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2022年6月22日 (水)

桃の俳句(手作りの味)


(23.7.2 更新)

今日は朝から晴れたので、6月12日頃に袋掛けしていた桃を捥いだが、残念ながら殆ど腐って蟻がいた。
来年も桃が生った場合は、夏至の頃には捥ぐと良いかもしれない。

 

桃の実や捥ぐ時期逃し腐りけり

       (薫風士)


  

23610今年は生り年のようです。春には我が庭の桃の花が見事に咲きましたが、先日、桃の実が5~6個落ちずに色づき始めているのに気付き、梅雨晴れ間の6月12日に袋掛けをしました。 
桃の木は、20年ほど前に胃癌の全摘手術をした際に見舞いに友人が呉れた桃が美味しかったので、食べた後の芯を鉢で育て、庭に移植した実生です。
 
2262122621_22021年の夏至は好天に恵まれ、ブログ記事に「夏至の一日(夏の俳句と写真)」を書きました。
 
2022年の夏至は梅雨の小雨が降りましたが、手作りの庭の桃が一週間ほどの間に赤みを帯びて虫や小鳥に食われたり腐りかけたりしているのに気づき、熟した桃を急遽日没前に小雨を厭わずに採り、駄句を口ずさみました。

  
桃を捥ぐ庭は手作り小糠雨
桃を捥ぐ傘を逆さに妻が受け
桃くれし躑躅も呉れし友は逝き
手作りの庭の五月雨友偲ぶ
ほの渋き桃の甘さや友偲ぶ
手作りや朝餉のパンの桃のジャム
噛みしめる平和の味や夏の桃

  
「桃の実」は秋の季語です
「梅雨」の「桃」を食べましたが、気分良く「夏の桃」と表現しました

 


今年は生り年で手作りの庭の躑躅が沢山咲き、桃も数年ぶりに実りました。

小粒ですが、蝕みを取り除けば結構甘くて食べられます。

   
日記代わりのブログ用の拙句を前座に掲載しましたが、歳時記(俳誌のサロン)や「575筆まか勢」から気の向くままに「桃」の例句を抜粋・掲載させて頂きます。
例句の詳細は青色文字(季語)をタップ(クリック)してご覧下さい。

 


桃1
桃ひとつ夫と分ちぬ葬りあと
   (武藤嘉子)
 
桃2
太陽の熱のさめざる桃をもぐ
    (森田久枝)

桃3
山小屋の盥に冷す桃を買ふ
    (田中きよ子)

桃4
白桃やリビング・ウィル宣言書
     (山口紹子)
 
桃5)
白桃や戦生きぬき来しふたり
     (佐藤美紀)
 
桃 6 )
コロナ禍や食べに行けない桃のパフェ
    (瀬戸美文)

 

575筆まか勢) 「桃の俳句」
虫はみて桃紅の腐り哉
    (正岡子規)


かすかなる蝕みありて桃太る
    (能村登四郎)
  

 

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コメント

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