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2019年9月 5日 (木)

   

秋の声」「秋の水」「秋の空

    

今日は深田公園をまんぽしながら、メタルアートなどを見たまま気の向くままに俳句に口遊み、深田公園紹介の俳句を作りました。

青色文字の季語をクリックすると「歳時記」や「575筆まか勢」の俳句をご覧になれます。俳句に詠んだ風景を写した最後の写真もご覧下さい。

   

園に舞ふメタルア-トや秋の声

秋声やメタルアートの園の舞

 (深田公園をご存知でなければ、「季語『秋声』の取り合わせがミスマッチだ」と批判されそうです。)

          

虹の木てふアートを映し水澄みぬ

 語調を考慮して秋の水」を意味する季語「水澄む」を使いました。)

  

浮き百足溺れしアート池

(「いなご」は秋の季語、「むかで」は夏の季語です。季節の移ろいです。)

    

秋の空「時のリズム」てふアート舞ふ

(「てふ」は「という」意味です。)

  

ホロンピア館アートの玻璃に秋の空

(「ひとはく」のホロンピア館は建築家・丹下健三の設計でユニークです。) 

   

ところで、季語「秋の声」の解説は次のように歳時記によって異なります。

 

(カラー図説 日本大歳時記)

「秋は空気が澄んでいるので、遠くの物音でもはっきり聞える。秋の夜など、静まりかえった中に、何音とも知れぬ声が、ジーンと耳に響くことがある。秋の蕭颯(しょうさつ)たる風雨の音、その他木の葉、笹の葉、荻の葉のそよぎ、落葉や、虫の声などにも、秋の気がこもって、もの寂しく時には一種のすごみさえ感じられる。」

山本健吉の解説によると「秋声」は和漢朗詠集に出ている詩文まで遡りますが、長文の解説なので以下省略します。)

  

(合本 現代俳句歳時記 角川春樹編)

「秋澄むという季語があるとおり、この清澄な季節なればこそ、すべての物音に耳は聡くなる。遠くの物音でも耳はそれを拾ってしまう。ちょっとした風の葉ずれの音、木の葉に当たる夜更けの雨音、なにもかも、心が内に向かう季節にはふさわしい。作例によっては、必ずしもこれといって具体的な物音を指さない場合のもあり、秋の気配のようなものを捉えて秋の声ということもあるようだ。」

  

(「俳句歳時記」 SHARP電子辞書 

「秋になると雨風の声、物の音などの響きすべてが敏感に、しみじみと感じられる。またこういった具体的な音でなくとも、秋の気配に感じて心の耳に聞こえる声のことをもいう。」

   

ホトトギス俳句季題便覧 CASIO EX-word電子辞書)

「耳に聞こえるというのではない。心に感ずる音、すなわち秋の気配といったものである。」  

      

このように、歳時記によって季語「秋の声」の解釈が異なります。

ともかく、自分の感性で個性を発揮して未来志向で句作を楽しみましょう。松尾芭蕉は「不易流行」と言い、高浜虚子も同様の趣旨で「古壺新酒」と言っています。

    

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コメント

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9月19日は正岡子規の忌日「獺祭忌」です。

「芭蕉・子規・虚子の俳句、まんぽ写真・俳句などを楽しもう!(WEB特集)」
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(薫風士)

俳句は始めたら面白さに嵌りますよ!
「プレバト俳句 夏井先生の添削を添削する」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2020/09/post-f4d8.html
をご覧下さい。

(薫風士)

冒頭のメタルアートの俳句は、
「深田公園」をPRしたいという思い入れを断念し、
次のように修正すると、
季語「秋声」との取合せや下五の字余りの問題が解消され、
一般に是認される句になるでしょう。

・秋晴やメタルアートの綺羅の舞
 
(薫風士)

・気の合ひし句友と談義年忘れ (薫風士)

SNS世代に俳句の楽しさ・面白さを知ってほしいと、
「まんぽ俳句会」(SNSも活用)を始めました。
ご投稿をお待ちしています。
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2019/11/post-d2ef-1.html
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(薫風士)

俳句上達の参考に、プレバト俳句についてコメントしました。
「俳句の三要素(素材・季語・切れ)を考えよう」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2019/10/post-e975.html
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