俳句鑑賞:「梅雨に入る」「入梅」「梅雨」
冒頭の写真は、6月16日朝のNHK-TV天気予報の一部分(梅雨入りの解説画面)です。
老犬とまん歩の夫婦梅雨入り前
せいのう!と足場解体梅雨に入る
近畿地方夏至に梅雨入りや庭手入れ
(薫風士)
掲句と写真は、買い物をした帰路の風景です。
「梅雨入り」は、「ついり」か「つゆいり」と、俳句が定型(5-7-5)のリズムになるように読んで下さい。
ここをクリック(タップ)して、俳句HAIKUの記事「梅雨の俳句(梅雨入り・梅雨明け)」をご覧下さい。
気象庁の速報記事によると、沖縄の梅雨入りは今年(令和6年)は5月21日頃でしたが、2018年の梅雨入りは5月8日でした。
「俳句(梅雨・梅雨入り・梅雨明け)」をご覧下さい。
歳時記(俳誌のSalon)などから「梅雨」を詠んだ親しみやすい俳句を気の向くままに抜粋掲載させて頂きます。
(歳時記の例句の詳細は青色文字の季語をクリックしてご覧下さい。)
「梅雨に入る(1)」
病む友のまた一人増え梅雨に入る
(松崎鉄之介)
屋根持たぬマンションぐらし梅雨に入る
(岡本眸)
「梅雨に入る(2)」
二度聞きが癖となる耳梅雨に入る
(柴野静)
山鳩の声のくぐもり梅雨に入る
(宮平静子)
「梅雨(1)」
背伸びして声出て梅雨も峠かな
(岡本眸)
削らるる丘を見てゐし梅雨の駅
(高村洋子)
「梅雨(2)」
宇佐の宮梅雨空ずしとのし掛かり
(大橋晄)
神宮の森の暗さや梅雨鴉
(暮目良雨)
「梅雨(3)」
目をそらし受ける点滴梅雨じめり
(長山野菊)
荒梅雨やごうごうと鳴る神田川
(宮原みさを)
「梅雨(4)」
梅雨の雷昨日も今日も人逝きぬ
(高橋作之助)
落柿舎の投句用紙の梅雨じめり
(岸本敬子)
「梅雨(5)」
せせらぎの風の軽さや梅雨あくる
(川村政枝)
山の彩戻して去りし梅雨の霧
(吉村玲子)
「梅雨(6)」
梅雨兆す武庫の川波ややあらし
(志水千代子)
ベランダの干し物を訪ふ梅雨の蝶
(沼口蓬風)
「梅雨(7)」
歌舞伎座は華やいでゐる梅雨の夜
(芝尚子)
センサーの付きしともしび点る梅雨
(鈴木實)
「梅雨(8)」
駅に待つゲリラ梅雨とふ降りやうに
(久保晴子)
梅雨の蝶犬猫墓地をさまよへり
(岡光子)
「梅雨(9)」
鐘の音の一打に梅雨の明けてゆく
(坊城俊樹)
インターホンとれば激しき梅雨の音
(小嶋洋子)
「梅雨(10)」
被災地へ着けず仕舞や梅雨滂沱
(田中つや子)
ただならぬ災害ニュース梅雨滂沱
(木村幸)
「梅雨(11)」
友の訃や梅雨のひと日を歩いてる
(鴨下昭)
ヘリコプター人を吊り上ぐ梅雨出水
(大矢雅子)
「梅雨(12)」
いつくしま静かに寄する梅雨の波
(水田壽子)
暗渠より水をどり噴く梅雨出水
(鈴木伸一)
「梅雨(13)」
梅雨のけふ車内放送とめどなし
(秋田建三)
付悪き蛍光灯や梅雨の夜
(岩谷丁字)
「梅雨(14)」
梅雨の雷オルセー展の上走る
(有賀昌子)
はやぶさの快挙に消ゆる梅雨の憂さ
(稲畑汀子)
「梅雨(15)」
そばにゐるだけの看取や梅雨の月
(阪上多恵子)
梅雨出水車道に泥鰌跳ねてをり
(秋千晴)
「梅雨(16)」
空ラ梅雨や女ばかりの食事会
(中山純子)
病床に聞く人の訃や梅雨荒るる
(玉置かよ子)
「梅雨(17)」
梅雨憂しとせぬ明るさの家路とす
(稲畑汀子)
拾ひ読みの何時か没頭梅雨深し
(西村操)
「梅雨(18)」
やや鬱と自嘲してをり梅雨長し
(中原敏雄)
計画は着々梅雨も明くる頃
(稲畑汀子)
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2024.5.20 更新
投稿: | 2024年6月20日 (木) 20時52分
「夏の俳句特集(薫風士のブログ)」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2022/02/post-bdba.html
をご覧下さい。 (木下さとし)
投稿: | 2022年5月 5日 (木) 23時17分
8月19日は「俳句の日」とされています。
正岡子規の命日は9月19日ですから、8月19日からの1か月を「俳句月間」として俳句・教育関係者により俳句を通じて子供たちに日本文化の啓蒙活動をして頂いたら如何でしょうか?
コロナ禍の自粛生活で子供たちが無意味なwebゲームに夢中になっているのは親泣かせです。
俳句は、個性を発揮する芸術の一つです。好き好きです。俳句の教育はもう既に実践されているのでしょうが、プレバトのような一方的な査定やランク付けはしない教育をしてほしいものです。
大人のための俳句の面白さの啓蒙の一助になれば幸いですが、
「俳句の日」俳句でクイズ・ゲームを楽しもう!
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/08/post-6142.html
をご覧下さい。
(薫風士)
投稿: | 2021年9月 1日 (水) 07時04分
8月19日は「俳句の日」とされています。
正岡子規の命日は9月19日ですから、8月19日からの1か月を「俳句月間」として俳句・教育関係者により俳句を通じて子供たちに日本文化の啓蒙活動をして頂いたら如何でしょうか?
俳句の教育はもう既に実践されているのでしょうが、コロナ禍の自粛生活で子供たちが無意味なwebゲームに夢中になっているのは親泣かせです。
俳句は、個性を発揮する芸術の一つであり、好き好きです。プレバトのような一方的な査定やランク付けはしないで教育すべきでしょう。
大人のための俳句の面白さの啓蒙の一助になれば幸いですが、
8月15日の終戦記念日の俳句を特集しましたので
俳句ブログ:終戦記念日 <「戦争と平和」特集>
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/08/post-452c.html
をご一読下さい。
(薫風士)
投稿: | 2021年8月23日 (月) 08時54分
梅雨の暮まん歩に会ひしルナとララ
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/07/post-dda3.html
をご覧下さい。
(薫風士)
投稿: | 2021年7月 4日 (日) 12時14分
俳句の鑑賞:「蛙」「雨蛙」「青蛙」「牛蛙」「土蛙」「殿様蛙」「蟇」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/06/post-4470.html
をご覧下さい。
(薫風士)
投稿: | 2021年6月10日 (木) 23時26分
「牡丹」の俳句鑑賞
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/05/post-f722.html
をご覧下さい。
(薫風士)
投稿: | 2021年6月 8日 (火) 20時12分
俳句鑑賞: 「老鶯」・「夏鶯」・「残鶯」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/05/post-d2af.html
をご一読下さい。
(薫風士)
投稿: | 2021年6月 3日 (木) 14時35分
俳句の鑑賞:「初夏」 《コロナ禍に思うこと》
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/05/post-072b.html
や
コロナ禍の俳句鑑賞: 「青葉」・「青葉風」・「青葉潮」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/05/post-662c.html
をご覧下さい。
(薫風士)
投稿: | 2021年5月13日 (木) 11時54分
「プレバト夏井先生の添削を添削する」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/purebato.html
や
プレバト「博多華丸氏の俳句「梅雨の初運転」を考える
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2020/12/post-1a30.html
もご覧下さい。
(薫風士)
投稿: | 2021年3月26日 (金) 22時47分
緊急事態宣言が11都府県に拡大されましたが、新型コロナウイルス対策は正直者が報われるように、次のような対策を是非とも推進してほしいものです。
「新型コロナウイルス感染防止の対策マニュアル」を整備し、
適合するホテルやレストラン、居酒屋、喫茶店などを認定し、
認定基準適合の準備に要したコストの一部を補助し、
「コロナ対策Bグルメ店」とか、「コロナ対策三ツ星店」とか、「三密防止対策認定店」など、
実態に応じ適切な呼称でコロナ対策を奨励する。
「認定基準」は「一律に5人以下」などとせず、「店ごとの定員」や「部屋ごとの定員」などを規定して、
一般に公表するとともに、店の来客が自然にチェック出来るように店頭に公示することを義務化し、
公式のパトロールなどのチェック体制も整備する。
認定基準を順守しなかった店や補助金需給申請に偽りがあった場合の罰則等をしっかり規定する。
(現在の緊急事態宣言に基づき安易な罰則を規定することは逆効果となる恐れがあり、反対します。)
このような新型コロナウイルス対策を是非とも推進してほしいものです。
そうすると、
「安いから行くのではなく、安心できるから行く」という客が増えて、
真面目に営業している店が繁盛することになり、経済効果も上がるでしょう。
(参照) 大寒の俳句(コロナ禍の緊急事態宣言・国際同盟に思うこと)
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2021/01/post-fb08.html
投稿: | 2021年1月15日 (金) 14時25分
世間一般に「いじめ」や「虐待」などが問題になっています。
子供たちの健やかな成長と世界平和への思いを込めて書いたブログ
「究極のラブを!」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2018/01/ultimate-love-fa46.html
や
「令和」への期待を込めて書いた「新元号祝ひ花見の俳句詠む」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2019/04/post-e976.html
をご一読下さい。
このブログを皆さんとシェアして頂けるとありがたいです。
投稿: 木下 聰 | 2019年5月 4日 (土) 14時27分
「吟行の写真俳句集」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/pictureandhaiku.html
をお楽しみ下さい。
俳句をユネスコ世界無形文化遺産へ (草の根運動)
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2018/07/post-06b7.html
をご覧下さい。
投稿: チュヌの主人 | 2018年10月 3日 (水) 13時52分