俳句 (Haiku) Feed

2019年3月 8日 (金)

梅見《世界の梅公園》(写真と俳句)

     

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2019年3月5日(火)にたつの市の「世界の梅公園」に梅見に行った際に撮った写真と拙句を掲載します。

   

北側の梅は未だ蕾のようでしたが、海側(南側)の梅は満開でした。

  

このような「梅日和」の華やかな梅の風景を見るのは初めての体験で大満足でした。

   

(青色文字をクリックするとリンクした解説記事がご覧になれます。写真はクリックすると拡大します。

        

 紛ひなく我晴れ男梅日和

  

梅日和眼下茫洋播磨灘

  

梅見する頭上に鳶綾部山

   

梅の園杖の老婆も数多ゐし

  

手を繋ぎ歳を重ねし梅見客

  

思ひ遣り厚き案内梅の山

 

御津も良し岡本も良し梅見かな

  

平成の果つる梅見を恙なく

     

歳時記(俳誌のサロン)には「」の俳句が約1800句、「紅梅」約800句、「白梅」約500句、「梅の花」約300句など、味わい深い俳句や個性的な俳句など、無数にあって興味が尽きません。

(青色文字の季語をクリックして歳時記の俳句をご覧下さい。)

   

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

        

2019年3月 6日 (水)

《春光の蓬莱苑》

  

2024.2.2 更新

春光や蓬莱苑を手作りす

   

ウクライナ紛争について、「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、記事を書きました。

青色文字をクリック(タップ)して、「血に染むなドニエプルてふ春の川」や春一番この発言はおぞましき」をご覧下さい。

   

Img_2526冒頭の写真は、カラー図説日本大歳時記の季語「春光」の解説ページです。

写真をクリック(タップ)・拡大してご覧下さい。

  

   

2019.3.6の記事

花山院(西国三十三観音霊場・番外)を参拝した際の拙句と写真を掲載します。

   

春光や握手誘ふ七地蔵

         (薫風士)

   

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俳句は人それぞれ、吟行に限らず身近に体験したことや思いなどを気軽に詠んで楽しめば良いと思っています。

  

  

   

「春光」の俳句を「歳時記」(俳誌のサロン)から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

 

(例句の詳細は青色文字の季語「春光」をクリックしてご覧下さい。)

   

春光(1)

  

春光に金かがやきて舞扇

        (堀江清子)

 

堰落つるとき春光となる流れ

      (長谷川杜人)

 

春光の焦点となる一白帆

         (林翔

  

    

春光(2)

  

春光や歯科医の椅子の足の先

        (柳沢典子)

 

噴水といふ春光を仰ぎけり

         (岡本眸)

 

春光の鱗しぶきや湖魚の店

        (野中啓子)

  

    

春光(3)

 

春光やほとけををがむこともなく

         (瀧春一

        

春光やビルは仕上げのガラス拭き

        (伊藤洋子)

  

   

春光(4) 

   

春光のとどかぬ地下の花の店

         (遠藤実)

 

春光の川に添ひゆく路線バス

        (川村文英)

 

春光を散らし羽搏くフラミンゴ

        (野坂民子)

   

     

春光(5)

  

磨かれて春光弾く厨かな

        (辻田玲子)

 

空狭しビル春光の乱反射

        (藤代康明)

  

餌取られ針先春光釣つてをり

       (橋本くに彦)

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

      

2019年2月28日 (木)

「探梅」・「観梅」の俳句と写真

   

故郷を「まんぽ俳句」で元気にしよう!

  

 この路を我等が行くや探梅行

掲句の「この路」で芭蕉の俳句「此道や行人なしに秋の暮」を思い出しましたが、この俳句は高浜虚子が53歳(昭和2年・1927) に詠んだ句です。

ここをクリック(タップ)して、解説記事「高濱虚子の100句を読む」(坊城俊樹著)をご参照下さい

     

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青色文字をクリック(タップ)してリンク記事をご覧下さい。 

    

写真は神戸・岡本梅林公園の梅見観梅)をして撮ったものですが、ここをクリックして、岡本梅林公園の由来・行事や写真(梅祭実行委員会のHP)をご覧下さい。 

   

前座に拙句を掲載します。

   

探梅に神戸岡本訪ねけり

探梅や駆け行く幼追ふ老躯

          (薫風士

         

歳時記俳誌のサロン)から「探梅」の俳句を抜粋・掲載させて頂きます。    

  

一輪に探梅心芽生えけり

       (稲畑廣太郎)

 

水音の奥へ奥へと探梅す  

         (神蔵器)

 

探梅やここまでくればあきらめも 

         (平子公一)

 

一人づつ増えて探梅らしくなる 

         (中原道夫)

 

梅探しゐるポケットにワンカップ 

         (川端俊雄)

 

これほどの坂とは知らず探梅行 

          (館容子)

 

人のあとばかり歩いて探梅行 

         (吉原一暁)

 

探梅やたどる山路の暮れそめて 

         (浅井美子)

 

探梅行帰路の大きな夕日かな 

         (川井政子)

 

よき地酒あり探梅もそこそこに 

         (安陪青人)

   

上記の一連の例句を読むと、昔の人々が連歌や俳諧を楽しんだことが分かるような気がします。

「『俳句の面白さ・楽しさ』を多くの人々が知り『俳句の輪』を広げてほしい」と思っています。

我田引水ですが、高浜虚子もこのような思いで冒頭の俳句「この路」を詠んだのではないでしょうか?

「この路」の俳句を日本の進むべき道の比喩であると解釈し、「八月の俳句に思うこと」と合わせて読むと、「高浜虚子は俳句を通じて平和を希求していた」と言えるでしょう。 

  

俳句(俳諧)の世界遺産登録運動の草の根運動の一助になればとの思いでささやかなブログを書いていますが、この思いを皆さんがお友達とシェアして頂けると望外の喜びです。

          

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

トップ欄か、この「俳句HAIKU」をタップすると、最新の全ての記事が掲示されます。

   

2019年2月24日 (日)

虚子と兜太 《伝統と革新》

       

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2月20日は「鳴雪忌」ですが、金子兜太の一周忌です。

2月22日は高浜虚子の生誕の日です。

  

「虚子」といえば「客観写生」、「兜太」といえば「平和の俳句」、両者には「伝統」と「革新」の違いがありますが、「戦前」と「戦後」、「時代の流れに沿って、それぞれがその信念に基づき俳句界を盛り上げたのだろう」と理解しています。

  

この池の生々流転蝌蚪の紐

      (高浜虚子)

  

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金子兜太の師系は、水原秋櫻子に師事した加藤楸邨(人間探求派)です。

  

  

秋櫻子は虚子に師事しましたが、「客観写生」の理念に飽き足らず離反し、そのことが新興俳句運動の契機になりました。

    

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写真は、金子兜太著「酒やめようか どの本能と 遊ぼうか」からの抜粋ページです。

タップ拡大して、記事をご覧下さい。

青色文字をクリックすると俳句の解説などリンク記事をご覧になれます。

   

(高浜虚子の例句)

春風や闘志抱きて丘に佇つ   

(注)1913年。河東碧梧桐(自由律俳句)への対抗表明の句です。

      

遠山に日の当りたる枯野かな(客観写生)

    

去年今年貫く棒の如きもの 棒とは何か

    

時ものを解決するや春を待つ (1914年)

   

大寒の埃のごとく人死ぬる 1941年(昭和16年)

   

春の山屍を埋めて空しかり (1959年 辞世句)

(注)「空しかり」とは「空然り」とも解釈できます。

            

(金子兜太の例句)

水脈の果 炎天の墓碑を 置きて去る (1955年)

   

彎曲し 火傷し 爆心地のマラソン (1961年)

    

梅咲いて庭中に青鮫が来ている (1978年)

   

夏の山国母いてわれを与太と言う (1985年?)

   

長寿の母うんこのように我を産みぬ (2004年)

   

河より掛け声 さすらいの終る その日 (2018年)

 (注)「河より掛け声」は実際のことでしょうが、「三途川」を意識した辞世句でしょうか?

   

「虚子嫌い」や「兜太嫌い」もいますが、どちらにも熱烈な支持者がいます。

俳句に限らず、何事も好き好きですが、平和憲法を維持して多様性の社会をエンジョイしましょう。   

高浜虚子は「自由にものを言えない世界大戦の時代」を「客観写生の俳句」に徹することにより生き延びましたが、平和を希求していたに違いありません

金子兜太は「戦後の自由にものが言える時代」の平和の俳句を謳歌して大往生しました。

 

両先達のご冥福と世界平和を祈ります

  

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

     

2019年2月20日 (水)

《熱燗・温め酒・燗酒》

  

思い出の写真俳句を作ろう! 

     

(2025.6.11 更新)

節分や美酒を求めて蔵元へ

節分に今朝思慕里てふ酒祭

「てふ」は「ちょう」と読み、「と云う」意味の古語です。

   

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搾りたての新酒と俳句の題材を求めて、高浜虚子所縁の西山酒造の「今朝思慕里酒祭」のイベントに行きました。

  

かって、「新酒」の俳句を集めてブログを書きましたが、「新酒」は秋の季語なので、皆さんが「自分も俳句を作てみよう」と思われることを期待して、今回は冬の季語の「熱燗」や「温め酒」の拙句を先ず掲載します。

  

     

思ひ出の写真俳句や温め酒

  

燗酒に偲ぶや祖父の燗姿

 

温め酒胃の無き身体労りつ

  

薬にも毒にもなるや温め酒

   

ここをクリック、《日本酒の日》の俳句特集、をご覧下さい。

  

    

「歳時記」(俳誌のサロン)から例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。 

 

歳時記「熱燗

  

熱燗や知らぬふりして聞く話 

        (吉村玲子)

   

熱燗やいつかきごころ通ひ合ひ 

         (林和子)

  

才女の手熱燗徳利持て余す  

        (島本知子)

  

 

歳時記「ぬくめ酒

  

温め酒孫膝に置き至福たり  

        (宮下本平) 

  

教へ子の肴にされて温め酒  

        (二瓶洋子)

  

聞き流すことも処世や燗の酒 

        (塩路五郎)

  

  

熱燗もほど~にしてさて飯と  

 

それもまたよしとせむかや温め酒

       (高浜年尾

  

   

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

  

  

2019年2月16日 (土)

俳句《新酒・今年酒》

  

(2024.12.17 更新)

日本の「伝統的酒造り」がユネスコの無形文化遺産に登録されることが決定しました。

青色の文字をタップして、NHK-NEWS-WEBの記事をご覧下さい。

    

日本酒は命のエキス古酒新酒

句に興じ茶寿も祝ぎたし新酒酌む 

新酒酌み良きアイデアの浮かびけり

         

利酒や今朝思慕里てふ新酒愛づ

酌み交はす泊雲賞の果酒新酒

         (薫風士)

   

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冒頭の拙句と写真は、高浜虚子所縁の丹波市の老舗蔵元「西山酒造」が開催したイベント「しぼりたて 今朝思慕里酒祭」を訪ねて詠んだ俳句などと買い求めた高浜虚子命名の酒の一升瓶の一部分です。

「てふ」は「ちょう」と読み、俳句に用いられる「という」意味の古語です。  

    

句碑や瓶のラベルから分かるように、「小鼓」は高浜虚子命名の酒のブランド名です。        

   

バレンタインデー」の俳句、「ショコラよし地酒も美味しバレンタイン」と口ずさみながら、WEB検索して「歳時記」(俳誌のサロン)などから新酒の俳句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きました。

ご鑑賞下さい。

  

(青色文字をクリックすると俳句の詳細や関連記事がご覧になれます。)

  

(歳時記)「新酒」

  

百薬の長と嘯き新酒酌む   

       (稲畑廣太郎)

  

新酒吐いてころりと逝きし山頭火 

       (松崎鉄之介)

  

新酒汲むまた一年を生き伸びて 

       (柳生千枝子)

  

古酒新酒こもごも旅の夜の更けぬ 

        (大串章)

  

新酒利くときは禁酒の枷を解く 

        (稲畑汀子)

  

新酒酌み病歴自慢古稀と喜寿 

         (歌代進)

  

新酒酌みはては煙となる身かな 

        (高橋将夫)

  

米寿祝ぎ白寿を目指し新酒酌む 

       (大久保白村)

  

碧き眼の杜氏も交へし今年酒 

        (伊東湘三

    

子規の俳句

  

ふたぬいて月のかけくむ新酒哉 

        (正岡子規)

  

うき人の新酒勸めついなみあへず

        (正岡子規)

  

小便して新酒の醉の醒め易き  

        (正岡子規

  

可からすと能はすと嘗めし新酒哉

        (尾崎紅葉)

  

ある時は新酒に酔うて悔多き

        (夏目漱石) 

   

とつくんのあととくとくと今年酒

        (鷹羽狩行

  

呉れたるは新酒にあらず酒の粕

        (高浜虚子

  

か牛売りし綱肩にあり新酒汲む

       (西山泊雲)

  

ふくみみる新酒十点みなよろし

       (西山小鼓子)

   

杜氏として「現代の名工」と称される農口尚彦氏のことがNHKの番組で放映されていましたが、丹波杜氏もなかなかのものでしょう。

 

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

  

  

2019年2月12日 (火)

「バレンタイン」の俳句を楽しもう!(作句と鑑賞)

  

2025.2.12 更新

バレンタイン何を見たいの万博で?

星座見るバレンタインの君の顔  

バレンタイン万博論議欠けしこと

ここをクリック(タップ)して、「大阪・関西万博の開催期間を延長して下さい!」をご覧下さい。

   

バレンタイン戦争止めよ!人殺し!

バレンタイン朝日に和平祈りけり

平和なるバレンタインの日の出かな

愛犬とバレンタインや相老て

バレンタイン幸い戦後我が青春

風花やバレンタインの陽に光り

風花を真横に飛ばす疾風かな  

北風やバレンタインの風花に    

冴返るバレンタインや温め酒

バレンタイン寒さを癒す温め酒

        (薫風士)

    

冒頭の2句は、万博「EXPO 2025」・ブログ用の空想句です。

 

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これらの写真は、NHK-TV の特集番組「かんさい 熱視線」の画面(一部分)です。

  

   

万博関連のサイトは現状では主催者側の視点(売らんかな)が多くて、各パビリオンの展示概要の説明が不足しています。

この段階では、厄介な手続きが必要なチケットの購入や予約をする気にはなりません。

もっと消費者・万博利用者の視線で情報を発信して頂けると有難いです

      

下記の3句は2022年2月14日に作ったブログ用俳句擬きです。

  

四季の雲(写真・俳句)《早春・春の雲》」や最後に掲載の写真をご覧下さい。   

       

晴れ渡るバレンタインの日を漫歩

ほのかなるバレンタインの昼の月

バレンタインとショコラにいい夫婦

    

(2019年2月の記事)  

平成を惜む一日やバレンタイン

   

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バレンタインデーの由来は、ウイキペディアによると、「キリスト教の司祭ウァレンティヌス(バレンタイン)がローマ帝国皇帝・クラウディウス2命令に背いたため、214日にルペルカリア祭に捧げる生贄として処刑されたことにある」とのことです。「皇帝は、愛する人を故郷に残した兵士がいると士気が下がるという理由で、兵士たちの婚姻を禁止したが、婚姻を禁止されて嘆き悲しむ兵士たちのためにウァレンティヌスが内緒で結婚式を行い、その噂が皇帝の耳に入り、皇帝は二度とそのような行為をしないようウァレンティヌスに命令した。しかし、ウァレンティヌスは皇帝の命令に屈しなかった。」とのことです。

  

「バレンタイン」の例句を「歳時記」(俳誌のsalon)から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。   

(詳細は青色文字をクリックしてご覧下さい。)

  

バレンタインチョコの予約の列と聞く 

       (藤野佳津子)

  

ほろ苦き思ひ出バレンタインの日  

        (熊澤喜子)

   

女医に飴貰ひしバレンタインの日 

        (杉良介)

  

バレンタインデー大きな金貨チョコレート 

       (山田六甲)

  

思い込みバレンタインの昼下り 

       (鎌田慶子)

   

一興に川柳もどきの拙句を掲載します。  

飽食の平成文化バレンタイン

水団やショコラ頬張るバレンタイン

ショコラよし地酒も美味しバレンタイン

   

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最初の写真は、2025年バレンタインの「ひとはく」近辺の風景です。

「サンフラワーショッピングセンタ-」・「フローラ88」は二月末で解体されて、イオンモ-ルにより再開発されるとのことですが、全世代の住み良い街になることを期待しています。

最後の写真は「ほのかなる」の句を詠んだ「昼の月」です。

写真をタップ・拡大してご覧下さい。

    

トップの欄・「俳句HAIKU」、または、ここをタップすると、最新の記事をご覧になれます

記事のタイトルをタップしてご覧下さい。

   

2019年1月28日 (月)

大相撲「初場所」の俳句

 

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・大寒や天覧相撲熱気満つ

初場所に柔和な笑顔ご天覧

・初場所や一人横綱仁王立ち

  

  

1月20日は大寒平成最後の初場所も中日となり、天覧試合をテレビで見ながら掲句を口ずさみました。

 

歳時記(俳誌のサロン)から「初場所」の俳句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

    

初場所や赤子のごとく投げられし (今瀬剛一

初場所の蒙古襲来治まらず (大橋晄

初場所や巨漢ころりと土俵下 (新実貞子 

   

 歳時記の詳細はここをクリックしてご覧下さい。)

     

怪我で休場が多く異例の「激励」をされていた横綱稀勢の里は3連敗して引退に追い込まれ、天覧相撲に出場できずさぞ無念だったでしょう。鶴龍も怪我で欠場、白鵬圧倒的な強さで10連勝していましたが怪我の再発で3連敗し休場、横綱全員休場する異例の千秋楽になりました。

関脇の玉鷲貴景勝の優勝争いが注目されましたが、貴景勝が大関豪栄道に敗れ、玉鷲が念願の初優勝を達成しました。

  

2年前の秋場所では日馬富士が一人横綱で頑張りましたが、同年11月に暴力問題不祥事で引退に追い込まれました。

関取の怪我が多いのは関取自身の稽古不足や技の未熟さもあるでしょうが、そればかりではないと思います。

相撲界の事情は知りませんが、伝統を重んじつつ組織の在り方や会場設備(土俵の高さ)などの近代化を図る必要があるのではないでしょうか?

社会全般に「働き方改革」が検討されていますが、相撲界も若者がもっと相撲に魅力を感じるように改善をしなければ相撲の将来が懸念されます。関係者が改善・改革を前向きに検討することを相撲ファンとして期待しています。

元横綱「稀勢の里」には新親方「荒磯」として、このようなファンの期待に是非応えてほしいと思っています。

       

(青色文字をクリックするとリンクされた関連の記事をご覧になれます。)

  

2019年1月27日 (日)

俳句の鑑賞 <冬の日・冬日・冬日向>

  

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掲載の写真はカラー図解日本大歳時記(講談社)の季語「冬の日」の解説です。

  

気象庁のHPによると、「冬日」は「最低気温が0℃未満の日」のことです。

  

俳誌のサロンの歳時記「冬日1」の冒頭には高浜虚子の下記の俳句が掲載されています。

    

旗のごとなびく冬日をふと見たり

    

Img_2306_2この俳句を詠んだ時、高浜虚子万葉集の和歌

「わだつみの豊旗雲に入り日さし今宵の月夜さやけかりこそ」

を意識していたかもしれませんが、その思いは何だったでしょうか?

虚子の「旗のごと」の句について、「六四三の俳諧覚書」には次の記載があります。

  
多くの鑑賞者が弱々しい純色の冬日を連想します。ところが虚子は、大きな旗、大きな光の豊旗雲、光の溶鉱炉、と自解で述べています。冬の嵐の向こうに、赤く力強い太陽を見い出したのでしょう。昭和十三年、六十四歳。」

     

高浜虚子は、上記の自解によると下記「冬日9」の「雲突と」の句のように、夕日ではなく真昼の空の雲が切れて見えた太陽か朝日を見て日章旗を連想し句にしたのかもしれません。 

  

昭和12年には日中戦争が始まり、昭和13年には国家総動員法が施行されています。

  

平成最後の冬の夕日を眺めていると、平和を祈らずにはおれません

 

日章旗が新元号の下に平和国家のシンボルとして人々に愛でられる日が来ることを祈っています

         

歳時記から「冬日」の俳句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

   

(詳細は青色文字の季語をクリックしてご覧下さい。)

   

冬日2

やはらかき餅の如くに冬日かな 

        (高浜虚子)

  

冬日3

高層の冬日をはじくの皿  

         (狩野朝子)

  

冬日4

冬日射す母病床の誕生日  

         (徳田正樹)

 

冬日5

句碑の文字冬日なぞつてゆきにけり 

        (稲畑廣太郎)

  

冬日6

山門を染め上げてゆく冬日かな  

        (稲畑廣太郎)

 

冬日7

交番の一輪挿や冬日さす

         (山荘慶子)

 

冬日8

愛犬の癒しのポーズ冬日向 

         (森下康子)

  

冬日9

雲突と切れて射しくる冬日かな 

         (服部珠子)

  

冬日10

花時計冬日を廻しゐたりけり

        (箕輪カオル)

  

  

2019年1月20日 (日)

俳句を楽しもう!「寒」「冬晴」の俳句

  

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冒頭の写真(寒中見舞い状の一部分)や二つ目の写真(俳句HAIKU の記事のパソコン画面一部分)などをタップ拡大してご覧下さい。

  

鴉鳴く庭に出ればヒヨ飛びぬ 

     

寒の鳥青に煌めく機影かな 

   

寒の青機影煌めき行き交ひぬ

  

掲句はふと口ずさんだ即興句をこのブログ用に推敲したものです。

朝食後「寒」の俳句のブログを書こうとしていたところ、鴉が鳴くので「寒烏」の句材になるかと思って庭に出ましたが、鴉は声のみで姿は無く、ヒヨが黐(モチ)の木から飛び立ち、冬晴の空を見上げていると微かな音の飛行機が2機小さく煌めき行き交いました。

  

今日は平成最後の「成人の日」です。

 

若者には「初心を忘れずそれぞれが自分を活かすべく頑張ってほしい」と期待していますが、為政者には与野党対立一点張りでなく足らざるを補完し合い「未来を背負う若者が希望を持って飛び立てる政治」を推進してほしものです。

        

歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに「寒」の俳句を抜粋・掲載させて頂きます。

(詳細は青色文字をクリックしてご覧下さい。)

   

(1)

鴈さはぐ鳥羽の田面や寒の雨

        (松尾芭蕉) 

 

(寒2)

寒晴や転居先にも富士見坂 

        (高木嘉久)

    

(寒3)

寒日和見上ぐる程の子と歩く 

     (小野田敏子)

  

(寒4)

寒の夜の風呂が沸いたと電子音 

        (北島上巳) 

 

(寒5)

浅草に老いて芸なす寒の猿 

         (有働亨)

  

(寒6)

寒三日生きる証の雨戸繰る 

       (森山のりこ) 

  

(寒7)

鎮魂の竹灯籠や寒の朝 

        (西垣順子) 

  

(寒8)

スカイツリーその寒影の長きかな 

       (小林美登里) 

    

(寒9)

入るにも出るにも気合寒の風呂

        (府川昭子)

   

(10)

寒晴れや木の香の満つる木工所  

         (城戸緑) 

  

(11)

点滴を引きずつて行く寒厠 

        (吉田耕人)

    

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「和文俳句」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

   

俳句《待春》


   

2025.1.20 更新

待春や老は甘受の根競べ

勇み足仕切り直して春を待つ

誠があれば春近し

「志誠」は、「こころざし まこと」と読んで、5-7-5のリズムにして下さい。

           

春一番おぞましきとはこの言葉

待春や命の限り夢追ひて

      (薫風士)

   

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これらの写真のとおり、2024年2月19日午前0時現在の「俳句HAIKU」へのアクセス累計は1,078,898件と、縁起の良い数字が面白い並び方をしていましたが、2025年1月4日も面白いことに、未明のアクセス累計が1,234,888、一日当たりの平均が308,88と秩序正しく八が並び、過去一週間の累計も3,979と対称的に並びした。

(写真をタップ拡大してご覧下さい。)

   

少年を枝にとまらせ春待つ木 

       (西東三鬼)

 

掲句は合本歳時記の例句です。 

   

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カラー図解日本大歳時記(写真参照)によると、

「待春」は「春近し」よりも主観的で、待ちわびる気持ちが強い(冬の季語)、「目を開いて眺めた風景というよりも、瞼のうらに思い描くとき。ことに雪深い地では、待春の情はひとしお切実なものがあろう。(飯田龍太)」

とあります。

      

「筆まか勢」から「春待つ」の例句を抜粋掲載させて頂きます。

  

我が杖も春待つものゝ一つかな

  (盲目の俳人・緒方句狂

  

時ものを解決するや春を待つ

 高浜虚子(1914年、40歳)

大正3年には第一次世界大戦など大事件が次々と起こっています。  

(例句やリンク記事は、青色文字をクリックしてご覧下さい。)

  

歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに「待春」の俳句を抜粋・掲載させて頂きます。

 

待春や氷にまじるちりあくた 

       (河合智月

  

待春の心が先に歩きをり 

       (稲畑汀子)

  

待春や出窓に並ぶ植木鉢 

       (木村てる代

   

待春の伊豆の波音聞く宿り 

        (安原葉)

   

待春や日差し明るくなればなほ 

         (大橋晄)

      

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

    

2019年1月 7日 (月)

《七草・七種・七種粥・七日粥》

 

 (2025.1.7 更新) 

「七日粥」(なぬかがゆ)は「なのかがゆ」とも読みますが、旧暦の正月7日「辰の刻」(午前8時頃)に食べる風習があったようです。

  

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この写真のように、「俳句HAIKU」のアクセス累計は2025年1月4日の朝1,234,888 件と、縁起の良い数字です。

 

   

恙無き茶寿を祈るや小松引

                      (薫風士)

   

(2019.1.7の記事)

七草粥食み負けるまじオミクロン

年越やオミクロン株蔓延りて(医療の在り方)」をご一読下さい。

   

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歳時記(俳誌のサロン) から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

  

青色文字をタップすると例句やリンク記事をご覧になれます。

      

七草やまこと飢ゑたる日の記憶 

       (諏訪悠生子

  

七種を祝ふ一人の膳につく 

        (稲畑汀子)

  

七種粥一日遅らせ子等を待つ 

        (清水かつ)

  

七草やあまれどたらぬものも有り 

        (千代女

  

七種の総ての揃ふ村に住む 

      (水谷文謝子)

   

チュヌの主人(L.P. Lovee)の七日粥の俳句を最後に掲載します。

家族とて犬も一椀七日粥

       (薫風士)

   

チュヌは平成最後(2018年)の1016日に天寿を全うしました。

ここをタップして「チュヌの追悼句」をご覧下さい

   

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

   

2019年1月 5日 (土)

俳句の鑑賞「初笑い」・「笑初」

    

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写真は、日本伝統俳句協会俳句カレンダー1月・51句掲載)です。

「初笑」の俳句はありませんが、写真をタップ(クリック)拡大してご覧下さい。

  

    

  

  

「歳時記」(俳誌のサロン)や「筆まか勢」より「初笑い」の俳句を気の向くままに抜粋させて頂きます。

(詳細は青色文字をクリックしてご覧下さい。)

 

歳時記

初笑され初泣となりしこと  

         (稲畑汀子)

  

句の主が判りてどつと初笑ひ 

         (山田六甲)

  

毒舌に返す毒舌初笑   

          (湯川雅)

  

歯の生えぬ口開け無垢の初笑ひ 

         (三浦澄江)

   

575筆まか勢)

・みどり児の声とはならず笑初

         (稲畑汀子)

   

ちちははの顔を覚えて初笑ひ 

        (松永西瓜)

   

笑初わけもわからず皆笑ふ  

       (井上兎径子)

   

百日の孫が主役の初笑ひ   

         (竹吉章太)

  

最後に拙句を掲載させて頂きます。  

平成の最後を惜しみ初笑ひ

本音をも冗談にして初笑ひ

帰れぬとメールの絵文字初笑ひ

トランプに勝たされ幼初笑ひ

ババ抜きに笑ひこけたる初笑

笑ひ初め幼べろ出し七並べえ

俳人もシルバー川柳初笑い

初笑い笑う門には福来る

  

上記の「平成」の俳句は言わば「記録俳句」です。

「本音をも」の俳句は、「冗談にして」を「冗談として」と助詞を変えると、句意(主・客)が異なります。俳句の良し悪しはともかく、俳句における助詞の重要性の一例になります。

「笑ひ初め」の句は幼孫がトランプの七並べをしたいと言って気を引くためか、「あかんべー」のように舌を出して言ったのが可笑しくて詠んだものです。

歌留多」や「初かるた」は「新年の季語」ですが、「トランプ」や「初遊び」は季語になっていません。「初遊び幼べろ出し七並べえ」とすると、「初遊び」は季語として認知されていないので、川柳とみなされるでしょう。

川柳擬きの俳句にしても、笑いを呼ぶには俳句は川柳に敵いません

  

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

    

2019年1月 3日 (木)

初日・初日の出

   

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冒頭の写真は、2025年元旦のまんぽ道(弥生の丘)より六甲山の初日の出をスマホで撮ったものです。

  

まん歩して望む六甲初日の出

       (薫風士) 

    

(2019.1.3 の記事)

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いつものように朝起きて2階のシャッターを上げると、ちょうど初日の出が輝いており、平成の最後の年が平穏無事であることを祈りました

  

    

晴れ男雨戸を繰れば初日の出

平成の最後の初日祈りけり

        (薫風士)

   

俳句・HAIKU by L. P. Lovee (3)《正月・New year》」をご覧下さい

    

ここの青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

    

2018年12月29日 (土)

俳句鑑賞《年の瀬・年の暮》

      

年の瀬や玻璃戸拭きつつ偲ぶ貌

       (薫風士)

   

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チュヌが庭とリビングを行き来できるようにしていたので、外から窓を覗いていた可愛いチュヌの顔を思い出しながら大掃除の窓拭きをしました。   

愛犬チュヌは 2018.10.16 に永眠しました。

 

青色文字をクリックして、「愛犬『チュヌ』の追悼句と鉦叩」や「チュヌの追悼 by L.P. Lovee」をご覧下さい。

     

年の瀬や胸に秘めたる我が思ひ 

         (薫風士

  

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(2025年の年の瀬には俳句HAIKUのアクセス累計が130万の大台に達することを期待しています。)

  

歳時記(俳誌のサロン)の季語「年の瀬」や「年の暮」の俳句を見ると、人それぞれの過ごし方や思いがありますが、気の向くままに抜粋掲載させて頂きます。

(例句の詳細は青色文字の季語「年の瀬」や「年の暮」をクリックしてご覧下さい)

  

年の瀬と思ふことより励みけり 

人生を語るも年の暮らしく

        (稲畑汀子)

   

年の瀬の声騒がしき灯油売り 

        (志方桜子)

  

年の瀬や教師の仕事また増えて 

       (保坂加津夫)

  

年の瀬や十大ニュース数へ立て 

        (庄中健吉)

  

年の瀬や買はず終ひの宝籤

       (森山のりこ)

    

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧になれます。

       

2018年12月21日 (金)

俳句雑感(2)俳句と川柳: 根本的な違いは何か?

      

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俳句と川柳はどちらも諧謔・滑稽味のある俳諧連歌から発展した文芸であり、俳句は「発句」から発展し、川柳は「付句」から発展しました。

  

「にもかかわらず、ユネスコ無形文化世界遺産登録への運動が俳句界のみなのは何故か?」

  

その理由について最近ふと思い当たりました。

  

(青色文字をクリックするとリンクされた関連の記事がご覧になれます)

   

俳句の面白さは人事を含む花鳥諷詠にあり、

諧謔・滑稽は川柳における風刺ほど強いものではありません。

 

川柳では人間の様々なありようを風刺して、

その面白さを強く表現します。

  

弱い立場のものが強い立場のものを風刺しすれば、

「憂さ晴らし」になります。

  

その逆をすると、

「風刺」は「いじめ」になります。

 

度の過ぎた風刺は風刺された者の不興を買い、

予期せぬ争いの原因にもなるでしょう。

  

しかし、「」と「節度」を尊重する日本の川柳は、

テロ事件の要因になった風刺漫画の轍は踏まないでしょう

  

最近は「詩性川柳」という呼称の川柳もあるようですが、  

「川柳」という呼称に何故固執するのでしょうか?

伝統俳句」が「季語」を重要な要素としているからでしょうか?

現代俳句には無季の句もあります。

「季語」にあまり拘る必要は無いでしょう。

  

日本は幸い四季のある自然と平和に恵まれていますが、

地域によって季節の変動の仕方が異なり、災害もあります。  

世界には、四季が無く過酷な自然と戦争に苦しんでいる国もあります。

    

俳句界のみが世界遺産登録の運動を推進するのは片手落ちだと思いますが、川柳界には川柳を俳句と共に世界遺産に登録しようという考えはないのでしょうか?

 

俳句界と川柳界が協調して、「俳諧世界遺産運動」とか「俳川世界遺産運動」とか、何か適切な呼称で登録運動を推進すれば、もっと運動が盛り上がるのではないでしょうか?

そうは言っても、世界的には俳諧の発句のような無季俳句もHAIKUで通用しています。

 

「季語」は日本語としてこそ意味がありますが、外国語に当て嵌めることは出来ませんので、国際的に認知された世界最短詩HAIKUを俳句として受け入れざるをえないでしょう。

  

「俳句と川柳は室町時代の俳諧から発展して世界の人々に現在も愛されている世界一短い短詩HAIKUである」と主張して運動を推進する方が、世界無形文化遺産としてユネスコの認定を得やすいのではないでしょうか?

  

この考えに俳句愛好者と川柳愛好者が共に賛同してくれると、

世界平和と世界遺産登録の「草の根運動の一助」になればとの思いでブログを書いている筆者として望外の喜びです。

  

高浜虚子は「俳諧に老いて好もし蕪汁」という俳句を詠んでいます。

  

拙句を最後に掲載させて頂きます。

  

去年今年世界遺産の夢を句に

初夢や世界遺産の句に興じ

川柳も俳句も同じ俳諧よ

果てしなき夢を追いつつ去年今年

去年今年八十路の夢を茶寿までも

     

皆さんは、上記の句を「俳句」と「川柳」のどちらに捉えますか?   

  

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2018年12月 8日 (土)

愛犬「チュヌ」の追悼句

   

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 ・秋の夜の抱く愛犬目に泪

   

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愛犬「チュヌ」は天寿を全うして、動物霊園で合同葬にして頂きました。

天国から皆様のお幸せを見守っています。

  

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愛犬の弔ひに鳴く鉦叩き

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・愛犬の永遠の眠りやちちろ鳴く

 

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愛犬の七七日紅葉

綿虫や愛犬のゐし庭の隅

・吾もまた犬馬鹿となり師走かな

・哀悼の便り届くや時雨晴れ

・愛犬の伏しゐし庭や冬木の芽

     

    

チュヌは心臓発作・てんかん発作・膵炎などの持病を患っていましたが、医療の進歩のお陰で12歳8ヶ月(人間の寿命なら90歳前後?)の天寿を全うすることができました。

お世話になった動物病院のスタッフの方から「チュヌの最後の頑張りに感動した」とのお悔み状を頂きました。チュヌの主人は、サモエド・スマイルの安らかな最期を看取ることができて慰められました。チュヌの思い出を糧に俳句を慰み・癒しにして、健康長寿を実現したいと思っています。

 

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2018年12月 3日 (月)

俳句の鑑賞 《小春・小春日》

 

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昼小春胃の無き労苦甘受して

  

バスの窓小春日和の姫路城

  

書写山の小春日和や円教寺

  

小春日や幼相手の碁に興ず

  

縁小春手ほどきの碁を幼子と

  

汁蕎麦を食みつ居眠り縁小春

  

縁先の日本列島小春

  

煌めくや小春日和の散歩道

 

そろり行く老ひの小春の杖の音

 

小春日や乳母車には買物も

  

街小春引越し近き花時計 

        薫風士  

  

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合本現代俳句歳時記(角川春樹編)「小春」の解説(抜粋) 

  

小春は「小六月」ともいい、陰暦十月の異称ともなっている。立冬を過ぎて …中略… 「小春日」というとその中の一日のことをいい、またその日ざしの意ともなる。小春風・小春空・小春凪などと使う。寒さに向かう中でほんのひととき迎える暖かい日々を、春のようだというので小春と可憐に呼んだものと思われる。

  

青色文字をタップしてリンク記事をご覧下さい。     

歳時記(俳誌のサロン)から「小春」の俳句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。詳細は青色文字の季語「小春」をクリックしてご覧下さい。

  

小春1

小春日や日曜画家も景のうち 

        (鷹羽狩行)

  

小春日や遊び心の雲浮ぶ   

        (斎藤道子)

  

小春2

野良猫の好みの場所の小春かな 

       (竹川美佐子)

 

小春日の水切り五つ跳ねにけり

        (北吉裕子)

    

小春3

小春日の庫裡に笛吹きケトル鳴る

        (渡辺周子)

  

小春日やピサの蒼天比類なき

        (久保晴子)

   

小春4

肩書がとれて身軽の小春かな  

        (君塚敦二)

  

物干しに男一人の小春かな   

        (廣瀬義一)

    

小春5

小児科医院でれば漂ふ小春の陽 

         (鴨下昭)

  

小春日や医師も機嫌の良き術後 

       (木村茂登子)

   

小春6

小春日や淺間のゆれ上る   

        (正岡子規)

  

浜に出て小春の砂の踏みごこち 

        (清海信子)

   

小春7

縁側の父と母との小春かな   

       (德田千鶴子)

  

島の猫人なつこくて小春かな  

       (あさなが捷)

  

小春8

小春日や老人ホーム見学会   

        (安居正浩)

   

牛窓のエーゲ海めき瀬戸小春

         (和田一)

  

小春9

小春日の猫にもの言ふひとりもの

       (竹貫示虹)

   

小春日の山河哀しや汚染の地

      (大島みよし)

  

小春10

糸垂れて暮るる小春の小川かな

       (宮崎靖夫)

   

晴れをとこは俺だ己よと小春かな

       (石田きよし) 

   

小春11

小春日や亀の甲羅の数珠繋ぎ

       (松橋輝子)

 

小春日の窓際猫の定位置に

       (柳田美代子)

  

この俳句は、「猫の定位置に」を「猫も定位置に」と「助詞」を変えると、実態はともかくとして、「作者も猫も」小春を楽しんでいることになり面白さが出ると思います。

  

小春12

小春日やたまごサンドのあふれやう

        (稗田寿明)

 

服を着る犬を見てゐる小春

        (千原叡子)

  

小春13

小春日や名のみ残りし富士見坂

       (德田千鶴子)

 

北国を忘れさせたる小春かな

        (坂下成紘)

  

小春14

小春日や小枝の箸のおままごと

       (斉藤マキ子)

 

一茶忌の小春に遊ぶ雀かな

       (池乗恵美子)

  

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2018年12月 2日 (日)

俳句の鑑賞 <12月>

    

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早くも平成最後の12月を迎えました。

伝統俳句協会の俳句カレンダー12月に、高浜虚子俳句「俳諧に老いて好もし蕪汁」の短冊が掲載されていますが、「年を以て巨人としたり歩み去る」という虚子の俳句のように、今年も様々な出来事がありました。

 

  

   

    

  

極月や翻訳したる虚子百句 

       (薫風士)

  

今年は高浜虚子の100句を英訳して国際俳句交流協会のホームページに掲載して頂き、念願を果たすことが出来ました。  

このブログ「俳句 HAIKU」に「歳時記」などの「師走」の俳句を集めています。ここをクリックしてご鑑賞下さい

  

愛犬チュヌは10月16日に天寿を全うして永遠の眠りにつきました。「チュヌの便り」の総集編ご高覧頂けると幸甚です。 

  

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2018年11月30日 (金)

未来を開く「花と緑の街」(フォト俳句特集)

     

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記事のタイトル(青色文字)をタップして、

俳句と写真の詳細をご覧下さい。

   

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  (薔薇苑の写真と俳句)

  

   

    

    

   

オープンガーデンコンサート

      

51回三田市民文化祭俳句大会 

(席題)「夕月」・「スマートフォン」

市長自作の俳句をご覧下さい)

  

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  この写真は、下記拙句の入選賞品(シクラメン)です。

     

    

   

   

文化の日喜寿の手習ひスマートホン

              

50回三田市民文化祭俳句大会 

 

 (席題)「落葉」  

 

句に興じ白寿夢みつ落葉焚く

  

掲句は薫風士の受賞句です。写真は受賞のクイーンローズです

   

      

深田公園他の俳句と写真)  

  

   

俳句の鑑賞 <万緑> 

   

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俳句の鑑賞《初紅葉・薄紅葉

 

(深田公園の写真と歳時記の俳句)

  

秋麗」の俳句と「深田公園」の写真

    

「薄紅葉」の俳句と「ひとはく・ホロンピア」の写真

    

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「紅葉」(歳時記)の俳句と

「深田公園」の写真

         

  

有馬・瑞宝寺公園  

(紅葉の俳句と写真) 

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初雪の俳句 

(手作りの庭の日本列島初雪    

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「若葉」の俳句を作って楽しもう!

  

(俳句愛好家がチュヌの庭に来訪)  

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 ペット(愛犬)の写真とチュヌの俳  

   

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初夢の俳句

       

仕事に追われている若い人々も、

「三田の歴史・自然」や俳句の面白さを知り、

心の慰みにしてくれれば、嬉しいです。

        

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。