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2022年9月

2022年9月30日 (金)

秋蝶の写真と俳句

   

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手作りの庭のテラスで休んでいると黒蝶が親し気に目の前を舞って、フラーワーボックスのペチュニア花の蜜を吸い始めました。

    

    

黒蝶だと思っていましたが、留まる場所によって壁の色やカーテンなどの色に合わせて保護色に変色していることに気付きました。

    

庭を愛でテラスに座せば秋蝶來

撮れ撮れと親し気に舞ひ秋の蝶

・秋蝶の舞ふごと擬態変化して

   

掲句は秋蝶の舞う情景をありのまま・感じたままに詠んだ拙句ですが、見たまま詠めば「客観写生」、感じたまま詠めば「花鳥諷詠」だろうと、高浜虚子の唱道した客観写生・花鳥風詠を自分なりに解釈し、「まんぽ俳句」をエンジョイしています。

高浜虚子は、自由に物を言えない時代には「客観写生」、自由に物を言える時代になれば「花鳥諷詠」を唱道したのではないでしょうか?

俳句談義(5):戦時中の高浜虚子・文芸家としての良心」をご覧下さい。

  

歳時記(俳誌のサロン)や「575筆まか勢」の例句から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

例句の詳細は青色文字(季語)をクリック(タップ)して、ご覧下さい。

     

秋蝶1

秋蝶の隠れ上手や晶子の碑 

       (柴田久子)

  

秋蝶2  

・秋蝶の睦み合へるも風のまま 

         (松田泰子)

    

秋の蝶1
・行く我をひとめぐりして秋の蝶    

          (星野立子)

 

秋の蝶2

・わが庭をよるべとしたる秋の蝶 

          (稲畑汀子)

  

秋の蝶3

・舞ひ落つる色葉と見ゆる秋の蝶 

           (菅原孟)

 

秋の蝶4

小流れの続く野の道秋の蝶 

           (岡淑子)

 

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・秋の蝶吹かるるままに紛れけり 

          (稲畑汀子)

   

575筆まか勢

・坂といふ長き日溜り秋の蝶

          (山田弘子)  

  

我が身より立ち化野の秋の蝶

          (有馬朗人)

 

・秋蝶のこの黄の濃さよ小さゝよ

          (星野立子)

    

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2022年9月29日 (木)

秋彼岸過ぎて最後の同期会

   

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有馬富士を望む高台のティーグラウンドで仲間がショットをしている情景です。 

    

タイトルの「同期会」とは春と秋に開催したゴルフコンペや「飲み会」のことです。     

同期のゴルフコンペは30年余り続きましたが、年を重ねる毎に本人や家族の健康上の支障や死亡などにより参加者が減少したので、今回を最後のコンペにすることになりました。

無理なゴルフをして不測の事故が起こると困るので元気な間に止めておこうという配慮です。 

同期会とは別に元気な仲間と毎月(週日)1回健康管理のゴルフ(月1ゴルフ)をエンジョイしています。

週日の参加が可能な若い会社OBにはメンバー同伴優待券などの利用もできますので「OB」を出すことなど気にせず、ゴルフコースの会員でなくても遠慮せず、気軽に参加して欲しいと思っています。

青色文字(タイトルなど)をクリックしてゴルフ俳句や川柳の記事をご覧下さい。

   

山笑うバンカーショット儘ならず(俳句HAIKU・ゴルフ

まんぽ俳句」と「川柳」 《ゴルフ特集》(季語と自然

俳句雑感(1)自他の区別について

     

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同期の「飲み会」や「談話会」など、用心して昼間に行っていますが、ゴルフコンペのように体力を必要としないので未だエンジョイ出来そうです。

    

花は葉に元気な仲間同期会

飲み会の果てし梅新秋深む

   

ところで、「旧統一教会」との関係のあった著名な政治家が、刑事責任を問われることを避けるためでしょうが、「イベントの主催者が旧統一教会関連団体だったことは知らなかった。これから気を付けます。」などと、まるで世間知らずの子供のような弁明をして、与党も野党も政治家としての説明責任を果たしたと思っているかのようなまやかしの発言が多々あるのにはあきれるばかりか、憤りを感じ、情けなくなります。

旧統一教会」などに限らず、宗教団体や関連組織がやっている事には良いことも悪いこともあり、何らかの組織の構成メンバーには善人も悪人もいるでしょう

マスコミもタレント依存の安易な視聴率稼ぎの「十把ひとからげの批判・レッテル貼り」の報道をするのではなく、掘り下げた取材と公正な報道を粘り強く推進してくれることを期待しています

    

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2022年9月23日 (金)

プレバト「金秋戦2022」の俳句を考える

    

(P.S.2022.10.15)

お題「大谷翔平」を詠んだ梅沢富美男さん春風亭昇吉さん俳句の推敲

   

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写真

TV-4ch.プレバト画面の一部分

   
今朝、ベアーマウスさんからのコメントを拝見して、この記事を書くことにしました。皆さんのご参考になれば幸いです。

  

白秋の雲穿ぐ右投げ左打ち

        (春風亭昇吉)

  

昇吉さんは綺麗な季語「白秋」を使い、中々工夫されていますが、この俳句は「字余り」であり、「穿つ」(うがつ)を「穿ぐ」(うぐ)と読むのも抵抗を感じます。

  

夏井先生は「撃つ」とか「裂く」などの代案を例示していますが、次のように添削すると良いと思います。

     

・右投げの秋雲穿つ左打

     (薫風士の添削案) 

「穿つ」は「うがつ」と読んで下さい。

「右投げを秋雲穿つ左打」とすると、右投げ投手と左打の打者が対峙していることになりますが、添削した「右投げの」は「大谷翔平の右投げ左打ち」を意味していることが明瞭でしょう。

助詞「の」と「を」の違いで句意が異なり助詞の大切さの一例です

   

「秋雲を穿つ右投げ左打ち」とすると、「大谷翔平」を意味しますが、

「右投げの秋雲穿つ左打」とすると、「大谷翔平のホームラン」を意味することになります。

これは語順の違いにより句意が異なる例句として、語順の重要性を示すのに使えるでしょう。

昇吉さんの原句の「右投げ左打ち」という表現は上記の点が不明瞭です。

3位の査定は仕方がないでしょう。

とは言っても、俳句は好き好きです

藤本敏史さんの次の俳句(1位)や夏井先生の添削句がそれ程よい俳句とは思えません。

  

(敏史さんの原句)

・大きく振りかぶって秋爽の只中に

  

(夏井先生の添削句)

・大きく振りかぶって秋爽の只中

   

上記の薫風士添削句の「秋雲」は平凡な表現ですが、「5・7・5」のリズムに収め内容を充実して凝縮するための妥協です

  

夏井先生は梅沢富美男さんの俳句を7位に査定し、次のように添削しました。  

(梅沢さんの原句)  

・ポケットにゴミ爽涼のユニフォーム 

  

(夏井先生の添削句)

・マウンドのゴミ爽涼のポケットへ

    

大谷翔平が塵を拾いポケットに入れることは話題になったので夏井先生の添削も納得できますが、「爽涼」と「ポケット」という季語の取り合せにはやや抵抗を感じます。

梅沢さんの「爽涼のユニフォーム」は上手い表現であり、「ポケットにゴミ」ということとの取合せの面白さもあります。

夏井先生の査定に梅沢さんが剝れたのはもっともだと思います。

次のようにすると平凡ですが、誰にでも分かる俳句になるでしょう。

・爽涼や塵ポケットへ二刀流

  

夏井先生は「二刀流」を誰も俳句に使わなかったことを高く評価していましたが、「軽み」や「わかり易さ」のある俳句がもっと評価されるべきだと思います。

薫風士の添削は、「大谷翔平のさりげない行為」に「投打の二刀流」のみならず、大谷選手の「野球人と社会人としての二刀流」に感銘を受けて、大谷選手の行為や人間性に「爽涼」を感じたことを表現したつもりです。

いずれにせよ、「俳句は好き好き」です。

自分の思いを口遊み俳句を楽しみましょう

    

プレバト 夏井先生の添削を添削する (添削記事特集編)」をご覧下さい。

     

以上、ご参考になれば幸いです。 

              

(2022.9.23)

 キスマイ横尾さんの「檸檬」の俳句について

   

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写真

4ch.TV画面の一部分

  

夏井先生はキスマイ横尾さんの次の俳句について、「文句なしの素晴らしい一句」として、「金秋戦2022」Cブロックの2位に査定をしました。

  

・丸善の古書フェア檸檬ケーキの香

  

この俳句は丸善のPRやエンタメ番組の俳句としては成功していますが、「5・5・8」の破調であり、一般的な俳句の例句としてはお勧めできません。

夏井先生は、この俳句から「横井基次郎の作品『檸檬』を否応なく連想する」とか言っていますが、ごく限られた人しかこの小説を知らないのではないでしょうか?

   

次のように「5・7・5」の定型にすると平凡でしょうか?

   

・古書フェア檸檬ケーキの香りして

   

一般的な読者は、「古書フェアに檸檬ケーキの香りがしたという意外性を詠んだ俳句」と解釈して納得するのではないでしょうか? 

     

「丸善」と言えば、現在では東京丸の内の丸善本店を連想しますが、学生時代には神戸丸善、サラリーマン時代には大阪丸善、ともかく丸善に行く時間があれば洋書コーナーで新刊のベストセラーや日本文化紹介の英訳ものなどを買うことを楽しみにしていました。

故有馬明人氏が国際俳句交流協会会長当時に提唱された「俳句を通じて世界平和」をモットーにして、高浜虚子の俳句松尾芭蕉の俳句の英訳をして国際俳句交流協会のホームページに掲載して頂いています。

ご一読頂ければ幸いです。

    

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写真

4ch.TV画面の一部分

  

   

季語《東北忌・3.11》に思うこと」をご覧下さい。福島の復興を祈っています

    

9月22日のプレバトを見ると、「プレバト俳句 47都道府県 ふるさと王争奪戦」という新企画の「写真俳句」番組でした。

夏井先生の査定や添削も納得できる興味深い番組で、お勧めですが、「俳句HAIKU」の写真俳句は、写真と俳句をセットして観光案内用ポスターにするプレバトの「写真俳句」とは趣旨が異なり、「吟行地を紹介し、読者が写真を自然に見立てて疑似吟行をするのに参考になること」を意図しています

       

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2022年9月16日 (金)

Haiku of Bashō (芭蕉の俳句173/300)《月》

    

月ぞしるべこなたへ入らせ旅の宿

(tsuki-zo-shirube konata-e-irase tabi-no-yado)

  

試訳(A)

Come this way

to our inn_

the moon as a guide

 

試訳(B)

Come this way

for your inn_

the moon as a guide

 

(注)

試訳(A)は「旅の宿」を原句のとおり直訳していますが、英語俳句としては試訳(B)の意訳が分かり易いと思います。

  

2022年9月15日 (木)

兵庫陶芸美術館・登り窯吟行(俳句と写真)

    

写真俳句《旅の思い出》を作ろう! 

故郷を「まんぽ俳句」で元気に、未来に繋ごう!

      

(P.S. 2022.9.23)

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(写真)

4ch.TVの一画面

  

故郷の繁栄福島の復興を祈っています

   

9月22日のプレバトを見ると、「プレバト俳句 ふるさと王争奪戦」という新企画の「写真俳句」番組でしたが、夏井先生の査定や添削も納得できる興味深い番組でした。

「俳句HAIKU」の写真俳句は「吟行地を紹介し、読者が写真を自然に見立てて疑似吟行をする参考になること」を意図していますので、プレバトの写真俳句のように写真と俳句をセットしたポスター用とは趣旨が異なり、写真と俳句をそれぞれ別に掲載しています。

誤解されないように念のために、急遽このP.S.を追加しました。

    

(2022.9.15)   

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9月10日から開催されている兵庫陶芸美術館のルネ・ラリック展を俳句仲間と見に行き、登り窯の吟行やランチをエンジョイしましたが、句会開催時間の都合で陶器展の見学に十分時間を掛けられなかったのは些か残念でした。   

  

ご参考までに写真を掲載します。写真をタップ拡大して解説をご覧下さい。  

吟行地紹介のブログ用拙句を掲載しますが、皆さんも是非現地を訪ねて吟行をお楽しみ頂ければ幸いです。

         

水澄む陶モニュメント映ゆる池

爽やかやルネ・ラリックのガラス展

秋色の花柄の皿陶器展

・受付の冷房効くや祝電板

・アベマキの古木に宿る実南天

・実南天宿る神木五百歳

・神木の黄葉し守るや窯幾代

秋暑し穴塞がれし登窯

・裾分の林檎も愛でて句座の昼

・段菊を愛でつ昼餉や虚空蔵

丹波路の虚空蔵山薄紅葉

         (薫風士)

   

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2022年9月11日 (日)

秋暑し9.11のクリーンデー

    

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9月11日は自治会のクリーンデーでした。   

       

タイトル(俳句)の「9.11」は「きゅーいちいち」と読んで下さい。

先日書いた「俳句HAIKU」の記事「著名俳人の季重なり俳句集」に因んで、草取りの状況などを敢えて季重なりのブログ用まんぽ俳句に詠みました。

  

虫の音朝は涼しきクリーンデー

・草取りて手袋脱ぎて汗拭ひ

・クリーンデー終へれば秋の真夏日」に

・クリーンデー秋の夏雲帰路の空

   

「9.11」と言えば、2001年に起きたアメリカ同時多発テロ事件を思い出します。

このような大規模なテロは無くなりましたが、残念ながら各地でテロ行為が発生し、プーチン大統領下のロシア軍のウクライナ侵略行為とそれに対する経済制裁で多くの人々が犠牲になっています

   

マスコミはその時々の現象を捉えて報道していますが、人気タレントを集めた興味本位の報道ばかりでなく、深く掘り下げた取材をして、根本的な解決策を考える識者の提言をもっと報道に取り上げて欲しいと思っています

   

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2022年9月 4日 (日)

著名俳人の「季重なり」俳句集

              

今年は「敬老の日」が9月19日となり、「子規忌・獺祭忌」と重なります  

「季重なり」の俳句が「名句」か「迷句」か、よく議論になりますが、「論より証拠」、気の向くままに著名俳人の「季重なり」の俳句を集めました。

   

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季節の移ろいや時間の流れを詠むと、「季重なり」になることは必然だと思いますが、前座に「季重なり」の拙句を掲載します。

  

          

   

・真夏日に句友の呉れし林檎愛づ

カナカナの声鎮まりて法師蝉

法師蝉夕日に黙し虫の声

新涼の日暮れの漫歩虫時雨

・爽やかや野分の進路遠ざかり

      

「野分」は「台風」のことです。

高浜虚子の詠んだ次の俳句安倍晋三元総理大臣の国葬の是非論支持率低下の最中にある岸田総理大臣の現況や今年の出来事に当てはまるでしょう。

   

人生の台風圏に今入りし

去年今年貫く棒の如きもの

年を以て巨人としたり歩み去る

時ものを解決するや春を待つ

           (高浜虚子)

  

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(写真)

日本伝統俳句協会9月のカレンダーの一部分

(写真をタップ拡大して、掲載された俳句をご覧下さい。)

  

   

        

著名俳人の「季重なり」の俳句を気の向くままに掲載します。

   

松尾芭蕉・1644~1694)  

春や来し年や行きけん小晦日   

鶴の毛の黒き衣や花の雲 

         

「小晦日」は「こつごもり」と読み、「冬の季語」です。

「鶴」は「冬の季語」ですが、「花の雲」が季語として主でしょう。

   

与謝蕪村・1716~1784

 菜の花や月は東に日は西に

 寒月や門なき寺の天高し 

「菜の花」は春の季語、「月」は秋の季語です。

寒月」は「冬の季語」、「天高し」は「秋の季語」です。

    

正岡子規・1867~1902

運動会の旗あちこちす春の山 

夕月に大根洗ふ流かな         

運動会」は「秋の季語」ですが、「春の山」が主な季語でしょう。

月」は秋の季語ですが、「大根」は冬の季語です。

      

高浜虚子・1874~1959

鴨の嘴よりたらたらと春の泥

朝顔の映り熱帯魚は沈む          

「鴨」は「冬の季語」ですが、「春の泥」が季語として主でしょう。

朝顔」も「熱帯魚」も「夏の季語」です。

国際俳句交流協会の「高浜虚子の俳句をバイリンガルで楽しもう!」には掲句の他にも「季重なり」の例句があります。

   

種田山頭火・1882~1940

雪かぎりなしぬかづけば雪ふりしきる

夕立が洗つていつた茄子をもぐ

」の俳句は、「冬の季語」が二つあり、破調「7・5・7」の自由律俳句です。

夕立」も「茄子」も「夏の季語」です。

   

中村草田男・1901~1983

手の薔薇に蜂来れば我王の如し

宵月のやがて大根の葉に照りぬ          

薔薇」も「」も「夏の季語」です。

月」は「秋の季語」、「大根」は「冬の季語」です。

   

水原秋櫻子・1892~19081

谷深くうぐいす鳴けり夕霞

啄木鳥や落葉をいそぐ牧の木々         

うぐいす)」も「」も「春の季語」です。

「啄木鳥」は「秋の季語」、「落葉」は「冬の季語」です。

   

星野立子・1903~1984

美しき緑走れり夏料理 

障子しめて四方の紅葉を感じをり   

「障子」は「冬の季語」、「紅葉」は「秋の季語」です。          

「緑」も「夏料理」も「夏の季語」です。

言語の壁を破るチャレンジ(6)《夏料理》」をご覧下さい。

   

金子兜太・1919~2018

霧に白鳥白鳥に霧というべきか

流れ星蚊帳を刺すかに流れけり           

「霧」は「秋の季語」、「白鳥」は「冬の季語」です。

「流れ星」は「秋の季語」、「蚊帳」は「夏の季語」です。

コロナ禍の俳句鑑賞《流星》」をご覧下さい。

   

稲畑汀子・1931~2022

桜よりはじまつてゐる初紅葉 

苗代寒さそへる雨となりにけり           

「苗代寒」は、現代俳句協会「現代俳句データベース」によると、「春の季語」です。

この俳句は、切れを「苗代」と「寒さ」の間に入れて読むと句意が明瞭ですが、「苗代」は「春の季語」、「寒さ」は「冬の季語」です。

「桜」は「春の季語」、「初紅葉」は「秋の季語」です。

俳句の鑑賞 《初紅葉・薄紅葉》」をご覧下さい。

          

鷹羽狩行・1930~

稲刈りの進めば進む蝗かな

梅雨磧湿らぬ翅の蝶をのせ

「稲刈り」も「蝗」も秋の季語です。  

梅雨」は「夏の季語」、「蝶」は「春の季語」です。

  

岩岡中正・1948~

はくれんの落花を掃くといふ仕事

「はくれん」は、「ハクモクレン」(白木蓮)と解釈すると「春の季語」ですが、「白蓮」と解釈すれば「夏の季語」です。

「落花」は主に桜の花の落花を意味する「春の季語」です。

この俳句の場合、「白蓮の落花」と解釈すると「夏の季語」になるでしょうが、「白木蓮の落花」(春の季語)と解釈すべきでしょう。

作者は「はくれん」と平仮名で記述して、「俳句の解釈の面白さ」を狙ったと考えるのは穿ち過ぎでしょうか

  

室生犀星・1889~1962

とんぼうの腹の黄光り大暑かな           

「とんぼ」は「秋の季語」ですが、「大暑」は「夏の季語」です。

 

村上鬼城・1865~1938

小春日や石を噛み居る赤蜻蛉           

「小春日」は「冬の季語」、「赤蜻蛉」は秋の季語です。

「俳句《とんぼ・蜻蛉・秋茜・赤蜻蛉・やんま》」をご覧下さい。

   

戦時下の自由にものが言えない時代に、高浜虚子は客観写生を唱道することによって正岡子規から引き継いだ俳句の伝統を守ったと思っていますが、現在は自由に物の言える民主主義の時代です。

何事も好き好き俳句も好き好きです。

一歩踏み込んでよく考え多様性の時代の俳句をエンジョイしましょう

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それが、結果として、「俳句を通じて世界平和を!」の実現に繋がれば望外の喜びです。

   

   

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2022年9月 3日 (土)

俳句《とんぼ・蜻蛉・秋茜・赤蜻蛉・やんま》

 

(P.S. 22.11.8)

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我が手作りの庭の掘り起こした石に留まった蜻蛉を撮りました。
赤蜻蛉でしょうか?
青色文字をクリックするとありし日のチュヌをご覧になれます。

 

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カラー図説 日本大歳時記

(解説ページ一部分)

「蜻蛉」「赤蜻蛉」

タップ拡大してご覧下さい。


 

・梅雨晴れ間はや蜻蛉飛ぶゴルフ場

 

掲句は「まんぽ俳句と川柳《ゴルフ特集》(季語と自然)」に掲載した拙句です。
我が庭にも本格的に蜻蛉が飛び来るようになりました。(ガーデニング参照

 

・撮れ取れと留まり飛び去る赤蜻蛉

 

・交はりつ飛び去る番(つがい)秋茜

           (薫風士) 

 

歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに抜粋掲載させて頂きます。
例句の詳細は青色文字(季語)をタップしてご覧下さい。

 

とんぼ

 

・とんぼうも日本海も夕日中

         (山田弘子

 

この俳句は、上五を「とんぼう」として5音にし、中七の「日本海」は「にっぽんかい」と読ませて7音にし、散文と異なる語法を用いて定型のリズムにしています

 

糸とんぼ

 

・せせらぎやつながり易き糸蜻蛉

          (岩田育左右)

 

赤蜻蛉

 

・小春日や石を噛み居る赤蜻蛉

          (村上鬼城

 


一般に、「季重なり」は良くないとされますが、この俳句は「冬の季語」(小春日)と「秋の季語」(赤蜻蛉)を用いて情景を詠んでいます。

 

「575筆まか勢」の「蜻蛉」の例句を気の向くままに抜粋掲載させて頂きます。
例句の詳細や解説記事は青色文字をクリックしてご覧下さい。

 

・とんぼうの腹の黄光り大暑かな

         (室生犀星

 

・蜻蛉のおのが影追ふ水鏡

          (星野立子

 

・蜻蛉や村なつかしき壁の色

         (与謝蕪村

 

・黙祷の刻過ぎゆけり鬼やんま

          (村岡悠)

 

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