日記 Feed

2016年6月28日 (火)

吟行は楽しい! 俳句アルバム(若狭・小浜の旅)

       

2007年の5月頃、バラク・オバマ氏はまだ米国民主党大統領予備選挙の候補者でオバマ氏と小浜市の関係が話題になっていたので、NHK朝ドラで9月放映開始予定の「ちりとてちん」のロケ地である福井県小浜市を先取りして見ておくのも面白いだろうと、若狭・小浜へ吟行旅行をしたが、期待を裏切らぬ楽しい思い出になった

   

青葉旅もてなし厚き若狭人

      (さとし

   

俳句仲間(神戸同人)の作ってくれた俳句アルバムをご覧下さい。

 

青色文字をクリックすると解説記事をご覧になれます。アルバム(写真)をクリックすると俳句の詳細などをご覧になれます。

       

今秋11月の米国大統領選挙において、ヒラリー・クリントン民主党候補がオバマ大統領の後任になればよいが、ドナルド・トランプ共和党候補が万一大統領に選出されることになれば日米関係や世界の情勢が憂慮すべき事態になるだろう。

 

英国は国民投票の結果、EUを離脱することが決まった。だが、EU離脱に賛成投票したことを後悔している人も沢山いるようで混乱状態になっている

 

日本は戦後70年間戦争に巻き込まれることなく過ごすことができたのは平和憲法自衛隊のお蔭であり、どちらが欠けても日本の平和は維持できないだろう。

選挙には、棄権せず、良く考えて投票してほしいものである。

   

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

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2016年6月15日 (水)

晴れても降っても吟行は楽しい!(北琵琶湖吟行俳句アルバム)

           

(2024.6.9 更新)

ここをクリック(タップ)して、「春の屋久島吟行(写真俳句集)」をご覧下さい。

  

2008年5月末に、俳句仲間(神戸同人)と北琵琶湖へ一泊二日の吟行旅行をしましたが、生憎の雨で当初予定のルートを急遽変更して、「観音の里」→「羽衣伝説の余呉湖」→「国友村」→「竹生島」→「長浜のまち」を巡りましたが、晴れても降ってもそれなりに対応すれば吟行は楽しいものです。

ここをクリック(タップ)して、「楽しい吟行・俳句の旅(四季の写真俳句特集)」をご覧下さい。

   

仲間が作成してくれた吟行アルバムを下記に掲載します。アルバム(写真)をクリックor タップし、拡大してご覧頂ければ幸いです。

     

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2016年6月13日 (月)

楽しい吟行の俳句アルバム(岡山城と後楽園ほか)

          

(P.S. 2024.6.8) 

     

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2012年10月に俳句仲間と岡山(宇野港・イギリス庭園~岡山城・後楽園)に渋川で一泊の吟行旅行をしましたが、2015年9月に大学のクラス会で岡山城と後楽園を見学し、岡山出身のクラスメイト秋田氏の名案内で後楽園や岡山城などに対する認識を新たにしました。

6月10日は「時の記念日」でNHKもどこかの時計草を紹介していましたが、ここをクリックすると時計草などの素晴らしい写真が沢山あるブログ「自然風の自然風だより」(Excite.ブログ)がご覧になれます   

青色文字をクリックすると関連の解説記事などがご覧になれます。 

先日、大阪市立大学付属植物園吟行時計草を見た時にふと岡山でのクラス会のことや俳句仲間との岡山吟行のことを思い出し、俳句仲間と吟行旅行をした時に初めて見た時計草のことを思いだしました。

そこで、俳句仲間が作ってくれていた吟行俳句アルバム(玉野市&岡山市後楽園)を写真にしてブログ「チュヌの便り」に載せることにしました。このブログも俳句に興味を持っている人々との新たな交流のきっかけになれば望外の喜びです。      

アルバム(写真)はクリックすると拡大され、仲間の俳句など詳細がご覧になれます。

ちなみに、チュヌの主人(俳号:さとし)の次の俳句が仲間の句会で最高点を獲得しました。夕食後、月見に出かけると、中学生が海蛍をとって賑やかにしていたので我々も海蛍を捕まえようと夢中になったことを詠んだ句です。

・海蛍月見心を奪ひけり

   

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2016年5月29日 (日)

バラ・ばら・薔薇 《俳句と写真・特集》

         

(P.S. 2022.6.6)

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赤いバラは根付きが悪くて弱いのか、土の手入れが下手なのか、数年前に買った年に咲いたきり、咲きませんでした。

今年は一輪咲いて喜んでいますが、雨滴の重さに耐えかねているようです。

  

大薔薇の赤き一輪雨に耐へ

  

関東甲信地方は今日梅雨入りしました。

  

(P.S. 2022.5.21)

故郷を「まんぽ俳句」で元気に、未来に繋ごう  

俳句《椎の花》(綾部バラ園吟行の俳句と写真)

をご覧下さい。

  

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5フラワータウンの高木邸のバラの庭で開催される恒例のチャリティ・オープンガーデン・ミニコンサートは、今年もコロナ禍の緊急事態宣言の実施により、昨年に引き続き開催されず、梅雨入り前の吟行日和を神戸市の須磨離宮公園のバラ園でエンジョイしました。

 

須磨離宮公園・バラと噴水(吟行の俳句と写真)」をご覧下さい。

 

(青色文字をクリックすると俳句の詳細や写真などをご覧になれます。)

   

(下記の2句は2016年のコンサートの紹介を兼ねて詠んだ拙句です。演奏や庭の写真など詳細に興味のある方はココをクリックしてご覧下さい。)

  

マリンバとピアノのデュオやバラの庭 

  

ポップスに手拍子弾むバラの庭 

   

薔薇の俳句と写真をインターネットで検索すると、歳時記の「バラ」の俳句は「雨宿りしてしばらくはバラの前(山口青邨)」など84あるが、現代俳句が多い。

伝統俳句はカタカナより漢字を好む傾向があり、「薔薇」を用いた俳句は1,200句余り掲載されている。

歳時記(俳誌のサロン)の「薔薇」の冒頭の俳句など、例句を抜粋させて頂きます。詳細は青色文字の季語をタップしてご覧下さい。

  

薔薇(1

寫眞の中四五間奥に薔薇と乙女 

        (中村草田男)

この句の鑑賞には「増殖する歳時記」の清水哲男氏の句評が参考になる。 

  

薔薇(2

薔薇の香の紛々として眠られず 

         (正岡子規

    

薔薇(3

手の薔薇に蜂来れば我王の如し 

        (中村草田男

      

薔薇(4

咲き切つて薔薇の容を越えけるも 

        (中村草田男)

   

薔薇(5

瞑るは見ることのため薔薇の花 

        (秋山牧車)

 

薔薇(6

薔薇買って帰れば何か言はれさう 

         (山口俊平)

  

薔薇(7

薔薇熟れて空は茜の濃かりけり 

         (山口誓子)

      

薔薇ちるや天似孫(テニソン)の詩見厭(あき)たり

         (夏目漱石

    

薔薇に付け還暦の鼻うごめかす

         (西東三鬼

   

己れ刺あること知りて花さうび

         (高浜虚子

   

薔薇匂ふはじめての夜のしらみつゝ

         (日野草城

    

薔薇園一夫多妻の場を思ふ    

         (飯田蛇笏

    

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2016年3月 3日 (木)

「春雪・春の雪」《雪の俳句を鑑賞しよう》

(2025.5.21 更新)

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冒頭の写真は、5月18日にサンシビック尼崎の大ホ-ルで開催された伝統俳句協会関西支部の俳句大会で頂いた入選句集の一部分です。写真をタップ拡大して入選句をご覧下さい。薫風士の「春の雪」が、応募総数1339句の中で、吉田節子選に入選しています。

   

ここをクリック(タップ)して、「俳句365 haiku (138) 《初夏5 Kunpūshi》」の「伝統の俳句大会初夏のアマ」をご覧下さい。

 

二番目の写真は、3月3日 放映のNHK-TV ニュース画面の一部分です。

  

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この写真は、まん歩して2月21日に撮った雪景色です。
 

   

雪遊び技を極めて金メダル

    

上記の俳句は、平野歩夢の快挙(「北京2022」スノーボード金メダル)を称えて、2016に書いた「春雪」の記事に追加しました。

    

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写真は2020年大晦日に孫と作った雪ダルマです。   

2016.3.1には春の雪が降り、この記事を書きました。

 

   

「歳時記」の「春の雪」を紹介させて頂きます。  

(青色の文字をクリックすると例句の詳細や解説がご覧になれます。)

   

春の雪(1)

冒頭には種田山頭火の俳句「春の雪ふる女はまことうつくしい」があり、

春の雪(2)」の冒頭には

「春の雪しきりに降りて止みにけり(白雄)」があり、

春の雪(3)」の冒頭には久保田万太郎の「泣蟲の杉村春子春の雪」という句があり、

春の雪(4)」の冒頭には

「春の雪青菜をゆでてゐたる間も (細見綾子)」があります。

  

春の雪(5)」の冒頭句は

「良寛のひとりあそびに春の雪 (高島茂)」ですが、

「唇に触れて消えゆく春の雪」(田所洋子・雨月)や「二・二六とふ日のありし春の雪」(水原春郎・馬醉木(あせび))など味わい深い俳句が掲載されています。

  

春の雪(6)」の冒頭には

「逢ふための一歩踏み出す春の雪(清水甚吉)」があり、

春の雪(7)」の冒頭には

一茶の俳句「古郷や餅につき込む春の雪」があります。

   

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2016年2月17日 (水)

「旗日」は死語か? 「建国記念の日」の俳句を読んで思うこと

             

(2025.2.14 更新)

2月7日は「北方領土の日」ですが、2月7日が「北方領土の日」とされたのは、下記の写真のように、1855年2月7日(旧暦 安政元年12月21日)に「日魯通好条約(日露和親条約)」が調印されたことに因んでいます。

   

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写真は、外務省の記事の一部分です。

  

 

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これらの写真は、2月9日午後7時のNHK-TV ニュース画面の一部分です。

   

   

    
ロシアのプーチン大統領は国際条約を破り、日本の北方領土になし崩しでロシア住民を移住させています。

 

この事態を放置すると、ロシアの住民を保護するという口実で軍事侵攻を推し進め日本の領有権を略奪する恐れがあります。

 

日本の平和を維持するためには、共産主義専制国家が付け入る隙を生じないように、自由主義圏との連携を堅持しつつロシアとの平和交渉を粘り強く推進しなければなりません。

 

そのために、全ての政治家が公明正大なクリーンな政治を大局的見地で推進してくれることを切望しています。

   

戦争と平和(俳句と川柳:終戦記念日特集)」をご覧下さい。

   

春浅し命の限り句を口に

建国日思ひを新た己が役          

日の丸が民家の門に建国日            

          (薫風士

  

某俳句会で次の俳句が投句され、様々な意見が出て俳句談義が盛り上がりました。

  

旗日とふ日本語ありき建国日

  

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作者は「旗日」は死語になっていると考えてこの俳句を作っています。

 

いずれにせよ、俳句は好き好き日章旗に対する思いも各人各様でしょう。

  

(青色の文字をクリックすると例句や解説記事などをご覧になれます。

建国記念の日」は戦前は「紀元節」と言っていました。

   

梅正に綻びそむる紀元節

      正岡子規)

  

旗日とやわが家に旗も父もなし

         (池田澄子)

 

この俳句について、「増殖する俳句歳時記」の清水哲男氏の句評には「もはや死語の感のある旗日」とあります。

「旗日」という言葉は、現状では「死語」か「老人語」とみなされるでしょう。

  

2月11日を建国記念日とすることは、古事記などの神話に基づいていることを認識して、日本の歴史や未来に思いをはせて日本の平和を守り、「旗日」や「日章旗」が平和国家のシンボルとなることを祈っています。

  

究極のLOVE」(Ultimate LOVE)をご覧下さい

   

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2016年2月 7日 (日)

俳句 《春隣・春近し》

        

(2023.2.2更新)

勇み足仕切り直しや春近

まんぽ道駄句口遊み春近し

春近き時雨上がりの煉瓦道

春近き梢を映す(にわたずみ 

春隣夫婦の日なるミニ句会

         (薫風士)

          

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「薫風士の思い」を記事の最後に補足しました。(2021年12月)

   

  

開館へ向けて一気に春隣  

       稲畑汀子

この句は虚子記念文学館の開設準備を詠んだものでしょう。

   

叱られて目をつぶる猫春隣

    久保田万太郎

   

歳時記(俳誌のサロン)の例句で「取り合わせ」が「春隣」という季語に感覚的にマッチした俳句を各ページから1句ずつピックアップ・掲載させて頂きます。

青色文字の「春隣」をクリックすると詳細をご覧になれます。

   

春隣1

田畑にめりはり見えて春近し  

     (久崎富美子)

    

春隣2

芽を一つほぐすあぢさゐ春隣  

      (永見博子)

 

春隣3

髪切つてピアスを選ぶ春隣  

      (宮坂恒子)

    

春隣4

絵手紙に添へし一句や春隣  

      (高橋秋子)

    

春隣5

旅誘ふちらしの増えて春隣  

      (楯野正雄)

     

春隣6

春隣水車は光弾きゐて  

       大橋晄

     

春隣7

土佐堀のたゆたふ水も春隣  

       大橋晄

    

上記2句の掲載誌は「雨月」ですが、この俳誌のHPには「主張 虚子唱道花鳥諷詠の道の主客合一をめざす」とあります。

       

季語巡り ~俳句歳時記~には季語の解説とともに季節感のある次の句や凡茶の興味ある句などが掲載されています。

 

春近し雪にて拭ふ靴の泥 

      沢木欣一

  

車窓より瀬戸の島山春隣 

      星野立子

      

なお、春隣7には、次の俳句があります。

友情に国の壁なし春隣 

      (丸田信宏)

     

俳句談義18:政治家と俳句」に於いて述べたように、「日本人は自然を愛し平和を愛する国民であることを俳句やブログで内外に発信し、日本の平和のみならず、国際親善世界平和のために少しでも役立てたい」という思いの薫風士(亡きチュヌの主人)の俳句を最後に追記します。

   

春隣チュヌ元気かと師の電話

水際のコロナ対策春隣り

  

年越やオミクロン株蔓延りて(医療の在り方)大晦日・大年の俳句(岸田内閣に望むこと)」、「(冬の俳句特集)不意打ちのオミクロン株冬の雷をご覧下さい。

オミクロン株の感染拡大が世界的に急増していますが、ワクチンや治療薬の開発・普及により、極端な「水際対策」や「緊急事態宣言」が不要になることを切望しています。

   

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2016年1月22日 (金)

「初句会」の俳句

                    

「初句会」(新年の季語)の俳句はWEBの歳時記に201句あり、冒頭と最後の句を下記に掲載しますが、青色の文字をタップすると、例句の詳細や解説記事をご覧になれます。

   

初句会美しく風邪ひき合ひて

        本橋愛子

  

恙なきをまず称えあい初句会  

        浦川哲子

         

ねんごろな伝言とどき初句会  

        中村汀女

  

ゆらゆらと人妻の香や初句会  

        鈴木鷹夫

  

受付のロビーはなやぐ初句会  

       長崎小夜子

  

初句会珠の言葉の湧き出よ

     (深見けん二)

(出典)俳人協会・俳句文学館俳句カレンダー鑑賞(平成26年1月)

  

仲間の初句会で高得点を得た句を下記に紹介させて頂きます(順不同)。

  

一口づつ母を励ましなづな粥  

        文子

   

人の日や官庁街にカレーの香  

           順子

   

インターホンの画面はみ出す白マスク 

        美娜

  

初空やプラス思考のこころざし  

        美津子

  

追憶の音突いてみる羽子日和  

        かず

  

紛争の絶えぬ世の中に入る  

           律子

   

芝焼きて髪膚に残る火の匂ひ  

        良子

   

土の香を戸板に並べ冬菜市  

           眞知子

   

青年の席譲りにも淑気かな  

           寧伸

  

カーテン開け思はず合掌初茜  

         昭夫

  

人類も七百万年御慶かな  

           輝雄

  

三鈷の松摘みて寿ぐ初遍路  

           栄治

   

一億の祈りそれぞれ初御空  

        さとし

     

冒頭の句(老老介護?を詠んだ句)は互選で最高得点です。

現代の世相などを反映する分かりやすい佳句が多いので、少しコメントします。

「初空や」は91歳の元気な句友が瀬戸内寂聴さんの話を聞いて詠んだ句。

(『チュヌの便り』(究極のLOVEを実践しよう!など)を読んで作った句か?」と、チュヌの主人は一瞬糠喜びをしていました。)

三鈷の松」は高野山の伝承を踏まえて詠んだ句。最近は遍路をしている若者もいるようです。

最後の句(「一億」)は太平洋戦争末期の「一億玉砕」や安倍政権のスローガン「一億総活躍社会」などを念頭において、テロや大災害の無い世界の平和を祈りつつ詠んだ句です。

  

インターネットの歳時記(2015.1.~2016.1 作成)には「初詣」の俳句は650句ありますが、最後の句を抜粋させて頂きます。

 

初詣いくさなき世を合掌す

     (風鈴 久保東海司)

     

チュヌの主人は初詣を神でするばかりでなく、普段は天に思いをはせて祈りを捧げています。機会があれば寺院、教会、モスクなど何処でもお祈りします。アラーの神や神の子イエスを信ずるのもそれはそれで結構ですが、科学の進歩した現代に生きる人間として独善的排他的狂信に陥ることなく、世界の人々に賢明な宗教心を持ってほしいものです。

テロや戦争がなくなるようにUltimate LOVE」を実践する人々が増えることを祈っています。         

(青色の文字をクリックすると解説や例句の詳細をご覧になれます。)

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

 

   

2015年12月30日 (水)

「初夢」の俳句

         

(2025.6.10 更新)

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冒頭の写真は、2024年に句友が知人から頂いた絵手紙の年賀状です。

 

2024年4月に岸田文雄首相が米国を公式訪問し、「日米同盟の深化を確認し、インド太平洋地域での協力を話し合う」とのことで、バイデン大統領主催の晩餐会には、ファンロンパイ日EU俳句交流大使(初代EU理事会議長)との俳句の交流や2014年のオバマ大統領来日の歓迎晩餐会などを念頭に、「俳句を通じて世界平和を!」の外交を推進してくれることを願っていましたが、その願いは叶わず、米国はトランプ政権に交代することになりました。

      

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このNHK-TV ニュース画面(一部分)のように、石破茂内閣の人気は当初から低迷していますが、石破総理大臣には、お互いに足らずを補い、「柔剛を制す」の諺どおり、「単なるポチ」にならず、「偽りの無い」・「有りの儘の素顔」で「世界の人々の信」を得て、「日本の平和」・「世界平和」の為に尽力されることを願っています。

  

石破茂首相の「柿」の俳句「奈良の柿 郷(さと)にも浦にも 茂る秋」の「秋」は「かな」に変えた方が、ご自身のPR効果が増すのみならず、俳句として「季重なり」も解消されます。

  

「ぺんは剣より強し」なので、「まんぽ俳句」を口遊んで、ご自身の健康管理と表現力を磨いて頂きたいですね。

   

ワシントンの天へ初夢龍の如

「龍天に昇る」という春の季語を捩って、「天へ」「龍の如」としています。

  

初夢の平和の夢想現にも

(「夢想」は「むそう」、「現にも」は「うつつにも」、と読んで下さい。

         (薫風士)

  

関係の方々が「《初仕事・仕事始・出初》能登半島地震緊急支援にオスプレイを!」や「俳句談義(3):虚子の句「初空や」の新解釈:大悪人は誰か?」などを読んで、俳句HAIKUの記事に込めた熱い思いを皆さんとシェアして頂ければ、うれしいです。

 

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この写真は、同期や俳句友達などから頂いた2024年の年賀状から龍の絵の部分を集めて撮ったものです。

      

   

初夢やシュライン通り句碑並木

        (薫風士)

  

芦屋から希望の丘へ、そして、ワシントンまで、松尾芭蕉や正岡子規、高浜虚子や金子兜太など、俳人所縁の各地から、花と平和の俳句の回廊が龍の如く、日本の初空を昇ることを夢見ています。

    

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「俳句HAIKU」の記事「初暦の俳句」をご参照下さい。

      

  

記事や例句の詳細は青色文字(タイトルや季語)をクリックしてご覧下さい。

          

(2015.12.30の記事)

インターネットの歳時記の「初夢」から各ページの冒頭の俳句を掲載させて頂きます。

  

初夢1 

初夢に古郷を見て涙哉

         (一茶

  

初夢2

初夢に海鵜きたりて泣きじやくる  

        (高島茂)

   

初夢3

初夢の淫らと云ふほどには非ず  

        (竹内睦夫)  

   

初夢に母現れし八十路かな

法王のオバマ訪問夢始め

初夢や夢の中にも夢想して

     木下さとし

   

世界の有力な政治指導者や宗教指導者が一堂に会して、宗教や人種の違い・覇権争いなどから生ずる戦争を防止する根本的な解決を協議して呉れないか!?!」と夢想しています。

   

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧になれます。

       

2015年12月22日 (火)

《新年・正月・一月》

             

(2025.1.26 更新)

初夢の俳句や「新年の俳句《三ヶ日》」、丹波篠山・戎神社吟行」などをご覧下さい。

   

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青色文字(タイトルなど)をクリックすると俳句や解説などがご覧になれます。

    

写真はタップして拡大できます。

   

   

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現代の俳句に於ける季語の在り方」について考えました。  

猿回し」《季語とは何か》をご覧下さい    

      

    

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親戚が贈ってくれた高浜虚子所縁の西山酒造の原酒お節料理にピッタリでした。

   

    

故郷の原酒屠蘇に祝ひけり    

    

(2015.12.22    

「正月」の俳句を歳時記(俳誌のサロンから下記の通り抜粋・掲載させて頂きます。

   

正月1

大雪となりて今日よりお正月

       (前田普羅)

  

正月2

正月の子供に成て見たき哉

       (小林一茶

  

正月3

枯木に鴉が、お正月もすみました

       (種田山頭火)

        

初空1 

初空の藍と茜と満たしあふ

       (山口青邨)

    

みづいろのやがてくれなゐ初み空 

       (鷹羽狩行)

   

初空に残る朝月上京す  

       (稲畑汀子)

   

初空2

初御空鴉東へ鳩西へ  

      (稲畑廣太郎)

  

初空3

いづくともなき合掌や初御空   

       (中村汀女)

   

真青なる初空仰ぎ初心  

       (大橋敦子)

      

高浜虚子の人柄に興味を抱き、「初空や大悪人虚子の頭上に」の新解釈を試み、「虚子の句『初空や』の新解釈:大悪人は誰か?」を書きました。

俳句談義(3)」や初暦の俳句」もご笑覧下さい。

「きごさい歳時記」の「初空」の句はここをクリックしてご覧になれます

        

俳誌のサロン」「季語別俳句集 一月」の数十個の季語、無数の例句から、気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

  

元旦や天に轟け大般若

      (伊万里梅城)

   

一湾に日のゆきわたり大旦

       (鷹羽狩行)

   

ちちははも夫も仏や初明り

       (上野章子)

   

年玉を妻に包まうかと思ふ

       (後藤比奈夫)

    

明日死ぬる命めでたし小豆粥

        (高浜虚子)

この俳句が作られた背景をご存知の方があれば教えて頂きたいが、ウラハイ=裏「週刊俳句」に下記の記述(抜粋)がありました。

「掲出句には、一休宗純(立川談志師匠にそっくり)の「門松は冥土の旅の一里塚めでたくもありめでたくもなし」という風狂はない。どちらかというと子規の『病牀六尺』二十一の、
余は今まで禅宗のいわゆる悟りといふ事を誤解して居た。悟りといふ事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思つて居たのは間違ひで、悟りといふ事は如何なる場合でも平気で生きて居る事であつた。

に連なる諷詠である。」

    

初日呑むと夢みて発句栄ゆべく

        (正岡子規)

    

子規の俳句データベース(新年)」の冒頭にはユーモラスな句、ほのほのや鼾忽ち絶えて春があり、次のページには、「紀元二千五百五十五年なり」という句がありました 

    

1940(昭和15年)は皇紀2600年にあたり、紀元二千六百年頌歌(東京音楽学校作詞・作曲)が1938年(昭和13年)に発表されました。

その歌詞を幻冬舎新書「日本の軍歌」から抜粋すると、

1番には、「紀元は二千六百年ああ一億の胸は鳴る」

2番には、「歓喜あふるる・・・はるかに仰ぐ大御言」

3番には、「ああ報国の血は勇む」

4番には、「世紀の文化・・・あゝ燦爛のこの國威」 
5番には、「正義凛たる旗の下 明朗アジヤうち建てん 力と意氣を示せ」

など、国威発揚の美辞麗句のオンパレードです。この歌が発表された翌年には太平洋戦争に突入しました。戦争末期には「一億玉砕」の本土決戦を軍部が主張し、広島・長崎の原爆投下でようやくポツダム宣言受諾の決定がなされたのです。

戦後70年の節目の年である2015年は紀元(皇紀)2675年にあたります。

無数の犠牲者の筆舌しがたい犠牲の礎によってもたらされたともいうべき平和を堅持したいものです。 

           

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2015年12月 9日 (水)

「12月・師走」の俳句集

            

(2024.12.27 更新)

20241205_054826_2

冒頭の写真は、2024年12月5日午前5時55分現在の俳句HAIKU へのアクセスですが、累計数「1,219,373」や1日当たりの平均値「307.30」など、数字が対称的に面白く並んでいます。

  

芭蕉や一茶の俳諧の世界・元禄文化などもよいが、現代に生きる者としては現代の俳句を作り、平成文化・令和の平和をエンジョイしたいものです。

  

除夜・除夜の鐘》をご覧下さい。

  

(P.S. 2022.12.8)

12月の8日や9日は何の日か、思い返してみませんか?

  

「太平洋戦争開戦の日」や「漱石忌」です。

  

(青色文字のタイトルをクリックすると俳句や解説記事がご覧になれます。)

  

歳時記(俳誌のサロン)の「季語別俳句集12月」はここをクリックしてご覧になれます

     

(2015.12.9の記事)    

「光陰矢の如し」今年(2015年)も12月、「師走」「極月」です。

フランスに限らず、テロ対策で欧米は慌しい動きを見せています。

 

無事に年が暮れることを祈りつつ、平和の俳句を広めたいという思いで、このブログを書いています。 

       

インターネットの歳時記の「師走」の冒頭の句を抜粋・掲載させて頂きます。

    

師走1

水仙にたまる師走の埃かな

          几董

  

師走2

仕事場に泊り込みたる師走かな

      森川暁水

  

師走3

女を見連れの男を見て師走

         高浜虚子

  

師走4

市に入りてしばし心を師走かな

           素堂

   

上記の虚子の俳句「女を見」について、「増殖する歳時記」において清水哲男氏が尤もな批評をしています。

「師走の特性を街にとらえて、実にユニーク。ユニークにして、かつ平凡なる詠み振り。でも、作ってみろと言われたら、たいていの人は作れまい。少なくとも私には、逆立ちしても無理である。最大の讃め言葉としては、「偉大なる凡句」とでも言うしかないような気がする」

  

「12月8日」を詠んだ句が沢山ありますが、太平洋戦争を想起させる俳句が殆ど無いのは、戦争を知らぬ世代の句が多くなったということでしょうか。 

 

一部を次に抜粋・掲載させて頂きます。

  

十二月八日起立する肢が見ゆ  

         (高島茂)

  

十二月八日と気づく朝かな  

        (稲畑汀子)

   

十二月八日戦争を知らぬ子と  

       (小林のり人)

  

十二月八日の海を見てゐたり  

       (石田きよし)

  

十二月八日の夜の長湯かな  

         (青山丈)

  

十二月八日の兄弟喧嘩かな  

       (土井田晩聖)

   

十二月八日を言ひて疎まるる

        (森田尚宏)

  

十二月八日うつすらと覚えてゐる

        (竹内弘子)

                 

俳誌のサロン」というサイトには「歳時記」も掲載されているので、上記の「師走」や「12月」などに限らず、「数へ日」「年の暮」「年惜しむ」「年用意」など季語別に無数の俳句を見ることが出来ます。

また、色々な俳誌の「触り」の部分などを見ることが出来、俳句愛好者には便利なサイトです。

   

正岡子規の「師走」の俳句を検索したところ、「WebM旅」というサイト「子規俳句 季語・季題検索 冬 時候 師走」に、「いそがしく時計の動く師走哉」など沢山の句がリストされていました。

           

芭蕉俳句全集(季題別)」には次の句があります。

 

かくれけり師走の海のかいつぶり

節季候の来れば風雅も師走哉

旅寝よし宿は師走の夕月夜

雪と雪今宵師走の名月か

      

最後に拙句を掲載します。

朝刊の折り込みの嵩師走かな

  

平和を維持するための思いを綴った「政治談議」なども、お暇があれば、ご覧下さい。

                    

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2015年6月 8日 (月)

石清水八幡宮と松花堂庭園(京都の旅)

 

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2015年6月に京都の石清水八幡宮と松花堂庭園を吟行した仲間の俳句と写真を披露します。

   

(写真:律子さん撮影)

     

写真はクリックすると拡大されます。

   

青色文字をクリックすると解説記事がご覧になれます。

  

解説記事は「戻る」操作ができる場合は、「戻る」で閉じて下さい。

「×」で閉じると全体が閉じられます。   

         

元気な仲間は男山の展望台まで行きました。

  

生憎の夏霞や竹藪などに邪魔をされ三川合流のスポットは見ることが出来ませんでした。 

  

松花堂庭園には亀甲竹四方竹など珍しい竹が色々ありました。

吉兆松花堂弁当で昼食を済ませて、すぐに句会をしました。

    

(仲間の俳句)

(平成27年6月2日吟行)

(順不同)

    

江戸硝子に揺るる日の斑夏座敷   

       (知子)

  

朝涼の吾が影揺らぐ江戸硝子    

       (順子)

 

竹皮を脱ぐ草庵の静けさに      

       (美娜)

  

万緑に映ゆ朱の社殿石清水      

       (栄治)

  

竹落葉乗せ親しげに鯉寄れり     

       (文子)

  

ご神木に力瘤あり青葉風       

       (寧伸)

  

泳ぐあさざの黄色震はせて     

      (眞知子)

  

生まれながらに亀甲模様今年竹    

       (かず)

 

エジソン碑の空に戦ぎし今年竹    

       (美娜)

 

篠の子のけなげに天を目指しをり   

        (良子)

  

三川の合流隠す今年竹        

       (さとし)

 

梔子の香を運びくる風白し      

        (輝雄)

  

水琴窟のゆかしき音色夏の園     

        (律子)

  

まのあたりに巣立ち楠大樹    

  (美津子・欠席投句)

    

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2015年5月20日 (水)

俳句談義16:「こどもの日」・「母の日」に思うこと。

        

(2025.5.4 更新)

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この写真は、こどもの日のまんぽ道で見上げて撮った小鳥の写真ですが、譬喩の思いを込めてまんぽ俳句を口ずさみました。

  

   

こどもの日見張り続ける小鳥かな

聞かぬ子は諭しお灸をこどもの日               

思ひ出の愛のお灸やこどもの日

(五月五日は薬の日です。)  

こどもの日老もお子さまランチ愛で

得意げに口真似する子こどもの日

奔放にゲーム作る子こどもの日

       薫風士

   

お暇があればここをクリックして「俳句談義(15) 『昭和の日』・『憲法記念日』」を是非ご高覧下さい。

   

歳時記の「こどもの日」の俳句は196句あり、鯉幟」は352句、「鯉のぼり」は195句あったが、その中に、戦時中の母親の苦労を思い起こさせる句がある。

  

あの頃も生めよ殖せよ鯉のぼり 

        (木島茶筅子)

  

歳時記の「母の日」(「母の日1」「母の日2」「母の日3」「母の日4」「母の日5」)には合計約490句もある。

   

その中で有馬朗人氏の次の俳句が興味を惹いた。

   

母の日が母の日傘のなかにある

   

高浜虚子は「おやをもり俳諧をもりもりたけ忌」という句を作っているが(「俳句談義(11)」参照)、有馬さんの掲句の「母の日」も一種の「掛詞(かけことば)」であり、「同音異義語」・「同綴(どうてつ)異義語(いぎご)」の言葉遊びだろう。

  

有馬さんの掲句は、文字通りに解釈すると、「母の日」のプレゼントに日傘を贈ったことを詠んだ俳句かもしれないが、「母の日」に、「『母』という『日』すなわち、『私の太陽』ともいうべき「母」が『日傘』の中にいる。」という句意だろう。

もっと穿った解釈をすれば、「『母』なる『母国・日本』は『日米安保条約』に基く『核』という『日傘』の中にある」という隠された句意があると言えるのではないか?

         

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2015年1月24日 (土)

ロシアの旅(写真・俳句) Trip to Russia (Pictures & Haiku)

        

2024.7.29

ウクライナ紛争について「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠んで書いた記事を読んで頂きたく、「北京2022 のパラリンピック閉会式を見ながら2022年3月13日に次のとおり追加記事を書きました。

プーチン大統領が母国を大切に思うのと同じように、世界の人々はそれぞれの母国を大切に思っていることを理解して、プーチン大統領が21世紀の大国の政治指導者として賢明な決断をしてくれ、元気な間にまたロシア観光が出来ることを祈っています。

青色文字をクリック(タップ)して、「梅東風や届け世界にこの思ひ」や「血に染むなドニエプルてふ春の川をご覧下さい。

       

2010年9月にロシア(モスクワとサンクトペテルブルグ)を観光した時のチュヌの主人の俳句と写真を披露します。

青色の文字をクリックすると解説や写真・動画がご覧になれます。

モスクワ見物に因んで、赤の広場を詠んだチュヌのお母さんの俳句がHIAの俳句大会でジャパンタイムズ社賞を貰いました  

    

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秋冷の赤の広場や鳩一羽

a dove

on the Red Square

in the cool autumn morning

   

秋澄むや赤の広場の時の鐘

a bell chiming the time_

clear autumn

on the Red Square

       

平和かな秋夕焼けのクレムリン

What a peace!

the bright evening sky_

the Kremlin Palace in autumn

  

   

大帝の夢噴き上げる秋の水  

the autumn fountain

blowing up

the dreams of Peter the Great

        

    Imga0031_2_3

   

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ピョートルの大カスケード水の秋

the cascades

of autumnal water_

Peter the Great

 

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鴨憩ふエカテリーナ愛でし池   

the pond and wild ducks_

as loved by

Catherine the Great  

    

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大帝の凛々し騎馬像秋高し 

the gallant equestrian statute

Peter the Great_

high autumn

       

Imga0126_2

       

  

   

  

秋水を湛へ対称宮廷園

the autumnal water

the garden_

all in symmetry           

Imga0091_2  

       

   

   

要塞てふ修道院の秋深む

once a fortress

the cathedral_

the deepening autumn

Imga0140_2

   

       

          

秋雨や砦でありし修道院

raining in the autumn_

the cathedral

once a fortress

            

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2015年1月18日 (日)

虚子の俳句「去年今年貫く棒の如きもの」の棒とは何か?

    

(2025.1.18 更新

去年今年宇宙は廻りめぐるかな

足らざるを補ひ合ひて去年今年

       (薫風士)

  

虚子の俳句「去年今年貫く棒の如きもの」の棒とは何か?

「棒」は「虚子の信念」などの比喩でしょう。

     (薫風士の新解釈)

  

著名な俳人の著書の関連部分のページの写真を掲載して、従来の解釈・通説を下記のとおり紹介させて頂きます。

  

(写真1&2) 夏井いつき著「俳句鑑賞の授業」(P178~179)

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夏井いつきさんは、虚子のこの俳句を高く評価して、「『貫く棒の如きもの』という抽象的な比喩だけで、一瞬と永遠を合わせ持つ『去年今年』という季語の本質を見事に表現している」と述べていますが、夏井先生の「棒」を「一瞬と永遠の比喩」と解釈する考え方は腑に落ちません

   

従来、この俳句の「去年今年」を「貫く棒の如きもの」の主語と解釈して、俳人や評論家などが様々な解説をしていますが、何れの解説も決め手になっていないと思います。

  

虚子は、1981年(昭和56年)7月17日に亡くなった水原秋桜子への追悼句「たとふれば独楽のはぢける如くなり」に於いて主語(秋櫻子と虚子との関係の在り様)を省略しているように、この「去年今年」の句においても、棒の主体を省略して去年今年を副詞として用いていると解釈すると、すっきり説明が出来ます。

    

虚子が「去年今年」を主語として俳句を作っていたとすれば、「独楽」の俳句と同じように助動詞「なり」を用いて、「去年今年貫く棒の如きなり」と表現していた筈でしょう?

  

助動詞「なり」を使わず、「もの」と表現したことは、「去年今年」が主語でないことの証だと思いませんか?

  

「去年今年」を「虚子の信念」との取合せである、すなわち、「棒」を「虚子の信念」と解釈する考え方は、まだ一般的に通説として普及していませんが、反論出来ない限り正しい解釈と言えると思います。

    

(写真3) 
_101042伊藤柏翠著「虚子先生の思い出」(P96-97)

  

  

高浜虚子は宗演禅師のもとで参禅弁道をしたとのことですが、「明け易や花鳥諷詠南無阿弥陀」と詠んでいますから、薫風士の新解釈を一概に的外れとは言えないでしょう。

  

(写真4) 金子兜太著「酒止めようか どの本能と遊ぼうか」P140-141    

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金子兜太も、去年今年の俳句について「観念臭が強い」と言ってあまり高い評価をせず、通説通り「一物仕立て」として解釈していますが、その解釈・評価に兜太の取巻きも同意しています。

    

   

(写真5)パソコンで読んだ現代俳句協会の記事の一画面

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「去年今年」の「棒」を取合せとして、「男性器のメタファー」とも解釈できると、面白い解釈をしています。(評者横須賀洋子)

写真をタップ拡大して、記事をご覧下さい。

    

きごさい歳時記」の解説によると、「去年今年」の季語の来歴は『毛吹草』(正保2年、1645年)にあります。

  

青色の文字をタップすると関連のリンク記事をご覧になれます。) 

    

お暇があれば、2015年作成の面白い下記のオリジナル記事をお楽しみ下さい。  

  

高浜虚子の「去年今年」の俳句について、稲畑汀子さんは「虚子百句」において次のように述べている(抜粋)。   

    

「昭和25年12月20日、虚子76歳の作である。

・・・(省略)・・・ 

去年と言い今年と言って人は時間に区切りをつける。しかしそれは棒で貫かれたように断とうと思っても断つことのできないものであると、時間の本質を棒というどこにでもある具体的なものを使って端的に喝破した凄味のある句であるが、もとよりこれは観念的な理屈を言っているのではない。禅的な把握なのである。体験に裏付けられた実践的な把握なのである。

・・・(省略)・・・

_

ところで棒とはなんであろう。この棒の、ぬっとした不気味なまでの実態感は一体どうしたことであろう。もしかすると虚子にも説明出来ず、ただ「棒」としかいいようがないのかも知れない。敢えて推測すれば、それは虚子自身かも知れないと私は思う。

この句は鎌倉駅の構内にしばらく掲げられていたが、たまたまそれを見た川端康成は背骨を電流が流れたような衝撃を受けたと言っている。感動した川端の随筆によって、この句は一躍有名となった。・・・(以下省略)」

            

稲畑汀子さんは上記の如く述べているが、川端康成はこの句の「棒」をどのように解釈したのだろうか?

  

「貫く棒の如きなり」と言わず、「貫く棒の如きもの」と言っているから、「棒」は「時のながれ」というよりも「虚子の信念」の比喩であると思う。

   

「虚子俳句の痴呆性」を云々する人がいるが、この「去年今年」の句には「大鐘のごとし。小さく叩けば小さく鳴り。大きく叩けば大きく鳴る。」という坂本龍馬の言(勝海舟に説明した西郷隆盛の評価)を当てはめたい。

  

文学に限らず、音楽や絵画など、芸術は自己実現の個性を表現するものであり、それをよく理解できるか否かは鑑賞する人の性格や人生観、能力などが左右する。まして、俳句は17文字(音)で表現する短詩であり、論理ではなく感性にうったえるものである。従って、俳句はその作者と「場」を共有するか、それが作られた「場」を適切に推定することが出来なければ理解できないことがある。

  

特にこの「去年今年」の句のように比喩的な俳句は、読む人の見方次第で卑しい句であると誤解されることもある。

  

その逆に、俳句が作者の意図以上によく解釈されることも珍しくない。

  

それは俳句の本質的な限界でもあり広がりの可能性でもある。

  

中立的な表現の俳句は鏡のように、読む人の心を映しだす。

  

虚子はこのような俳句の面白さもこの句に織り込んだのではなかろうか?

             

大岡信さんは「百人百句」において、「俳句という最小の詩型で、これだけ大きなものを表現できるのはすごいと思わざるを得なかった。」と次のように述べている(抜粋)。  

(省略)・・・昭和20年代後半から30年代にかけては『前衛俳句』の黄金時代で、若手の俳人はそちらに行ってしまい、虚子は一人さびしく取り残されている感があった。

・・・(省略)・・・私は現代詩を書いていたので、・・・(省略)・・・どちらかというとはじめに前衛派的な人々の句に親しんだので、それから逆に句を読み進め、高浜虚子を初めてというくらいに読んでみた。すぐに感じたのは、虚子の俳人としての人物の大きさだった。

私は常々現代詩を作り、・・・(省略)・・・斎藤茂吉が好きだったので茂吉の歌もよく読んでいた。しかし、『去年今年』の句を読んだときに、俳句という最小の詩型で、これだけ大きなものを表現できるのはすごいと思わざるを得なかった。・・・(以下省略)

            

この句についてインターネットで検索していると、宗内敦氏の「アイデンティティ-第二芸術」というタイトルの傑作な記事があった。 

     

「去年今年(こぞことし)とは、行く年来る年、時の流れの中で感慨込めて新年を言い表す言葉である。しかして虚子のこの一句、『貫く棒の如きもの』、即ち、時の流れを超えて『我ここにあり』と泰然自若の不動の自我を描いて、まさに巨星・高浜虚子の面目躍如たる『快作にして怪作』(大岡信『折々のうた』)の自画像である。

それが何としたこと、バブル絶頂の頃だったか、ある新聞の本句についての新春特集ページに、『この句を知ったとき、顔が火照り、胸がときめき、しばらくは止まらなかった』という中年婦人の感想文(投書)が載せられた。一体何を連想したのか。破廉恥にも、よくぞ出したり、よくぞ載せたりと、バブル時代の人心・文化の腐敗に妙な感動をもったことを思い出す。・・・(以下省略) 

          

この「中年婦人」を「破廉恥」とか「卑しい」などと決めつけるのは誤解かも知れない。

  

この女性は汀子さんの上記の「虚子自身かも知れない」というコメントと英語「itself」の俗語の意味とを自然に結び付けて連想したのかも知れないのである。   

  

「虚子自身」も自分自身の「それ自身」を客観写生して、「生命力の強さ」をこの俳句で表現したのだ、と深読み出来ないこともない。

                

この句を作ったとき虚子は夏目漱石の「草枕」の冒頭にある有名な文「智に働けば角が立つ、情に掉させば流される。意地を通せば窮屈だ。兎角に人の世は住みにくい。」も意識していたかもしれない。 

   

この句の「棒」のイメージは、「草枕」の「情に掉させば流される」という文句や方丈記の名文句、美空ひばりのヒット曲「川の流れのように」の歌詞など、時世・人生を表現するのに用いられる「川のながれ」とは全く異なり、力強くて斬新なものである。

  

虚子は「深は新なり」とか「古壺新酒」と言っている。「花鳥諷詠」と「客観写生」を唱道していたが、「前衛俳句」の黄金時代にあって、「去年今年」の句を作ることによって「これも『花鳥諷詠』だ」と、その幅の広さと虚子の信念と自信をアッピールすることを意識していたのではなかろうか。

  

    

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

  

2015年1月12日 (月)

俳句談義(3):虚子の句「初空や」の新解釈:大悪人は誰か?

    

(2025.1.2 更新)

羽束山望む天神初御空

天満宮参拝終へし初日の出

天満宮参拝すれば初鴉

初空へ平和の使徒の龍昇れ

巳年の龍世界の空へ吾夢運べ

  

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「羽束山」は「はつかやま」、「吾夢」は俳句のリズムに「あむ」と読んで下さい。

写真をタップ拡大すると、初鴉をご覧になれます。

   

初夢の俳句」をご覧下さい。

        (薫風士)

  

(2015.1.12の記事)

正月になれば虚子の句「初空や大悪人虚子の頭上に」のことに思いを巡らせる。

      

この句は従来の一般的な解釈では「大悪人虚子」と読んでいるが、そうであれば、「初御空」と表現するのが自然でないか? 

 

「初空や」の句は5・7・5の定型でないが、「大悪人」と「虚子」を切って間をとって読めば俳句として不自然ではない。

  

虚子が「初御空」と言わず、「初空や」と詠んだのは「大悪人」と「虚子」とを切り離して、文字通り「大悪人が虚子の頭上にいる」と読ませるためでないか?  

  

それでは「大悪人」とは誰を指すのだろうか?   

  

大胆な推定であるが、「大悪人」とは「天智天皇」を指しているのではなかろうか?

   

虚子は同じ頃(大正6年)に「天の川の下に天智天皇と(臣)虚子と」という句を作っている。

  

虚子が「天の川の下に天智天皇と」と並記していることに興味が湧き、ネット検索をしたところ、吉岡禅寺洞の記事に「一千余年を隔てた二人の人物が、ひとしく文学者としてつながり」とあるが、虚子が天智天皇を句に取り入れたのはそれだけが理由ではないだろう。

  

ウイキペディアの解説によると、「天智天皇」は「中大兄皇子」のことであり、中大兄皇子は中臣鎌足らと謀り、皇極天皇の御前で蘇我入鹿を暗殺するクーデターを起こす(乙巳の変)。

入鹿の父・蘇我蝦夷は翌日自害した。

更にその翌日、皇極天皇の同母弟を即位させ(孝徳天皇)、自分は皇太子となり中心人物として様々な改革(大化の改新)を行なった。」とある。

    

大義のある改革をするためとはいえ、「暗殺」という非常手段に訴えることは「大悪」である。対立する側からは中大兄皇子は「大悪人」とののしられたであろう。

 

だから「天智天皇のことを大悪人」と言っても不思議ではない。

「初空や」の句は「天の川」の句と併せ読むと、「大化の改新をした天智天皇が大悪人なら、俳句の革新・大衆化を進めている臣たる自分も大悪人である」と感じて、「天智天皇が臣虚子を初空で見守っている」と詠んだものであると解釈することもできるだろう。

  

虚子は俳句を大衆に広めるために「花鳥諷詠」と「客観写生」を唱え、「有季定型」は俳句の重要な要件であると説いている。

しかし、虚子が作った「天の川」や「初空」の句は「定型」の5・7・5ではない。自分と対立する立場の人々から非難もされている。良かれと思ってしたことが傲岸ととられたり、悪い結果になったこともあるかもしれない。自分がしてきたことに対して何らかの罪悪感を持つこともあっただろう。

虚子は「天智天皇も自分も業とか原罪などを同じように持って生まれた人間であり、1200年の時代の差は悠久の宇宙から見れば無きに等しい」と感じていたかもしれない。

         

このような解釈をすると、「一方で『天智天皇と(臣)虚子と』と言いながら、他方で『大悪人虚子』と言って俳句を作ったのも自然の成り行きと言える。

このように考えると、本との出会い(4)」で提起した疑問を解消することができる。

     

「天智天皇を大悪人と言うのはけしからん」とか、「虚子が天智天皇のことを大悪人などと言うはずがない。バカなことを言うのもいい加減にしろ。」と怒る人もいるだろう。

しかし、「選は創作なり」と虚子は言っている。俳句を「鑑賞」し「解釈」することも「創作」と言えないこともない。 

 

虚子は俳句で様々な表現を試みており、その解釈も読み人次第であることを認識していたのだから、「このような解釈も創作の一つだ」として認めてくれるのではなかろうか? 

        

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2014年12月26日 (金)

思い出の俳句アルバム(奈良吟行)

  

思い出の写真俳句を作ろう! 

   

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2014年11月に奈良に吟行した時の俳句と写真をブログに掲載したところ、かなり多くの方々にご覧頂いたようで、しかまろくん」からも「ぎんこうとは、風流ですね(*^^)v 秋の奈良?冬?楽しめましたか?」とメールを頂きました。

   

奈良公園周辺柳生の里の吟行は小雨模様でしたが、風情もあり皆さん大満足でした。

仲間が作ってくれた楽しいアルバムの一部を最後に掲載します。

奈良女子大学恋都祭を訪ねて、「愛歌ふ女子大祭や柿たわわ」など、お友達は色々な俳句をつくりました。

  

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「愛」の言葉が募集されていたので、チュヌの主人は「LOVEを実践しよう!」と書き込みました。

  

ここをクリックして青春の指針となる「究極の愛・ラブを!(Ultimate LOVE!)」をご覧下さい

    

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2014年12月19日 (金)

本との出会い(1)「あの海にもう一度逢いたい」

       

(2025.6.3 更新)

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12月9日は漱石忌です。

夏目漱石などの文豪のみならず、市井の素人文人が少なくなく存在していることに日本の民度の高さを感じます。

冒頭の写真はパソコンで見た「趣味の陶芸 爺が自賛 オーブン陶土で作る狸のコンサート」の記事の一画面ですが、身近に陶芸を趣味にしている句友やゴルフ仲間もいます。

       

(2014.12.19の記事)  

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(写真)

三田市在住の木下とし子さんのエッセイ集

   

   

読書週間だからというわけではないが、数年ぶりに図書館を訪ねた。

仲間との俳句談義で話題になった生命科学者である柳澤桂子の「生きて死ぬ智慧」(般若心経現代語訳)など般若心経の本を借りるためである。 

図書館の書棚を見ていると、「あの海にもう一度逢いたい 木下とし子」(日本文学館)という小さな本が目に入った。

表紙一杯に空と海の広々とした写真があり、裏表紙にはの写真が載っていた。 

目次を見ると、最初に「朱い色の記憶」「呪文と念仏と」などがあり、最後の方に「骨壺蛸壺」「私の前生は布切れかも」とか「三途の川の川幅は」などがある。この本の著者は般若心経の本を読んでいるのかもしれない。 

  

「あとがき」に作者は次のとおり書いている。

 

「戦前、戦中、戦後と七十七年生きてきました。

その間に、生活様式も人々の価値観も激しく変わり、とてもついていけないと感じはじめた頃、膀胱ガンを患い障害者手帳を持つ身になりました。

それから十二年、手帳とともに生き、不安と諦めの中から「書く」という幸せを見つけました。

しかし、ほんとうの思いを書くということはとても難しく、(おり)のように心の底に溜まった苦しみや悲しみは、時間をかけて浄化しなければ書けないように思います。

若いときに想像していた「老い」と現実の「老い」の落差を素直に受け止め、これからもその時々の思いをそっと(すく)って書いてみたいと思っています。」

           

この本の作者は日本が太平洋戦争に突入した昭和16年12月8日には小学校5年生だった。「朱い色」とは大空襲で町が燃える色である。「骨壺」とは作者の夫が作った丹波焼の壺である。

阪神大震災の折に墓地の惨状を目にし、無縁仏の多さに驚き、墓を作ることは諦めた。私の骨は太平洋に散骨したい。そのときこの上等の骨壺も一緒に波間に沈めてもらいたい。そしたら蛸が取り合いするだろうか。この壺の住人になった蛸は、今はやりの六本木ヒルズに住むセレブになるのかな。そんなことをクラス会で話したら、『もったいないことせんと僕にちょうだい』と言った男性がいた。---」と、

この作者は少女時代の切ない思い出、家族のこと、阪神大震災福知山線事故のことなど、主婦の目線で時にはユーモアを交えながら切々と書いている。珠玉の小編エッセイである。

    

手作りの骨壺を手に明易し

      (薫風士)

     

般若心経についての本を数冊読んだ結果、俳人高浜虚子辞世句について新解釈をふと思いつきブログを書いた。ささやかなブログであるが、俳句に興味のある方にはかなり読んで頂いているようである。 

ふとしたことからブログを書き始めたが、本との出会い人との出会いなど、不思議なに恵まれている。

そのことに感謝しながら「LOVE」の実践を「(かい)より始めよう」と心掛けているこの頃である。

  

(注)

LOVE」に人の生き方の指針になる英語の言葉24語の頭文字を当てはめています。

子供の教育の参考になれば幸いです。是非ご覧下さい                    

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2014年11月 9日 (日)

国際俳句協会総会に参加 ~「日本人らしさの発見」の著者の講演拝聴~

 

6月13日に東京の私学会館で開催された国際俳句協会の総会に参加し、東京工業大学名誉教授芳賀綏氏の講演「日本人の心とことば~世界の鏡で日本を見る~」を拝聴した。

同氏の近刊著書「日本人らしさの発見」を求め、帰りの新幹線で読んだが、我が意を得た思いをした。

芳賀さんはこの本の最後に次の通り述べている。

「異文化にべた惚れでもない、毛嫌いでもない、異文化同士の適切な距離の取り方を心得ること、いわば”間合い”のセンス、<距離感>を身に着けること、そこに至る必須の道として、この本に示したような比較文化の観点の存在価値があります。その観点に立って自らの国、民族の位置を的確に知ることで<民族的教養>は深まります。

”世界の鏡に写した自己”を見て、美風に自信を持ち、弱点の克服につとめる日本人が、とりわけ若い世代の日本人が増えてこそ、風格ある国民による第三の開国、すなわち「真の開国」は実現します。」

国際俳句協会では俳句を国際的に広めて、和食と同じように無形文化世界遺産に登録されるようと努力している。実現すれば素晴らしいことだが、これは夢物語だろう。

俳句には和食と異なり言葉の障壁がある。

俳句を外国語に翻訳しただけでは俳句の良さが分からないから、日本語を理解し、俳句に興味をもつ外国人が増えることが不可欠である。

いずれにせよ、将来俳句が世界的にどのように受け入れられるか、自分なりに俳句を通じて国際交流を促進することができれば幸いである。

現代はインターネットで誰でも簡単に世界に発信できる。

小生も些細なブログであるが、世界の平和を願い、自然を愛し、日本の文化を愛する自分の思いを発信していきたい。

ブログ記事「スウェーデン大使館開催の俳句・川柳コンペティションに入選」もご参照下さい。

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2014年11月 8日 (土)

京都・南禅寺吟行(思い出の俳句・写真集)

   

旅の思い出に写真俳句を作ろう! 

故郷を「まんぽ俳句」で元気に、未来に繋ごう!

青色文字をタップしてリンク記事をご覧下さい。

    

2014年6月7日、南禅寺インクライン近辺など、古都の吟行をエンジョイしました。

昼食は菊水の京料理で、その後すぐ句会をしました。

参加者の俳句を披露します(敬称略・順不同)。

   

(青色の文字をクリックすると、解説や写真をご覧になれます。写真はクリック・拡大出来ます。)

    

三門を洗ひ上げたり青葉雨      

           (文子)

 

禅林の万緑といふ冥さかな      

           (順子)

 

万緑を背に静もれり南禅寺      

           (寧伸)

 

梅雨晴間三門楼上四方絶景      

           (昭夫)

 

万緑や音迸る水路閣

           (美娜)

  

法堂の龍の眼や五月闇        

          (知子)

 

水音を一気に放ちダム涼し      

          (眞知子)

 

万緑や明治を偲ぶ水路閣       

          (三兎)

 

新緑に赤煉瓦映ゆ水路閣       

          (律子)

 

蓮巻葉池ほの匂ふ朝の風       

          (良子)

 

南禅寺供華の一木沙羅の花      

          (迪夫)

 

影つくる祇園白川夏柳       

          (輝雄)

 

白川の流れに裾引く柳かな     

          (かず)

 

水すまし疎水に乗りて流されて    

          (栄治)

 

寺若葉閂固く勅使門         

         (美津子)

 

万緑に仰ぐ鐘楼鐘見えず       

         (さとし)

    

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