひぬ夕牡丹

       (高木晴子)


      

20250703_111843 この写真は、「草木花 歳時記」(朝日新聞社刊)の「牡丹」の解説ページの一部分です。

      
青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。
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2021年5月22日 (土)

俳句鑑賞:「苺」「イチゴ」「いちご」

   

手作りの庭の味覚や苺採る

   

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20210523

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掲句は庭の初物の赤い苺をナメクジに食われた無念さや妻の手作りのケーキなどに苺を愛でたこと詠んだ薫風士の俳句です。

    

  

        

コロナ禍や苺の花に小さき夢

初物の赤き苺の裏は穴

大粒はナメクジ食みし庭苺

虫除けの小枝の支へ苺成る

手作りのケーキのトップ庭苺

今朝のパン狭庭の苺ジャムにして

    

歳時記」(俳誌のサロン などから気の向くままに「苺」の俳句を抜粋掲載させて頂きます。

青色文字をタップすると例句や記事をご覧になれます。

  

苺買ひ牛乳(ちち)忘れたる迂闊かな 

       (能村登四郎)

 

二坪の菜園孫とイチゴ狩り  

        (贄田俊之)

  

誰もゐぬ母の故郷蛇苺   

        (湯浅夏以)

   

諦めの悪き男がいちご食ふ 

        (秋千晴)

  

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冒頭の写真のように、つつじの枝を苺の支えにして、ナメクジに苺が食われないように工夫しました。

趣味と実益を兼ねた手作りのガーデニングをエンジョイしています。

 

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

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2021年5月16日 (日)

須磨離宮公園・バラと噴水(吟行の俳句と写真)

 

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Dsc_4611 「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」が5月末まで延長されましたが、更なる延長も有りうるので梅雨入り前の貴重な一日の好天を活かすべく、須磨離宮公園までドライブして家族吟行をしました。


コロナ禍の俳句鑑賞 <青葉・青葉風・青葉潮>」にも、この吟行で詠んだ俳句などがあります。合わせてご覧頂ければ有難いです。

 

梅雨入り前一日を惜しむ須磨離宮 

青葉風カフェは久しく閉ざされて 

あの音はドクターヘリか薔薇の苑 

噴水や青葉の丘のレストラン 

大噴水黙食の窓煌めかせ 

噴水の煌めく窓を鳥の影 

噴水やポセイドンと自撮りして 

後ろ手の幼の見入る薔薇手入れ 

目高群る離宮の池やモネ偲ぶ 

馬へたるドン・キホーテや風薫る 

楠若葉巨幹の枝の交はりて

展望を求め踏み行く夏落葉

梅雨入り前満喫したる須磨吟行 

 

「梅雨入り前」は5・7・5のリズムを整えるために「ついりまえ」と読んで下さい。青色文字の季語をタップすると「歳時記」(俳誌のサロン)の俳句などをご覧になれます。写真はタップ・拡大すれば、鳥やヘリ、目高などがご覧になれます。コロナ禍の気分転換・もやもやの解消に役立てば幸いです。

 

Dsc_4564 Dsc_4577 Dsc_4606 Dsc_4661 Dsc_4582 Dsc_4599 Dsc_4620 Dsc_4679 Dsc_4633 Dsc_4711 Dsc_4722_a 青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。  

コロナ禍の俳句鑑賞:「青葉」・「青葉風」・「青葉潮」

 

Dsc_4611 緊急事態宣言は5月末まで延長され、更に9都道府県に拡大され、まん延防止等重点措置も10県に拡大されました。

 

侮れぬ変異ウイルス青葉風 

コロナ禍や青葉のカフェは閉ざされて 

酒無しの青葉の丘のレストラン 

コロナ禍の黙食迫る青葉風 

コロナ禍や青葉風にもマスクして 

青葉晴飛び交ふ鳥の増ゆる丘 

須磨の丘彼方は茅渟の青葉潮 

コロナ禍にクルーズ船や青葉潮 

クルーズの明石海峡青葉潮

 

掲句はコロナ禍の「春の俳句特集」や「初夏」に続く「まんぽ俳句」ですが、須磨離宮公園で詠んだ拙句です。

ワクチン接種が医療従事者や高齢者から順次開始されましたが、全ての人々への接種が完了しない限り、新型コロナ変異ウイルスの感染拡大は収まらないでしょう。

関係者は苦慮されているでしょうが、何故IOCバッハ会長にオリンピック開催延期を要請しないのでしょうか?

全く納得できません。

ここをクリックして「俳句の鑑賞:初夏 《コロナ禍に思うこと》」をご一読頂ければ幸いです

 

コロナとは無関係に詠まれた俳句でしょうが、共感できる俳句を歳時記(俳誌のサロン)から抜粋掲載させて頂きます。気分転換にご鑑賞下さい。
憤懣やる方ない思いの解消に役立てば幸いです。

青色文字の季語をクリックすると歳時記の他の例句をご覧になれます。

   

青葉1

脳へゆく酸素は如何に青葉の夜 

        (池田澄子)

  

  

青葉2

青葉風湧けり柳生の武家屋敷 

        (小林成子)

  

 

青葉3

湯の滝を浴びて青葉の夜の外湯 

        (櫻井幹郎)

  

 

青葉4

ホスピスの窓少し開く青葉風 

      (竹内美智代)

  

 

青葉5

青葉風麻酔の為の深呼吸 

        (宮崎高根)

  

 

青葉6

ひと粒の薬に頼る青葉の夜 

        (篠田純子)

 

青葉7

人群るる路上ライブや青葉晴 

        (室谷幸子)

  

 

青葉8

一服のシフォンケーキと青葉風 

        (澤藍)

  

 

青葉9

梵鐘の余韻をのせて青葉風 

        (大川暉美)

  

  

青葉潮

時は魔物のように過ぎゆく青葉潮 

        金子兜太

  

 

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青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。
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2021年5月 8日 (土)

俳句の鑑賞《初夏》


(2025.5.9 更新)
初夏のコンクラ-べの新教皇
老を知る初夏のシ-ツの皺の痕
雨上がり何の暗示か初夏の雲

        (薫風士)


「初夏」は、「はつなつ」か「しょか」か、5-7-5のリズムで読んで下さい。

20250509_070427 20250506_151403 冒頭の写真は、コンクラーベに関するNHK-TV二ュ-ス画面の一部分です。
2番目の写真は、立夏の翌日の雨上がりの雲の動きが面白くて撮ったスマホ写真です。
貴方は、この雲の形から何を連想されますか?




_164615 この写真は、2024年の同期の飲み会の帰路に見た神戸市石屋川の長閑な初夏の風景です。
写真をタップ拡大すると、人々が川遊びをしている様子が見えます。

 

川遊び何を捕るのか石屋川


ここの青色文字「俳句《初夏の街お初天神がんこへと》」をクリック(タップ)すると、 飲み会が開催された大阪梅田・お初天神界隈の写真集をご覧になれます。

 


(2021.5.8 の記事)

こゑあげてゐる一本の夜の新樹

  

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カレンダーの写真の冒頭の短冊は、日本伝統俳句協会会長(岩岡中正氏)の俳句です。
「新樹の声」は何かの比喩でしょうか?

(写真をタップ・拡大して掲載句をご鑑賞下さい。)

       

夏初め打ちひしがれし旅心

掲句は薫風士のやるせないコロナ俳句です。

2月に、「春めくもコロナに殺がる旅心」と駄句を口遊み、「コロナ禍の俳句鑑賞:春めく(俳句と写真)」という記事をかきましたが、また「打ちひしがれた旅心」を記事にする羽目になりました。

「旅心」の俳句と言えば、芭蕉の辞世句「旅に病んで夢は枯野を駆け廻る」に思いを馳せる人が多いでしょう。「駆け廻る」は「かけめぐる」と読むのが普通ですが、インターネトで検索した大阪市にある史蹟「芭蕉翁句碑」の写真を見ると、「かけまはる」と記載されています

松尾芭蕉の俳句を英訳しているので、昨年、大垣市の「奥の細道むすびの地記念館」や伊賀市の「芭蕉翁記念館」を見学し、今年は花見がてら江東区芭蕉記念館を訪ねようと思っていましたが、新型コロナウイルス変異株の感染拡大防止のための3度目の緊急事態宣言の実施で上京できなくなりました。

 

このようなコロナ禍の非常事態に何故オリンピック開催を推進しているのでしょうか? 

何故、新型コロナ変異ウイルスの感染拡大が完全に沈静化するまで延期出来ないのでしょうか?

事情は全く違いますが、発言の自由を奪われて誰も太平洋戦争を止める声を上げることが出来なかった当時のことを想起せざるを得ません。

   

庭手入れ朧になりし飛行雲 (コロナ禍不急の五輪開催の是非)をご一読下さい。

   

初夏や庭の手入れに気を晴らし

  

5月5日は「立夏」・「こどもの日」ですが、旅行は断念し近場の散歩で「まんぽ俳句」を詠んだり、春耕庭の手入れをしながら、自衛に撤しています。 

  

「歳時記(俳誌のサロン)」から、気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

  

初夏1

消息の届けば安堵初夏の旅 

      (稲畑汀子)

  

初夏2

初夏の昼わがワールドの六畳間 

      (北上良一)

  

初夏3

まだ捨てぬ渡佛の夢や初夏の風 

      (能勢栄子)

  

初夏4

歩かうよ初夏の太陽浴びながら 

      (稲畑汀子)

  

初夏5

受診待つ窓初夏のちぎれ雲 

     (岡井マスミ)

  

   

この記事を書いていると、テーブルの隣で妻が孫の為に自慢のチーズケーキを作り始めました。ケーキは「夏の俳句」として不適切だと思われるかも知れませんが、薫風士の即興句を掲載します。 

  

初夏や妻手作りのケ-キの香 

 

ここまで記事を書き終えて受信メールをチェックしたところ、高浜虚子の「去年今年」の俳句に因んだ曲を作曲したロクリアン正岡氏から新曲を作曲したとのメールが届いていました。
ロクリアンバッハ「甘き死よ、来たれ!」という4分25秒の甘美な曲です。
死神に取りつかれず、コロナ禍の癒し・慰みになれば幸いです。

   

初夏や癒しの曲にケーキ愛で

  

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2021年5月 6日 (木)

俳句HAIKU《祭り太鼓》

 

(2024.12.27 更新)
Click here to see “Haiku of Issa and Bashō” in English.
Click here to see "俳句365 haiku".

 

地震に耐ゆ祭太鼓の心意気
(nai-ni-tayu matsuridaiko-no kokoroiki)
(Composed by S.Kinoshita)

 


enduring the sufferings of earthquake,
people with guts beat
Japanese drums for the summer festival

  (Translated by L.P.Lovee)

 


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冒頭の写真は福井駅の傍で祭踊りの出番を待っている人々の情景で、二つ目の写真は、福井新聞の記事(「福井フェニックス祭り」)の切り抜きです。

 

俳句祭り」などを開催して町の活性化を図っている地方自治体が増えているようです。
俳句を世界無形文化遺産に登録しようという運動も推進されています。

 

コーラスやゲートボールなど様々な趣味がありますが、俳句は楽しくて健康に良いばかりでなく、人心を世界平和へ導くことにも貢献できそうです。
言葉の壁・言語の壁を破り「俳句」の国際化を促進して俳句の世界無形文化遺産登録を実現することは至難でしょうが、チャレンジしましょう

 

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2021年5月 4日 (火)

「みどりの日」 《「まんぽ俳句」と写真》

   

(2025.5.4 更新) 

「あんぱん」やドラマ佳境にみどりの日 

    

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冒頭の俳句は朝ドラ「あんぱん」の作者への存問•エールの拙句です。

の写真はNHK-TV 画面を一部分カットして掲載させて頂きました。

  

      

みどりの日やすみ休みて庭手入れ

みどりの日吾子はバッハを弾き歌ひ

みどりの日吾子のピアノに癒されて

みどりの日孫は粽を頬張りて

  

医者の次女みどりの日にも来ず仕事

医療体制の見直しを推進してほしいものです。

俳句HAIKU の記事「クリスマス•聖夜」をご覧下さい。

   

みどりの日吾庭を見張る小鳥来て         

家族連れ小犬と散歩みどりの日

顔写真撮りし友逝きみどりの日

  

上記は、皆さんも身近なことを口遊み俳句をエンジョイして、フレイルを防止してほしいとの思いで「みどりの日」を詠んだ「まんぽ俳句」への誘いの拙句9句ですが、下記の9句は、コロナ禍の慰みになれば幸いだとの思いで2021年の「みどりの日」に詠んだフレイル防止の拙句です。

   

みどりの日玻璃を鏡に太極拳  

新緑の円形広場ミニ野球  

緑陰のブラスバンドにマスクの子  

春陰の玻璃を鏡にチアダンス  

ボール蹴りコロナの春の憂ひ蹴り  

今日も又ドクターヘリかみどりの日  

蜜蜂は散歩の我に纏ひ付き  

吾の視界すり抜け燕電線に   

巣作りの相手呼ぶかに初燕

          (薫風士)

   

この青色文字(「俳句」や「HAIKU」)をタップすると、「俳句」や「英語俳句」の最新の「俳句HAIKU」の記事をご覧になれます。

   

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俳句と写真《石鹸玉・しゃぼん玉》

  

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「シャボン玉」は、俳句では「しゃぼん玉」と平仮名にするか、「石鹸玉」と漢字で表現するのが普通です。

季語は「春」です。

   

「歳時記」(俳誌のサロン)の例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

  

しゃぼん玉1

しやぼん玉とぶ七彩に光りつつ 

         (中川濱子)

  

しゃぼん玉2

母と子のはしやぎの中のしやぼん玉 

        (亀ヶ谷照子)

  

しゃぼん玉3

しやぼん玉中をゆるゆる乳母車 

         (浮田胤子)

 

しゃぼん玉4

浮雲に届けとばかりシャボン玉 

          (林生子)

  

しゃぼん玉5

しやぼん玉オパール色に輝けり 

         (楠原幹子)

  

コロナ禍の自粛を強いられた若者や家族連れが深田公園で思い思いに遊んでいたのを詠んだ薫風士の「まんぽ俳句」とその情景の写真を最後に掲載します。

写真をタップして拡大して、空高く上がるシャボン玉をご覧下さい。コロナ禍の慰みになれば嬉しいです。

   

旅心つのらせ上がる石鹸玉

  

しゃぼん玉こんなに遠く飛んで来て

  

しゃぼん玉弾け儚しホロンピア

この俳句は「5-10-3」のリズムで詠んで頂ければ幸いです。

   

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2021年4月21日 (水)

庭手入れ朧になりし飛行雲

      

(2025.3.21 更新)

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新型コロナ変異ウィルスの感染拡大により、三回目の「緊急事態宣言」が発出されましたが、「緊急事態宣言」も1年越しで三度目となれば、「何が緊急事態なのか?」と言いたくなります。

   

この音はドクターヘリか朧空

何事も済ませば朧この齢

       

山梨モデル」のような対策が当初からしっかりとられていれば、「緊急事態宣言」と「GoToトラベル」 の繰り返しによる「新型コロナ感染拡大防止」よりも効果的に「経済対策」と「コロナ感染拡大防止」の「両立」が実現出来たのではないでしょうか?

  

大都市圏との違いもあり、そのままの適用は出来ないにせよ、「山梨モデル」のような政策を政府として長期的観点で今からでも検討・実施する必要があると思います。

 

コロナ禍の医療体制が逼迫しているのは過去の医療制度の適応性に問題もあるでしょうが、肥大化・権益化したしたオリンピックを新型コロナ変異ウィルス感染の再拡大のリスクを冒してまで今年(7月23日?)から開催する意義・緊急度がどれほどあるのでしょうか?

 

何が「不要不急」か、人それぞれの価値観の違いで一概に言えないでしょう。

しかし、コロナ予防ワクチン接種が完了しない限り新型コロナウイルス感染拡大の「リバウンド」が予想されるのに、何故「オリンピック開催の再延期」をしないのでしょうか?

 

「オリンピック・メダルの重さ」と「人の命の重さ」を考えると、答えは自明でしょうが、オリンピックを推進している関係者はどう思っているのでしょうか?

  

オリンピック実施によって新型コロナ感染拡大が爆発的状況になることを憂慮しています。

この際医療体制の見直しも是非推進してほしいものです。

     

飛行雲五輪にならず消ゆ

   

緊急事態宣言解除に伴い航空機の平常運行で飛行機雲を見る機会が増えていましたが、また減便せざるを得なくなるでしょう。

 

オリンピック関係者の気持ちが理解できないわけではありませんが、是非とも再延期を検討して頂きたいものです。

 

新型コロナ用のワクチン接種が完了し・感染拡大の沈静が確認されるまでは「オリンピック開催の再延期を決定する」と政府関係者やオリンピック主催者が宣言してくれると、その効果は非常に大きいのではないでしょうか?

   

春の俳句特集:薫風士のブログ <俳句HAIKU>などで繰り返し述べているように、政府や自治体の賢明な対策を切望していますが、個人的には自衛に撤するしか仕方がありません。

  

浮きたちし聖火リレーや山笑ふ  

明易や変異ウィルス拡散し  

コロナ禍の砦は皆の良心よ

     

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2021年4月17日 (土)

儘ならぬバンカーショット山笑ふ(俳句HAIKU)

     

思い出の写真俳句を作ろう

    

(P.S. 2022.10.19)

今日一のナイスショットや天高し

あれ無くば愚痴を「たら・タラ」秋の昼 

ショット時の色無き風や運不運

秋晴れのゴルフに興ず良き仲間

秋彼岸過ぎて最後の同期会

青色文字をクリックして、ゴルフ記事や例句をご覧下さい。

     

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(2021.4.17)

タイトルはブログ記事用の拙句です。  

月一ゴルフの定例日が寒波に見舞われましたが、幹事の配慮で日程が変更され、幸いゴルフ日和の健康管理ゴルフを満喫しました。
スコアを気にしない健康管理ゴルフですが、後半はスコアを改善し、17番・18番を連続パーにしたことを記憶にとどめるべく
、昨年4月に書いた記事に拙句を追加しました。

   

快晴のゴルフに興ず2月尽

快音のナイスショットや春の風

ティーショット飛び行く彼方春の雲

春光やバンカーショット技冴えて

春光の昼餉に少し平和論

ロシアのウクライナ侵攻が速やかに解決されることを願っていますが、市井の一老人には儘ならず、俳句ブログを書くこと位しか出来ません。

血に染むなドニエプルてふ春の川等に述べた薫風士の思いをシェアーして頂けると幸いです

     

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松山秀樹マスターズ優勝の快挙に因んで、将来ゴルフ愛好家ばかりでなく俳句の愛好家も増えることを念じて、ゴルフの俳句を特集しました。

   

山笑ふバンカーショットおおたたき

山笑ふ吾がワンオン二つとて

快音のボールOB山笑ふ

早春の有馬富士向けティ-ショット

三密と無縁のゴルフ余花愛でつ

の声に快音ティーショット

春泥を避けてショットの腕の冴え

飛行雲霞む彼方へティーショット

山吹や池越えショット見せ所  

蛙鳴く池越えグリーン技の冴え

快音に一声やナイス・オン

雨催ひグリーンの頭上夏燕

     

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青色文字の「俳句」をタップし、最新の俳句記事をご覧下さい。 

   

   

2021年4月14日 (水)

コロナ禍の聖火周回花は葉に

     

(2024.7.30 更新)

俳句《花は葉に》OB会」や「俳句《パリ五輪開会式に夏の雨》」をご覧下さい。

     

行き交ふは犬連れ子連れ花は葉に

ありのまま生きざま晒し花は葉に

花は葉に命の限り句を口に    

コロナ避け近場のゴルフ花は葉に

しくじりも人生の糧花は葉に

         (薫風士)

    

タイトルは薫風士のタイトル用のコロナ俳句です。

一般的な俳句としては「コロナ禍の聖火リレーや花は葉に」とする方がリズムも形式も整って良いと思います。

2021年、医療非常事態宣言下の大阪府は、4月13,14日に万博記念公園内で無観客のオリンピック聖火リレーを実施しました。

     

・花は葉に旅の期待は秘めしまま 

         (稲畑汀子)

 

・会ふことのかなはざる日々花は葉に 

         (西山春文)

   

歳時記(俳誌のサロン)から抜粋させて頂いた掲句2句はコロナ禍を詠んだ俳句ではありませんが、多くの方々の現在の心情に当てはまるのではないでしょうか?

  

薫風士の掲句はコロナフレイル防止コロナ鬱発散の散歩やゴルフで口ずさんだ「まんぽ俳句」ですが、その情景の写真を掲載しました。ご笑覧下さい。

   

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2021年4月10日 (土)

庭隅に椿一輪虚子偲ぶ

   

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4月8日は釈迦の生誕を祝う「花祭り」の日ですが、高浜虚子の命日「虚子忌」です。

虚子は椿を愛し、法名は「虚子庵高吟椿寿居士」なので「虚子忌」は「椿寿忌」とも言われます。

赤色の椿の花言葉は「謙虚な美徳」・「控えめな素晴らしさ」だそうです。

    

NHKの番組「あさイチ」でお馴染みの博多華丸さんの誕生日も4月8日だそうです。

コロナ禍のイベント開催の自粛要請で花祭りや誕生祝い等の行事の中止を余儀なくされている方が多いのではないでしょうか?

タイトルは「椿寿忌」に因んで詠んだ拙句「まんぽ俳句」ですが、青色の文字をタップして関連の記事をご笑覧頂ければ幸いです。

      

大阪府は4月8日から「医療非常事態宣言」を適用することにしましたが、政府は東京・京都・沖縄の3都府県に4月12日から「まん延防止等重点措置」を適用することを決めました

昨年の4月7日には7都府県に「緊急事態宣言」が出されていましたが、今年も大阪並の感染拡大が続くと「緊急事態宣言」を再実施せざるを得なくなるでしょう

コロナ対策の名称は異なっても、高齢者にとっては「家居」で自衛せざるを得ないということに特に変わりはありません

     

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トップの欄・「俳句HAIKU」、または、ここをタップ(クリック)すると、最新の全ての記事が掲示されます。記事のタイトルをタップしてご覧下さい。

   

2021年3月31日 (水)

プレバト「春の俳句タイトル戦」について、「学問のすすめ」

   

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プレバト春の俳句タイトル戦(お題:「じゃんけん」)で横尾渉(Kis-My-Ft2)さんが「浜風光るスクイズの土埃」と季語「風光る」を巧みに使ったユニークな発想の俳句で1位を獲得しました。

  

夏井先生の裁定は「添削なし」ですが、原句は散文の断片のような俳句なので、5・7・5の定型を重んじる伝統俳句の観点からすると、

スクイズや浜風光る土埃と表現したいところです。

     

この俳句とは無関係でしょうが、横尾さん等の俳句が「21年度中学国語の教科書副教材(明治図書出版、一般購入不可)に掲載される」とのこと。   

 

どのような俳句が、どのような解説で掲載されるか知りませんが、「俳句とは何か、生徒が誤解をしないように、俳句の歴史と現状を正しく教える内容であってほしい」と思うのは薫風士だけではないでしょう。

      

この記事は「文芸批評」であり、「添削」ではありませんが、タイトルだけを読んで批判した方なのか、薫風士に謂れのない悪態を吐き、「他人の俳句を無断で添削するものではない」と、「俳句HAIKU」の記事「プレバト 夏井先生の添削を添削する」について、削除を要求されましたが、そのような不当な要求に応ずる気はありません。

   

夏井先生と同じように、薫風士は「奥の深い俳句の敷居を低くして、初心者に俳句の面白さを知ってほしい」との熱い思いでこのささやかな俳句ブログ「俳句HAIKU」を書いているからです。

  

このような不当な要求をされた方が「いつき組」の方なら、コロナ禍の鬱積を発散するのに悪態を吐きたくなるのは分からないではありませんが、やみくもに悪態を吐くのはお勧めできません。

   

俳句は好き好きですが、悪態」は俳句にならず川柳になりがちでしょう。

 

山口誓子の俳句「学問のさびしさに耐へ炭をつぐ」の良さは、暖房など生活環境の違う現在の若者には理解し難いでしょうが、お勧めしたいのは、「学問のすすめ」です。  

  

とは言っても、蕪村の俳句(俳諧)に「学問は 尻から抜ける ほたる哉」とあります。

 

「何事も踏み込んでよく考えよ!」ということでしょうね。

  

ほうたるや耳学問の老の日々

       (薫風士)

    

どうぞ「組長の夏井先生」によろしくお伝え下さい。

  

薫風士の俳句ブログに俳句愛好家のご理解とご支援を頂ければ嬉しいですが、コメントなどもご投稿頂けると有難いです。

 

詳細は、ここをクリックして、「お手本のリズム音痴や熱帯夜」のコメント欄を、スマホでご覧の場合は、その開いた記事の最後の小さな文字の「コメント(・・・)」をタップして、ご覧下さい。)

    

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青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

   

「新緑・新樹」の俳句を楽しもう! (補筆・改定版)


(2025.5.5 更新)
誕生日仕上げをせむや新樹苑
若楓愛犬チュヌの立ち姿


手作りの庭の造形昼餉窓
手作りの庭の新樹にカミキリ居
葉の裏に蜻蛉の嬰子新樹光
(この記事の最後の写真をご覧下さい。)


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冒頭の写真は、愛犬チュヌの形の楓です。




新樹道浮雲暫し人の顔

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まんぽ道で浮雲の動きを見ていると、うつむいて口を開けた人の顔のように見えました。





平和かな憲法記念日の吾庭
移ろひや林の色と春の雲

新樹越し園児の列の青と黄と

新緑を愛でつまん歩を愛犬と

夏に入る庭の手作り楽しみつ

風薫る世界カメの日庭手入れ
新緑の吾庭に来たる俳句好き

手作りの庭の造形松の芯

万物の命は奇跡薬の日
       (薫風士)


 
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二番目の写真は、拙宅の昼餉の新樹光の庭です

手作りの庭のエコガ-デニングをエンジョイしています。

四番目の電線と林の写真は、2021年4月中旬頃の「新芽」が「新緑」になり始めた風景です。


青色の文字(季語・作者名など)をクリックすると、その俳句の詳細や作者の解説などの記事をご覧になれます。


日本伝統俳句協会の2024年5月のカレンダー(一部分)の写真は、タップ拡大して掲載句をご覧頂けます。

色紙の俳句「夜の新樹すくと我らに未来あり」の作者(岩岡中正氏)は日本伝統俳句協会の会長です
この比喩的な俳句は、俳句界のことを念頭にして詠まれたのかも知れませんが、「我等」は「人類」の意味だと解釈したいと思います。
(「探梅・観梅の俳句と写真」参照。)


カレンダーの掲載句から、ご参考までに下記に1句抜粋します。


波よりも風の易しとつばめ魚

        (山田佳乃)


Photo 山田佳乃さん(円虹主宰•昨年度NHK俳句番組選者)は、2017年5月20~21日に三田グリーネットのオープンガーデンが開催された時だったか(?)、数年前に俳人仲間と吾庭を訪ねてくれたことがあります。(写真参照)


(2021.3.31 の記事)

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掲句や写真はチュヌの主人(薫風士)の即興句やスナップです。
俳句人口が増えることを願って、俳句は身近なことや自分の思いなどを詠んで気軽に作るとよい」ということを知ってほしい、との思いから敢えて拙句を冒頭に掲載しました。


「まんぽ」や「まん歩」は「漫歩」と「万歩」の「掛詞」です。


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55日は「こどもの日」ですが、今年は「立夏」に当たります。また「薬の日」でもあります。

鯉幟を上げましたが、孫は幼児用ゲームに夢中で鯉幟には興味を示していません。
チュヌの主人は菖蒲湯にゆっくり浸り、疲れを癒しながら俳句のことなどに思いを巡らせました。


季語「新緑」について、カラー図説日本大歳時記(飯田龍太)には次の解説があります。

初夏の目覚めるような若葉のみどりをいう。やや時過ぎてとっぷりと夏に入ると深緑。よく用いられる万緑は、新も含めて満目ことごとくみどりの意。新緑は、文字の眺めから、また、語感の上からも、さわやかな景を連想させる言葉である。(以下省略)     

    

新緑の風景や新樹を詠んだ俳句をインターネット歳時記から気の向くままに引用してコメントさせて頂きます。     

    

新緑1

新緑の丘越え白き道一筋

       (桂信子)

北海道の風景やトルコ旅行などの風景を思い出します。

 

新緑2

新緑のうへ滑りゆくモノレール 

      (米倉よしお)

王子動物園のモノレールからみた桜の風景を思い出しました。

 

新緑3

新緑の山に鉄塔古びたり

       (野海衣子)

インフラの整備・維持も今後の重要な課題ですね。 

   

新緑4

新緑や選びて歩く土の道

       (卓田謙一)

花と緑の我が街には「弥生のこみち」など、愛犬の散歩道に恵まれています。  

 

新緑5

たつぷりと老い新緑の中にをり

       (竹下昌子)

自然に親しみ健康を維持して高齢化社会を乗り切りたいものです。 

    

新緑6

新緑の中新緑の深大寺

       (塩田杉郎)

また寺めぐりをしたいものです。

     

季語「新樹」について、山本健吉はカラー図説日本大歳時記に次のとおり解説しています。

初夏のみずみずしい緑の木立を言う。新鮮な語感を持っている。ただし題目としては古く、(・・中略・・)好んで詠まれるようになったのは大正期以降である。音感もよい「新樹の語に、あたかも新題目であるかのような、未開拓の新鮮さを感じたのである。「空暗くなり来新樹に風騒ぎ」虚子、「夜の雲に噴煙うつる新樹かな」秋櫻子、「滝浴びのまとふものなし夜の新樹」誓子、「新樹どち(つつ)まんとし溢れんとす」草田男など。 

     

新樹1

雨上り新樹の雨滴光る朝 

        (稲畑汀子)

ホテルの庭か稲畑邸の庭でしょうか? 誰もが体験された光景でしょう。我が手作りのささやかなエコガーデンでも同様に楽しんでいる景色です。

     

新樹2

新樹光牛乳うまきカフェテラス/span>

        (中島徳子)

家族や俳句仲間と初夏を楽しみたいものです。 

  

新樹3

街灯に輝いてゐる新樹かな

        (越智秀子)

安全な街を維持したいものです。 

  

新樹4

新樹光ジーンズの脚よく伸びて

        (今村恵子)

戦争を知らぬ飽食時代の若者は身長が伸びています。 

  

新樹5

新樹林ここにかしこに水の音 

        (藤井圀彦)

新樹の林と水音がマッチして初夏の清々しい感じがします。

   

新樹6

新調の眼鏡よく見え新樹光 

        (新実貞子)

この眼鏡は老眼鏡でしょうか。「新調」「新樹光」がよくマッチしています。

  

新樹7

朝の虹ひとり仰げる新樹かな 

        (石田波郷)

「ひとり」は「作者一人」のことか「新樹」のことか、どちらでしょうか。

   

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