「秋の声」「秋の水」「秋の空」
今日は深田公園をまんぽしながら、メタルアートなどを見たまま気の向くままに俳句に口遊み、深田公園紹介の俳句を作りました。
青色文字の季語をクリックすると「歳時記」や「575筆まか勢」の俳句をご覧になれます。俳句に詠んだ風景を写した最後の写真もご覧下さい。
・秋声のメタルアートや深田公園
(季語「秋声」の取り合わせがミスマッチと批判されそうです。)
・虹の木てふアートを映し水澄みぬ
(語調を考慮して「秋の水」を意味する季語「水澄む」を使いました。)
(「いなご」は秋の季語、「むかで」は夏の季語です。季節の移ろいです。)
・秋の空「時のリズム」てふアート舞ふ
(「てふ」は「という」意味です。)
・ホロンピア館アートの玻璃に秋の空
(「ひとはく」のホロンピア館は建築家・丹下健三の設計でユニークです。)
ところで、季語「秋の声」の解説は次のように歳時記によって異なります。
(カラー図説 日本大歳時記)
「秋は空気が澄んでいるので、遠くの物音でもはっきり聞える。秋の夜など、静まりかえった中に、何音とも知れぬ声が、ジーンと耳に響くことがある。秋の蕭颯(しょうさつ)たる風雨の音、その他木の葉、笹の葉、荻の葉のそよぎ、落葉や、虫の声などにも、秋の気がこもって、もの寂しく時には一種のすごみさえ感じられる。」
(山本健吉の解説によると「秋声」は和漢朗詠集に出ている詩文まで遡りますが、長文の解説なので以下省略します。)
(合本 現代俳句歳時記 角川春樹編)
「秋澄むという季語があるとおり、この清澄な季節なればこそ、すべての物音に耳は聡くなる。遠くの物音でも耳はそれを拾ってしまう。ちょっとした風の葉ずれの音、木の葉に当たる夜更けの雨音、なにもかも、心が内に向かう季節にはふさわしい。作例によっては、必ずしもこれといって具体的な物音を指さない場合のもあり、秋の気配のようなものを捉えて秋の声ということもあるようだ。」
(「俳句歳時記」 SHARP電子辞書)
「秋になると雨風の声、物の音などの響きすべてが敏感に、しみじみと感じられる。またこういった具体的な音でなくとも、秋の気配に感じて心の耳に聞こえる声のことをもいう。」
(ホトトギス俳句季題便覧 CASIO EX-word電子辞書)
「耳に聞こえるというのではない。心に感ずる音、すなわち秋の気配といったものである。」
このように、歳時記によって季語「秋の声」の解釈が異なります。
ともかく、自分の感性で個性を発揮して未来志向で句作を楽しみましょう。松尾芭蕉は「不易流行」と言い、高浜虚子も同様の趣旨で「古壺新酒」と言っています。
9月19日は正岡子規の忌日「獺祭忌」です。
「芭蕉・子規・虚子の俳句、まんぽ写真・俳句などを楽しもう!(WEB特集)」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2020/09/web-1bc9.html
(薫風士)
投稿: | 2020年10月 1日 (木) 14時20分
俳句は始めたら面白さに嵌りますよ!
「プレバト俳句 夏井先生の添削を添削する」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2020/09/post-f4d8.html
をご覧下さい。
(薫風士)
投稿: | 2020年9月12日 (土) 16時11分
冒頭のメタルアートの俳句は、
「深田公園」をPRしたいという思い入れを断念し、
次のように修正すると、
季語「秋声」との取合せや下五の字余りの問題が解消され、
一般に是認される句になるでしょう。
・秋晴やメタルアートの綺羅の舞
(薫風士)
投稿: | 2020年9月 1日 (火) 20時00分
・気の合ひし句友と談義年忘れ (薫風士)
SNS世代に俳句の楽しさ・面白さを知ってほしいと、
「まんぽ俳句会」(SNSも活用)を始めました。
ご投稿をお待ちしています。
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2019/11/post-d2ef-1.html
をご覧下さい。
(薫風士)
投稿: | 2019年11月20日 (水) 18時53分
俳句上達の参考に、プレバト俳句についてコメントしました。
「俳句の三要素(素材・季語・切れ)を考えよう」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2019/10/post-e975.html
をご覧下さい。
投稿: | 2019年10月19日 (土) 11時25分