日記 Feed

2019年3月31日 (日)

早春・春浅し(有馬富士)

    

早春の頂き目指し有馬富士

春浅き走り根の径幼子と

吾を阻む「わんぱく砦」春浅し

      (薫風士

 

掲句の「径」は「みち」と読み、「吾」は「あ」と読んで下さい。

  

Img_3052

Img_3018

Img_2991

Img_2996

掲句は、有馬富士公園を吟行し、有馬富士の山頂を目指しましたが、幼子同伴なので、山頂まであと百メートルの「わんぱく砦」(岩場の写真参照)で登頂を断念して下山したことを俳句にしたものです。

「吾を阻む」は「あをはばむ」と「5-7-5」のリズムに読んで下さい    

         

  

歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに「早春」・「春浅し」の俳句を抜粋・掲載させて頂きます。

   

   

早春1

早春の庭より声の二三人

        (稲畑汀子)

  

早春2

早春の湖に近江の逆さ冨士

        (吉江潤二)

  

早春3

早春や波静かなる由比ヶ浜

        (中村則夫)

 

早春4

早春の旅は呉線光る海

        (石田玲子)

 

早春5

安曇野に聞く早春の水の音 

        (安部和子)

    

  

春浅し1

浅春の雨に色濃き煉瓦道  

        (木下節子)

 

春浅し2

つぐみ来て地鳴きひとこゑ春浅し 

        (井上あい)

  

春浅し3

客を待つ回転木馬春浅し  

         (中島隆)

  

春浅し4

春浅き水を渉るや鷺一つ  

      (河東碧梧桐

 

春浅し5

浅春や五分足らずの渡し舟 

     (村田くにいち)

  

春浅し6

寒暖の差のはげしさや春浅し 

      (原田たづゑ) 

     

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

   

「春の水・春水」の俳句

      

一つ根に離れ浮く葉や春の水

        (高浜虚子)

   

「春の水」の俳句といえば、高浜虚子の掲句が浮かびます。

この句を「自然の摂理を詠んだ比喩」と解釈して「俳句の創作的解釈というブログを2年前に書きましたが、「俳諧」から生まれた「俳句」と「川柳」にも当てはまります。

  

さらに、高浜虚子の曾孫に当たる稲畑廣太郎(「ホトトギス」の主宰)と坊城俊樹(「花鳥」の主宰)の両氏の句風にも当てはまるでしょう。

両氏のブログ「主宰奔走や「花鳥・近詠をご覧下さい。 

     

P.S. 2022.3.12

唐突ですが、ウクライナ紛争について「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、緊急提言のブログ記事を書きました。

青色文字をクリック(タップ)して、血に染むなドニエプルてふ春の川春一番この発言はおぞましきをご覧下さい。

    

Img_3025

Img_2718_2

Img_2701

写真は兵庫県立有馬富士公園福島大池です

    

あちこちに鴨が泳ぎ、亀が十数匹も杭の上などで甲羅を干していました。

   

     

   

   

   

高浜虚子の言葉「深は新なり」を思い出してブログ俳句を詠みましたが、「一つ根」の俳句は人類や既存の宗教にも当てはまります。

  

ここをクリック(タップ)して、「宗教と科学の対立と融合」をご一読頂けると幸いです

   

春水や深は新なり句に遊ぶ           

有馬富士映し豊や春の水        

         (薫風士)   

      

歳時記(俳誌のサロン)から「春の水」の俳句を抜粋・掲載させて頂きます。

例句の詳細は青色文字の季語をクリックしてご覧下さい。

  

春の水1

平野郷環濠巡る春の水 

        (井上輝男)

   

春の水2

比叡より奔り下りて春の水 

        (上野昌子)

  

春の水3

堰越ゆる小枝逆巻く春の水 

       (山田六甲)

  

春水

春水を蹴つて翔ぶもの泳ぐもの 

      (稲畑廣太郎)

    

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

トップ欄か、この「俳句HAIKU」をタップすると、最新の全ての記事が掲示されます。

  

2019年3月19日 (火)

俳句を楽しもう!《春の雪・春雪》

   

(2025.3.4更新)

20250303_190151_3

冒頭の写真は、NHK-TV ニュース画面の一部分です。

   

P.S. 2022.3.12

ウクライナ紛争について、「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、記事を追加ました。 

青色文字をクリック(タップ)して、血に染むなドニエプルてふ春の川」や春一番この発言はおぞましき」をご覧下さい。(薫風士)

     

雪山を飛翔滑降四勇姿

ノルディック複合団体銅メダル獲得の花渡部善・永井秀昭・渡部暁斗・山本涼太を称えた拙句です。

     

雪遊び技を極めて金メダル

上記の存問の拙句は、平野歩夢の快挙(「北京2022」スノーボード金メダル)を称えて、20171月の記事に追加しました。

   

(2019年3月19日の記事)

  

Img_2347_1

Img_2668_2_2

俳句は好き好きです  

  

  

プレバトではありませんが、「凡人」と言われても、「才能無し」と言われても、ともかく5-7-5のリズムを口遊み、句作を楽しむことが俳句の上達に良いと思います。

  

下記の拙句は「季語重なりである」と批判する方も多いでしょうが、俳句の伝統的な原則的ルールや文法は尊重しながら、「珍しく感じた自然現象をありのままに表現することが先決である」と思って句作を楽しんでいます。   

   

    

春雷に目覚めし朝(あした)庭に雪

   

春雪に蘇りしか花八つ手

  

春雪に実生(みしょう)椿色著し

   

小さき梅咲きしを包む春の雪

  

        (薫風士)

            

  

歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。青色文字の季語をクリックして例句の詳細をご覧下さい。 

    

春の雪1

境内に芭蕉の句碑や春の雪 

        (科野美鈴) 

 

春の雪2

醤油の香りの蔵に春の雪 

        (田村すゝむ)

  

春の雪3

大川をくだる舟影春の雪 

         (水田清子)

 

春の雪4

赤き実に鳥の来てゐる春の雪 

         (廣畑忠明)

 

春の雪5

しばらくは楽しく見をり春の雪 

        (大野ツネ子)

 

春の雪6

春の雪何か明るき心地なる 

        (後藤とみ子)

  

春の雪7

戦災のこと別れのこと春の雪 

         (井上信子)

 

春の雪8

追ひ打ちのごと被災地の春の雪 

        (小野口正江)

 

春の雪9

辞世の句を創りては消す春の雪 

        (田村すゝむ)

 

春の雪10

病む夫の髭る窓や春の雪 

        (斉藤マキ子)

  

  

春雪1 

合格の胴上げ春雪舞へる中 

         (田村愛子)

  

被災地に春雪無情降りつもる 

        (清水侑久子)

 

春雪2

春雪のきらめき合格通知くる 

       (田中佐知子)

  

春雪の消えて淋しき庭もどる 

        (森田明成)

   

 トップ欄・「俳句HAIKU」をタップすると、最新の記事をご覧になれます。記事のタイトルをタップしてご覧下さい。

  

2019年3月17日 (日)

「春雷」・「春の雷」

   

(2025.3.21 更新)

春雷や売込みアプリ満ち溢れ

春雷や手の平返すこの仕打ち

春雷や短気起こすな正義とて

平和呆けするな一喝春の雷

今年は、被爆80周年になります

水道も自由も平和も、乱用浪費すると失うことになるので、大切に利用したいとの思いを新たにしています。

 

覆水や盆に還らず春の凍(いて)

春雷や疑念を晴らす翔平談

春雷や賭博は嫌よIR             

春雷に雪解け雫煌めけり 

         (薫風士

   

Img_2668_2

Img_2684

掲句は、ブログ用の拙句です。

ありのままに詠んだ即興句は、「季重なり」と批判されそうですが、俳句上達の為には、見たことや感じたことを先ずありのままに、5-7-5のリズムの即興句で楽しみ、さらに必要なら時間を掛けて推敲を楽しめば良いと思っています。

   

初鏡」と「小春の鏡」(プレバト俳句の推敲)」をご覧下さい。

   

歳時記から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

例句の詳細は青色文字(季語)をタップしてご覧下さい。  

  

    

   

春雷1

春雷の虫驚かすほどもなく 

         (大橋晄)

  

犬が鳴く春雷またも戻りくる 

        (仁平則子)

  

  

春の雷1

トンネルを抜けてトンネル春の雷 

        (七種年男)

  

ゆつくりと猫欠伸せる春の雷 

      (池崎るり子)

  

  

春の雷2

寝る前に見廻る厨春の雷   

       (師岡洋子)

  

吾子の忌の二度三度鳴る春の雷 

       (國保八江)

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

    

「鶯」・「初音」の俳句を楽しもう!

   

(2025.2.27 更新)

20250104_015626_2
20250118_111218

冒頭の写真は、令和7年1月4日未明現在の俳句HAIKU 記事へのアクセス累計です。

二つ目の写真は、2月9日(日)午後1時開催予定の「ふれあい寄席」の案内チラシです。

 

ふれあいの寄席果てし帰路初音かな

なめらかや落語も帰路の鴬も

        (薫風士)

  

_125355

地区のふれあい活動推進協議会主催の「ふれあい寄席」で桂笑金さんと笑福亭瓶吾さんの落語を聞き、帰路には、寒々とした昨日が嘘のような春の陽気に鶯が落語の面白さとは異なる滑らかさで初音を聞かせて呉れて、久しぶりに癒され、冒頭のまんぽ俳句を口ずさみました。

    

  

この「ふれあい寄席」では政治問題は全く触れられませんでしたが、繁昌亭の落語で政治を小話に取り上げることはあるのでしょうか?

2月24日に繫昌亭(朝席)で開催予定の「落語怪談・百物語」の小話に、次の記事も参考にして頂けると望外の喜びです。

    

若い世代の人々が結婚して子孫を残したいと、未来に希望の持てるように、岸田内閣が聞く耳を生かした政策を推進してくれることを切望していますが、その実現の為には、若者や女性がもっと政治に関心を持ち、政治を我が事として声をあげることが必要でしょう

  

有るのが当然と思っている水道や電気が止まると、その有難さが分かりますが、自由と平和についても無くなってから気付くようでは困ります。

  

政治に関わっている方々には、「高邁なことをしているつもりでしていることが公明正大か?」「真に国民の幸せをもたらすことをしているか?」「物忘れが多くなったから引退すべきではないか?」etc. 常々、謙虚に謙虚に、自省してくれることを願っています。

大局をわきまえずに1円や2円の類のことばかりに拘り過ぎるとか、政治に無関心でいるとか、etc. 聞く耳をもった政治家をないがしろにしていると、日本もナチスのような煽動政治家やプーチンとか、誰かさんのようなアナクロ専制主義者に振り回される国になるのではないかと、危惧しています

     

2024219

この写真のとおり、2024年2月19日午前0時現在の「俳句HAIKU」へのアクセス累計は1,078,898件と、縁起の良い数字が面白い並び方をしています。

(写真をタップ拡大してご覧下さい。)

   

落語家の皆さんも、「夏祭り最後を飾る揚げ花火」の「X」(旧Twitter)に関わる俳句をご一読頂き、薫風士の危惧をご理解の上、その思いをシェアして小話にして頂けると有難いです。

     

(2023.6.2更新)

A602_064042_2

梅雨の雨の朝、庭の小さな梅の木に鶯(老鶯)が来ていました。

梅の木の左側中ほどに梅の木の葉に似た鶯が見えます。

     

ウクライナへのロシア軍侵攻について「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠んだ記事をご覧下さい。

血に染むなドニエプルてふ春の川

春一番この発言はおぞましき  

(青色文字をクリックすると、ご覧頂けます)

      

次の写真はカラー図説 日本大歳時記の「鶯」の解説記事の一部です。 

Img_2666_3

Img_2666_1

(写真はクリックすると拡大します)  

  

  

  

昨日ゴルフをして鶯の初音を聞き、浮かんだ拙句を歳時記(俳誌のサロン)の前座として掲載します。

     

ちらつきし春雪止みてゴルフ場

ティーショット構へる背に聞く初音

鶯に気を奪はれてミスショット

ミスショット厭はず惜しむ初音かな

鶯の声に快音ティーショット

鶯の高音の彼方有馬富士

鶯の声しきりなりゴルフ場

初音して駄句口ずさむゴルフかな

初音の日月一(つきいち)ゴルフこのスコア

  

「歳時記」(俳誌のサロン)から気の向くままに「鶯」や「初音」の俳句を抜粋・掲載させて頂きます。 

(青色文字の季語をクリックすると「歳時記」の詳細がご覧になれます) 

   

初音1

初音して海ひらけくる切通し 

        (水原春郎

 

初音2

石磴を上りゐしとき初音降る 

        (廣畑育子

  

鶯1

よく咲きて鶯の来し老樹かな 

        (鈴木白洋

 

鶯2

鶯の声に日課の歩をのばす   

      (久保田喜代

  

鶯3

新参の鴬啼ける新居かな   

        (新実貞子

 

鶯4

川へだて聞く鶯の朝の声   

        (鈴木幾子

 

鶯5

鶯の初音の宿の朝餉かな   

        (川井素山

  

うぐひす

うぐひすや木喰の里静もりて 

        (青木政江

   

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

     

Dsc_398520210318

2019年3月13日 (水)

二月尽イータックスにチャレンジす

     

(2025.2.27 更新)

e-Tax老の苦労や二月尽

万博の見所探し二月尽

二月尽万博見直し訴へて

万博に血税活かせ二月尽

e-Tax やる気にならぬ二月尽

政倫審審議尽くさず二月尽

二月尽正直者の声を聞け

       (薫風士)

  

大谷翔平選手など、メジャーリーグで活躍している日本人の高額所得の税金を有効に活用して欲しいものですが、租税条約や租税法の扱いはどうなっているのでしょうか?

   

鶯」・「初音」の俳句を楽しもう 

ここをクリック(タップ)して、NHK政治マガジンをご覧下さい

    

桂笑金さん、笑福亭瓶吾さん

落語怪談・百物語」の小話に「俳句HAIKU」の記事(薫風士の思いや願い)を取り上げてくれたでしょうか?

  

政治に関わっている方々には、「高邁なことをしているつもりでしていることが公明正大か?」「真に国民の幸せをもたらすことをしているか?」「物忘れが多くなったから引退すべきではないか?」etc. 常々、謙虚に謙虚に、自省してくれることを切望しています。

 

大局をわきまえず、物事の一面のみに捉われるとか、1円や2円の類のことばかりに拘り過ぎるとか、政治に無関心でいるとか、etc. 聞く耳をもった政治家をないがしろにしている人々が増えると、日本もナチスのような煽動政治家やプーチンとか、誰かさんのようなアナクロ専制主義者に振り回される国になるのではないかと、危惧しています。 

    

(2019.3.13の記事)

Etax_img_2658

掲題は、マイナンバー制度を活用して「e-Taxの確定申告」にチャレンジし、口ずさんだ即興句をタイトルにしたものです。

伝統的な俳句としては、「チャレンジす」を「挑戦す」に変えて、「二月尽イータックスに挑戦す」とする方が良いでしょう。

二月尽」は「2月末」を意味する季語です。

「確定申告」は8音もあるので季語にするには不適切ですが、「納税期」を季語にしている俳句があります。 

  

5年前の e-Tax 挑戦では疲労困憊して寝込みましたが、今回は「二月尽イータックスに祝杯を!」と口ずさみ、祝杯を上げる気分になりました。

この新しい e-Tax申告システムは利用価値があり、お勧めです。

筆者のe-Tax確定申告の奮戦の顛末は下記のとおりですが、ご参考になれば幸いです。

(青色の文字をクリックするとリンクした解説記事などがご覧になれます。)

   

5年程前に、「住基カード」(住民基本台帳カード・電子証明書マーク付き)を使用してe-Taxで確定申告をするのにパスワードや暗証番号の名称などが分かりにくくて混乱し、悪戦苦闘したことをブログ(チュヌの便り)に書きました。

この苦労に懲りて、それ以来は地域の商工会館で開催される確定申告相談会を利用していましたが、相談の順番待ちや事前準備に時間が掛かるのが不満でした。

昨年の相談会で、マイナンバー制度による新しいe-Taxシステム(「利用者識別番号」(「ID」と「パスワード」の届けが必要)が利用できるようになったことを知り、必要な手続きを済ませて期待していたところ、税務署から「平成30年分確定申告のお知らせ」という折込葉書が来ました。

そこで、新しいタブレット式のパソコンを使って「確定申請書等作成コーナー」でe-Taxの申請書の作成にとりかかりました。

「パスワード」や「暗証番号」の煩雑さからは解放されましたが、入力作業を途中で止めると、その後は操作がスムーズにいかず、最初から何度も入力作業を繰り返すことになりました。

「作成済み分を保存して入力作業を再開すれば良い」と思いやってみましたが、「タブレットでは保存済みファイルを開くことが出来ない」と分かりました。

そこで、ノート型のパソコンならファイルの保存・入力作業の再開が出来るだろうと思って、別のパソコンで最初から入力をやり直してみましたが、入力操作の中断・継続をすることが出来ません。

その理由をあれこれ考えましたが、「このパソコンのアカウントやメールアドレスが最初に使用したタブレットと異なるために上手くいかないのだろう」と判断して、またタブレットを使って最初からやり直しました。

「入力作業を中断するとダメだ」と思って、「必要なデータをすべて手元に揃え」、「中断せずに継続的に」入力作業をしました。その結果、やっとe-Taxで申告書を送信することに成功しました。

パソコン画面操作の初歩的なことですが、スクロールバーが表示されている画面では、必要に応じて上下・左右にスクロールして、画面全体をよく確認することが肝心です。

次の画面に進む場合や前の画面に戻る場合は、「次へ」とか「戻る」をクリックして、指示通りに操作することです。

このように、入力作業の仕方を2日がかりでマスターしましたので、来年は半日も掛けずに楽々とe-Taxで申告できることを期待しています。

以上、恥ずかしながら皆さんの何かのご参考になればと思って書きました。

  

最新の俳句や英語俳句の記事は、青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップしてご覧下さい。

この「俳句HAIKU」をタップすると最新の全ての記事を一覧できます。

   

2019年3月 8日 (金)

梅見《世界の梅公園》(写真と俳句)

     

Img_2657

Blog_img_2624_1_2

Blog_img_2544

Blog_img_2587

Blog_img_2595_1

Blog_img_2628_1

Blog_img_2651

2019年3月5日(火)にたつの市の「世界の梅公園」に梅見に行った際に撮った写真と拙句を掲載します。

   

北側の梅は未だ蕾のようでしたが、海側(南側)の梅は満開でした。

  

このような「梅日和」の華やかな梅の風景を見るのは初めての体験で大満足でした。

   

(青色文字をクリックするとリンクした解説記事がご覧になれます。写真はクリックすると拡大します。

        

 紛ひなく我晴れ男梅日和

  

梅日和眼下茫洋播磨灘

  

梅見する頭上に鳶綾部山

   

梅の園杖の老婆も数多ゐし

  

手を繋ぎ歳を重ねし梅見客

  

思ひ遣り厚き案内梅の山

 

御津も良し岡本も良し梅見かな

  

平成の果つる梅見を恙なく

     

歳時記(俳誌のサロン)には「」の俳句が約1800句、「紅梅」約800句、「白梅」約500句、「梅の花」約300句など、味わい深い俳句や個性的な俳句など、無数にあって興味が尽きません。

(青色文字の季語をクリックして歳時記の俳句をご覧下さい。)

   

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

        

2019年3月 6日 (水)

《春光の蓬莱苑》

  

2024.2.2 更新

春光や蓬莱苑を手作りす

   

ウクライナ紛争について、「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、記事を書きました。

青色文字をクリック(タップ)して、「血に染むなドニエプルてふ春の川」や春一番この発言はおぞましき」をご覧下さい。

   

Img_2526冒頭の写真は、カラー図説日本大歳時記の季語「春光」の解説ページです。

写真をクリック(タップ)・拡大してご覧下さい。

  

   

2019.3.6の記事

花山院(西国三十三観音霊場・番外)を参拝した際の拙句と写真を掲載します。

   

春光や握手誘ふ七地蔵

         (薫風士)

   

Img_2378Img_2397_1Img_2386

俳句は人それぞれ、吟行に限らず身近に体験したことや思いなどを気軽に詠んで楽しめば良いと思っています。

  

  

   

「春光」の俳句を「歳時記」(俳誌のサロン)から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

 

(例句の詳細は青色文字の季語「春光」をクリックしてご覧下さい。)

   

春光(1)

  

春光に金かがやきて舞扇

        (堀江清子)

 

堰落つるとき春光となる流れ

      (長谷川杜人)

 

春光の焦点となる一白帆

         (林翔

  

    

春光(2)

  

春光や歯科医の椅子の足の先

        (柳沢典子)

 

噴水といふ春光を仰ぎけり

         (岡本眸)

 

春光の鱗しぶきや湖魚の店

        (野中啓子)

  

    

春光(3)

 

春光やほとけををがむこともなく

         (瀧春一

        

春光やビルは仕上げのガラス拭き

        (伊藤洋子)

  

   

春光(4) 

   

春光のとどかぬ地下の花の店

         (遠藤実)

 

春光の川に添ひゆく路線バス

        (川村文英)

 

春光を散らし羽搏くフラミンゴ

        (野坂民子)

   

     

春光(5)

  

磨かれて春光弾く厨かな

        (辻田玲子)

 

空狭しビル春光の乱反射

        (藤代康明)

  

餌取られ針先春光釣つてをり

       (橋本くに彦)

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

      

2019年2月20日 (水)

《熱燗・温め酒・燗酒》

  

思い出の写真俳句を作ろう! 

     

(2025.6.11 更新)

節分や美酒を求めて蔵元へ

節分に今朝思慕里てふ酒祭

「てふ」は「ちょう」と読み、「と云う」意味の古語です。

   

_112701_2_101043

_065940A_105150Img_2491

搾りたての新酒と俳句の題材を求めて、高浜虚子所縁の西山酒造の「今朝思慕里酒祭」のイベントに行きました。

  

かって、「新酒」の俳句を集めてブログを書きましたが、「新酒」は秋の季語なので、皆さんが「自分も俳句を作てみよう」と思われることを期待して、今回は冬の季語の「熱燗」や「温め酒」の拙句を先ず掲載します。

  

     

思ひ出の写真俳句や温め酒

  

燗酒に偲ぶや祖父の燗姿

 

温め酒胃の無き身体労りつ

  

薬にも毒にもなるや温め酒

   

ここをクリック、《日本酒の日》の俳句特集、をご覧下さい。

  

    

「歳時記」(俳誌のサロン)から例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。 

 

歳時記「熱燗

  

熱燗や知らぬふりして聞く話 

        (吉村玲子)

   

熱燗やいつかきごころ通ひ合ひ 

         (林和子)

  

才女の手熱燗徳利持て余す  

        (島本知子)

  

 

歳時記「ぬくめ酒

  

温め酒孫膝に置き至福たり  

        (宮下本平) 

  

教へ子の肴にされて温め酒  

        (二瓶洋子)

  

聞き流すことも処世や燗の酒 

        (塩路五郎)

  

  

熱燗もほど~にしてさて飯と  

 

それもまたよしとせむかや温め酒

       (高浜年尾

  

   

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

  

  

2019年2月16日 (土)

俳句《新酒・今年酒》

  

(2024.12.17 更新)

日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録されることが決定しました。

青色の文字をタップして、NHK-NEWS-WEBの記事をご覧下さい。

    

日本酒は命のエキス古酒新酒

句に興じ茶寿も祝ぎたし新酒酌む 

新酒酌み良きアイデアの浮かびけり

         

利酒や今朝思慕里てふ新酒愛づ

酌み交はす泊雲賞の果酒新酒

         (薫風士)

   

A_105150_2_065940_2Img_2374

冒頭の拙句と写真は、高浜虚子所縁の丹波市の老舗蔵元「西山酒造」が開催したイベント「しぼりたて 今朝思慕里酒祭」を訪ねて詠んだ俳句などと買い求めた高浜虚子命名の酒の一升瓶の一部分です。

「てふ」は「ちょう」と読み、俳句に用いられる「という」意味の古語です。  

    

句碑や瓶のラベルから分かるように、「小鼓」は高浜虚子命名の酒のブランド名です。        

   

バレンタインデー」の俳句、「ショコラよし地酒も美味しバレンタイン」と口ずさみながら、WEB検索して「歳時記」(俳誌のサロン)などから新酒の俳句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きました。

ご鑑賞下さい。

  

(青色文字をクリックすると俳句の詳細や関連記事がご覧になれます。)

  

(歳時記)「新酒」

  

百薬の長と嘯き新酒酌む   

       (稲畑廣太郎)

  

新酒吐いてころりと逝きし山頭火 

       (松崎鉄之介)

  

新酒汲むまた一年を生き伸びて 

       (柳生千枝子)

  

古酒新酒こもごも旅の夜の更けぬ 

        (大串章)

  

新酒利くときは禁酒の枷を解く 

        (稲畑汀子)

  

新酒酌み病歴自慢古稀と喜寿 

         (歌代進)

  

新酒酌みはては煙となる身かな 

        (高橋将夫)

  

米寿祝ぎ白寿を目指し新酒酌む 

       (大久保白村)

  

碧き眼の杜氏も交へし今年酒 

        (伊東湘三

    

子規の俳句

  

ふたぬいて月のかけくむ新酒哉 

        (正岡子規)

  

うき人の新酒勸めついなみあへず

        (正岡子規)

  

小便して新酒の醉の醒め易き  

        (正岡子規

  

可からすと能はすと嘗めし新酒哉

        (尾崎紅葉)

  

ある時は新酒に酔うて悔多き

        (夏目漱石) 

   

とつくんのあととくとくと今年酒

        (鷹羽狩行

  

呉れたるは新酒にあらず酒の粕

        (高浜虚子

  

か牛売りし綱肩にあり新酒汲む

       (西山泊雲)

  

ふくみみる新酒十点みなよろし

       (西山小鼓子)

   

杜氏として「現代の名工」と称される農口尚彦氏のことがNHKの番組で放映されていましたが、丹波杜氏もなかなかのものでしょう。

 

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

  

  

2019年2月12日 (火)

「バレンタイン」の俳句を楽しもう!(作句と鑑賞)

  

2025.2.12 更新

バレンタイン何を見たいの万博で?

星座見るバレンタインの君の顔  

バレンタイン万博論議欠けしこと

ここをクリック(タップ)して、「大阪・関西万博の開催期間を延長して下さい!」をご覧下さい。

   

バレンタイン戦争止めよ!人殺し!

バレンタイン朝日に和平祈りけり

平和なるバレンタインの日の出かな

愛犬とバレンタインや相老て

バレンタイン幸い戦後我が青春

風花やバレンタインの陽に光り

風花を真横に飛ばす疾風かな  

北風やバレンタインの風花に    

冴返るバレンタインや温め酒

バレンタイン寒さを癒す温め酒

        (薫風士)

    

冒頭の2句は、万博「EXPO 2025」・ブログ用の空想句です。

 

20250214_19342520250214_194134

これらの写真は、NHK-TV の特集番組「かんさい 熱視線」の画面(一部分)です。

  

   

万博関連のサイトは現状では主催者側の視点(売らんかな)が多くて、各パビリオンの展示概要の説明が不足しています。

この段階では、厄介な手続きが必要なチケットの購入や予約をする気にはなりません。

もっと消費者・万博利用者の視線で情報を発信して頂けると有難いです

      

下記の3句は2022年2月14日に作ったブログ用俳句擬きです。

  

四季の雲(写真・俳句)《早春・春の雲》」や最後に掲載の写真をご覧下さい。   

       

晴れ渡るバレンタインの日を漫歩

ほのかなるバレンタインの昼の月

バレンタインとショコラにいい夫婦

    

(2019年2月の記事)  

平成を惜む一日やバレンタイン

   

Img_2340

バレンタインデーの由来は、ウイキペディアによると、「キリスト教の司祭ウァレンティヌス(バレンタイン)がローマ帝国皇帝・クラウディウス2命令に背いたため、214日にルペルカリア祭に捧げる生贄として処刑されたことにある」とのことです。「皇帝は、愛する人を故郷に残した兵士がいると士気が下がるという理由で、兵士たちの婚姻を禁止したが、婚姻を禁止されて嘆き悲しむ兵士たちのためにウァレンティヌスが内緒で結婚式を行い、その噂が皇帝の耳に入り、皇帝は二度とそのような行為をしないようウァレンティヌスに命令した。しかし、ウァレンティヌスは皇帝の命令に屈しなかった。」とのことです。

  

「バレンタイン」の例句を「歳時記」(俳誌のsalon)から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。   

(詳細は青色文字をクリックしてご覧下さい。)

  

バレンタインチョコの予約の列と聞く 

       (藤野佳津子)

  

ほろ苦き思ひ出バレンタインの日  

        (熊澤喜子)

   

女医に飴貰ひしバレンタインの日 

        (杉良介)

  

バレンタインデー大きな金貨チョコレート 

       (山田六甲)

  

思い込みバレンタインの昼下り 

       (鎌田慶子)

   

一興に川柳もどきの拙句を掲載します。  

飽食の平成文化バレンタイン

水団やショコラ頬張るバレンタイン

ショコラよし地酒も美味しバレンタイン

   

20250214_15093920250214_06524206960698

   

   

  

  

   

   

最初の写真は、2025年バレンタインの「ひとはく」近辺の風景です。

「サンフラワーショッピングセンタ-」・「フローラ88」は二月末で解体されて、イオンモ-ルにより再開発されるとのことですが、全世代の住み良い街になることを期待しています。

最後の写真は「ほのかなる」の句を詠んだ「昼の月」です。

写真をタップ・拡大してご覧下さい。

    

トップの欄・「俳句HAIKU」、または、ここをタップすると、最新の記事をご覧になれます

記事のタイトルをタップしてご覧下さい。

   

2019年1月20日 (日)

俳句を楽しもう!「寒」「冬晴」の俳句

  

20250119_120351_220250119_112451_2

Img_2214_1

Img_2214_2  

 

  

冒頭の写真(寒中見舞い状の一部分)や二つ目の写真(俳句HAIKU の記事のパソコン画面一部分)などをタップ拡大してご覧下さい。

  

鴉鳴く庭に出ればヒヨ飛びぬ 

     

寒の鳥青に煌めく機影かな 

   

寒の青機影煌めき行き交ひぬ

  

掲句はふと口ずさんだ即興句をこのブログ用に推敲したものです。

朝食後「寒」の俳句のブログを書こうとしていたところ、鴉が鳴くので「寒烏」の句材になるかと思って庭に出ましたが、鴉は声のみで姿は無く、ヒヨが黐(モチ)の木から飛び立ち、冬晴の空を見上げていると微かな音の飛行機が2機小さく煌めき行き交いました。

  

今日は平成最後の「成人の日」です。

 

若者には「初心を忘れずそれぞれが自分を活かすべく頑張ってほしい」と期待していますが、為政者には与野党対立一点張りでなく足らざるを補完し合い「未来を背負う若者が希望を持って飛び立てる政治」を推進してほしものです。

        

歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに「寒」の俳句を抜粋・掲載させて頂きます。

(詳細は青色文字をクリックしてご覧下さい。)

   

(1)

鴈さはぐ鳥羽の田面や寒の雨

        (松尾芭蕉) 

 

(寒2)

寒晴や転居先にも富士見坂 

        (高木嘉久)

    

(寒3)

寒日和見上ぐる程の子と歩く 

     (小野田敏子)

  

(寒4)

寒の夜の風呂が沸いたと電子音 

        (北島上巳) 

 

(寒5)

浅草に老いて芸なす寒の猿 

         (有働亨)

  

(寒6)

寒三日生きる証の雨戸繰る 

       (森山のりこ) 

  

(寒7)

鎮魂の竹灯籠や寒の朝 

        (西垣順子) 

  

(寒8)

スカイツリーその寒影の長きかな 

       (小林美登里) 

    

(寒9)

入るにも出るにも気合寒の風呂

        (府川昭子)

   

(10)

寒晴れや木の香の満つる木工所  

         (城戸緑) 

  

(11)

点滴を引きずつて行く寒厠 

        (吉田耕人)

    

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「和文俳句」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

   

俳句《待春》


   

2025.1.20 更新

待春や老は甘受の根競べ

勇み足仕切り直して春を待つ

誠があれば春近し

「志誠」は、「こころざし まこと」と読んで、5-7-5のリズムにして下さい。

           

春一番おぞましきとはこの言葉

待春や命の限り夢追ひて

      (薫風士)

   

20250104_015626

_002253_2

これらの写真のとおり、2024年2月19日午前0時現在の「俳句HAIKU」へのアクセス累計は1,078,898件と、縁起の良い数字が面白い並び方をしていましたが、2025年1月4日も面白いことに、未明のアクセス累計が1,234,888、一日当たりの平均が308,88と秩序正しく八が並び、過去一週間の累計も3,979と対称的に並びした。

(写真をタップ拡大してご覧下さい。)

   

少年を枝にとまらせ春待つ木 

       (西東三鬼)

 

掲句は合本歳時記の例句です。 

   

Img_2218

カラー図解日本大歳時記(写真参照)によると、

「待春」は「春近し」よりも主観的で、待ちわびる気持ちが強い(冬の季語)、「目を開いて眺めた風景というよりも、瞼のうらに思い描くとき。ことに雪深い地では、待春の情はひとしお切実なものがあろう。(飯田龍太)」

とあります。

      

「筆まか勢」から「春待つ」の例句を抜粋掲載させて頂きます。

  

我が杖も春待つものゝ一つかな

  (盲目の俳人・緒方句狂

  

時ものを解決するや春を待つ

 高浜虚子(1914年、40歳)

大正3年には第一次世界大戦など大事件が次々と起こっています。  

(例句やリンク記事は、青色文字をクリックしてご覧下さい。)

  

歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに「待春」の俳句を抜粋・掲載させて頂きます。

 

待春や氷にまじるちりあくた 

       (河合智月

  

待春の心が先に歩きをり 

       (稲畑汀子)

  

待春や出窓に並ぶ植木鉢 

       (木村てる代

   

待春の伊豆の波音聞く宿り 

        (安原葉)

   

待春や日差し明るくなればなほ 

         (大橋晄)

      

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

    

2019年1月 7日 (月)

《七草・七種・七種粥・七日粥》

 

 (2025.1.7 更新) 

「七日粥」(なぬかがゆ)は「なのかがゆ」とも読みますが、旧暦の正月7日「辰の刻」(午前8時頃)に食べる風習があったようです。

  

20250104_015626_2

この写真のように、「俳句HAIKU」のアクセス累計は2025年1月4日の朝1,234,888 件と、縁起の良い数字です。

 

   

恙無き茶寿を祈るや小松引

                      (薫風士)

   

(2019.1.7の記事)

七草粥食み負けるまじオミクロン

年越やオミクロン株蔓延りて(医療の在り方)」をご一読下さい。

   

Img_2198Img_2197

歳時記(俳誌のサロン) から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

  

青色文字をタップすると例句やリンク記事をご覧になれます。

      

七草やまこと飢ゑたる日の記憶 

       (諏訪悠生子

  

七種を祝ふ一人の膳につく 

        (稲畑汀子)

  

七種粥一日遅らせ子等を待つ 

        (清水かつ)

  

七草やあまれどたらぬものも有り 

        (千代女

  

七種の総ての揃ふ村に住む 

      (水谷文謝子)

   

チュヌの主人(L.P. Lovee)の七日粥の俳句を最後に掲載します。

家族とて犬も一椀七日粥

       (薫風士)

   

チュヌは平成最後(2018年)の1016日に天寿を全うしました。

ここをタップして「チュヌの追悼句」をご覧下さい

   

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

   

2019年1月 5日 (土)

俳句の鑑賞「初笑い」・「笑初」

    

Img_2125

写真は、日本伝統俳句協会俳句カレンダー1月・51句掲載)です。

「初笑」の俳句はありませんが、写真をタップ(クリック)拡大してご覧下さい。

  

    

  

  

「歳時記」(俳誌のサロン)や「筆まか勢」より「初笑い」の俳句を気の向くままに抜粋させて頂きます。

(詳細は青色文字をクリックしてご覧下さい。)

 

歳時記

初笑され初泣となりしこと  

         (稲畑汀子)

  

句の主が判りてどつと初笑ひ 

         (山田六甲)

  

毒舌に返す毒舌初笑   

          (湯川雅)

  

歯の生えぬ口開け無垢の初笑ひ 

         (三浦澄江)

   

575筆まか勢)

・みどり児の声とはならず笑初

         (稲畑汀子)

   

ちちははの顔を覚えて初笑ひ 

        (松永西瓜)

   

笑初わけもわからず皆笑ふ  

       (井上兎径子)

   

百日の孫が主役の初笑ひ   

         (竹吉章太)

  

最後に拙句を掲載させて頂きます。  

平成の最後を惜しみ初笑ひ

本音をも冗談にして初笑ひ

帰れぬとメールの絵文字初笑ひ

トランプに勝たされ幼初笑ひ

ババ抜きに笑ひこけたる初笑

笑ひ初め幼べろ出し七並べえ

俳人もシルバー川柳初笑い

初笑い笑う門には福来る

  

上記の「平成」の俳句は言わば「記録俳句」です。

「本音をも」の俳句は、「冗談にして」を「冗談として」と助詞を変えると、句意(主・客)が異なります。俳句の良し悪しはともかく、俳句における助詞の重要性の一例になります。

「笑ひ初め」の句は幼孫がトランプの七並べをしたいと言って気を引くためか、「あかんべー」のように舌を出して言ったのが可笑しくて詠んだものです。

歌留多」や「初かるた」は「新年の季語」ですが、「トランプ」や「初遊び」は季語になっていません。「初遊び幼べろ出し七並べえ」とすると、「初遊び」は季語として認知されていないので、川柳とみなされるでしょう。

川柳擬きの俳句にしても、笑いを呼ぶには俳句は川柳に敵いません

  

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

    

2019年1月 3日 (木)

初日・初日の出

   

20250101_072029

冒頭の写真は、2025年元旦のまんぽ道(弥生の丘)より六甲山の初日の出をスマホで撮ったものです。

  

まん歩して望む六甲初日の出

       (薫風士) 

    

(2019.1.3 の記事)

Img_2118

いつものように朝起きて2階のシャッターを上げると、ちょうど初日の出が輝いており、平成の最後の年が平穏無事であることを祈りました

  

    

晴れ男雨戸を繰れば初日の出

平成の最後の初日祈りけり

        (薫風士)

   

俳句・HAIKU by L. P. Lovee (3)《正月・New year》」をご覧下さい

    

ここの青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

    

2018年12月29日 (土)

俳句鑑賞《年の瀬・年の暮》

      

年の瀬や玻璃戸拭きつつ偲ぶ貌

       (薫風士)

   

P1060011a

チュヌが庭とリビングを行き来できるようにしていたので、外から窓を覗いていた可愛いチュヌの顔を思い出しながら大掃除の窓拭きをしました。   

愛犬チュヌは 2018.10.16 に永眠しました。

 

青色文字をクリックして、「愛犬『チュヌ』の追悼句と鉦叩」や「チュヌの追悼 by L.P. Lovee」をご覧下さい。

     

年の瀬や胸に秘めたる我が思ひ 

         (薫風士

  

2291_8087

(2025年の年の瀬には俳句HAIKUのアクセス累計が130万の大台に達することを期待しています。)

  

歳時記(俳誌のサロン)の季語「年の瀬」や「年の暮」の俳句を見ると、人それぞれの過ごし方や思いがありますが、気の向くままに抜粋掲載させて頂きます。

(例句の詳細は青色文字の季語「年の瀬」や「年の暮」をクリックしてご覧下さい)

  

年の瀬と思ふことより励みけり 

人生を語るも年の暮らしく

        (稲畑汀子)

   

年の瀬の声騒がしき灯油売り 

        (志方桜子)

  

年の瀬や教師の仕事また増えて 

       (保坂加津夫)

  

年の瀬や十大ニュース数へ立て 

        (庄中健吉)

  

年の瀬や買はず終ひの宝籤

       (森山のりこ)

    

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧になれます。

       

2018年12月15日 (土)

季語「東北忌」・「3.11」に思うこと

 

血に染むなドニエプルてふ春の川

 

唐突ですが、掲句はウクライナ紛争についてプーチン大統領や世界の指導者が賢明な決断をしてくれることを切望して、「やむにやまれぬ思い」を俳句に詠み、紛争解決案を提言した記事のタイトルです。

青色文字(血に染むなドニエプルてふ春の川)をクリックして、ご一読下さい。

   

風船は命の数よ東北忌 

       (草加市 江口靖子)

    

Img_2112

Img_2082

    

掲句は20HIA俳句大会現代俳句協会賞受賞句です。

 

東日本大震災死者・行方不明者は1万8千人以上です。

  

1923年9月1日に起こった関東大震災では死者・行方不明者は10万人以上に及び、9月1日は「防災の日」と定められていますが、俳句の季語として「震災忌」と呼称されることがあります。

「東北忌」は「3.11」として悼み継がれ、歴史に残るでしょう。

  

(青色文字をクリックするとリンクされた関連記事をご覧になれます)

  

震災遺構として残されている仙台市立荒浜小学校で、花の種を入れた色とりどりの風船(エコバルーン)が1000個がとばされ、名前を叫んだり、時折涙して空を見つめる人々も見受けられたが、一番目立ったのは、「笑顔」だった。HUFFPOST 2018.3.11

   

大地震や津波などの犠牲になられた方々のことを思うと胸が痛みます。

遺族の方々に謹んでお悔み申し上げます。

     

安斎さんは、関係郷土史と米国側の資料などを研究。それらを総合すると「和紙は風船爆弾の第一番の材料。その生産地となった和紙の里をねらってアメリカが報復爆撃した」のが真相ではないか?と推論しました。

 風船爆弾は44年11月から福島県勿来、茨城県大津、千葉県一宮から飛ばされました。計9300個飛ばされて偏西風にのってアメリカ大陸に到達した数は推定1000個とみられています。

 45年5月5日、オレゴン州の村で5人の子どもと、牧師の妻が風船爆弾で死亡しています。

 「オレゴンの悲劇」と言われ、上川崎村への爆撃はそれから2カ月後のことでした。

 「戦争の被害者とばかり思っていたのが知らぬ間に加害者の立場になっていたのかもしれません。戦争は二度と繰り返してはなりません」  (菅野尚夫)

   

上記は、高村光太郎忌日・連翹忌(れんぎょうき)運営委員会のブログ平和な故郷願って 福島に生きる 『風船爆弾になった和紙』冊子にまとめた 安斎克仁さん(79)からの抜粋です。

     

日本漢字能力検定協会が発表した「今年の漢字」は「」です。

   

阪神・淡路大震災の犠牲者は6,434人でしたが、南海トラフ巨大地震・津波が発生すれば死傷者の数や復興費用は東日本大震災の数倍~数十倍になることが懸念されています。

   

大地震や大津波などの自然現象は抑えることはできませんが、

戦争の発生は人為的に抑えることができるでしょう。

   

天災が人災になることは防がなければなりません。

      

世界の民衆は平和を願っているのに、

我欲・権力欲の塊のような為政者やその支持者が戦争の原因となる人種的対立や宗教的対立を煽り、膨大な軍事費による浪費を正当化していることは悲しいことです。

世界の膨大な軍事費が地球上の防災やインフラ整備・福祉のために使えるように、世界の為政者や有識者が良識を発揮率先行動してほしいものです。

  

戦争防止のために、皆さんと共に地道な活動を続けたいとの思いから、

俳句を通じて世界平和を!World peace through haiku!」をキャッチフレーズにしてささやかなブログを書いています。

  

・去年今年八十路の夢白寿まで (薫風士)

   

Cimg5945_2

今日は京都や福井にも初雪が降りました。 

初雪の俳句」をご覧下さい。

   

  

皆さんがこの思いをシェアして世界に発信してくれることを祈っています

   

  

・笑みを生む木喰仏虫集く (木下さとし)

     

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

トップ欄か、この「俳句HAIKU」をタップすると、最新の全ての記事が掲示されます。

   

2018年12月 3日 (月)

俳句の鑑賞 《小春・小春日》

 

Click here to enjoy bilingual haiku in English.

  

昼小春胃の無き労苦甘受して

  

バスの窓小春日和の姫路城

  

書写山の小春日和や円教寺

  

小春日や幼相手の碁に興ず

  

縁小春手ほどきの碁を幼子と

  

汁蕎麦を食みつ居眠り縁小春

  

縁先の日本列島小春

  

煌めくや小春日和の散歩道

 

そろり行く老ひの小春の杖の音

 

小春日や乳母車には買物も

  

街小春引越し近き花時計 

        薫風士  

  

20241113_10005320241113_11544820241109_10373020241109_10341120241109_104212Img_1725_1Img_1725_2

  

   

   

    

  

  

   

  

   

      

合本現代俳句歳時記(角川春樹編)「小春」の解説(抜粋) 

  

小春は「小六月」ともいい、陰暦十月の異称ともなっている。立冬を過ぎて …中略… 「小春日」というとその中の一日のことをいい、またその日ざしの意ともなる。小春風・小春空・小春凪などと使う。寒さに向かう中でほんのひととき迎える暖かい日々を、春のようだというので小春と可憐に呼んだものと思われる。

  

青色文字をタップしてリンク記事をご覧下さい。     

歳時記(俳誌のサロン)から「小春」の俳句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。詳細は青色文字の季語「小春」をクリックしてご覧下さい。

  

小春1

小春日や日曜画家も景のうち 

        (鷹羽狩行)

  

小春日や遊び心の雲浮ぶ   

        (斎藤道子)

  

小春2

野良猫の好みの場所の小春かな 

       (竹川美佐子)

 

小春日の水切り五つ跳ねにけり

        (北吉裕子)

    

小春3

小春日の庫裡に笛吹きケトル鳴る

        (渡辺周子)

  

小春日やピサの蒼天比類なき

        (久保晴子)

   

小春4

肩書がとれて身軽の小春かな  

        (君塚敦二)

  

物干しに男一人の小春かな   

        (廣瀬義一)

    

小春5

小児科医院でれば漂ふ小春の陽 

         (鴨下昭)

  

小春日や医師も機嫌の良き術後 

       (木村茂登子)

   

小春6

小春日や淺間のゆれ上る   

        (正岡子規)

  

浜に出て小春の砂の踏みごこち 

        (清海信子)

   

小春7

縁側の父と母との小春かな   

       (德田千鶴子)

  

島の猫人なつこくて小春かな  

       (あさなが捷)

  

小春8

小春日や老人ホーム見学会   

        (安居正浩)

   

牛窓のエーゲ海めき瀬戸小春

         (和田一)

  

小春9

小春日の猫にもの言ふひとりもの

       (竹貫示虹)

   

小春日の山河哀しや汚染の地

      (大島みよし)

  

小春10

糸垂れて暮るる小春の小川かな

       (宮崎靖夫)

   

晴れをとこは俺だ己よと小春かな

       (石田きよし) 

   

小春11

小春日や亀の甲羅の数珠繋ぎ

       (松橋輝子)

 

小春日の窓際猫の定位置に

       (柳田美代子)

  

この俳句は、「猫の定位置に」を「猫も定位置に」と「助詞」を変えると、実態はともかくとして、「作者も猫も」小春を楽しんでいることになり面白さが出ると思います。

  

小春12

小春日やたまごサンドのあふれやう

        (稗田寿明)

 

服を着る犬を見てゐる小春

        (千原叡子)

  

小春13

小春日や名のみ残りし富士見坂

       (德田千鶴子)

 

北国を忘れさせたる小春かな

        (坂下成紘)

  

小春14

小春日や小枝の箸のおままごと

       (斉藤マキ子)

 

一茶忌の小春に遊ぶ雀かな

       (池乗恵美子)

  

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

     

2018年11月16日 (金)

夕月とスマートフォン (第51回三田俳句大会)

   

(P.S. 2023.9.15)

ここをクリックして、「四季の吟行《三田市》」をご覧下さい

    

ここをクリックすると、「俳句鑑賞『落葉』《第50回三田俳句大会に参加して》」をご覧になれます

   

(2018.11.16)

Img_1932_2

Img_1949_2

(写真)

大会前の踊り(目に障害のある方)や高得点者受賞の花

  

   

掲題は2018年11月10日に開催された第51回三田市民文化祭俳句大会の席題です。

伝統的な「夕月」と現代的な「スマートフォン」を当日投句の席題とされたのは三田俳句協会若森京子会長のご配慮でしょうね。 

参加者(選者も含む)は「夕月」か「スマートホン」かの席題で各人が1句投句し、40句の投句がありました。 

高得点句5句を下記に掲載させて頂きます。

  

もう居ない犬小屋の上夕月夜 

        (桑原政子)

 

夕月やきょう一日の試歩終る 

        (仲加代子)

 

夕月や献上の絹おりし音 

       (出井なつ子)

 

スマートホン持たずに死のう古酒新酒 

        (木割大雄

  

文化の日喜寿の手習いスマートホン 

       (木下さとし

  

選句は、一般の参加者は各自3句、選者は5句(?)で投句作者の氏名は得点集計後に発表されました。

筆者の愛犬「チュヌ」が先月永眠しましたので、愛犬家として共感できる「もう居ない」の句を先ず選び、「試歩」の句などを採りました。俳句愛好家には愛犬家も多く、「もう居ない」の句は断トツでした。

選者(木割大雄先生)の俳句と拮抗して筆者の俳句も高得点を得たのは名誉なことでした。   

ここをクリックして、「俳句HAIKU」・「チュヌの追悼」をご高覧頂ければ望外の喜びです

  

森三田市長も来賓として駆けつけて来られ、次の俳句を披露されました。   

ビール注ぐグラスの先に妻の顔

        (森 哲男

ビール」は夏の季語です。「妻の顔」を読者の想像に任せた中々の秀句ですね。

市長以下関係者の方々には三田市民俳句協会の発展のご支援をお願いしたいものです

        

(2021.3.11 追伸)

今日は東日本大震災から10年になります。東北忌に思うことNHKの「東日本大震災アーカイブス」3.11映像 あの日、何が起きていたのか青色文字をクリック or タップしてリンク記事をご覧下さい。

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

トップ欄か、この「俳句HAIKU」をタップすると、最新の全ての記事が掲示されます。