俳句 (Haiku) Feed

2018年8月23日 (木)

野球の俳句を作って楽しもう!

    

(P.S. 2022.10.17)

お題「大谷翔平」を詠んだ昇吉さんの俳句「白秋の雲穿ぐ右投げ左打ち」の推敲記事プレバト『金秋戦2022』の俳句を考える」をご覧下さい。

俳句の面白さがわかるでしょう。

    

  

今年の全国高校野球選手権大会は第百回の記念大会で56校が甲子園で熱戦を繰り広げましたが、大阪桐蔭が優勝し史上初の2回目の春夏連覇を達成し、秋田県立金足農業高等学校が準優勝で故郷に錦を飾りました。

  

そこで、皆さんも野球の俳句など気軽に俳句を作って楽しんでほしいとの思いから、テレビ観戦をしてチュヌの主人が作った俳句を下記の通り掲載させて頂きます。

   

甲子園球児ら謳歌終戦日

球児らの百花繚乱天高し

球児らは勝ち負けを超え天高し

炎天下好打好守のユニフォーム

炎天へ白球伸びて大アーチ

炎天へガッツポーズのホームラン

熱戦や日焼け球児の歯の白き

サイレンや並ぶ球児の

処暑の空球児讃ふる校歌かな

来年を期して奮起す雲の峰

   

青色文字のこの「HAIKU」をタップすると、最新の「英語俳句」の記事をご覧になれます。

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2018年8月12日 (日)

盆休み孫と一日を「ひとはく」で

   

(P.S. 2023.10.10)

秋の雨・秋雨・秋時雨・秋霖

青色文字のタイトルをクリックして、ひとはくの秋雨の風情を詠んだ「まんぽ俳句」と写真をご覧下さい。

  

  

(2018.8.12 の記事)

  

夏休みで遊びに来た孫を連れて久しぶりに「ひとはく」(兵庫県立「人と自然の博物館」)に行きました。

阪神・淡路大震災を引き起こした活断層である「野島断層」の展示板の見方がよくわからなかったので係の方に質問したら丁寧に説明してくれました。

 

お昼の時間には「山の日 ひとはくサロンコンサート」で兵庫県立北摂三田高等学校吹奏楽部が「学園天国」などを演奏し、子供たちも楽しんでいました。

   

掲題の俳句はチュヌの主人がブログの見出し用に作った即興句です。

「孫を詠んだ俳句は甘くなってつまらない」とよく言われますが、「孫の成長を日記代わりに俳句に詠んで、自分の人生を心豊かにするのも俳句の楽しみ方の一つだ」と、チュヌの主人は思っています。

  

夏休み孫は来て良し去りて良し

       (薫風士)

  

歳時記(俳誌のサロン)の「盆休み」の俳句から、親しみやすい2句を下記に引用させていただきます。

  

歳時記の俳句の詳細はここをクリックしてご覧下さい。

    

盆休み身二つとなり帰り来る 

        (福間慶子)

  

旧姓で呼ばるる一と日盆休 

        (武田巨子)

    

 

『薄紅葉』の俳句と『ひとはく』ホロンピアの写真」もここをクリックしてご覧下さい。

(写真はクリックすると拡大します。)

    

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

  

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2018年6月30日 (土)

俳句と写真のサイト特集 (「チュヌの便り」より)

  

タイトル(青色文字)をクリックしてご覧下さい。

俳句の鑑賞 <万緑>

南禅寺吟行の俳句・写真(平成26年6月)

奈良公園・柳生の里の吟行(俳句と写真)

ひこにゃんの城へ吟行冬うらら(彦根城写真俳句)

吟行の写真俳句 <神戸布引ハーブ園>(改訂版)

「防災の日」の俳句鑑賞 <「震災・地震・津波」>

楽しい吟行俳句アルバム <芭蕉の足跡・加賀路>

吟行は楽しい! 俳句アルバム(若狭・小浜の旅)

俳句の鑑賞 <極暑・酷暑・炎暑>

吟行俳句)冬浅き近江八幡巡りけり

西近江路・琵琶湖周辺の吟行俳句と写真 (改訂版)

楽しい吟行の俳句アルバム(岡山城と後楽園ほか)

若葉の俳句を作って楽しもう!

紅葉の俳句と写真集(改訂版)

Lovee’s Haiku

俳句と写真(イタリア旅行) HAIKU & pictures (Trip to Italy)

HAIKU & Pictures (Trip to E. Europe)

HAIKU & Pictures (Trip to Turkey)

HAIKU & pictures (Trip to Russia)

 

2018年6月23日 (土)

(季語)「黒南風」と「白南風」

        

「南風」は、主に中国・四国・九州地方では「はえ」と呼称しているようですが、俳句では、陰鬱な雨がちの梅雨に吹く南風を「黒南風(くろはえ)」と詠み、梅雨明け後の盛夏の南東季節風を「(しら)南風(はえ)」(又は、「しろはえ」)と詠み、「夏の季語」としています。

 

「南風」は俳句のリズムを5・7・5に整えるために、「はえ」「みなみ」「なんぷう」「みなみかぜ」など、様々な読み方が可能です。

      

俳誌のサロンの歳時記から気の向くままに例句を掲載させて頂きます。

 

黒南風

 

黒南風の辻いづくにも魚匂ひ 

      (能村登四郎) 

  

黒南風や瓦のずれし地蔵堂  

       (東郷すみ江)

   

黒南風やガードレールに供花(くげ)乾く              

        (塩田博久

   

黒南風や明石海峡なまり色  

        (岡佳代子)

   

黒南風や鴉は叫び鴎舞ひ  

       (大久保白村)

   

白南風

  

気分よく来て白南風の座につきぬ 

        (小澤克己)

 

白南風や港の上を飛行船   

        (山田六甲)

 

白南風に両手さしのベマリア像                   

         (野上杳)

 

白南風や牛聞き分ける島ことば

        (曽根薫風)

 

白南風や男浪を砕く警備艇 

        (鈴木齊夫)

  

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2018年6月 6日 (水)

俳句は読み人(詠み人)次第・気軽に楽しもう!

       

Img_0151先日、俳句仲間と西宮のJR甲子園口駅近辺(松山大学温山記念会館武庫川女子大学甲子園会館など)を吟行しました。

松山大学温山記念会館は新田長次郎(1857~1936)が娘婿にあたる建築家木子七郎(1884~1955) に作らせたスペイン風洋館で広大な庭園には立派な防空壕があります。

そこで、ありのままに素朴な句を詠みました。

  

万緑や庭に豪華な防空壕

真菰刈る富豪の庭の池浚ひ

枝削ぎし富豪の庭の楠若葉

  

「真菰」(まこも)は夏の季語です。俳句では「勝見」(かつみ)という異称も使われています。

  

防空壕を詠んだ俳句について、ベテラン女性から、「万緑』という季語は安易に使うものではない」と教えられたことがあるとのコメントがあり、某女史からは、「シャンデリアがあるわけではないから『豪華』は不適切な表現である」と批判されました。しかし、単に横穴を掘っただけの防空壕しか知らず、被爆体験のないチュヌの主人にはまさに豪華な防空壕でした。

当然のことながら、被爆体験を詠んだ句友の俳句が高得点を得て、主人の俳句は採られませんでした。

戦後70年平和の俳句』」というインターネット・サイトのトップに「蒸され濠(ごう)水一口に息絶えし」という俳句と句評が掲載されていますが、旧新田邸の防空壕は電灯や換気扇などを完備してありました。 

  

俳句には滑稽句ともシリアスな句とも解釈できる二面性のあるものがありますが、高浜虚子の俳句にはそのような面白味のある俳句が多いように思います。

高浜虚子の興味深い俳句100句を翻訳して辞世の俳句など句意の新解釈なども付け加えた記事を国際俳句協会のホームページに、「高浜虚子の俳句をバイリンガルで楽しもう!」というタイトル(5回シリーズ)で掲載して頂きました。こをクリックして虚子俳句をご鑑賞下さい

  

高浜虚子は俳句は片言であること・解釈は読み手次第で異なることを認識していたからこそ戦争俳句を良しとせず、日本文学報国会俳句部会長として戦争を賛美することなく花鳥諷詠の文学を堅持し、時代の流れに掉さすことも流されることもなく、文芸家・俳人としての良心を貫いたと思います(「俳句談義(5)」参照)

 

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2018年5月20日 (日)

俳句《卯の花腐し》

    

(2025.6.3 更新)

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冒頭の写真は、吾庭の卯の花です。

  

「卯の花腐し」(うのはなくだし)とは梅雨に先立って降る長雨のことで、夏の季語です。

  

庭手入れ卯の花腐し来る前に 

  

雨音や卯の花腐し居間の今

テレビ買ひ卯の花腐し吾を癒す

 

癒さるる卯の花腐しテレビ買ひ

  

疲れ目を卯の花腐し癒しけり

  

草を抜く卯の花腐し止みし芝 

         (薫風士)

  

歳時記(俳誌のSalon)から親しみやすい俳句を気の向くままに抜粋掲載させて頂きます。

  

犬倦みて今日も卯の花腐しかな 

        (稲畑汀子

 

休養をとれと卯の花腐しかな  

         (安原葉)

 

電話よく鳴る日卯の花腐しかな 

        (七田文子)

  

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この写真は、手作りの吾庭の日本列島です。

  

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この写真は、NHK Eテレの「クラシック音楽館」の一画面の切抜きです。

 

2018年5月16日 (水)

俳句鑑賞:「梅雨に入る」「入梅」「梅雨」

   

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冒頭の写真は、6月16日朝のNHK-TV天気予報の一部分(梅雨入りの解説画面)です。

  

老犬とまん歩の夫婦梅雨入り前

せいのう!と足場解体梅雨に入る

近畿地方夏至に梅雨入りや庭手入れ

       (薫風士)

  

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掲句と写真は、買い物をした帰路の風景です。

「梅雨入り」は、「ついり」か「つゆいり」と、俳句が定型(5-7-5)のリズムになるように読んで下さい 

 

ここをクリック(タップ)して、俳句HAIKUの記事「梅雨の俳句(梅雨入り・梅雨明け)」をご覧下さい

  

気象庁の速報記事によると、沖縄の梅雨入りは今年(令和6年)は5月21日頃でしたが、2018年の梅雨入りは5月8日でした。

  

俳句(梅雨・梅雨入り・梅雨明け)」をご覧下さい。

  

歳時記(俳誌のSalon)などから「梅雨」を詠んだ親しみやすい俳句を気の向くままに抜粋掲載させて頂きます。

(歳時記の例句の詳細は青色文字の季語をクリックしてご覧下さい。)

  

梅雨に入る(1)

病む友のまた一人増え梅雨に入る

        (松崎鉄之介)

  

屋根持たぬマンションぐらし梅雨に入る 

         (岡本眸)

   

梅雨に入る(2)

二度聞きが癖となる耳梅雨に入る 

         (柴野静)

  

山鳩の声のくぐもり梅雨に入る 

        (宮平静子)

  

梅雨(1)

背伸びして声出て梅雨も峠かな 

         (岡本眸)

 

削らるる丘を見てゐし梅雨の駅 

        (高村洋子)

   

梅雨(2)

宇佐の宮梅雨空ずしとのし掛かり 

         (大橋晄)

  

神宮の森の暗さや梅雨鴉   

        (暮目良雨)

 

梅雨(3)

目をそらし受ける点滴梅雨じめり 

         (長山野菊)

  

荒梅雨やごうごうと鳴る神田川 

       (宮原みさを)

 

梅雨(4)

梅雨の雷昨日も今日も人逝きぬ 

       (高橋作之助)

  

落柿舎の投句用紙の梅雨じめり 

        (岸本敬子)

  

梅雨(5)

せせらぎの風の軽さや梅雨あくる 

        (川村政枝)

   

山の彩戻して去りし梅雨の霧 

        (吉村玲子)

  

梅雨(6)

梅雨兆す武庫の川波ややあらし 

       (志水千代子)

   

ベランダの干し物を訪ふ梅雨の蝶 

        (沼口蓬風)

  

梅雨(7)

歌舞伎座は華やいでゐる梅雨の夜 

         (芝尚子)

 

センサーの付きしともしび点る梅雨 

         (鈴木實)

  

梅雨(8)

駅に待つゲリラ梅雨とふ降りやうに 

         (久保晴子)

 

梅雨の蝶犬猫墓地をさまよへり 

         (岡光子)

  

梅雨(9)

鐘の音の一打に梅雨の明けてゆく

         (坊城俊樹)

  

インターホンとれば激しき梅雨の音 

        (小嶋洋子)

  

梅雨(10)

被災地へ着けず仕舞や梅雨滂沱 

       (田中つや子)

  

ただならぬ災害ニュース梅雨滂沱 

          (木村幸)

 

梅雨(11)

友の訃や梅雨のひと日を歩いてる 

          (鴨下昭)

  

ヘリコプター人を吊り上ぐ梅雨出水 

         (大矢雅子)

  

梅雨(12)

いつくしま静かに寄する梅雨の波

        (水田壽子)

  

暗渠より水をどり噴く梅雨出水 

         (鈴木伸一)

 

梅雨(13)

梅雨のけふ車内放送とめどなし 

         (秋田建三)

 

付悪き蛍光灯や梅雨の夜 

         (岩谷丁字)

 

梅雨(14)

梅雨の雷オルセー展の上走る

         (有賀昌子)

  

はやぶさの快挙に消ゆる梅雨の憂さ

         (稲畑汀子)

 

梅雨(15)

そばにゐるだけの看取や梅雨の月

        (阪上多恵子)

 

梅雨出水車道に泥鰌跳ねてをり

         (秋千晴) 

 

梅雨(16)

空ラ梅雨や女ばかりの食事会

        (中山純子)

 

床に聞く人の訃や梅雨荒るる

       (玉置かよ子)

  

梅雨(17)

梅雨憂しとせぬ明るさの家路とす

         (稲畑汀子)

  

拾ひ読みの何時か没頭梅雨深し

         (西村操)

  

梅雨(18

やや鬱と自嘲してをり梅雨長し

         (中原敏雄)

  

計画は着々梅雨も明くる頃

        (稲畑汀子)

      

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2018年5月 8日 (火)

「若楓」の俳句

        

鴉二羽もつれ落下す若楓

手作りの庭整ひて若葉風  

           (薫風士)

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 歳時記」(俳誌のサロン)から句を抜粋掲載させて頂きます。    

(青色文字をクリックすると例句の詳細がご覧になれます。)

   

校塔の塗り替へられて若楓

         (山下唐泉)

   

一雨に甦る色若楓

        (稲畑汀子

    

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2018年5月 6日 (日)

俳句《立夏・夏に入る・夏来る》

   

(2025.5.4 更新)

 

翔平打ファンを湧かすや夏に入る

  

上記の俳句は、大谷翔平の活躍を祝福する存問です。  

2024年5月にロスアンゼルス市は、5月17日を「大谷翔平の日」に決めました。

ここをクリック(タップ)して、NHK NEWS WEB 「ドジャース 大谷翔平 13号ツーランHR リーグ単独トップに」をご覧下さい

背番号の17に因んでいる由ですが、野球好きだった正岡子規の逝去を詠んだ高浜虚子の俳句「子規逝くや十七日の月明に」をふと思い出しました。

子規忌は9月19日ですが、当時は旧暦で17日に当たりました。

    

夏立つやフレイル防止まん歩せむ

夏に入る欲しきものとは剛健ぞ

         (薫風士) 

   
1225_5ここをクリック(タップ)して、「夏の俳句特集」 をご覧下さい。

      

P.S. 2022.3.13

ウクライナ紛争について、「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、書いた記事を読んで頂きたく、「北京2022 パラリンピック閉会式を見ながらこの P.S.を追加しました。

ブログタイトル用俳句(青色文字)をクリック(タップ)して、「血に染むなドニエプルてふ春の川」や「春一番この発言はおぞましき」をご覧下さい。

    

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2018年の
Cimg6195_2「こどもの日」「立夏」のNHKニュースによると、トランプ大統領キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長との米朝会談開催が決定されたとのことでしたが、「糠喜びに終わり、悪夢になることのないように」との祈りは残念ながら叶わず、親戚がくれた絵手紙の写真のようには晴々した気持ちになれませんでした。

    

夏来る幼のピアノ高らかに

夏立つや幼孫にも反抗期

米朝の会談如何夏に入る

まやかしをしない政治をこどもの日

  

歳時記(俳誌のSalon)から気の向くままに抜粋させて頂きます。

例句の詳細は青色文字の季語をクリックしてご覧下さい。

  

立夏                           

胎内の水音聴いてゐる立夏 

         (中村苑子)

  

花活けて立夏の卓を飾りけり 

        (稲畑汀子)

 

朝刊を大きくひろぐ立夏なり 

        (荒木治代)

 

立夏かな「和を以て貴しと為す

         (雨宮桂子)

 

外つ国の人も迎へて園立夏
        (稲畑廣太郎)

    

(青色文字の季語をクリックすると、歳時記の例句の詳細をご覧になれます。)  

夏立つ」・「夏に入る」・「夏来たる」・「夏めく

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

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2018年5月 5日 (土)

俳句:「こいのぼり」・「鯉のぼり」・「鯉幟」

     

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昨日のプレバト(俳句)では賑やかな司会と句評に例のごとく出演者が沸いていました。 

夏井いつきさんの添削に感心することが多いのですが、泉谷しげる氏の俳句(「学び舎の見上げる先は空の海」)の添削(「学び舎の頭上五月の空は海」)はやや腑に落ちません。

  

原句は無季なので、季語「五月」を使うのは結構ですが、「鯉」は淡水魚ですから、鯉幟の比喩に「海」を用いるのは不適切な気がします。

「学び舎の五月の空を泳ぐ鯉」と添削すると、「平凡すぎて面白くない」と言われるでしょうか?     

   

チュヌの主人は次のように親しみやすい俳句を作ることに心がけていますが、「凡人の最たるものである」と酷評されるでしょうか

    

いつの日も子等は希望よ鯉幟

来ぬ孫の恙なきをと鯉幟

来ぬ孫に写真をメール鯉のぼり

    

歳時記(俳誌のSalon)から親しみやすい俳句を掲載させて頂きます。 

(歳時記の詳細は青色文字の季語をクリックしてご覧下さい。)

    

鯉のぼり

鯉のぼりあげる祖父の手節くれて 

        (熊谷みどり)

 

六甲の風に育つ子鯉のぼり

         (山田弘子

 

真つ新の家に翩翻鯉のぼり  

        (田中みのる)

   

鯉幟

鯉幟影のをどつてをりにけり  

         (稲畑汀子)

 

泳ぐ日も拗ねる日もあり鯉幟

        (米山喜久子)

      

鯉幟手摺に尾びれじやれてをり

       (村田とくみ)    

   

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2018年4月13日 (金)

虚子100句英訳をHIAホームページでご覧下さい。

     

高浜虚子俳句のオマージュにしたいとの思いから虚子100句を英訳し、「高浜虚子の俳句をバイリンガルで楽しもう!」というタイトルで国際俳句交流協会ホームページに5回シリーズで掲載して頂きました。

高浜虚子の俳句の面白さが注記や英訳でよくわかります。

下記のURLアドレスをクリックして是非ご覧下さい。

                                                                                               木下 聰

 

(はじめに)

http://www.haiku-hia.com/about_haiku/takahama_kyoshi/

(あとがき)

http://www.haiku-hia.com/about_haiku/takahama_kyoshi/afterword.html

  

写真は花鳥同人俳句会における坊城俊樹花鳥主宰(高浜虚子の曾孫)とチュヌの主人(薫風士)です。

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2018年3月25日 (日)

俳句《春の雨・春雨》(改訂版)

               

(2025.4.13 更新)

万博の初日春雨列長蛇

春雨に万博客の忍の列

春雨に集ひ第九や大リング

春雨に万博客の見せる顔

         (薫風士)

  

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冒頭の写真は、大阪関西万博会場の情景(2025.4.13)や、大船渡山林火災鎮火状況(2025.3.8)のNHK-TV ニュース画面の一部分です。

  

漸くに消火を助け春の雨

春雨に漸く安堵大船渡

春雨や傘寿に逝きしみのもんた

濡れ衣を被る翔平春の雨

春雨に触れて気を得し紀元杉

春雨の広田神社に参拝す

      (薫風士)

  

        

春雨の衣桁に重し恋衣

       (高浜虚子)

 

「恋衣」とは、「恋を、常に身を離れない衣に見立てた語。恋という着物」です。(出典:広辞苑)

  

この俳句は「高浜虚子の100句を読む」(坊城俊樹著)の第1回に掲載された俳句です。

坊城俊樹氏は著書で次のように記述しています(抜粋)。

「・・・二十七歳のころのこの俳句は、謡曲の「恋重荷」(こいのおもに)をふまえて作られたとされる。この句は「めさまし草」という文芸雑誌に発表されたものなので、いわば能や戯曲を踏み台にした芸能俳句といえる。・・・(省略)・・・謡曲『恋重荷』は、世阿弥プロデュースによる恋に悶死する老人の亡霊の話である。そこにあらわれる恋の重荷とはかならずしも恋衣に限定されるものではないが、虚子はそれをつややかな春雨に濡れた恋の衣とした。そこが俳諧である。・・・」

   

「歳時記」(俳誌のsalon)から「春の雨」や「春雨」の俳句を気の向くままに下記のとおり抜粋掲載させて頂きます。 

 

春の雨1

不精さやかき起されし春の雨

      (松尾芭蕉)

  

浅草や雪になりたる春の雨  

         (平田倫子)  

  

春の雨2

粟島へはだし参りや春の雨 

         (与謝蕪村)

  

春の雨心安らぐ時があり  

         (南原正子) 

  

春の雨3

膳先に雀なく也春の雨  

         (小林一茶)

  

春の雨知らせてくれし猫を拭く 

          (芝尚子) 

  

春の雨4

ランナーの背を染めてゆく春の雨 

        (小林あけみ)

  

点滴にショパンながるる春の雨 

         (野澤あき)

   

春雨1

春雨に濡れて笑顔の石地蔵  

         (中山静枝)

  

春雨ににじむ稜線東山   

        (伊庭玲子) 

  

春雨2

春雨や病院前は仏壇屋   

         (大坪景章)

  

春雨や傘傾げ合ふ先斗町  

         (大森道生)

      

(P.S. 2024.4.1)

春雨に籠り視聴す政倫審

e-Tax未だ手付かず二月尽

       (薫風士)

    

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2018年3月10日 (土)

俳句《春風・春の風》(改訂版)

       

(2025.3.12 更新)   

皐咲く十七日や翔平デー

  

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掲句は、大谷翔平選手の結婚後の活躍を祝す存問の拙句です

  

ロサンゼルス市は大谷翔平の背番号17に因んで、5月17日を「大谷翔平の日」と定めたとのことです。

  

狭庭の躑躅の花は枯れましたが、皐が咲き始めました。

  

暗いニュースばかりでは気が沈みますので、心のバランスを保つべく、大谷翔平選手の結婚後の活躍など、折に触れて明るいブログ用の「まんぽ俳句」を口遊んでいます。 

  

春風に大ホ-ムラン左打ち

         (薫風士)

   

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大谷翔平の愛犬「デコピン」はもちろん可愛いですが、チュヌも可愛かったです

(青色文字をタップして、リンク記事をご覧下さい。) 

 

新型コロナウイルスの感染予防対策が日常化した心境を詠んだ次の拙句に共感して頂けたでしょうか?

    

春風や森羅万象肯ひて

断捨離の心を知るや春の風

順縁を祈るコロナ禍日脚伸ぶ

  

(2018年3月の記事)

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「春風」といえば、高浜虚子の俳句「春風や闘志抱きて丘に佇つ」を思い出します。

この俳句の「春風」は「しゅんぷう」と読むのが相応(ふさわ)しいと思う人が多いようです。「増殖する俳句歳時記」(清水哲男)の句評はその典型的な例でしょう。青年の闘志には「しゅんぷう」が相応しいと考えるのが自然でしょうが、この俳句は虚子が39歳に詠んだものです。

 

高浜虚子の「自選自筆 虚子百句」には「はるかぜ」とふりがなが付けてありますから、虚子自身は「はるかぜ」と読者に読んでほしかったのでしょう。

 

「たつ」も「立つ」とせず、「たたずむ」という漢字「佇む」を用い「たつ」とふりがなをつけています。

  

虚子は「熱い心」をむき出しにせず、余裕をもって表現することを好んだようです。

  

夏目漱石は、「虚子は畢竟(ひっきょう)余裕のある人かも知れない。」と述べています。

 

(「俳句談義(4):高浜虚子の句『大寒の埃の如く人死ぬる』とは、『平和』を考える」をご参照下さい。)

     

歳時記(俳誌のサロン)から、気の向くままに「春風」・「春の風」を引用させて頂きます。

(俳句の詳細は青色文字の季語をクリックしてご覧下さい。)

     

春風

結んで開いて指の体操春風に

         (瀧春一)

 

式終へし子等春風へ放たれぬ 

      (山田禮子)

  

母が押す春風が押すベビーカー

     (津田このみ)

   

春の風1

泣いてゆく向ふに母や春の風

      (中村汀女)

  

朝刊の匂ふキヨスク春の風 

      (木下節子)

  

春の風ビル一面にビル映る 

      (中原幸子)

  

春の風2

今日よりは句碑の里山春の風

      (山田弘子)

  

ネクタイの玉虫色や春の風 

     (池崎るり子)

   

ゆつたりと着せし子の服春の風 

      (藤野力) 

  

春の風3

抜糸してタクシー待つや春の風 

       (内田しんじ)

  

竹林の光と影に春の風

       (早崎泰江)

  

春の風子らは古墳でかくれんぼ

       (武田ともこ)

  

2022年3月ウクライナ紛争について「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、記事を書いた

血に染むなドニエプルてふ春の川」や春一番この発言はおぞましき」をご覧頂いたと思いますが、ロシア軍のウクライナ侵略やイスラエルのパレスチナ攻撃など、時代錯誤の戦争が収まらないのは悲しいことです。

  

ここをクリック(タップ)して、「戦争と平和(俳句と川柳:終戦記念日特集)」をご覧下さい。

     

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2018年3月 9日 (金)

俳句の鑑賞:「早春」・「春浅し」

     

(2025.2.26 更新) 

早春や再開発の店仕舞ひ

早春や建替へ工事遠近に

早春やまん歩をすれば子等の声

  

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これらの写真は、掲句を詠んだ最近のまんぽ道の風景です。


  

早春や窓の日差しに癒されて

春浅し命の限り句を口に

        (薫風士)

  

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最後の掲句は、塩見三省氏の本に感動し、口遊みました。

   

(写真をタップ・拡大してご覧下さい。)

(青色文字をクリックして例句やリンク記事をご鑑賞下さい。)

     

剪定す不死鳥形に杉垣根

 

 早春の朝日に鴉光り翔ぶ

 

舞ひ上がる鴉の声音春浅し

 

早春の柔らかき丘愛犬と

 

春浅き夕日に想ふ子の未来

 

早春の梢の入日愛でにけり

       

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掲句は「早春」を詠んだチュヌの主人薫風士」の前座句です。

チュヌは2018年10月16日に永眠しました

      

歳時記(俳誌のSalon)から気の向くままに「早春」の例句を抜粋・引用させて頂きます。

      

早春1

早春の雨に落着く一日かな 

        (稲畑汀子)

   

早春の土の匂いぞ庭仕事  

       延川五十昭)

  

早春2

早春の湖に近江の逆さ冨士 

       (吉江潤二)

 

早春や波引くあとを砂が追ふ 

      (太田佳代子)

  

早春3

早春の夜の雨音に独り言   

       (上田明子)

   

早春や波静かなる由比ヶ浜  

       (中村則夫)

  

早春4

早春の見えぬ水音雑木山   

      (乙坂きみ子)

  

早春やリハビリ室のビバルディー 

      (波田美智子)

  

早春5

水際打つ波が奏でる早春譜 

       (藤岡紫水)

  

早春の夜明けの池の水鏡  

       (沼田巴字)

   

春浅し1

杉山へつづく轍や春浅し  

       (穴澤光江)

  

浅春や水あをあをと和紙の里 

       (平田安生)

  

春浅し2

人力車客未だつかず春浅し  

        (岡本直子)

 

工房に木屑の匂春浅し    

       (川瀬さとゑ)

  

春浅し3

春浅き麒麟の空の飛行雲   

        (三好達治)

  

浅春の忍冬亭の跡に佇つ   

        (林いづみ)

  

春浅し4

春浅き水を渉るや鷺一つ 

       (河東碧梧桐)

 

木曽駒のせせらぎに居て春浅し 

        (大橋晄)

  

春浅し5

浅春の相手に合はす白ワイン 

       (宮内とし子)

  

春浅き四万十川の投網舟   

        (高谷栄一)

  

春浅し6

うそ泣きを覚えたる孫春浅き 

        (河田孝子)

 

裸木の梢くれなゐ浅き春   

       (佐々木永子)

   

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2018年3月 6日 (火)

俳句の鑑賞:「啓蟄」に思うこと

     

P.S.2022.3.18

ウクライナ紛争について、プーチン大統領や世界の指導者が賢明な決断をしてくれることを切望して、「やむにやまれぬ思い」を書きました。

青色文字(タイトル)をクリックして、「血に染むなドニエプルてふ春の川や「ロシアの旅(写真・俳句)Trip to RussiaPictures & Haikuをご覧下さい。

  

220305

4年前(2018年)の啓蟄には、韓国と北朝鮮の対話が始まり、民の期待を裏切らず南北対話が順調に進展することを願いつつ啓蟄の俳句を詠み、ブログ記事を書きましたが、案じた通り期待は裏切られました。

今年の啓蟄は残念ながら新型コロナ感染拡大が収束しないばかりか、ロシアがウクライナに侵攻し、世界平和が脅かされる事態になりました。

     

啓蟄やミサイル飛ばす独裁者

啓蟄やオミクロン株なほ絶えず   

啓蟄や多事多難なる現の世

啓蟄や民族闘争蘇り

啓蟄やコロナ専制疎む日々

     

啓蟄や尾曲り猫の鳴き合ひて

啓蟄や轍を行く子けんけんぱ

啓蟄や出でし言の葉おぞましき

   

掲句は、薫風士が「已むに已まれず」詠んだ「川柳擬き」の俳句です。

「已むに已まれず」は「やむにやまれず」と読みます。

貴方は、物議を醸した「誰かさん」と違い、「已みません」を読み間違いするような読みにくい「ひらがな」にしなくても「漢字」で読めるでしょう(?! 

市井の一老人に過ぎない薫風士は、ウクライナ問題が平和裏に速やかに解決されることを祈りながら駄句を口遊み、平和を訴えるしか手立てがありませんが、迎撃ミサイルが核爆発を起こさず100%防衛できるとは信じられません。

原子力発電所の安全確保も益々おぼつかなくなることは、ウクライナへのロシアの侵攻や北朝鮮のミサイル実験を見れば自明のことでしょう。

問題の解決には、覇権争いや経済制裁ではなく、共産主義圏と民主主義圏の住み分けをして、どちらが人類に幸せをもたらすか、文化やスポーツの世界で平和裏の競争をしながら見極めることでしょう。 

       

啓蟄や初金メダル北京パラ

 

村岡桃佳選手(1997.3.3 生れ)はアルペンスキー女子滑降「座って滑るクラス」と「スーパー大回転・座位」と2日連続の金メダルを獲得しました。まことにおめでとうございます。

知名度の上がったこの契機に是非ともパラリンピック・スポーツを通じて世界平和に貢献する活動をして頂きたいものですね!

  

戦争を知らない世代元総理の発言「日米核共有」を何と考えるか、あなた次第ですが、子供たちの将来の為に、世界の政治指導者が21世紀に相応しい政治哲学を持ち、「究極の愛」を発揮して賢明な政策を推進してくれることを祈るばかりです。

次の参議院選挙は棄権をせず、しっかり考えて投票しましょうね!

         

(2018年の啓蟄の記事)

啓蟄や犬はひと際嗅ぎ回り

啓蟄や南北対話動き出す

  

雨上がりの朝の散歩で愛犬チュヌが一際(ひときわ)あちこちを嗅ぎ回りました。今朝のテレビニュースによると、「3月5日に韓国政府の特使が北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)委員長と会談した」とのことです。

 

南北対話が民の期待を裏切らず世界の平和のために順調に進展することを願いつつ、気の向くままに歳時記(俳誌のサロン)の俳句を引用させて頂きます。

(青色文字の季語をクリックし、例句の詳細をご覧下さい。)

    

啓蟄1

啓蟄や屋根くろぐろと寺の町

         (鷹羽狩行)

  

啓蟄や堆肥の匂ふ蜜柑畑   

         (大塚禎子)

  

啓蟄2

啓蟄や残らず靴を磨き上げ

       (石川のぶよし)

  

啓蟄や靴の減りぐせ父に似て

         (千田百里)

  

啓蟄3

啓蟄の蚯蚓の紅のすきとほる 

         (山口青邨)

  

啓蟄や汐留にビル競ひ建ち  

         (今村恵子)

  

啓蟄4

啓蟄や背伸びをすれば骨の鳴り 

         (八染藍子)

 

啓蟄の歩幅大きくなりにけり

        (寺田すず江)

  

啓蟄5

啓蟄や反抗期の子まだ寝床  

         (下山和美)

 

啓蟄や政変聞きつ厨事    

         (足利錞子)

  

啓蟄6

啓蟄や地下鉄を出て迷ひける 

         (竹内悦子)

 

啓蟄や探しあぐめる地下出口 

         (渡邉英子)

  

啓蟄7

啓蟄や小さき地震に耳立てて 

        (久津見風牛)

 

啓蟄や大地震の地よ甦れ   

         (木野裕美)

  

啓蟄8

啓蟄や要介護より抜け出せず 

         (吉村摂護)

 

啓蟄や犬の見てゐるショベルカー

        (平野みち代)

  

啓蟄9

啓蟄や仏足石の苔生して   

        (服部鹿頭矢)

  

啓蟄や杖つく足をやや高く  

         (吉村摂護)

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

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2018年3月 3日 (土)

俳句《春一番・啓蟄》(更新版)

      

啓蟄や基本身に付け動き出す

啓蟄やダ-クパタ-ンの溢るる世

啓蟄や言はぬが花か?今の世に

啓蟄や二度は試さむ諦めず

啓蟄や祈りの日々の八十路行く

啓蟄や e-Taxに取り掛からむ

  

朝からの雨で庭弄りは出来ず、手つかずのe-Taxに取り掛かることにしました。

  

以下は、2018年3月に書いた記事を2022年に更新したものです。

  

血に染むなドニエプルてふ春の川

・春一番おぞましきとはこの言葉

・啓蟄や出でし言の葉おぞましき

      

 「この言葉」とは何か、この青色文字をクリック(タップ)し、ご覧下さい

 

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2022年の「春一番」は3月5日の「啓蟄」でした。

      

  

・日々愛(お)しむキノコ雲なき春の雲

・親子行くキノコ雲無く春の雲

   

掲句は、薫風士が「已むに已まれず」詠んだ「川柳擬き」の俳句です。

「已むに已まれず」は「やむにやまれず」と読みます。

貴方は、物議を醸した「誰かさん」と違い、「已みません」を読み間違いするような読みにくい「ひらがな」にしなくても「漢字」で読めるでしょう(?!

   

戦争を知らない世代元総理の発言「日米核共有」を何と考えるか、あなた次第ですが、日本が「核保有国」になることが「自衛」になるとは、到底考えられません。

 

「ぶつぎをかもす誰かさん」の「アメリカファ-ス卜」のように、科学技術の進歩した現代に中世や西部劇時代の考え方で国民や国論を分断・対立を煽る発言されるのは困りものですね。

 

子供たちの将来の為に、世界の政治指導者が「究極の愛」を発揮して賢明な政治を推進してくれることを祈っていますが、参議院選挙は棄権をせず、あなた任せにせず、しっかり考えて投票しましょうね!

   

2018年の「春一番」は昨年より12日遅い(3月1日)発生でしたが、猛威をふるいました。

 

この記事は3月3日「雛祭り」・「平和の日」に書きました

 

歳時記(俳誌のサロン)から季語が「春一番」の俳句を気の向くままに引用させて頂きます。

(青色文字の季語をクリックすると掲載された俳句の詳細がご覧になれます。) 

  

春一番(1)」

春一番武蔵野の池波あげて 

       (水原秋桜子)

  

ポリバケツ逃げまどひたる春一番

        (柿沼盟子)

  

春一番(2)」

風見鶏欣喜回転春一番    

         (山口速)

  

猫探す貼り紙吹かる春一番  

       (池田加代子)

   

春一番(3)」

改札を春一番と通りけり   

         (本節子)

  

春一番阿鼻叫喚のフェニックス

       (松崎鉄之介)

   

春一番(4)」

春一番自転車あまた薙ぎ倒し

       (芝宮須磨子)

  

春一番小学生は駈けたがる  

       (今橋眞理子)

  

春一番(5)」

よろめきて春一番と諾ひぬ  

        (村上悦子)

    

(575筆まか勢)

呼鈴は空耳なりし春一番   

        (田中湖葉)

  

松に鳴り樫に響けり春一番  

        (川村紫陽)

  

白波の浮燈台や春一番

        (岡本静子)

  

若者に古着が流行る春一番  

        (有馬朗人)

      

(「増殖する俳句歳時記」)

胸ぐらに母受けとむる春一番 

        (岸田稚魚)

この俳句は、清水哲男氏の解説に「折りからの強風によろけた母親を、作者はがっしと胸で受けとめた。」とある通りのことを詠んだものでしょう。しかし、広辞苑によると「胸倉」は「着物の左右の襟の重なり合う辺りの部分。むながらみ。」という意味ですから、作者は「母の胸倉が強風で膨らんだ」状態を詠んだ、と解釈できないこともないでしょう。作者は「胸ぐら」と表示することによって二通りの解釈を可能にしたというのは穿ち過ぎでしょうか?

          

真夜中の犬の冒険春一番

 

掲句はチュヌの主人の即興句です。春一番の強風にカーポートのシャッターが少し開き、隙間からチュヌは夜中に冒険に出かけました。チュヌの居ないのに気付いた主人やお母さんが散歩道など探しましたが見つからず、警察署に届けました。でも、チュヌは朝食前にお家に帰ったので「遺失物」の届け出はすぐ解除されました。お巡りさん、お騒がせしてすみませんでした。

   

(補追)

チュヌは2018.10.16に永遠の眠りにつきました。

『チュヌの追悼』by L.P. Lovee」をご覧頂ければ幸いです。

    

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

    

2018年1月12日 (金)

「風光る」俳句・写真特集・神戸メリケンパーク(改定版)

   

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季語「風光る」について、合本現代俳句歳時記(角川春樹編)は次のとおり解説しています。

   

「春光を吹き渡る風が光るように感じられるさま。やわらかな風が木の枝をゆらし、光が揺れ、まるで風と光とが同時にいのちを宿したごとく動く感覚を(とら)えて成した、みごとな季語というべきである。」 

  

シャープ電子辞書の広辞苑には次のとおり解説されています。

「春になってだんだん日光が強くなると、吹く風が何となく鋭く光るように感ぜられる。春風との同趣同工を避くべきである。」

    

ご覧の写真は先日チュヌの主人が神戸メリケンパークで写したものです。

    

復興のメリケンパーク風光る       

風薫る開港記念音楽祭 

         (薫風士)

  

5月21日(日)には神戸開港150年音楽祭がメリケンパークで開催される予定です。

「BE KOBE」というロゴに興味が湧きインターネットで「神戸公式観光サイト」を見ると、次の記事がありました。

神戸市は、市民の皆さんが神戸に愛着を抱くことや、神戸市民であることを誇りに思う「シビックプライド」の醸成を目指しています。

BE KOBE」は阪神・淡路大震災から20年を機に生まれたロゴマークです。

「BE KOBE」を直訳すると、「神戸であれ」という意味になりますが、皆さんの心の中にある「神戸への想い」を「BE KOBE」に重ねて自由に解釈して頂くことで、神戸市民であることを誇りに思う気持ちの合言葉として定着させていきたいと考えています。

   

阪神・淡路大震災から22年過ぎ神戸は復興しました。 

東日本大震災や熊本地震の被災の方々はまだ復興中でご苦労されています。チュヌの主人は心ばかりの「貧者の一燈」を捧げ速やかな復興を祈っています。

   

歳時記(俳誌のサロン)の「風光る」から海などを詠んだ俳句を抜粋・掲載させて頂きます。 

  

風光る1

風光る海の匂ひの観覧車 

       (松木知子)

  

風光る2

風光る神戸元町パン工房 

       (池上幸子)

  

風光る3

沖の帆はひかりとなれり風光る 

       (杉田さだ子)

  

風光る4

瀬戸内は海の十字路風光る 

        (刈米育子)

   

風光る5

風光る八重の汐路を船速く 

        (高谷栄一)

   

風光る6

風光るコバルト色の潮の帯 

        (山本浪子)

   

風光る7

海へ向くベンチに二人風光る 

       (黒滝志麻子)

   

ここをクリックして「防災の日」の俳句鑑賞 <「震災・地震・津波」>をご覧下さい。

ここをクリックすると、メリケンパークの無数の写真(グーグル検索)をご覧になれます。

「退職教授の見果てぬ夢」というサイトに「神戸メリケンパーク」という興味深い解説と写真集があります。(ここをクリックしてご覧下さい。

   

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2018年1月 5日 (金)

俳句・HAIKU by L. P. Lovee (6) 柚子湯・冬至湯

    

12月21日は「冬至」です。

  

柚子一つ浮かべし風呂の香りかな

冬至とて長湯に捻る五七五

追炊きにまひまひ寄り来小さき柚子

冬至湯に想ひ廻らす子の未来

居眠りに癒す老軀や冬至の湯

       (薫風士)

  

俳句愛好家の夢を実現すべく、ここをクリック(タップ)して、渡月橋etc.の俳句 (橋梁通信掲載に因んで)」をご覧頂ければ幸いです

   

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「柚子湯」や「冬至湯」などの「歳時記」(俳誌のサロン)はここをタップすればご覧になれます  

  

     

     

薫風士のバイリンガル英語俳句もご笑覧頂ければ幸いです。

       

冬至にも寒の入りにも柚子湯かな

(toujinimo kannoirinimo yuzuyukana)

   

the citron bath

for the winter solstice_

good for the coldest period, too       

   

孫去りて柚子湯に浸り句に遊ぶ

(magosarite yuzuyunihitari kuniasobu)

     

grandchildren left_

I enjoy making haiku,

soaking in the citron bath

      

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2017年12月22日 (金)

(吟行俳句)冬浅き近江八幡巡りけり

    

彦根の吟行を終えて国民休暇村近江八幡で句会・会食・一泊した翌日(12月4日)は、路線バスで長命寺を経由水郷巡り船着き場まで行き、6人乗りの手漕ぎ舟で水郷巡りをしました。心配された寒さはそれほどでもなく、老練の船頭の巧みな櫓さばきで枯れ葦の水郷巡りをエンジョイしました。

チュヌの主人(薫風士)が詠んだ俳句と写真を披露させて頂きます。 

(青色文字をクリックすると解説記事をご覧になれます。写真はクリックすると拡大します。)

   

牛鍋長寿の地酒近江かな

長寿てふ地酒に浮かれ年忘れ

宮ヶ浜遠目に柿が花に見ゆ

近江富士浮かべ琵琶湖の冬霞

沖の島夕日に翳る冬紅葉

枯れ葦を巧みに船頭櫓音無く

かいつぶり二羽が水先手漕ぎ舟

枯蘆の影の水面を手漕ぎ舟

  

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最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事は青色文字をタップしてご覧頂けます。

 

   

2017年12月20日 (水)

(写真俳句)埋木舎・玄宮園・楽々園の吟行

   

12月3日は晴れ男に違わず前日と打って変わった絶好の吟行日和でした。

埋木舎(うもれぎのや)玄宮園楽々園彦根城の吟行をしてから近江八幡へ移動し、国民休暇村近江八幡で句会・会食をして一泊しました。

チュヌの主人の吟行句を掲載します。彦根城吟行の俳句と写真はここをクリックしてご覧下さい

青色文字をクリックすると解説記事がご覧になれます。写真はクリックすると拡大します。

      

・主良き埋木舎の冬柳

・小春かな埋木舎のおもてなし

・冬日射す埋木舎の井伊肖像

・茶を愛でし小春の座敷湖東焼

・小春日の時を惜しむや楽々園

・城望む玄宮園や冬うらら

   

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