桃の俳句(手作りの味)
(2025.6.23 更新)
桃の実のたわわたわわに我が狭庭
梅褪せて桃の花芽や我が狭庭
(薫風士) 桃の実や捥ぐ時期逃し腐りけり (薫風士) (桃3) (桃4) 青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。
梅褪せて桃の花芽のふふむ日々
柔き日や桃の花芽を膨らませ
今年は生り年のようです。春には我が庭の桃の花が見事に咲きましたが、先日、桃の実が5~6個落ちずに色づき始めているのに気付き、梅雨晴れ間の6月12日に袋掛けをしました。
桃の木は、20年ほど前に胃癌の全摘手術をした際に見舞いに友人が呉れた桃が美味しかったので、食べた後の芯を鉢で育て、庭に移植した実生です。

2021年の夏至は好天に恵まれ、ブログ記事に「夏至の一日(夏の俳句と写真)」を書きました。
2022年の夏至は梅雨の小雨が降りましたが、手作りの庭の桃が一週間ほどの間に赤みを帯びて虫や小鳥に食われたり腐りかけたりしているのに気づき、熟した桃を急遽日没前に小雨を厭わずに採り、駄句を口ずさみました。
桃を捥ぐ庭は手作り小糠雨
桃を捥ぐ傘を逆さに妻が受け
桃くれし躑躅も呉れし友は逝き
手作りの庭の五月雨友偲ぶ
ほの渋き桃の甘さや友偲ぶ
手作りや朝餉のパンの桃のジャム
噛みしめる平和の味や夏の桃
「桃の実」は秋の季語です。
「梅雨」の「桃」を食べましたが、気分良く「夏の桃」と表現しました。
小粒ですが、蝕みを取り除けば結構甘くて食べられます。
山小屋の盥に冷す桃を買ふ
(田中きよ子)
白桃やリビング・ウィルの宣言書
(山口紹子)
(桃5)
白桃や戦生きぬき来しふたり
(佐藤美紀)
(桃 6 )
コロナ禍や食べに行けない桃のパフェ
(瀬戸美文)
虫はみて桃紅の腐り哉
(正岡子規)
かすかなる蝕みありて桃太る
(能村登四郎)
2025.10.29 更新
投稿: 薫風士 | 2025年10月29日 (水) 06時07分