俳句の深よみ《龍の玉》
「龍の玉」といえば、高浜虚子の俳句「龍の玉深く蔵すといふことを」が先ず浮かびます。
この俳句の句意の解釈は、高浜虚子の俳句「去年今年」の解釈の問題に通ずる点があると思います。
この俳句で省略された主格は、「竜のひげ」でしょうか?
何でしょうか⁉️
「竜の玉」が主格だとすれば、「蔵す」の省略された目的格は何でしょうか❔
最近句友から拝借した句集「踏青」(岡西宣江著)に、深読みすると面白い傑作がありました。
俳句HAIKUの記事「芭蕉や虚子の面白い俳句をまとめました」で紹介したのとは異なる面白さがありますので、句集の抜粋頁(跋)や表紙の帯などの写真で紹介させて頂きます。
何が面白いのか、最後の写真をタップ拡大してご一読頂き、考えて頂けると幸いですが、ヒントは次の踏青の句の鶏と牛の鳴き声のオノマトぺです。
さやうかと白眉うなづく龍の玉
踏青や鶏のこゑ牛のこゑ
(岡西宣江)
余談ですが、「踏青」(春の季語)の同音異議語に「桃青」があり、「桃青忌」と言えば、「時雨忌」と共に「芭蕉の忌日」を差し、冬の季語です。
時雨忌や和魂洋才句に興ず
(薫風士)
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2024.12.1 更新
投稿: | 2024年12月 1日 (日) 13時48分