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2019年8月31日 (土)

俳句雑感(6)《季語と切れ字》「猛暑日」と「立秋」

    

(2024.9.14更新)

猛暑日やビルは虹色夕日差し

虹色に酷暑の夕日ビルを染め

新米を高値にしたる猛暑かな

         (薫風士)

   

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まん歩で見かけた猛暑の夕日に映えるビルの情景を駄句に詠みました。

 

2024.6.14  朝のNHK天気予報

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京都は早くも猛暑日になる予想です。

  

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(2023.8.13 更新記事)

今日(8月13日)は「迎火」です。

台風7号が発生していますが台風による災害が大きくならないことを祈るばかりです

  

猛暑日の早朝まん歩句を口に

猛暑日やLINEで交はす老の愚痴

この極暑老躯に欲しき剛健さ

   

(2019.8.31)

tenki.jpによると、7月31日に東北北部も梅雨明けとなり、日本列島は猛暑日となりました。  

梅雨明けは猛暑日なりし七月尽

    

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掲句は、強いて俳句と言うなら、話題提供の「報道俳句」です。

この俳句は「梅雨明け」「猛暑日」「七月尽」と季語が3つあり、一般的な俳句ではありません。

「猛暑日」は2007年以降に用いられるようになった言葉なので私の歳時記には有りませんが、季語として扱うべきでしょう。

  

猛暑日や熱中症の孤独死も

  

この俳句は世相を表す川柳にする方が相応しい内容です。

伝統俳句の「梅雨明け」の例句はここをクリックしてご覧下さい。

   

立秋や名のみの秋の猛暑かな

 

この俳句は二つ「切れ字」(詠嘆の「や」と「かな」)があり、季語も三つありますので、一般的には「ダメ俳句」として批判されるでしょう。しかし、「はや立秋になったんだ」という感慨と、「それにしても猛暑だな」という二つの感慨を共に表す俳句として是認してくれる俳句の先生が居てもよさそうですが、いないのでしょうか?  

  

今年の立秋88日ですが、天気予報によると未だ「猛暑日」や「真夏日」が続いています。

このように、実際の季節感と歳時記の季語にずれがあるのは、陰暦(旧暦)に基づいていた二十四節気が太陽暦(新暦)に当てはめられた結果ですが、地球温暖化による異常気象の影響も無視できないでしょう。

   

余談ですが、中国やインド、米国、ロシアなどの人口巨大国が率先して温暖化対策を促進しなければ、将来の地球環境はどうなっていくのか心配なことです。

世界の指導者として、米国トランプ大統領には大いに反省して頂きたいですね

トランプ大統領は「積み木崩しゲーム」の崩すことばかりやっているような気がします。 

トランプ大統領とその取り巻きは、世界の緊張が高まり、米国の軍需産業が繁栄すれば良いと、「アメリカ・ファースト」を唱道しているのでしょうか?

  

国際条約を簡単に反故にする風潮が蔓延ると、平和な世界の秩序が維持できなくなります。

次の選挙では、米国市民が世界のリーダーとして相応しい大統領を選ぶ良識を発揮してくれることを祈るばかりです。

  

トランプに振り回される世界かな

  

日本の政治家もしっかりしてほしいものですが、庶民は、憤懣やるかたなくても、川柳を口ずさみ、ぼやいているしかありません。

   

最後の写真は日本伝統俳句協会8月の俳句カレンダーの一部です。

写真をクリックして拡大し、掲載された俳句をご覧下さい。

短冊の稲畑廣太郎氏の「丸ビル」の俳句は、秋めいた景色が丸ビルの窓ガラス越しに見えたことを詠んだのでしょうが、ガラス窓に映っている初秋の情景を詠んだものかもしれません。

(「玻璃」は「ガラス」の意味です。)

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

  

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2019年8月20日 (火)

俳句雑感(7)金子兜太の「炎天」の俳句(改訂版)

     

(2025.1.19 更新)

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戦後80年間、日本は平和憲法のお陰で、戦争に巻き込まれること無く、平和裏に過ごすことが出来ました。

 

冒頭の写真は、2025年1月19日に広島平和記念公園前をスタートとゴ-ルにして開催された都道府県対抗全国男子駅伝のNHK-TV ニュース画面の一部分です。

 

(2019.8. 20の記事)

2019年8月、「炎天下」の甲子園における高校野球全国大会をNHK・TVで観戦しながら、「炎天」の俳句を作ろうとして、ふと金子兜太の有名な俳句のことを思い浮かべました。

  

水脈の果炎天の墓碑を置きて去る

  

この俳句は5・8・5の破調です。

一般的に、俳句の「中七」の字余りは良しとされません。

しかし、この俳句を、例えば、「水脈の果炎天の墓碑置きて去り」とか、「炎天の墓碑置き去りし水脈の果」、「戦友の墓碑炎天の水脈の果」などと、5・7・5の定型に収めると破調のインパクトが無くなり、作者の痛恨の思いを表現しきれない気がします。

 

このように、俳句の内容によっては破調にする方が効果がありますが、安易に破調にすると散文の断片に過ぎない片言になります。

破調にするにはそれなりの必然性がなければなりません。

一般的な作句では定型を守るのが無難で良いと思います

  

湾曲し火傷し爆心地のマラソン

 

この俳句は、季語が無く破調の最たるものであるばかりでなく、現在はマラソンが盛んなのでそのマラソンの印象が強く、被爆者が黒焦げになって無残な即死をしたり、悶え死んだり、逃げ惑ったりした悲惨な状況を想起させる名句として納得するには抵抗を感じます。 

この俳句は、「軽み」を特徴とする俳句の分際で被爆や被災など悲惨な状況・重い題材そのものを詠むには無理があること・俳句の限界の証になるでしょう。

  

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写真は、2024年2月26日に開催された大阪マラソンのスタートとゴールのNHK-TV画面の一部分です。

  

当日は冴返る冬日の春雨のマラソンになりましたが、平林清澄(國學院大學3年)が初マラソンで初優勝の快挙を達成しました。

    
金子兜太が長崎の被爆を詠んだ前衛的現代俳句は、
歳時記「炎天」の一茶の俳句にある言葉を借りて言えば、伝統的な俳句の概念からは「とっぱづれ」しています。 

   

復興なった被爆地でマラソンが出来る平和の有難さを現代俳句として詠むべく、次のように本歌取りをしました。

     

    

マラソンや被爆忘るな春の雨

      (薫風士)

  

の俳句の「春の雨」から「被爆の黒い雨」を想起してくれる世代は減るばかりですが、「俳句HAIKU」の読者の皆さんは、世代を問わず、この拙句に共感して頂けるでしょうか?

    

8月19日は「俳句の日」です。

俳句愛好家が増え、俳句を通じて世界の平和が実現することを切望しています。

ここをクリック(タップ)し、「夏の俳句特集(改定版)」 をご覧下さい。

   

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

    

2019年8月16日 (金)

815祈り繋がむ終戦日(改訂版)

  

(2024. 12.15 更新)

2024年のノーベル平和賞は、日本被団協に授与されました。 

日本被団協は、連合軍による原爆投下から11年後の1956年に広島と長崎の被爆者などによって結成された日本原水爆被害者団体協議会の略称です。

核兵器の非人道性を広めるための草の根運動が評価され、ノーベル平和賞を受賞したとのことです。(日本経済新聞参照

   

(2019.8.16 の記事)

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タイトルの俳句は薫風士の川柳もどきの「標語俳句」です。

   

「815」は広島に原爆が投下された815終戦日815を意味します。

   

今年の終戦日は猛暑大型の台風10号・豪雨に見舞われそうです。被害が少ないことを祈るばかりです

  

天災は甘受せざるを得ませんが、英知を集めて災害を最小限に食い止める努力が必要です。災害が発生した際には自衛隊の救助活動によって多くの人命が救われています。

自民党の草案にある憲法改正(天皇を元首とする国家主義により自衛隊を軍隊にして戦争に駆り出す羽目になる改悪)は阻止しなければなりません。

  

終戦記念日を迎え、平和のありがたさを再認識しています。

まやかしの政治を繰り返させないように、次の選挙では一歩踏み込んでよく考えて投票するようにしましょう。

  

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

      

2019年8月14日 (水)

869祈り繋がむ原爆忌

   

 (2024.12.15 更新)

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写真は、タップ拡大してご覧になれます。(NHK-TV 画面の一部分です。)

  

2024年のノーベル平和賞は、日本被団協に授与されました。

 

被団協は、連合軍による原爆投下から11年後の1956年に広島と長崎の被爆者などによって結成された日本原水爆被害者団体協議会の略称ですが、核兵器の非人道性を広めるための草の根運動が評価されたとのことです。(日本経済新聞参照

  

ままならぬ功を焦らず原爆忌

       (薫風士)

   

「核廃絶」と同様に人々の意識が変わらない限り実現不可能ですが、世界平和実現の基本的な課題は、世界の人々が「既存の宗教を超越し、21世紀の科学に基づいた普遍的な宗教心を持つこと」です。

  

「旧統一教会」・「世界平和家庭連合」と政治家の関係は宗教のマイナス面の卑近な例ですが、問題を矮小化せず、恒久的平和へ根本的解決をする地道な努力を世界に広げましょう

   

P.S. 2022.3.12

ウクライナ紛争について、「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、記事を書きました。

青色文字をクリック(タップ)して、ウクライナ・ドナウへ流る春の川」や春一番この発言はおぞましき」をご覧下さい。

  

(2019.8.14)

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タイトルの俳句は広島平和記念式典をテレビで見ながら薫風士が広島忌と長崎忌を口ずさんだタイトル俳句です。

   

「869」は、広島の被爆(194586日午前815分)と長崎の被爆(89日午前112分)を意味します。

        

忘れまじ815の炎天

   

815祈り繋がむ終戦日

  

上の2句は薫風士の川柳もどきの「標語俳句」です。

「815」は広島に原爆が投下された815終戦日815日を意味します。今年の終戦日は猛暑大型台風に見舞われそうですが、被害が少ないことを祈るばかりです

  

その悲惨俳句に詠めず原爆忌

    

俳句は片言ですから、戦争や原爆の悲惨さは到底詠むことはできませんが、考えるきっかけにはなります戦争の悲惨さを体験した世代の生存者は年々減少し、いずれ戦争を知らぬ世代ばかりになります。

     

語り継ぐ五才の記憶原爆忌  

       (末廣紀惠子)

 

原爆の阿修羅忘れず敗戦忌  

        (泉田秋硯

  

原爆忌語り部たちの老い姿  

         (桂敦子

     

戦争犠牲者のご冥福・核兵器廃絶・世界平和の祈りは永遠に続けなければならないと思います

 

核兵器の廃絶は現実には出来ないにしても、世界の人々がこの祈りを続け、いずれの分野においても、世界の指導者が「寛容の精神」をもって世界の融和・核軍縮の努力をすれば、戦争の勃発や核兵器の使用を未然に防ぐことは可能でしょう。

  

米国はじめ世界の現状はこのような庶民の願いを十分に反映せず、逆行しているのは悲しいことです。

  

しかし、一人ひとりの小さな力でも、世界の人々があきらめずにコツコツと結集すれば、大国をも動かすことは出来るでしょう。

 

この思いを皆さんがシェアしてくれることを祈っています。

     

原爆許すまじ蟹かつかつと瓦礫あゆむ 

        (金子兜太)

   

(上記の俳句4句は歳時記(俳誌のSalon)から抜粋・掲載させて頂きました。) 

   

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青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

   

2019年6月 7日 (金)

芭蕉300句:言葉の壁を破る英訳チャレンジ (1)

         

 (Click here to see "the English version by L. P. Lovee".)

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先日、「575 The haiku of Basho」の著者John Whiteが共著者の佐藤平顕明氏と来日され、芭蕉の俳句の英訳について議論する機会を得ました。

ホワイト氏は俳句の原則5-7-5音を尊重して英訳を5-7-5 音節(syllable)のhaikuとし、芭蕉が字余りで詠んだ俳句はそれに従って音節を増やすという徹底ぶりで、300句を英訳しています。その労作には驚嘆しました。

ホワイト氏は日本語を理解できないので、佐藤氏の解説を基にして英訳されたそうで、両氏のご努力には敬意を惜しみません。しかし、俳句の本質は5-7-5音の簡潔な詩的表現をすることにあり、日本語と英語の構文や発音などの違いを無視して形式的に音節に拘ることには賛成しかねます。動詞や前置詞・副詞などを使用して音節を増やすと散文的になり、俳句の特徴である「詩的短さ」が損なわれると主張しましたが、ホワイト氏は英語の詩として十分簡潔なhaikuに翻訳していると反論され、議論は平行線に終わりました。

ホワイト氏には94歳のご高齢にもかかわらず翌日の帰国を控えたお忙しい時間を割いて頂いたので議論の矛を収めましたが、言葉の壁を破り俳句の翻訳をすることの難しさの一例として、ご参考までに下記のとおり紹介させて頂きます。

 

・ほろほろと山吹ちるか瀧の音 (芭蕉

 

yellow rose petals

gently, gently flutter down;

waterfall thunder

 

ホワイト氏は、芭蕉が山吹を見て詠んだものとしてこの翻訳をしたとのことで、「滝音の響きと山吹が静かに散る対比が面白い」と感想を述べていました。

この解釈は、疑問を表す助詞「か」を見落としていますが、日本の著名な俳人も文法に気をとめず直感的に句意を解釈する傾向があるので是認すべきかもしれません。この俳句は滝の音を聞きながら、「滝の轟音の響きで山吹が散るのではないか?」と滝音の大きさを詠嘆して詠んだものでしょう。 

そこで、次のとおり試訳してみました。

  

shall yellow rose petals

flutter down?

the thunder of water fall

   

ホワイト氏の翻訳は9語17音節ですが、上記試訳は11語16音節です。語数が増えても「滝の音」を強調するために敢えて「the thunder of waterfall」としました。

英詩のHAIKUとしては試訳よりホワイト氏の翻訳の方が詩的映像が鮮明になり優れていると思いますが、原句の句意を無視することはできません。試訳は1~2行の改行を活かし、間をおいて読むと俳句らしくなります。

芭蕉は「滝と山吹」の従来の取り合わせの焦点を音に当てることにより新鮮味を出し、映像は読者の想像に委ねたものと思います。

ホワイト氏はロンドンの名門大学UCLの教授だったとのことですが、まだまだお元気です。「来年も生きていたら来日し、俳句と仏教について講演するつもりだ」と仰ってました。

芭蕉の俳句を気の向くままに英訳して言葉の壁を破るチャレンジをし、来年もホワイト氏と議論できることを願っています。

 

今後の英訳は折に触れてfacebookにも掲載します。俳句の翻訳に関心のある読者の皆さんからコメントを頂き、「俳句とhaiku」鑑賞の楽しさをシェアして頂けると望外の喜びです。

   

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2019年4月30日 (火)

平成の果てて令和の花見酒

 

To enjoy HAIKU in English, click the respective titles: Farewell haiku of Ransetsu” , Photo Haiku Collection (Trip to Europe), and "Vol.5 Kyoshi 100 Haiku (81) ~ (100)" in HIA.

     

新元号期待違はず花見かな 

花冷に祈る平和や令和の句

平成の平和繋がむ生身魂

      

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冒頭の写真はNHK-TV 二ュ-ス画面ですが、桜の写真はスマホで撮った隅田川テラスからスカイツリーを望む風景と皇居の堀端の垂れ桜です。

   

(写真はクリックすると拡大します。青色文字をクリックするとリンク記事をご覧になれます。)    

    

 現代は「花見」と言えば「桜の花見」ですが、万葉集時代の花見の対象は中国渡来の「梅の花」でした。   

               

新元号令和を祝ひ花見酒

 

万葉の文化偲びつ花の宴

 

異国語も交じり平和や花筵

 

句に興じ異国の友と花見酒

  

新元号フェイクにするな四月馬鹿

 

改元に詐欺の横行四月馬鹿

   

平和ぼけするな一喝春の雷

 

大川のジョガー行き交ふ花堤

 

花万朶スカイツリーを遠望に

 

花万朶水面に映ゆる皇居かな

  

平成の残花を惜しみ一人旅

 

碧眼の皿売りも居て花の市

  

平成の果つる四月や花に雪

 

余花の雨地を固むるや令和成る

 

花は葉に一人連句を口ずさみ

       (薫風士)

       

          

「桜」・「花」の俳句と写真集(サイト)はここをクリックしてご覧下さい 

歳時記(俳誌のサロン)の「花見」の俳句はここをクリックしてご覧下さい    

       

  

「令和」の「令」は「命令」・「号令」や「律令制」を連想し、「和」は「昭和」と「平和」を連想します。

「律令制」は「大化の改新」で実施されました。

 

「令和」の時代に「世界平和に貢献する日本にするか否か」は、我々一人一人の自覚と行動次第です。

  

「和を以て貴しと為す」は聖徳太子の言葉とされていますが、平和憲法下の「民主主義に基く和」を推進したいものです。

  

平和ぼけして「あなた任せ」や「お上まかせ」の意識でいると、「平成から令和の歴史の流れ」は「大正から昭和の歴史」と同様の悪夢の繰り返しになるでしょう。

 

自民党の憲法改正案には「天皇を元首」にしたり、「自衛隊」を「軍隊」にしてありますが、このような「改正と称する改悪」は無用でしょう。

 

平成の天皇の「『象徴天皇』と『平和』への真摯な思い」を無にしてはならない、という忖度思いを新たしています。

 

読売新聞の記事によると、安倍首相は「桜を見る会」で自作の俳句を2句披露しています。

 

平成を名残惜しむか八重桜

新しき御代寿祝ぎて八重桜

    

上記の俳句は「俳句談義(18):政治家と俳句」で紹介した俳句より上達していますが、安倍総理以下与党議員の方々には平成の天皇の思い民の思いを誤解することなく忖度して、憲法の改悪はせず、天皇が平成から令和へ「日本国民の象徴」として国際親善・平和外交を継承される環境を堅持してほしいと切望しています

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

   

2019年3月13日 (水)

二月尽イータックスにチャレンジす

     

(2025.2.27 更新)

e-Tax老の苦労や二月尽

万博の見所探し二月尽

二月尽万博見直し訴へて

万博に血税活かせ二月尽

e-Tax やる気にならぬ二月尽

政倫審審議尽くさず二月尽

二月尽正直者の声を聞け

       (薫風士)

  

大谷翔平選手など、メジャーリーグで活躍している日本人の高額所得の税金を有効に活用して欲しいものですが、租税条約や租税法の扱いはどうなっているのでしょうか?

   

鶯」・「初音」の俳句を楽しもう 

ここをクリック(タップ)して、NHK政治マガジンをご覧下さい

    

桂笑金さん、笑福亭瓶吾さん

落語怪談・百物語」の小話に「俳句HAIKU」の記事(薫風士の思いや願い)を取り上げてくれたでしょうか?

  

政治に関わっている方々には、「高邁なことをしているつもりでしていることが公明正大か?」「真に国民の幸せをもたらすことをしているか?」「物忘れが多くなったから引退すべきではないか?」etc. 常々、謙虚に謙虚に、自省してくれることを切望しています。

 

大局をわきまえず、物事の一面のみに捉われるとか、1円や2円の類のことばかりに拘り過ぎるとか、政治に無関心でいるとか、etc. 聞く耳をもった政治家をないがしろにしている人々が増えると、日本もナチスのような煽動政治家やプーチンとか、誰かさんのようなアナクロ専制主義者に振り回される国になるのではないかと、危惧しています。 

    

(2019.3.13の記事)

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掲題は、マイナンバー制度を活用して「e-Taxの確定申告」にチャレンジし、口ずさんだ即興句をタイトルにしたものです。

伝統的な俳句としては、「チャレンジす」を「挑戦す」に変えて、「二月尽イータックスに挑戦す」とする方が良いでしょう。

二月尽」は「2月末」を意味する季語です。

「確定申告」は8音もあるので季語にするには不適切ですが、「納税期」を季語にしている俳句があります。 

  

5年前の e-Tax 挑戦では疲労困憊して寝込みましたが、今回は「二月尽イータックスに祝杯を!」と口ずさみ、祝杯を上げる気分になりました。

この新しい e-Tax申告システムは利用価値があり、お勧めです。

筆者のe-Tax確定申告の奮戦の顛末は下記のとおりですが、ご参考になれば幸いです。

(青色の文字をクリックするとリンクした解説記事などがご覧になれます。)

   

5年程前に、「住基カード」(住民基本台帳カード・電子証明書マーク付き)を使用してe-Taxで確定申告をするのにパスワードや暗証番号の名称などが分かりにくくて混乱し、悪戦苦闘したことをブログ(チュヌの便り)に書きました。

この苦労に懲りて、それ以来は地域の商工会館で開催される確定申告相談会を利用していましたが、相談の順番待ちや事前準備に時間が掛かるのが不満でした。

昨年の相談会で、マイナンバー制度による新しいe-Taxシステム(「利用者識別番号」(「ID」と「パスワード」の届けが必要)が利用できるようになったことを知り、必要な手続きを済ませて期待していたところ、税務署から「平成30年分確定申告のお知らせ」という折込葉書が来ました。

そこで、新しいタブレット式のパソコンを使って「確定申請書等作成コーナー」でe-Taxの申請書の作成にとりかかりました。

「パスワード」や「暗証番号」の煩雑さからは解放されましたが、入力作業を途中で止めると、その後は操作がスムーズにいかず、最初から何度も入力作業を繰り返すことになりました。

「作成済み分を保存して入力作業を再開すれば良い」と思いやってみましたが、「タブレットでは保存済みファイルを開くことが出来ない」と分かりました。

そこで、ノート型のパソコンならファイルの保存・入力作業の再開が出来るだろうと思って、別のパソコンで最初から入力をやり直してみましたが、入力操作の中断・継続をすることが出来ません。

その理由をあれこれ考えましたが、「このパソコンのアカウントやメールアドレスが最初に使用したタブレットと異なるために上手くいかないのだろう」と判断して、またタブレットを使って最初からやり直しました。

「入力作業を中断するとダメだ」と思って、「必要なデータをすべて手元に揃え」、「中断せずに継続的に」入力作業をしました。その結果、やっとe-Taxで申告書を送信することに成功しました。

パソコン画面操作の初歩的なことですが、スクロールバーが表示されている画面では、必要に応じて上下・左右にスクロールして、画面全体をよく確認することが肝心です。

次の画面に進む場合や前の画面に戻る場合は、「次へ」とか「戻る」をクリックして、指示通りに操作することです。

このように、入力作業の仕方を2日がかりでマスターしましたので、来年は半日も掛けずに楽々とe-Taxで申告できることを期待しています。

以上、恥ずかしながら皆さんの何かのご参考になればと思って書きました。

  

最新の俳句や英語俳句の記事は、青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップしてご覧下さい。

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2019年1月28日 (月)

大相撲「初場所」の俳句

 

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・大寒や天覧相撲熱気満つ

初場所に柔和な笑顔ご天覧

・初場所や一人横綱仁王立ち

  

  

1月20日は大寒平成最後の初場所も中日となり、天覧試合をテレビで見ながら掲句を口ずさみました。

 

歳時記(俳誌のサロン)から「初場所」の俳句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

    

初場所や赤子のごとく投げられし (今瀬剛一

初場所の蒙古襲来治まらず (大橋晄

初場所や巨漢ころりと土俵下 (新実貞子 

   

 歳時記の詳細はここをクリックしてご覧下さい。)

     

怪我で休場が多く異例の「激励」をされていた横綱稀勢の里は3連敗して引退に追い込まれ、天覧相撲に出場できずさぞ無念だったでしょう。鶴龍も怪我で欠場、白鵬圧倒的な強さで10連勝していましたが怪我の再発で3連敗し休場、横綱全員休場する異例の千秋楽になりました。

関脇の玉鷲貴景勝の優勝争いが注目されましたが、貴景勝が大関豪栄道に敗れ、玉鷲が念願の初優勝を達成しました。

  

2年前の秋場所では日馬富士が一人横綱で頑張りましたが、同年11月に暴力問題不祥事で引退に追い込まれました。

関取の怪我が多いのは関取自身の稽古不足や技の未熟さもあるでしょうが、そればかりではないと思います。

相撲界の事情は知りませんが、伝統を重んじつつ組織の在り方や会場設備(土俵の高さ)などの近代化を図る必要があるのではないでしょうか?

社会全般に「働き方改革」が検討されていますが、相撲界も若者がもっと相撲に魅力を感じるように改善をしなければ相撲の将来が懸念されます。関係者が改善・改革を前向きに検討することを相撲ファンとして期待しています。

元横綱「稀勢の里」には新親方「荒磯」として、このようなファンの期待に是非応えてほしいと思っています。

       

(青色文字をクリックするとリンクされた関連の記事をご覧になれます。)

  

2018年12月24日 (月)

天皇誕生日の俳句

     

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・同じ日に生まれ天皇誕生日 (伊藤ふみ)

   

柚子一つ浮かべ長湯や誕生日 (薫風士)

   

今日は平成最後の天皇誕生日でした。一般参賀には8万2800人余りが訪れたとのことです。

陛下の記者会見のテレビニュースやWEBニュース「平成が戦争のない時代として終わろうとしていることに、心から安堵(あんど)」とのご発言に陛下の思いと平和のありがたさに思いをはせて、つい感慨にふけって長湯をしてしまい、駄句を口ずさみました。

今日の記者会見からも陛下が「象徴天皇」に重きを置かれていることがうかがわれ、八月の俳句に思うこと」に述べた思いを新たにしました

(青色文字をクリックすると関連の記事がご覧になれます)

 

2018年9月30日 (日)

究極の愛とは? What's "Ultimate LOVE" ?

   

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幸せな人生を送る指針となる24のキーワードをLOVEの4文字に当てはめ、「究極のLOVE」として集約しました。

混迷の現代社会の希望と不安が交錯する問題解決の参考として、お役に立てば幸いです。

 

青色文字をタップして、リンク記事をご覧下さい。      

(日本語版)究極のラブを!

        

(英語版)"Ultimate LOVE" by L.P. Lovee

   

2018年1月14日 (日)

究極の愛・ラブを!(Ultimate LOVE!)

    

(Click here to see English version "Ultimate LOVE". 

  

20241102_124117_2Sn3u0014b子供達が健全に成長し、幸せな人生を送ることが出来るように、そのための24のキーワードをLOVEの文字に当てはめ「究極のLOVE」として集約しました(下記をご覧下さい)   

  

子供たちの道徳教育の参考になれば幸いです。

    

青色文字をクリックすると解説記事などがご覧になれます。   

    

価値観は時代とともに変化します。

 

子供たちそれぞれの個性と才能を生かす教育、多様性を受け入れる寛容の精神を養う教育が肝心です。

  

「いじめ」を防止する教育は必要ですが、「いじめ」や「登校拒否」を無くするためには「他の人の立場を理解し、多様性を認める寛容性と和の精神を教育することこそ肝心です。

   

現代の「和」の精神は戦前の「封建制度的な和」でなく、「平和憲法に基づく民主主義制度における和」が大切です。

   

戦前の全体主義的・国家主義的画一教育に逆流させてはなりません。

絶対主義的画一的教育は「いじめ」の温床になるでしょう。

そればかりか、「国のためには戦争をすべきである」というアナクロニズムに陥る恐れがあります。

  

武器・技術が進歩し、核兵器のある現代では、局地戦争が核戦争を引き起こし、人類・地球の破滅をもたらすリスクがあります。

   

道徳教育で大切なことは、児童があくまでも自発的に物事を考え、自分の考えを主張すると同時に他者の考えにも耳を傾けることを学び、自己と他者、自己と社会との関わり合いを考え、自分の能力や個性を自分のためばかりでなく、社会に役立つようにするバランス感覚、合理的な思考能力などを培うことでしょう。

  

道徳教育を教科にして、「道徳嫌い」を生む恐れのある「一方的な成績評価や序列評価をすること」には反対です。

 

小学校教育においては、評価は子供の自尊心を生かし、やる気を出させるのに効果のある個別評価、教育効果を評価するための範囲に限定すべきでしょう。

  

(本との出会い)母と子・優しさと厳しさと」をご覧下さい

  

平和な社会が維持されることを祈りつつ書いた「究極のLOVE]は下記の通りです。  

    

「L」は Love(愛する)・Learn(学ぶ)・Liberty(自由・権利)・Legality(合法性)、Laugh(笑う)・Life(生活・一生・命)です。 

      

「O」は Optimism(楽観・楽天主義)・Originality(個性・独創性)・Objective(目標・客観的)・Obligation(義務・義理)、Opportunity(機会・好機)・Organization(組織団体組織化することです。  

    

「V」は Vitality(活力・元気)・Vision(ビジョン・先見性)・Venture(冒険・思い切ってする)・Value(価値・評価)・Volunteer(ボランティア・自発性)、Viewpoint(観点視点切り口です。 

     

「E」は Effort(努力)・Enjoy(楽しむ)・Ethic(倫理・道徳)・Equity(公平・公正)・Endurance(忍耐・持続)・Each(個・個人・自己)です。

      

Love(愛)

親子の愛、男女の恋愛、夫婦の愛など人に関する愛のみならず、動物、自然、故郷、住んでいる町や国、平和、自分の仕事など全てが対象です。まず自分を愛し、自分のしていることを愛し、その結果が他者への愛、すべてのものに対する愛につながることが理想です。

      

Learn(学ぶ)

教師や反面教師として、全てのことから学ぶことが出来ます。

身近な両親、兄弟姉妹、友達、先輩・後輩、先生などから直接学ぶことが沢山あります。書物や新聞・ラジオ・テレビ、インターネットなどで地域と時代を超えて様々なことを学ぶことができます。また、自分自身や他人の失敗や成功の実例から学ぶことも大切です。   

      

Liberty(自由・権利)

基本的人権として思想・言論・信教の自由などが憲法で保障されています。しかし、自由の権利を乱用すると、自由を失う恐れがあります。常に権利と義務、個(自分自身)と全体(社会・国)、公平・公正の原則とのバランスを考慮することが肝要です。多くの若者が選挙権・参政権の行使を放棄していることは幸福を追求することを放棄していることになるのではないかと危惧しています。 

      

Legality(合法性)

誰でも自由に考えて行動すれば良いのですが、それが法律に適っていることが前提です。法律は人々の生活を守り社会の秩序を維持するためのものですから、日常生活で余り難しく考えることは無いでしょう。しかし、何か特別のことを始める時にはそれが合法的かどうかチェックすることも必要でしょう。   

      

Laugh(笑う)

笑う門には福来たる」(「Laugh and get fat.」「Fortune comes in by a merry gate.」)です。

泣きたいときには泣くとよいでしょう。でも、辛い時でも笑顔を忘れずに前向きに過ごして行けばきっと良い時も来るでしょう。 

      

Optimism(楽観主義)

人間万事塞翁が馬」(Joy and sorrow are today and tomorrow.)、「人生は山あり谷あり」、「努力をすれば何とかなる」、「人事を尽くして天命を待つ」と楽観的に考えることです。いわゆるプラス思考・ポジティブシンキング(positive thinking)を実践することです。

               

Originality(個性・独創性)

世界に一人しかいない自分という貴重な存在を活かしましょう。単なる「猿真似」や「迎合」ではなく、人それぞれに出来ること・天性・個性を生かして、学んだことを更に発展させ実践することです。現代は多様性の時代です。様々な個性が集まって全体の調和が生まれることが理想です。   

     

Objective(目標・客観的)

将来何をするか自分の目標を定める際に、それを達成することが可能か、楽観的に考えると同時に、冷静に客観的に評価しておくことも大切です。高い目標を掲げることは良いのですが、目標は高ければ高いほど成果の高望みをしないでstep-by-stepで一歩ずつ前進することです。  

     

Obligation(義務・義理)

「世の中は持ちつ持たれつ」、「お互い様」です。自己の権利を主張するばかりでなく、義務もあることを認識して他者の権利・立場も認め、自他のバランス(Give-and-take)を考えることが大切です。  

      

Opportunity (機会・好機)

好機逸すべからず」です。英語のことわざには「Now or never.」とか「Everything has its time.」などがありますが、機会をとらえTPO(時と場所と場合)を考えて適切な行動をすることが大切です。 

     

Vitality(活力・元気)

何事もやる気と元気がなければ達成出来ません。精神的にも肉体的にも健康を維持することが大切です。「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。時には無理が必要なこともあるでしょうが、頑張りすぎないで、自分の出来る範囲でやれば良いでしょう。

     

Vision(ビジョン・先見性)

「憲政の神様」と言われた尾崎行雄は「人生の本舞台は常に将来に在り」と言っています。自分は何をしてきたか、今何をすべきか、自分の将来の目標は何か、自分の人生のどの時点でも、常に過去・現在・未来という流れの中で自分自身と社会の将来を見据えて考え・行動することが理想です。

     

Venture(冒険・思い切ってする)

慎重に考えて行動することも大事ですが、難しいと思うことでも時には思い切ってやって見ることも必要でしょう。成功するか否かは自分の才能や努力のみならず運に左右されるものです。最もうまく行く場合と最悪の場合とを考え、腹を据えて思い切って行動すると良いでしょう。

     

Value(価値・評価)

価値観は人によって異なりますが、自分の価値観を充足することによって生き甲斐や幸せを感じるものです。

自分にとって何が大切か、何をしたいか、それは自分のためだけではなく、親のためや人のために役立つことになるか、と考えながら目標を立て・行動することが大切です。

     

Volunteer(ボランティア・自発性)

何事でも自分のしたいことをするときは苦労が苦労でなく、楽しくなります。最近はボランティア活動をしている若者も沢山いることはありがたいことです。自分が出来ることを自発的に行い、自分のみならず人のためにもなり、世の中に役立つことができれば最高です。

     

Effort(努力)

天賦の才に恵まれていても努力をしなければその才能を生かすことは出来ません。ささやかな才能であっても努力することによって、それを伸ばすことが出来ます。大切なことは他者との比較や序列・勝ち負けそのものではなく、それを励みとして自分自身の天分を育てる努力をしているかどうかです。 

     

Enjoy(楽しむ)

努力も色々工夫しながらすると、苦労でなく楽しみとなります。楽しみながらすると努力を続けることが出来ます。少しでも努力の成果が出ると楽しくなります。すぐに成果が表れなくても長い目で見れば必ず成果が出て来るものですから、それを楽しみに努力を続けることです。

     

Ethics(倫理・道徳)

技術が高度に発達し専門化している現代社会においては個人や組織が倫理を大切にして活動することが不可欠です。最近の世相をみると、長い間に築いた信用を倫理観の欠如から一瞬に失い、自滅するだけでなく社会に大きな弊害をもたらしている例が少なくないことは残念なことです。

     

Equity(公平・公正)

才能や努力の成果を生かすには考え方や行為が公正であることが大切です。どのような場合でも公正かどうかという観点でチェックすることが望まれます。公明正大な振舞いをすることによって明るい気持ちが維持できます。明るい気持ちは必ず幸福を呼び込むでしょう。 

      

Endurance(忍耐・持続)

豊かな現代社会においては何でも簡単に出来、手に入るので誘惑が多く、我慢することが難しくなっています。

ITやSNSが発達し便利になっていますが、スマホによるゲームの氾濫や不適切な交流サイトなど、子供の教育や十代の若者の新たな社会問題になっています。  

「三つ子の魂百まで」、「継続は力なり」です。大きくなってから抑えることは難しくなりますので物心が付き始めた幼い時から我慢することのしつけもしておくと良いでしょう。 

   

上記のことは、ご存知のことばかりでしょうが、それをLOVEという親しみやすく大切な一語に集約して覚えやすくしたのが味噌です。LOVEを実践する人々が増え、住みよい社会が日本から世界に広がることがチュヌの主人の念願です。

 

幸せな一生を過ごすには、一個人としての「自分」と「組織」の一員としての「自分」とのバランス、「個」と「全体」の「関わり合い」を考え、「過去」をベースに「未来」を見据え、「現在」に「視点」を置いて、よく考え、行動することが大切です。そして、視点を「自己→家族→市民→国民→地球人」など、様々な視座に置いて相対的に考えることです。

   

「自分一人ぐらい・・・」とあきらめるのではなく、「自分一人でも・・・」と前向きに考え行動することです。「一人一人の思いや行動」が組織・社会・国を動かしていくのですから。 

         

「究極のLOVEを実践しよう!」の抄訳英語版はココをクリックしてご覧下さい。

   

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

                  

2017年12月17日 (日)

亀鳴くや声なき声を聞けよとて

      

(2025.2.6 更新)

ここの青色文字(記事のタイトル)をクリック(タップ)して、「梅雨の亀の呟き《政界の若返りを!》」や「EXPO 2025《大阪・関西万博21句」》」をご一読下さい。

  

亀鳴くや政治刷新鬨の声

亀鳴くや海神の声聴けよとて

亀鳴くや無理をするなと帰路の闇 

亀鳴くや無理ムリとは言いづらく

亀鳴くやパワハラ嫌と言えなくて

亀鳴くや餓鬼大将にいびられて

亀鳴くや我が身になって考へよ

亀鳴くや主人諫めよポチとても

亀鳴くや仏心の嘘をつき

亀鳴くや仏の嘘は民の為

亀鳴くやドニプル川を血に染むな

       (薫風士)

 

2022年3月18日に、ウクライナ紛争についてプーチン大統領や世界の指導者が賢明な決断をしてくれることを切望して「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠んだ記事血に染むなドニエプルてふ春の川」をご覧頂いと思いますが、貴方にとって「声なき声」とは何でしょうか?

  

掲句の比喩に込めた思いをシェアして頂けると幸いです。

    

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Cimg5461_2タイトルの俳句「亀鳴くや」は2017年12月1日に国際俳句協会主催で開催された第19回HIA俳句大会の稲畑汀子選の特選になったチュヌの主人(木下さとし▪︎ 薫風士)の投句です。

  

この句は、「亀鳴くや皆愚かなる村のもの」という句を作った高浜虚子の孫に当たる稲畑汀さん(当時、日本伝統俳句協会会長)の目に留まり、特選になったのでしょう。

  

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写真は、カラ-図説日本大歳時記の「亀鳴く」などの解説頁の一部分です。

  

亀鳴く」は「春の季語」です。

写真や青色の文字をタップして、解説と例句をご覧下さい。

  

虚子は「亀鳴く」という季語を用い、「愚か者」と言わず、「愚かなる村」の「もの」と「ひらがな」表示にすることによって何かを比喩的に表現しようとしたのではないでしょうか?

    

俳句談義(15):『昭和の日』・『憲法記念日』と俳句」において述べたように、いろいろな解釈が可能です。

   

「愚かなる村のもの」の「もの」とは何か? 「者」か?「物」か?

  

「皆」とは「亀」のことか? 

  

それとも、「人は皆愚か者」と嘆いているのだろうか?

 

「村」とはどこの村か? 

  

「政治家や日本人の村社会意識」の比喩ではないか?

等々、あなたも面白い解釈をしてみて下さい。

 

(青色文字をクリックすると解説記事をご覧になれます。)

 

「声なき声」は英語ではサイレント・マジョリティ(silent majority)です。

  

「ベトナム戦争」についてのニクソン大統領の発言や、「安保闘争」についての岸信介総理大臣の発言など、色々な使い方がされています。

  

あなたにとって「声なき声」とは何でしょうか?

   

2017年の流行語大賞は「忖度」(そんたく)が選ばれました。

 

広辞苑によると「忖度」は「他人の心中をおしはかること」ですから、「おもてなし」の心に通ずる言葉でしょう。

  

「空気を読む」とか「阿吽の呼吸」とかいう言葉がありますが、肝心なことは「何について忖度するのか、忖度して何をするのか」です。

  

政治問題や国際問題には国民を納得させる透明性が必要でしょう。

  

「利敵行為・利敵発言」などのレッテル貼を恐れて発言しない「声なき声」、すなわち「トランプ大統領」や「安倍総理」などが声高に推進している北朝鮮に対する強硬政策について危惧しながら発言しない「声なき声」の真意は何か、日本が戦前に経済制裁などによって追い込まれ、「真珠湾攻撃」をしたこと、「天皇を現人神」として独裁的軍部が無謀な戦争を推進したこと等を考えれば、答えは自明ではないでしょうか?

   

「今年の漢字」に「北」が選ばれました。

 

国や人々が互いに背を向けて離反するのではなく、向かい合って対話する政治を推進してほしいものです。

 

愛する日本の将来のために、また世界平和のためにも、「人道とは何か」を政治家が真摯によく考え、叡智をもって政策を推進することを願っています。

   

あすなろう民の祈りの大聖樹

       (薫風士)

     

この俳句は神戸メリケンパークのクリスマスツリーを詠んだチュヌの主人の俳句です。

  

宗教と科学の融合」をご一読下さい。

冒頭の写真は先日チュヌの主人が神戸市の布引ハーブ園で寫した「愛の像」(Statue of Mother and Child) の写真です。

 

本との出会い <母と子・優しさと厳しさと>  や聖夜」・「クリスマス」(歳時記)の俳句など、青色文字をクリックしてご覧下さい。)

   

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「和文俳句」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

     

2017年11月28日 (火)

本との出会い《母と子・優しさと厳しさと》

        

春浅し命の限り『句』を口に (本との出会い)

    歌うように伝えたい」をご一読下さい。コロナ禍の励ましになるでしょう。

   

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ブログ「チュヌの便り・虚子の俳句『去年今年貫く棒の如きもの』の棒とは何か?」を契機に知った宗内敦(臨床心理学者)の近著「エッセイで読み解く 教育・指導のエッセンス」に共感することが多々あるのでここに紹介させて頂きます。

教育関係者のみならずチュヌの便りの読者など一般の人々に是非読んで頂きたい好著です。

(青色文字をクリックすると解説記事などがご覧になれます。) 

     

「いじめ」や「不登校」などの問題は教育者のみならず、広く一般の人々が他人事としないで関心を持ってほしい問題ですが、このような問題を無くするためには「思いやりを持って他人の立場を理解し、多様性を認める寛容性を基本にした和の精神を教育することが何よりも肝心である」とチュヌの主人は思っています。

この「和」の精神は戦前の「封建的な和」でなく、「民主主義制度における和」です。戦前の全体主義的・国家主義画一教育は「いじめ」の解消にならないでしょう。

道徳教育で大切なことは、児童があくまでも自発的に物事を考え、自分の考えを主張すると同時に他者の考えにも耳を傾けることを学び、自己と他者、自己と社会との関わり合いを考え、自分の能力や個性を自分のためばかりでなく、社会に役立つようにするバランス感覚、合理的な思考能力などを培うことでしょう。

「権力」にもとづく教育でなく、「権威」に基づく教育をすることが肝心でしょう。(宗内敦著「教師の権威と指導力」参照。)

 

道徳教育を教科にして、「道徳嫌い」を生む恐れのある「一方的な成績評価や序列評価をすること」には反対です。道徳教育においては、評価は子供の自尊心を生かし、やる気を出させるのに効果のある個別評価、教育効果を評価するための範囲に限定すべきでしょう。

子供たちが将来幸せな一生を過ごすことができるようにするには、「自分を知り、『一個人としての自分』と『組織の一員としての自分』とのバランス、『個と全体の関わり合い』を考え、『過去をベースに未来を見据え、現在に視点を置いて、よく考え、行動すること』、『自己→家族→市民→国民→地球人』など、様々な視点で相対的に考える教育をすることが大切です。   

      

子供の教育のためのみならず、住みよい平和な社会が維持されることを祈りつつチュヌの主人が書いた「究極のLOVEを実践しよう!」の「究極のLOVE]は下記の通りです。 是非、ご一読下さい。

   

・「L」

Love(愛する)・Learn(学ぶ)・Liberty(自由・権利)・Legality(合法性)、Laugh(笑う)・Life(生活・一生・)です。 

     

・「O」

Optimism(楽観・楽天主義)・Originality(個性・独創性)・Objective(目標・客観的)・Obligation(義務・義理)、Opportunity(機会・好機)・Organization(組織・団体・組織化すること)です。  

  

「V」

Vitality(活力・元気)・Vision(ビジョン・先見性)・Venture(冒険・思い切ってする)・Value(価値・評価)・Volunteer(ボランティア・自発性)、Viewpoint(観点・視点・切り口)です。 

    

・「E」

Effort(努力)・Enjoy(楽しむ)・Ethic(倫理・道徳)・Equity(公平・公正)・Endurance(忍耐・持続)・Each(個人・自己)です。  

  

・Love(愛)

親子の愛、男女の恋愛、夫婦の愛など人に関する愛のみならず、動物、自然、故郷、住んでいる町や国、平和、自分の仕事など全てが対象です。まず自分を愛し、自分のしていることを愛し、その結果が他者への愛、すべてのものに対する愛につながることが理想です。  

  

・Learn(学ぶ)

教師や反面教師として、全てのことから学ぶことが出来ます。

身近な両親、兄弟姉妹、友達、先輩・後輩、先生などから直接学ぶことが沢山あります。書物や新聞・ラジオ・テレビ、インターネットなどで地域と時代を超えて様々なことを学ぶことができます。また、自分自身や他人の失敗や成功の実例から学ぶことも大切です。   

  

・Liberty(自由・権利)

基本的人権として思想・言論・信教の自由などが憲法で保障されています。しかし、自由の権利を乱用すると、自由を失う恐れがあります。常に権利と義務、個(自分自身)と全体(社会・国)、公平・公正の原則とのバランスを考慮することが肝要です。多くの若者が選挙権参政権の行使を放棄していることは幸福を追求することを放棄していることになるのではないかと危惧しています。  

  

・Legality(合法性)

誰でも自由に考えて行動すれば良いのですが、それが法律に適っていることが前提です。法律は人々の生活を守り社会の秩序を維持するためのものですから、日常生活で余り難しく考えることは無いでしょう。しかし、何か特別のことを始める時にはそれが合法的かどうかチェックすることも必要でしょう。   

  

・Laugh(笑う)

笑う門には福来たる」(「Laugh and get fat.」「Fortune comes in by a merry gate.」)です。

泣きたいときには泣くとよいでしょう。でも、辛い時でも笑顔を忘れずに前向きに過ごして行けばきっと良い時も来るでしょう。  

  

・Optimism(楽観主義)

人間万事塞翁が馬」(Joy and sorrow are today and tomorrow.)、「人生は山あり谷あり」、「努力をすれば何とかなる」、「人事を尽くして天命を待つ」と楽観的に考えることです。いわゆるプラス思考・ポジティブシンキング(positive thinking)を実践することです。 

        

・Originality(個性・独創性)

世界に一人しかいない自分という貴重な存在を活かしましょう。単なる「猿真似」や「迎合」ではなく、人それぞれに出来ること・天性・個性を生かして、学んだことを更に発展させ実践することです。現代は多様性の時代です。様々な個性が集まって全体の調和が生まれることが理想です。

      

・Objective(目標・客観的)

将来何をするか自分の目標を定める際に、それを達成することが可能か、楽観的に考えると同時に、冷静に客観的に評価しておくことも大切です。高い目標を掲げることは良いのですが、目標は高ければ高いほど成果の高望みをしないでstep-by-stepで一歩ずつ前進することです。  

   

・Obligation(義務・義理)

「世の中は持ちつ持たれつ」、「お互い様」です。自己の権利を主張するばかりでなく、義務もあることを認識して他者の権利・立場も認め、自他のバランス(Give-and-take)を考えることが大切です。 

    

・Opportunity (機会・好機)

好機逸すべからず」です。英語のことわざには「Now or never.」とか「Everything has its time.」などがありますが、機会をとらえTPO(時と場所と場合)を考えて適切な行動をすることが大切です。 

  

・Vitality(活力・元気)

何事もやる気と元気がなければ達成出来ません。精神的にも肉体的にも健康を維持することが大切です。「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。時には無理が必要なこともあるでしょうが、頑張りすぎないで、自分の出来る範囲でやれば良いでしょう。

   

・Vision(ビジョン・先見性)

「憲政の神様」と言われた尾崎行雄は「人生の本舞台は常に将来に在り」と言っています。自分は何をしてきたか、今何をすべきか、自分の将来の目標は何か、自分の人生のどの時点でも、常に過去・現在・未来という流れの中で自分自身と社会の将来を見据えて考え・行動することが理想です。

  

・Venture(冒険・思い切ってする)

慎重に考えて行動することも大事ですが、難しいと思うことでも時には思い切ってやって見ることも必要でしょう。成功するか否かは自分の才能や努力のみならず運に左右されるものです。最もうまく行く場合と最悪の場合とを考え、腹を据えて思い切って行動すると良いでしょう。

   

Value(価値・評価)

価値観は人によって異なりますが、自分にとって何が大切か、何をしたいか、それは自分のためだけではなく、親のためや人のために役立つことになるか、と考えながら目標を立て・行動することが大切です。

  

・Volunteer(ボランティア・自発性)  

何事でも自分のしたいことをするときは苦労が苦労でなく、楽しくなります。最近はボランティア活動をしている若者も沢山いることはありがたいことです。自分が出来ることを自発的に行い、自分のみならず人のためにもなり、世の中に役立つことができれば最高です。

  

・Effort(努力)

天賦の才に恵まれていても努力をしなければその才能を生かすことは出来ません。ささやかな才能であっても努力することによって、それを伸ばすことが出来ます。大切なことは他者との比較や序列・勝ち負けそのものではなく、それを励みとして自分自身の天分を育てる努力をしているかどうかです。 

  

・Enjoy(楽しむ)

努力も色々工夫しながらすると、苦労でなく楽しみとなります。楽しみながらすると努力を続けることが出来ます。少しでも努力の成果が出ると楽しくなります。すぐに成果が表れなくても長い目で見れば必ず成果が出て来るものですから、それを楽しみに努力を続けることです。

  

・Ethics(倫理・道徳)

技術が高度に発達し専門化している現代社会においては個人や組織が倫理を大切にして活動することが不可欠です。最近の世相をみると、長い間に築いた信用を倫理観の欠如から一瞬に失い、自滅するだけでなく社会に大きな弊害をもたらしている例が少なくないことは残念なことです。

   

・Equity(公平・公正)

才能や努力の成果を生かすには考え方や行為が公正であることが大切です。どのような場合でも公正かどうかという観点でチェックすることが望まれます。公明正大な振舞いをすることによって明るい気持ちが維持できます。明るい気持ちは必ず幸福を呼び込むでしょう。 

      

・Endurance(忍耐・持続)

豊かな現代社会においては何でも簡単に出来、手に入るので誘惑が多く、我慢することが難しくなっています。

ITSNSが発達し便利になっていますが、スマホによるゲームの氾濫や不適切な交流サイトなど、子供の教育や十代の若者の新たな社会問題になっています。  

三つ子の魂百まで」、「継続は力なり」です。大きくなってから抑えることは難しくなりますので物心が付き始めた幼い時から我慢することのしつけもしておくと良いでしょう。 

上記のことは、ご存知のことばかりでしょうが、それをLOVEという親しみやすく大切な一語に集約して覚えやすくしたのが味噌です。LOVEを実践する人々が増え、住みよい社会が日本から世界に広がることがチュヌの主人の念願です。

          

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2017年9月18日 (月)

《台風・野分》(改訂版)

   

(2024.8.30 更新)

台風10号で大災害が起こらないことを祈るばかりです

     

(2017.9.17)

今朝(9月17日)のニュースによると台風18号が九州に接近して上陸しそうです。台風の被害が大きくならないことを祈るばかりです。

台風の近づく動き今朝の雲  

台風の上陸せしか雲走る

幾重にも黒雲走る野分前

懸念さる進路野分も政界も

チュヌの主人は、「俳句は作句を楽しむもの」「多くの人に俳句を気軽に作って楽しんでほしい」という思いでスナップ写真を撮るように駄句を気にせず口ずみ、臆面もなく掲載していますが、自己満足の月並み俳句や川柳擬きの俳句ばかりでは申し訳ないので、歳時記(俳誌のSalon)から「台風」と「野分」の俳句を抜粋・掲載させて頂きます。

(青色の季語をクリックして俳句の詳細をご覧下さい。)

    

台風1

人生の台風圏に今入りし

        (高浜虚子)

  

台風の進路またもや故郷に 

       (谷口ふみ子)

  

台風2

台風の真只中の句会かな 

       (成嶋いはほ)

   

台風の外れたる気配祭笛 

        (宮みさを)

  

台風3

台風の雲千切れ飛ぶ伊吹山 

        (高野清風)

   

台風禍畦にたたずむ老夫婦 

        (有島扇水)

  

台風4

台風裡披講の声の響きけり 

        (大串章)

   

長寿村台風寸断して去りぬ 

      (福田かよ子)

   

台風5

台風の通過待ちする古都の駅 

      (森山のりこ)

   

台風来少しわくわくしてゐたり 

       (栗原公子)

 

台風6

台風のそれて真つ赤の月昇る 

       (大坪景章)

   

一夜さを騒ぎ立たせて台風過ぐ 

        (大橋晄)

 

台風7

台風来悠然として鯉の髭 

       (岩岡中正)

   

台風一過豪雨に耐へし渡月橋 

        (桂敦子)

  

台風8

台風のさなか餃子に酢を効かす 

       (岡部玄治)

   

台風の予報進路にある旅路 

       (稲畑汀子) 

   

野分1

見所のあれや野分の後の菊 

         (芭蕉)

  

乗り継ぎを待つ空港の野分晴 

       (大久保白村)

 

野分2

野分後の流るる雲に見とれをり 

        (浦川聡子)

  

野分晴玻璃戸に乾く潮しぶき 

        (水原春郎)

  

野分3

親捨てずこころざし捨つ野分雲 

        (田中藤穂)

   

案山子の手吹き飛んでゆく野分かな 

         (ことり)

  

野分4

満天に星座定まる野分あと 

        (深田稚敏)

   

野分晴ひとりの家のひとり言 

        (浜口高子)

   

野分5

蜘蛛の糸一本遊ぶ野分晴 

        (河崎尚子)

   

巨船なほ揺らす野分の名残波 

        (栗田武三)

   

野分6

九十九里われより高き野分波 

       (菅谷たけし)

   

野分来るたくあん噛んでゐてひとり 

        (浜口高子)

   

野分7

差す人の傘壊しゆく野分かな 

         (大橋晄)

   

息詰まる思ひ野分の橋渡る 

       (宮平静子)

   

野分8

野分去り町にスタバの緑の灯 

      (大日向幸恵)

   

ビラ一枚枝に引つ掛け野分去る 

       (高橋将夫)

     

2004年に台風が多発して親戚の屋敷の倒れた栗の木などの整理を手伝ったときにチュヌの主人(木下さとし)が詠んだ次の俳句が芦屋ホトトギス俳句会(同年9月)で特選に入りました。

野分去り俄か樵となりにけり

      (薫風士)

     

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2017年4月27日 (木)

高浜虚子と夏目漱石の「すみれ」の俳句で思うこと

  

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高浜虚子は「怒濤岩を噛む我を神かと朧の夜」「その中にちいさき神や壺すみれ」という俳句を明治29年(1896年)に作っています。

その翌年に夏目漱石は「菫程な小さき人に生れたし」を作っています。

 

これらの俳句を翻訳する参考に当時の時代背景など調べようとインターネットで検索していると、明治29年(1896年)6月15日には「明治三陸大津波」が起こった記事がありました。

  

ウイキペディアの解説によると、

「明治三陸地震は、震度が小さいにもかかわらず巨大な津波が発生し2万人を超す犠牲者が出た。これは、この地震が巨大な力(マグニチュード8.2- 8.5)を持ちながら、ゆっくりと動く地震であったためである[19

とあります。

 

東日本大震災は「明治三陸地震」の115年後に起こったことになりますが、発生から6年後の今も復興半ばで被災者や関係者のご苦労が続いています。

   

たまたまテレビニュースで、今村復興大臣の失言に伴う辞任問題を放映していました。

 

失言のポイントは次のとおりです。

「(社会的資本の毀損も)25兆円という数字もあります。これは、まだ東北で、あっちの方だったからよかった。これがもっと首都圏に近かったりすると、莫大(ばくだい)な、甚大な額になったと思う」。

    

1923年(大正12年)の「関東地震」について、関東地方にも三陸地震と同じような周期に起ると仮定すると、2038年には関東大震災が再発することになります。

 

当時に比べると耐震構造などの地震災害対策技術が格段に進歩しているにしても、首都圏の人口やインフラの超過密状態を考えると、空恐ろしい気がします。

  

「東京一極集中を止めるべきだ」と叫ばれてから久しいが、実際には2020年の東京オリンピック開催など、さらに東京一極集中が進んでいます。 

     

防災技術の進歩だけでは大災害を防ぎきれない自然の脅威を謙虚に受け止め、効率優先の東京一極集中の政策推進は根本的に変えるが必要があるでしょう。

  

原子力発電の安全神話が崩壊し、「原発による安い電力の確保」も額面通りに受け取れなくなっています。

  

「東京一極集中の効率」も無災害状態の効率であって、一旦大災害が生じるとその効率は吹っ飛んでしまうのではないかと、老爺心ながら憂いを深めています。

   

北朝鮮問題についても様々な報道がなされていますが、北朝鮮のミサイルが不正確でも原発周辺に落下するとどうなるのでしょうか?

  

かって日本が経済制裁を乗り切るために真珠湾攻撃をして太平洋戦争に突入したように、北朝鮮も「窮鼠猫を噛む」行動をするかも知れません。

 

日本の指導者が戦争末期には「一億玉砕」と戦意を煽ったと同じように、北朝鮮の独裁的指導者が「死なばもろとも」と狂気的政策を推進すればどうなるでしょうか?

  

国際問題の危機対策は、敵対心を煽る強気一辺倒の発言ではなく、「北風と太陽」の寓話にあるように、北朝鮮の人々への人道的配慮をして、平和的解決の対話外交の推進をする方が良策ではないか、と愚考しています。

 

拉致問題も強硬手段では解決しないでしょう。

  

自然災害の対策や自衛処置・対策を講ずることは当然のことですが、政治家の皆さんには「我が身にも神坐すべし壺菫」という思いをもって、与党・野党の政略的対立ではなく、真に国民のためになる政策を協議してもらいたいものです。

  

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2017年2月 3日 (金)

俳句の新解釈・鑑賞 《しら梅に明る夜ばかりとなりにけり(与謝蕪村)》

    

(2025.2.27 更新)

先立ちて枯れてしまひぬ垂れ梅

      (薫風士)

    

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2022年2月24日にプーチン大統領専制下のロシア軍がウクライナ侵攻を始め3年後も続き、沢山の犠牲者が亡くなっています。

   

時代錯誤の愚かな戦争は中止しなければなりません。

  

梅東風や届け世界にこの思ひhttp://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2022/03/post-4fd0.html)

を、皆さんがSNSでシェアして頂ければ幸いです。

  

梅咲いて庭中に青鮫が来ている

        (金子兜太)

       

与謝蕪村の辞世句として有名な掲句「しら梅に明る夜ばかりとなりにけり」について、新解釈をしてこの記事を書きました。 

   

外山滋比古氏は「省略の詩学―俳句のかたち」で「俳句は省略の文学である」「十人十色の受け取りができてこそ俳句はおもしろい。」と云っています。

(「俳句の新解釈・鑑賞《去年今年貫く棒の如きもの(高浜虚子)》参照。) 

   

掲句の解釈として、学研全訳古語辞典には次の解説があります(Weblio参照)。

 

[訳] 冬も終わり、ほころび始めた白梅の花が闇(やみ)からしらじらと浮かび上がる夜明けを迎えるころとなった。

 

(鑑賞)蕪村の辞世の句。没したのは十二月であるが、蕪村の心はすでに初春の明け方を向いている。季語は「白梅」で、季は春。 

   

上記の解釈は、清水哲男氏が増殖する俳句歳時記」に於いて次のように評しているように、辞世句の解釈としては安易すぎます。

(但し、清水哲男氏は「『夜』を抜く気分で読むべきだろう」と述べていますが、蕪村のような優れた俳人が無駄な言葉を使って俳句を作っているとは考えられません。) 

   

天明三年(1783)十二月二十五日未明、蕪村臨終吟三句のうち最後の作。枕頭で門人の松村月渓が書きとめた。享年六十八歳・・・(中略)・・・

単純に字面を追えば「今日よりは白梅に明ける早春の日々となった」(暉峻康隆・岩波日本古典文學大系)と取れるが、安直に過ぎる。いかに芸達者な蕪村とはいえ、死に瀕した瀬戸際で、そんなに呑気なことを思うはずはない。暉峻解釈は「ばかり」を誤読している。

「ばかり」を「……だけ」ないしは「……のみ」と読むからであって、この場合は「明る(夜)ばかり」と「夜」を抜く気分で読むべきだろう。すなわち「間もなく白梅の美しい夜明けなのに……」という口惜しい感慨こそが、句の命なのだ。・・・(以下省略)・・・  

        

学研全訳古語辞典の解説は、「冬も終わり」などを補って解釈していますが、不適切ではないでしょうか?

   

蕪村は1784年1月17日に亡くなっています。

 

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この写真は、萩原朔太郎著「郷愁の詩人 与謝蕪村」の青空文庫の「白梅」の俳句についての解説の一部分です。

   

この辞世の俳句で省略された語句は、「冬も終わり」などということではなく、「自分に残された夜」とか「自分が生きている夜」とかという主体が省略されていると解釈すべきだと思います。

「明る夜ばかり」とは、「『明けない夜は無い』というが」とか、「四季の巡りに伴い様々な夜がこれからもあるだろうが、自分に残された夜は『白梅に明る夜』のみとなった」とか、「自分が生きている夜は『この白梅に明ける夜』のみになった」と、死が間近であることを詠んだものと解釈するのが至当でしょう。

  

蕪村が大阪生まれであることを最近しりましたが、蕪村は自分が浪速生まれであることを何故か公言しなかったようです。(『から檜葉』参照。)

   

・冬鶯むかし王維が垣根哉
・うぐひすや何ごそつかす藪の中
・しら梅に明る夜ばかりとなりにけり

  

上記の3句は、過去・現在・未来を順番に詠んだ俳句だと解釈できますが、「しら梅」の句は、死後の未来を詠んだ俳句であると解釈すると、「明けない夜は無い」というが、「自分の未来(死後)の世界は『夜ばかり』である」と詠んだことになります。  

  

蕪村の臨終3句や正岡子規の辞世句3句などを読むと、高浜虚子の辞世句「春の山屍を埋めて空しかり」は、「春の山屍を埋めて(むな)しかり」と、「春の山屍を埋めて(くう)しかり」と、掛詞として読むべきであるという思いを新たにしました。俳句談義(1)参照。)  

      

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2016年6月22日 (水)

子供たちを「英語きらい」・「道徳きらい」にしないために、「究極のLOVE」を!

   

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子供達が健全に成長し、幸せな人生を送ることが出来るように、そのための24のキーワードをLOVEの文字に当てはめ「究極のLOVE」として集約しました(下記をご覧下さい)。

    

子供たちの英語教育道徳教育の参考になれば幸いです。

   

青色文字をクリックすると解説記事などがご覧になれます。

    

価値観は時代とともに変化します。礼儀などを教えることは大切ですが、子供たちそれぞれの個性と才能を生かす教育、多様性を受け入れる寛容の精神を養う教育が肝心です。SMAPの「世界に一つだけの花」はこの考えをに織り込んでいると思います。

  

いじめ」を防止する教育は必要ですが、「いじめ」や「登校拒否」を無くするためには「他の人の立場を理解し、多様性を認める寛容性と和の精神を教育することこそ肝心です。

現代の「和」の精神は戦前の「封建制度的な和」でなく、「平和憲法に基づく民主主義制度における和」が大切です。戦前の全体主義的・国家主義画一教育に逆流させてはなりません。絶対主義画一的教育は「いじめ」の温床になるでしょう。そればかりか、「国のためには戦争をすべきである」というアナクロニズムに陥る恐れがあります。

昔の戦争は素朴な武器の使用で被害も比較的に少なく、武士道の美談も生んだでしょう。だが、戦争は始まればそれを止めることは非常に困難なことは第二次世界大戦が証明しています。武器・技術が進歩し、核兵器のある現代では、局地戦争が核戦争を引き起こし、人類・地球の破滅をもたらすリスクがあります。

道徳教育で大切なことは、児童があくまでも自発的に物事を考え、自分の考えを主張すると同時に他者の考えにも耳を傾けることを学び、自己と他者、自己と社会との関わり合いを考え、自分の能力や個性を自分のためばかりでなく、社会に役立つようにするバランス感覚、合理的な思考能力などを培うことでしょう。

  

英語は、外国の人々との交流、スポーツや芸術文化の交流、国際的相互理解を深めるための手段です。日本人訛りのある英語でも国際交流をすることは可能です。スポーツや芸術文化を通じて国際的相互理解を深めることは、大学生や社会人になってからでも専門分野の英語を勉強すれば可能です。誰もが専門家のように流ちょうな英語が話せなくても、意思疎通が出来ればよいのです。

ネイティブでも方言や訛りのある英語をしゃべっています。

小学校の段階では、ネイティブのような英語をしゃべることを指導目的にするのではなく、まず日本語や英語などの言葉に興味を抱くようにすることが先決でしょう。そして、自分の言いたいことを言う勇気と自信を涵養する必要があります。そのためには低学年の英語教育は成績評価の対象にしない方がよいと思います。

   

英語教育や道徳教育を教科にして、「英語嫌い」や「道徳嫌い」を生む恐れのある「一方的な成績評価序列評価をすること」には反対です。

小学校教育においては、評価は子供の自尊心を生かし、やる気を出させるのに効果のある個別評価、教育効果を評価するための範囲に限定すべきでしょう。     

    

平和な社会が維持されることを祈りつつ書いた「究極のLOVE]は下記の通りです。  

・「L」は Love(愛する)・Learn(学ぶ)・Liberty(自由・権利)・Legality(合法性)、Laugh(笑う)・Life(生活一生)です。    

・「O」は Optimism(楽観・楽天主義)・Originality(個性・独創性)・Objective(目標・客観的)・Obligation(義務・義理)、Opportunity(機会・好機)・Organization(組織団体組織化することです。  

・「V」は Vitality(活力・元気)・Vision(ビジョン・先見性)・Venture(冒険・思い切ってする)・Value(価値・評価)・Volunteer(ボランティア・自発性)、Viewpoint(観点視点切り口です。  

・「E」は Effort(努力)・Enjoy(楽しむ)・Ethic(倫理・道徳)・Equity(公平・公正)・Endurance(忍耐・持続)・Each(個人・自己)です。 

   

「LOVE」を実践しよう! 「究極のLOVE」を実現しよう!  

我が国が全体主義に陥らぬように、住んでいる市や府県など、身近な「組織」に各自それぞれ働きかける積極性を持つことが必要です。普段から政治に関心を持ち、選挙があれば棄権をしないこと。特に若者は棄権をすると将来の幸福を追求する権利を放棄することになります。すべての点で自分が満足出来る政党や候補者はいなくても、最も自分の考えに近い政党や候補者に投票することが大切です。   

また、勤務先の会社など、「組織」の長や他の人々と違う考えであっても、長い目で見ると自分や組織のためになるという信念があることは積極的に進言し、実現する努力が欠かせません。

幸せな一生を過ごすには、一個人としての「自分」と「組織」の一員としての「自分」とのバランス、「個」と「全体」の「関わり合い」を考え、「過去」をベースに「未来」を見据え、「現在」に「視点」を置いて、よく考え、行動することが大切です。そして、視点を「自己家族市民国民地球人」など、様々な視座に置いて相対的に考えることです。

「自分一人ぐらい・・・」とあきらめるのではなく、「自分一人でも・・・」と前向きに考え行動することです。「一人一人の思いや行動」が組織・社会・国を動かしていくのですから。 

        

・Love(愛)

親子の愛、男女の恋愛、夫婦の愛など人に関する愛のみならず、動物、自然、故郷、住んでいる町や国、平和、自分の仕事など全てが対象です。まず自分を愛し、自分のしていることを愛し、その結果が他者への愛、すべてのものに対する愛につながることが理想です。 

    

・Learn(学ぶ)

教師や反面教師として、全てのことから学ぶことが出来ます。

身近な両親、兄弟姉妹、友達、先輩・後輩、先生などから直接学ぶことが沢山あります。書物や新聞・ラジオ・テレビ、インターネットなどで地域と時代を超えて様々なことを学ぶことができます。また、自分自身や他人の失敗や成功の実例から学ぶことも大切です。   

  

・Liberty(自由・権利)

基本的人権として思想・言論・信教の自由などが憲法で保障されています。しかし、自由の権利を乱用すると、自由を失う恐れがあります。常に権利と義務、個(自分自身)と全体(社会・国)、公平・公正の原則とのバランスを考慮することが肝要です。多くの若者が選挙権参政権の行使を放棄していることは幸福を追求することを放棄していることになるのではないかと危惧しています。  

   

・Legality(合法性)

誰でも自由に考えて行動すれば良いのですが、それが法律に適っていることが前提です。法律は人々の生活を守り社会の秩序を維持するためのものですから、日常生活で余り難しく考えることは無いでしょう。しかし、何か特別のことを始める時にはそれが合法的かどうかチェックすることも必要でしょう。  

    

・Laugh(笑う)

笑う門には福来たる」(「Laugh and get fat.」「Fortune comes in by a merry gate.」)です。

泣きたいときには泣くとよいでしょう。でも、辛い時でも笑顔を忘れずに前向きに過ごして行けばきっと良い時も来るでしょう。  

   

・Optimism(楽観主義)

人間万事塞翁が馬」(Joy and sorrow are today and tomorrow.)、「人生は山あり谷あり」、「努力をすれば何とかなる」、「人事を尽くして天命を待つ」と楽観的に考えることです。いわゆるプラス思考・ポジティブシンキング(positive thinking)を実践することです。        

   

・Originality(個性・独創性)

世界に一人しかいない自分という貴重な存在を活かしましょう。単なる「猿真似」や「迎合」ではなく、人それぞれに出来ること・天性・個性を生かして、学んだことを更に発展させ実践することです。現代は多様性の時代です。様々な個性が集まって全体の調和が生まれることが理想です。 

      

・Objective(目標・客観的)

将来何をするか自分の目標を定める際に、それを達成することが可能か、楽観的に考えると同時に、冷静に客観的に評価しておくことも大切です。高い目標を掲げることは良いのですが、目標は高ければ高いほど成果の高望みをしないでstep-by-stepで一歩ずつ前進することです。  

    

・Obligation(義務・義理)

「世の中は持ちつ持たれつ」、「お互い様」です。自己の権利を主張するばかりでなく、義務もあることを認識して他者の権利・立場も認め、自他のバランス(Give-and-take)を考えることが大切です。

      

・Opportunity (機会・好機)

好機逸すべからず」です。英語のことわざには「Now or never.」とか「Everything has its time.」などがありますが、機会をとらえTPO(時と場所と場合)を考えて適切な行動をすることが大切です。 

   

・Vitality(活力・元気)

何事もやる気と元気がなければ達成出来ません。精神的にも肉体的にも健康を維持することが大切です。「過ぎたるは及ばざるがごとし」です。時には無理が必要なこともあるでしょうが、頑張りすぎないで、自分の出来る範囲でやれば良いでしょう。

   

・Vision(ビジョン・先見性)

「憲政の神様」と言われた尾崎行雄は「人生の本舞台は常に将来に在り」と言っています。自分は何をしてきたか、今何をすべきか、自分の将来の目標は何か、自分の人生のどの時点でも、常に過去・現在・未来という流れの中で自分自身と社会の将来を見据えて考え・行動することが理想です。

   

・Venture(冒険・思い切ってする)

慎重に考えて行動することも大事ですが、難しいと思うことでも時には思い切ってやって見ることも必要でしょう。成功するか否かは自分の才能や努力のみならず運に左右されるものです。最もうまく行く場合と最悪の場合とを考え、腹を据えて思い切って行動すると良いでしょう。

   

・Value(価値・評価)

価値観は人によって異なりますが、自分にとって何が大切か、何をしたいか、それは自分のためだけではなく、親のためや人のために役立つことになるか、と考えながら目標を立て・行動することが大切です。

   

・Volunteer(ボランティア・自発性)

何事でも自分のしたいことをするときは苦労が苦労でなく、楽しくなります。最近はボランティア活動をしている若者も沢山いることはありがたいことです。自分が出来ることを自発的に行い、自分のみならず人のためにもなり、世の中に役立つことができれば最高です。

   

・Effort(努力)

天賦の才に恵まれていても努力をしなければその才能を生かすことは出来ません。ささやかな才能であっても努力することによって、それを伸ばすことが出来ます。大切なことは他者との比較や序列・勝ち負けそのものではなく、それを励みとして自分自身の天分を育てる努力をしているかどうかです。 

   

・Enjoy(楽しむ)

努力も色々工夫しながらすると、苦労でなく楽しみとなります。楽しみながらすると努力を続けることが出来ます。少しでも努力の成果が出ると楽しくなります。すぐに成果が表れなくても長い目で見れば必ず成果が出て来るものですから、それを楽しみに努力を続けることです。

   

・Ethics(倫理・道徳)

技術が高度に発達し専門化している現代社会においては個人や組織が倫理を大切にして活動することが不可欠です。最近の世相をみると、長い間に築いた信用を倫理観の欠如から一瞬に失い、自滅するだけでなく社会に大きな弊害をもたらしている例が少なくないことは残念なことです。

   

・Equity(公平・公正)

才能や努力の成果を生かすには考え方や行為が公正であることが大切です。どのような場合でも公正かどうかという観点でチェックすることが望まれます。公明正大な振舞いをすることによって明るい気持ちが維持できます。明るい気持ちは必ず幸福を呼び込むでしょう。   

   

・Endurance(忍耐・持続)

豊かな現代社会においては何でも簡単に出来、手に入るので誘惑が多く、我慢することが難しくなっています。

ITSNSが発達し便利になっていますが、スマホによるゲームの氾濫や不適切な交流サイトなど、子供の教育や十代の若者の新たな社会問題になっています。  

三つ子の魂百まで」、「継続は力なり」です。大きくなってから抑えることは難しくなりますので物心が付き始めた幼い時から我慢することのしつけもしておくと良いでしょう。 

   

上記のことは、ご存知のことばかりでしょうが、それをLOVEという親しみやすく大切な一語に集約して覚えやすくしたのが味噌です。LOVEを実践する人々が増え、住みよい社会が日本から世界に広がることがチュヌの主人の念願です。    

「究極のLOVEを実践しよう!」の抄訳英語版はココをクリックしてご覧下さい。

                  

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2015年6月 7日 (日)

チュヌの便り <更新情報> Message from Chunu <What's up?>

     

(2022.9.11)

秋暑し9.11のクリーンデー」や著名俳人の季重なり俳句集」をご覧下さい。

   

2015年4月の更新記事 

俳句談義(14): 

俳句の片言性と二面性(改訂版)

     

俳句談義(13):

<「花」と「鼻」> 高浜虚子と芥川龍之介

  

俳句談義(12):

「椿寿忌」の俳句と高浜虚子

   

2015年3月の更新記事

俳句談義(11):

「甘納豆」と「おでん」と「俳句」

この記事には高浜虚子の「俳句の作りよう」や「俳句への道」の全文が掲載されたサイトをリンクしています。

       

俳句談義(10):

高浜虚子の「雛」の句を鑑賞する

       

俳句談義(9): 

「雛祭り」の俳句を集めました

                    

2015年2月の更新記事

俳句談義(8):

高浜虚子の俳句「初蝶来何色と問ふ黄と答ふ」

<虚子の対話の相手は誰か?>

     

俳句談義(7):

高浜虚子の句「爛々と昼の星」の星とは何か?(続編)    

   

俳句談義(6):

高浜虚子の句「昼の星燦々と見え菌生え」の「星」や「菌」は何か?

      

先輩の川柳(続2)

「昭和や」の酔客のエッセイ:

素粒子論と般若心経と高浜虚子の俳句

     

俳句談義(5):

戦時中の高浜虚子・文芸家としての良心

    

俳句仲間のエッセイ: 「俳句と川柳」

        

後藤健二さんの死無にするな!

政治家やマスコミの言わないことを言う。

              

2015年1月の更新記事 

俳句談義(4)

高浜虚子の句「大寒の埃の如く人死ぬる」とは、平和を考える

         

本との出会い(7): 

「俳句の力学」と虚子の句「去年今年」

       

(三田深田公園にて)    

ホロンピア館は、昭和63年に開催された21世紀公園都市博覧会のシンボルとして建設。

建築家・丹下健三氏が設計した深田大橋をビルにしたもの。平成4年秋に「人と自然の博物館」となりました。

「三田八景」の解説より引用)

    

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(俳句)

稚児走る初凧這ひてくるくると

  

七転び八起き幼の上がる 

   

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淑気映ゆホロンピア館玻璃の壁

(「玻璃の壁」をクリックすると、「我が街『三田』」をご覧になれます。)

  

初空童の好きな丘の街

  

(川柳)

三田から地方創生子等元気

          

・初雪にサモエド勇み飛び出せり    

・初雪や己が天下とサモエド犬   

  

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(チュヌの写真)

    

      

   

俳句・フォトアルバム(トルコの旅)

Pictures & Haiku (Trip to Turkey)  (英訳追加版)

         

本との出会い(6):

「虚子俳句問答(下)」と「大悪人虚子」        

   

俳句談義(3): 

虚子の句「初空や」の新解釈:大悪人は誰か?     

         

2014年

2014.12.25 

虚子の俳句「去年今年貫く棒の如きもの」の棒とは何か?

 (この記事に夏目漱石の「草枕」がリンクされています。)

    

 14.12.20

 本との出会い(5):

「俳句の宇宙」と「大悪人虚子」

(「虚子俳話(序文)」や「俳談」がリンクされています。)

エッセー
 14.12.10  奈良吟行の俳句アルバム  俳句
 14.12.09

 本との出会い(4):

「悪党芭蕉」と「大悪人虚子」(その2)

 エッセー
 14.12.08

 本との出会い(3):

「悪党芭蕉」と「大悪人虚子」(その1)

 エッセー

    

      2014年11月の主要記事
 俳句談義(2) 虚子辞世句の新解釈について
 俳句談義(1) 虚子辞世句の解釈
「本との出会い」(2) 尾曲がり猫と擦り猫と」を読んで選挙を考える。
「本との出会い」(1) あの海にもう一度逢いたい
 お友達のエッセー 忘れ得ぬ最高の思い出
 吟行俳句 奈良公園・柳生の里(俳句と写真・俳句アルバム
        2014年10月の主要記事
 俳句仲間

アカネヤの酔客のエッセー(3)「絵を描く」

可愛い猫の画や写真が驚くほど沢山ご覧になれます。

 俳句仲間 アカネヤの酔客のエッセー(2)「近況報告VI」
 俳句仲間 アカネヤの酔客のエッセー(1)「ラジオを録音して聞く話」
                        2014年3月~9月の主要記事
 教育・エッセー

「LOVE」を実践しよう!

Let's practice "LOVE"!

 俳句

花鳥6百号記念全国俳句大会に参加 (俳句と写真)

 俳句の英訳と

 Haikuの和訳

芭蕉の句「古池や」の英訳を考える

言語の壁を破るチャレンジ(1)(14)

 投稿川柳の紹介 先輩の川柳・お友達の川柳

 俳句と川柳の英訳

(エッセー)

スウェーデン大使館開催の俳句・川柳コンペティション入選

 俳句・HAIKU

(エッセー)

国際俳句交流協会総会に参加~

「日本人らしさの発見」・・・

 吟行の俳句と写真 南禅寺 ・ 住吉大社 ・ 満願寺 ・ 平安神宮

俳句・フォトアルバム (HAIKU Photoalbum): 

  「イタリアの旅・Trip to Italy」

  「東欧の旅・Trip to E. Europe」

  「ロシアの旅・Trip to Russia」

   

チュヌの俳句:「四季・Four seasons

    

「平和」について考える宗教と科学の融合

     

2014.5.25 オープンーデン・ミニ・チャリティコンサート

               

       

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 インターネットは凄いね!

「ちゅぬ」の北海道時代のお友達のブログを主人が見つけてくれたよ。

北海道時代は若くて元気だったから楽しかったよ!

懐かしいね!

   

ややコロ日記

(ちゅぬ君とコロちゃん)

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2015年5月31日 (日)

俳句談義17: 高浜虚子の俳句「敵といふもの」の「敵」とは何か?《俳句談義と政治談議》

                     

高浜虚子は「敵といふもの今は無し秋の月」という句を終戦の年に作っている。

掲句の「敵といふもの」は何を意味するのだろうか?

少なくとも二通りの解釈が出来る。

文字通りの解釈は、「太平洋戦争における敵」である。

もう一つの解釈は「『鬼畜米英』と喧伝する者」である。

   

戦中は、戦意高揚や本土決戦に備えるために女性も藁人形を相手に『鬼畜米英』と叫びながら『竹やり訓練』をさせられた。

当時は反戦的なことを言うと「売国奴非国民敵のスパイなどとレッテルを貼られ、憲兵に逮捕されることを恐れたのである。「そんなことを言うと憲兵が来る・・・」と子供心に心配して祖母の愚痴に注意をしたことなどを思いだす。

    

安倍さんは朝日新聞の記者の質問「就任後初の参拝。どのような思いで参拝しましたか。」に対し、次のように答えている。

「本日、靖国神社に参拝した。日本のために尊い命を犠牲にされたご英霊に対し、尊崇の念を表し、そして御霊(みたま)安かれ、なれと手を合わせて参りました。・・・(省略)・・・不戦の誓いをいたしました。」(2013.12.26

      

安倍さんも「日本のため」を思って「不戦の誓い」をしたに違いない。

だが、その「不戦の誓い」が実現する保証はないのだ。

靖国神社に祀られている当時の指導者・戦争責任者の「日本のために」という強い思いが戦争を引き起こし、多大の犠牲を生じたことは歴史が証明している。                       

   

自民党のホームページに「不戦の誓いを守り続ける そして、国民の命と平和な暮らしを守り抜く 平和安全法制」とある。この趣旨・目的には誰も反対しないだろう。

大切なことは「法律がその趣旨・目的に名実ともに合致していること」である。法律は条文が一見して問題が無くても、実際に適用する場合に問題が生ずるような曖昧なものであってはならない。 

   

「平和安全法制の整備のための法案」について「本当に大丈夫なの?」と懐疑的な人が多いだろう。日中戦争太平洋戦争犠牲者など戦争の悲惨さ・無意味さを知っている人は特に懐疑的になるだろう。

自民党公明党協力を得て、『平和安全法制の整備のための法案』によって実質的に憲法を改正しようとしている。」と不安に思っている人は多いだろう。

   

5月28日に開催された「平和安全保障委員会」の衆議院インターネット中継を見ると、安倍さんは「丁寧に説明している」と言いながら、無駄な繋ぎの言葉や形容詞を付けて長々と早口で発言しているから、何を言っているのか分からない。

真摯に国民の理解を得ようとしているとは思えない。

集団的自衛権を行使する判断基準となる「存立危機事態」とは何か?

一例や抽象的な説明の繰り返しを何度されても理解できない。

存立危機事態」の具体的な事例を挙げて、議論をすることが大切である。

具体的な例を挙げると国際的・政治的に支障が生じるというが、本当にそうだろうか?

どういう支障が生じるのか? まさか、「本音がわかっては困る」というのではないでしょう?

具体的に事例を挙げてこそ、「文字通り平和の維持・自衛のために武力行使をする」ための法改正であることの内外の理解が得られるのだ。

考えられる限りの事例を列挙し、誤解の生じないようにすべきである。武力行使の可能性の透明性を法律の条文に織り込んでこそ平和憲法下の法改正であるという信頼が確保できるのだ。

「今は具体的な事例が考えられない」とか、「今は実例として予想できるものが無い」というのであれば、急いで法改正をする必要が無い。そればかりか、「『平和安全法制』によって平和憲法を形骸化し、戦争ができるようにしようとしている」と判断されても仕方がないことになる。

「平和を維持するための武力行使、あるいは、自衛のための武力行使」が生ずる場合の事例を明確に例示して、内外の理解を得ることが先決である。

重要影響事態」の判断基準を明確にするためには、具体例を挙げる必要がある。安倍さんは「客観的・合理的に判断する」というが、そんなことはいうまでもないことである。「主観的・非合理的に判断する」というバカな指導者がいるだろうか? 安倍さんの崇拝する太平洋戦争当時の指導者も客観的・合理的判断をして戦争に突入したのではなかったのか? 

            

安倍さんは、今までのような国会審議で「国民のために丁寧に説明している」と本当に思っているのだろうか? 国民をバカにしているか、国会における審議を軽視している、などと言わざるを得ない答弁が多い。

野党は反対のための反対や挑発・揚げ足取りをするのではなく、冷静に実質的内容のある審議をするよう与党にもっと働きかける必要がある。

野党議員の今のような質問の仕方や与党議員の答弁の仕方では、国会審議の実のある成果が期待できない。

与党は「『丁寧な説明』と称して無用の抽象的美辞麗句を繰り返しておれば、時期が来れば多数決で原案どおり採択できる」と思っているのではないか?

いずれ多数決で法案が採択されることになるのであれば、野党のすべきことは、「与党の法案を修正し真に国民のためになる法律にする」ことである。反対のための反対をして審議をボイコットしているようでは国民の信頼を得られない。国民が納得できる国会審議を推進することが肝要である。国民が納得できる野党の要求を無視して、与党が強引に法改正の採択をすれば、次期選挙で野党が信任を得て政権を取ることになるだろう。

          

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2015年5月20日 (水)

俳句談義16:「こどもの日」・「母の日」に思うこと。

        

(2025.5.4 更新)

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この写真は、こどもの日のまんぽ道で見上げて撮った小鳥の写真ですが、譬喩の思いを込めてまんぽ俳句を口ずさみました。

  

   

こどもの日見張り続ける小鳥かな

聞かぬ子は諭しお灸をこどもの日               

思ひ出の愛のお灸やこどもの日

(五月五日は薬の日です。)  

こどもの日老もお子さまランチ愛で

得意げに口真似する子こどもの日

奔放にゲーム作る子こどもの日

       薫風士

   

お暇があればここをクリックして「俳句談義(15) 『昭和の日』・『憲法記念日』」を是非ご高覧下さい。

   

歳時記の「こどもの日」の俳句は196句あり、鯉幟」は352句、「鯉のぼり」は195句あったが、その中に、戦時中の母親の苦労を思い起こさせる句がある。

  

あの頃も生めよ殖せよ鯉のぼり 

        (木島茶筅子)

  

歳時記の「母の日」(「母の日1」「母の日2」「母の日3」「母の日4」「母の日5」)には合計約490句もある。

   

その中で有馬朗人氏の次の俳句が興味を惹いた。

   

母の日が母の日傘のなかにある

   

高浜虚子は「おやをもり俳諧をもりもりたけ忌」という句を作っているが(「俳句談義(11)」参照)、有馬さんの掲句の「母の日」も一種の「掛詞(かけことば)」であり、「同音異義語」・「同綴(どうてつ)異義語(いぎご)」の言葉遊びだろう。

  

有馬さんの掲句は、文字通りに解釈すると、「母の日」のプレゼントに日傘を贈ったことを詠んだ俳句かもしれないが、「母の日」に、「『母』という『日』すなわち、『私の太陽』ともいうべき「母」が『日傘』の中にいる。」という句意だろう。

もっと穿った解釈をすれば、「『母』なる『母国・日本』は『日米安保条約』に基く『核』という『日傘』の中にある」という隠された句意があると言えるのではないか?

         

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