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2021年3月

2021年3月31日 (水)

プレバト「春の俳句タイトル戦」について、「学問のすすめ」

   

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プレバト春の俳句タイトル戦(お題:「じゃんけん」)で横尾渉(Kis-My-Ft2)さんが「浜風光るスクイズの土埃」と季語「風光る」を巧みに使ったユニークな発想の俳句で1位を獲得しました。

  

夏井先生の裁定は「添削なし」ですが、原句は散文の断片のような俳句なので、5・7・5の定型を重んじる伝統俳句の観点からすると、

スクイズや浜風光る土埃と表現したいところです。

     

この俳句とは無関係でしょうが、横尾さん等の俳句が「21年度中学国語の教科書副教材(明治図書出版、一般購入不可)に掲載される」とのこと。   

どのような俳句が、どのような解説で掲載されるか知りませんが、「俳句とは何か、生徒が誤解をしないように、俳句の歴史と現状を正しく教える内容であってほしい」と思うのは薫風士だけではないでしょう。

      

この記事は「文芸批評」であり、「添削」ではありませんが、タイトルだけを読んで批判した方なのか、薫風士に謂れのない悪態を吐き、「他人の俳句を無断で添削するものではない」と、「俳句HAIKU」の記事「プレバト 夏井先生の添削を添削する」について、削除を要求されましたが、そのような不当な要求に応ずる気はありません。

   

夏井先生と同じように、薫風士は「奥の深い俳句の敷居を低くして、初心者に俳句の面白さを知ってほしい」との熱い思いでこのささやかな俳句ブログ「俳句HAIKU」を書いているからです。このような不当な要求をされた方が「いつき組」の方なら、コロナ禍の鬱積を発散するのに悪態を吐きたくなるのは分からないではありませんが、やみくもに悪態を吐くのはお勧めできません。

   

俳句は好き好きですが、悪態」は俳句にならず川柳になりがちでしょう。

山口誓子の俳句「学問のさびしさに耐へ炭をつぐ」の良さは暖房など生活環境の違う現在の若者には理解し難いでしょうが、お勧めしたいのは、「学問のすすめ」です。   

とは言っても、蕪村の俳句(俳諧)に「学問は 尻から抜ける ほたる哉」とあります。「何事も踏み込んでよく考えよ!」ということでしょうね。

  

ほうたるや耳学問の老の日々

       (薫風士)


    

どうぞ「組長の夏井先生」によろしくお伝え下さい。

薫風士の俳句ブログに俳句愛好家のご理解とご支援を頂ければ嬉しいですが、コメントなどもご投稿頂けると有難いです。

詳細は、ここをクリックして、「お手本のリズム音痴や熱帯夜」のコメント欄を、スマホでご覧の場合は、その開いた記事の最後の小さな文字の「コメント(・・・)」をタップして、ご覧下さい。)

    

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青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

   

「新緑・新樹」の俳句を楽しもう! (補筆・改定版)


(2024.5.29 更新)
手作りの庭の昼餉や新樹光
鵯が来て小雀も來新樹光

       (薫風士)


_125823 _09272811785_080415冒頭の写真は、拙宅の昼餉の新樹光の庭です

手作りの庭のエコガ-デニングをエンジョイしています。

書斎の窓で撮った電線と林の写真は2021年4月中旬頃の「新芽」が「新緑」になり始めた風景です。


青色の文字(季語・作者名など)をクリックすると、その俳句の詳細や作者の解説などの記事をご覧になれます。


日本伝統俳句協会の2024年5月のカレンダー(一部分)の写真は、タップ拡大して掲載句をご覧頂けます。

色紙の俳句「夜の新樹すくと我らに未来あり」の作者(岩岡中正氏)は日本伝統俳句協会の会長です
この比喩的な俳句は、俳句界のことを念頭にして詠まれたのかも知れませんが、「我等」は「人類」の意味だと解釈したいと思います。
(「探梅・観梅の俳句と写真」参照。)


カレンダーの掲載句から、ご参考までに下記に1句抜粋します。


波よりも風の易しとつばめ魚
        (山田佳乃)


山田佳乃さん(円虹主宰•昨年度NHK俳句番組選者)は、2017年5月20~21日に三田グリーネットのオープンガーデンが開催された時だったか(?)、数年前に俳人仲間と吾庭を訪ねてくれたことがあります。(写真参照)

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(2021.3.31 の記事)

移ろひや林の色と春の雲

新樹越し園児の列の青と黄と

新緑を愛でつまん歩を愛犬と

夏に入る庭の手作り楽しみつ


風薫る世界カメの日庭手入れ
新緑や吾庭に来たる俳句好き

手作りの庭の造形松の芯

万物の命は奇跡薬の日
       (薫風士)


 

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掲句や写真はチュヌの主人(薫風士)の即興句やスナップです。
俳句人口が増えることを願って、俳句は身近なことや自分の思いなどを詠んで気軽に作るとよい」ということを知ってほしい、との思いから敢えて拙句を冒頭に掲載しました。


「まんぽ」や「まん歩」は「漫歩」と「万歩」の「掛詞」です。


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55日は「こどもの日」ですが、今年は「立夏」に当たります。また「薬の日」でもあります。

鯉幟を上げましたが、孫は幼児用ゲームに夢中で鯉幟には興味を示していません。チュヌの主人は菖蒲湯にゆっくり浸り、疲れを癒しながら俳句のことなどに思いを巡らせました。


       


季語「新緑」について、カラー図説日本大歳時記(飯田龍太)には次の解説があります。

初夏の目覚めるような若葉のみどりをいう。やや時過ぎてとっぷりと夏に入ると深緑。よく用いられる万緑は、新も含めて満目ことごとくみどりの意。新緑は、文字の眺めから、また、語感の上からも、さわやかな景を連想させる言葉である。(以下省略)     

    

新緑の風景や新樹を詠んだ俳句をインターネット歳時記から気の向くままに引用してコメントさせて頂きます。     

    

新緑1

新緑の丘越え白き道一筋

       (桂信子)

北海道の風景やトルコ旅行などの風景を思い出します。

 

新緑2

新緑のうへ滑りゆくモノレール 

      (米倉よしお)

王子動物園のモノレールからみた桜の風景を思い出しました。

 

新緑3

新緑の山に鉄塔古びたり

       (野海衣子)

インフラの整備・維持も今後の重要な課題ですね。 

   

新緑4

新緑や選びて歩く土の道

       (卓田謙一)

花と緑の我が街には「弥生のこみち」など、愛犬の散歩道に恵まれています。  

 

新緑5

たつぷりと老い新緑の中にをり

       (竹下昌子)

自然に親しみ健康を維持して高齢化社会を乗り切りたいものです。 

    

新緑6

新緑の中新緑の深大寺

       (塩田杉郎)

また寺めぐりをしたいものです。

     

季語「新樹」について、山本健吉はカラー図説日本大歳時記に次のとおり解説しています。

初夏のみずみずしい緑の木立を言う。新鮮な語感を持っている。ただし題目としては古く、(・・中略・・)好んで詠まれるようになったのは大正期以降である。音感もよい「新樹の語に、あたかも新題目であるかのような、未開拓の新鮮さを感じたのである。「空暗くなり来新樹に風騒ぎ」虚子、「夜の雲に噴煙うつる新樹かな」秋櫻子、「滝浴びのまとふものなし夜の新樹」誓子、「新樹どち(つつ)まんとし溢れんとす」草田男など。 

     

新樹1

雨上り新樹の雨滴光る朝 

        (稲畑汀子)

ホテルの庭か稲畑邸の庭でしょうか? 誰もが体験された光景でしょう。我が手作りのささやかなエコガーデンでも同様に楽しんでいる景色です。

     

新樹2

新樹光牛乳うまきカフェテラス/span>

        (中島徳子)

家族や俳句仲間と初夏を楽しみたいものです。 

  

新樹3

街灯に輝いてゐる新樹かな

        (越智秀子)

安全な街を維持したいものです。 

  

新樹4

新樹光ジーンズの脚よく伸びて

        (今村恵子)

戦争を知らぬ飽食時代の若者は身長が伸びています。 

  

新樹5

新樹林ここにかしこに水の音 

        (藤井圀彦)

新樹の林と水音がマッチして初夏の清々しい感じがします。

   

新樹6

新調の眼鏡よく見え新樹光 

        (新実貞子)

この眼鏡は老眼鏡でしょうか。「新調」「新樹光」がよくマッチしています。

  

新樹7

朝の虹ひとり仰げる新樹かな 

        (石田波郷)

「ひとり」は「作者一人」のことか「新樹」のことか、どちらでしょうか。

   

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2021年3月24日 (水)

花見して自由奔放句を口に

    

P.S.2022.3.27

福岡、東京、高知など各地で桜が満開になりましたがウクライナ紛争について、「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、紛争解決案を提言しました。

青色文字をクリック(タップ)して、「血に染むなドニエプルてふ春の川」や「花祭の俳句《21世紀の宗教・世界平和を考える》」、春一番この発言はおぞましき」に書いた思いをシェアして頂ければ望外の喜びです。

    

  

Cimg64692021年は、3月14日(ホワイトデー)に東京の開花情報があり、15日には四国などの開花情報がありました。

16日に京都の開花が確認され、大阪城公園の桜の開花も19日に発表されましたが、コロナ禍で花見の宴会は自粛が要請されています

 (冒頭の写真)高松城

    

神戸は標本木の王子動物園の桜が漸く24日に開花し、拙宅の庭隅の雪柳連翹も咲き、桃も四五輪の花を咲かせ春爛漫の陽気になりました。

窓越しに裏庭を見ると、昨年巣立った鵯なのか、連翹の花を啄んでおり、桃の木にはモズが4~5匹蕾を啄んでいました。(写真をタップ・拡大して巣箱の近くをご覧下さい。)

3月22日から首都圏の「緊急事態宣言」も解除されました。しかし、変異ウイルスなど拡散が収まらず、安心できません。

  

コロナ鬱吹き飛ばす句を春うらら

   

タイトルの拙句や掲句のように、ホワイトチョコなどを酒の肴にワンカップ酒か缶ビールぐらいは飲みながら桜の花などを愛で自由奔放に俳句を口遊み、コロナ禍の鬱積を発散したいものですが、儘なりません。今日(23日)は庭を眺めて我慢の自粛です。  

記事のタイトル(青色文字)をクリックして、ご笑覧下さい。

   

「鶯」・「初音」の俳句を楽しもう!

  

「桜」・「花」などの俳句と写真を集めました

   

新元号祝ひ「花見」の俳句詠む

  

ここをクリックして、季語クイズ(「春分や芭蕉俳句の季語ゲーム」等、お楽しみ頂ければ幸いです。

  

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トップ欄か、この「俳句HAIKU」をタップすると、最新の全ての記事が掲示されます。

  

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俳句の鑑賞:「麗か・うらら・春うらら」

   

翔平の濡れ衣晴れて春うらら

愛犬のおでこにもキス春麗

デコピンとハイタッチして麗かな

春雷や翔平無念とばっちり

とばっちり克服せんや春嵐

       (薫風士)

   

「春雷」や「春嵐」などの掲句は、大谷翔平選手結婚のTVニュースを見て詠んだ俳句(「翔平の結婚祝す二月尽」参照)の後に、専属通訳(水原一平氏)の賭博依存症の被害に遭った大谷翔平選手の記者会見のニュースを見て詠んだ翔平選手へのエールの存問の俳句です(「折々の俳句《春嵐》」参照)。

    

2022年4月に次のブログ用の空想句を詠みました。     

ロシア軍退きて麗やドニエプル

春うらら瀬音に高き子等の声

     

ウクライナ紛争が速やかに解決され「麗かな春の空」が広がることを祈りつつ、「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、紛争解決の提言記事を書きました。

青色文字をクリック(タップ)して、「梅東風や届け世界にこの思ひ」や血に染むなドニエプルてふ春の川をご覧下さい。

    

上記の空想句を「客観写生だ」と言える日が来ることを期待していましたが、その日は一体いつ頃来るのでしょうか? 

  

(以下、2021年3月の記事)

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(写真)

日本伝統俳句協会の3月の俳句カレンダー(一部分)です。

 

タップ・拡大して掲載句をご鑑賞下さい。

  

     

「麗か」は春の季語ですから、「春麗」という必要がありません。「巷に溢れて手垢のついた言葉『春うらら』を使った俳句はダメ句だ」という人もいますが、俳句は好き好きです

「春麗」という表現は、5-7-5のリズムを整えたり、その季節感を強調することが出来ます。「安易な表現」になりがちですが、「コロナ禍の鬱積を発散する句作」には好適ではないでしょうか?

    

コロナ禍の「緊急事態宣言」は、大阪・京都・兵庫・など6府県については3月1日から解除され、首都圏については3月22日から解除されました。

延々と1年越しに続くコロナ禍に新型コロナ変異ウイルス拡散の懸念もあるので「春うらら」とは言いかねますが、今日は春の陽気でもあり、俳句鑑賞に季語「麗か」を取り上げることにしました。

  

前座に、拙句を掲載させて頂きますが、「歳時記」の例句は青色文字の季語をタップして全てご覧になれます。

  

薫風士の前座俳句)

麗かや緊急事態解除され

コロナ禍の麗ならざる過密都市

麗かや「花と緑」のニュータウン

   

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(写真)
合本 現代俳句歳時記の一頁

   

  
日本の将来のためにコロナ禍の災いを転じて福となすべく、効率一辺倒の1極集中の首都圏の在り方を見直してほしいものです

  

(歳時記)

逢ふたびに言葉の増える子春うらら 

        (大川冨美子)

    

間をとりて付き合ひて居りうららけし  

         (長崎桂子)

 

野に立てば自分の宇宙春うらら 

          (林和子)

  

図書館の椅子心地よし春うらら 

         (山咲和雄)

   

航跡をよぎる航跡うららけし 

          (内藤静)

      

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最後の写真は「カラー図説 日本大歳時記」の「麗か」のページの一部分です。 

写真をタップすると季語の解説や例句を拡大してご覧になれます。

   

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

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記事のタイトルをタップしてご覧下さい。

  

2021年3月13日 (土)

《春の海》 俳句と写真(須磨浦公園吟行)

   

P.S. 2022.4.5 改定

ウクライナ紛争について、「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、記事を書きました。

青色文字をクリック(タップ)して、「梅東風や届け世界にこの思ひ」や血に染むなド二エプルてふ春の川」、春一番この発言はおぞましき」などをご覧下さい。

     

「春の海」と言えば、宮城道雄の曲「筝と尺八による二重奏」与謝蕪村の俳句「春の海終日のたりのたりかな」が有名です。

蕪村の俳句は日本三景の「天橋立」の「与謝の海」を詠んだものだとも言われています。(出典:「蕪村の旅」JR西日本

  

今年の3月11日は東日本大震災から10年になり、テレビで追悼番組やイベントが放映されました。プレバトも追悼の音楽番組に変更されていました。 (ここをクリックすると、NHK 東日本大震災アーカイブス「あの日、何が起きていたのか」をご覧になれます。)

    

春の海三一一を悼み継ぐ  

         (薫風士)

   

新型コロナ感染拡大が収束して東北の復興が促進されることを祈っています。 

芭蕉ゆかりの松島などに又吟行旅行が出来ることを願いつつ、歳時記「春の海」から東日本大震災を偲ぶ俳句を抜粋・掲載させて頂きます。

    

みはるかす瓦礫の果ての春の海 

      (山田をがたま)

  

なにごともなかつたやうな春の海 

        (河口仁志)

  

黙祷のまなうらにありあり春の海 

       (木村茂登子)

   

広島地方気象台は3月11日、広島県内で桜が開花したと発表しました。平年よりも16日早く、全国でトップの「開花宣言」です。コロナ禍の自粛が解除されると宮島や平和記念公園の桜など吟行したいものですが、変異ウイルスの感染拡大などもあり、楽観できません。

   

最後に、先日須磨浦公園の吟行で詠んだ拙句と写真を掲載します。

(最後の写真をタップ・拡大すると遠方に明石海峡大橋が見えます。)

  

春潮の香に佇むや芭蕉句碑

春潮を須磨の丘より愛でもして

須磨の浦復興なりし春の海

春潮の煌めく須磨の砂を歩す

潮風の明石海峡春の空

   

電車好きの幼孫を「潮風号」に乗せてやりたいと思っています。

  

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2021年3月12日 (金)

季語「震災忌」・「東北忌」・「阪神忌」に思う

    

(P.S. 2022.8.27) 

俳句《涼し》死の話」や「終戦記念日・墓参・盆の俳句」、「言葉の力・俳句の力《癒し》」をご覧下さい。    

青色文字をクリックして、ご一読頂き、その思いをシェアして頂けると望外の喜びです。

   

(2021.3.12)

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阪神・淡路大震災から25年目の2019117日には神戸のみならず東京でも追悼行事「1.17のつどい」が行われたのではないでしょうか。

  

    

  

阪神忌天幕の灯は野外ミサ 

         (小路紫峡)

 

阪神忌若者知らず街を行く 

          (薫風士)

 

神戸の街並みは当時の惨状を想像できないほど復興したことは喜ばしいことです。

「阪神忌」は、季語とすることにプロ野球の阪神ファンなどに抵抗があり、句作の広がりが限定的です。  

関東大震災が発生した91日は「防災の日」ですが、俳句の季語「震災忌」として定着しています。

震災の犠牲者を追悼して防災意識を新たにする俳句が作りやすくなるように「阪神忌」も季語として容認されると良いと思いませんか?  

筆者の所属している俳句のグループは「阪神・淡路大震災」を契機として発足しました。当初の関係者も高齢化していますので当時の思いが若い世代に引き継がれることを願っています。  

20回HIA俳句大会現代俳句協会賞受賞句を契機にして書いた東北忌について思うことをご覧下さい。

  

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2021年3月10日 (水)

綱敷天満宮吟行《梅の花・土筆》

   

吟行日和に恵まれ、3月9日に綱敷天満宮にお参りしました。梅見を期待していましたが、残念ながら、梅は殆ど散ってしまって遅咲きの紅梅と白梅が少し残っている状態でした。

「鷽替え」の「鷽」の奇抜な大きな人形3体の足下の砂をよく見ると、小さな土筆が沢山生えていました。

(土筆は地面の砂の色に紛れています。色写真をタップ・拡大してご覧下さい。)

   

綱敷天満宮の紹介を兼ねて拙句を前座に掲載させて頂きますが、「歳時記」や「575筆まか勢」の俳句は季語(青色文字)をクリック(タップ)して、ご鑑賞下さい。

   

春光や道真祀る朱の小塔

麗かや菅母子像に鳥の来て  

梅散るや祈りの茄子の腰掛に

白梅や茄子の腰掛座し祈る  

舞ふや御籤結ばる玉二つ   

・手水鉢散りて埋まる梅の花   

土筆楚々の人形仰ぎ伸ぶ  

鷽人形足下の砂に土筆生ゆ 

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

トップ欄か、この「俳句HAIKU」をタップすると、最新の全ての記事が掲示されます。

   

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2021年3月 4日 (木)

俳句鑑賞:「春嵐」・「春一番」

    

(P.S. 2024.3.30)

ここをクリック(タップ)して、「折々の俳句《春嵐》」をご覧下さい

 

   

(P.S. 2022.4.26)

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先日から苺の植え替えなど、咲き始めた躑躅を愛でながら庭の手入れをしていましたが、今日は「春の嵐」となりました。

  

春嵐やロシア侵攻マリウポリ

梅東風や届け世界にこの思ひ

血に染むなドニエプルてふ春の川

     

青色文字の拙句をクリックして、一読し、俳句に込めた思いをシェアして頂ければ幸いです。  

政治家のみならず、科学者、哲学者、宗教家、作家、芸術家、評論家、etc. あらゆる分野の世界の指導者が積極的に賢明な働きかけをしてくれて、プーチン大統領がウクライナ侵攻を速やかに思いとどまり、「ウクライナの春」が来ることを祈っています。

       

(以下は2021年の記事です)

近畿地方の「春一番」は、2020年には吹きませんでしたが、2021年は3月2日に吹きました

   

「歳時記」(俳誌のサロン)の俳句「春嵐」をWEB検索すると、「春嵐」は全て「はるあらし」と詠んでいるようです。ここをタップしてご覧下さい

「しゅんらん」と読むと、「春蘭」と誤解されるのを嫌ったのでしょうか?「春嵐や」と記述した俳句は見当たりません。  

春の俳句特集:薫風士のブログ <俳句HAIKU>」では、取り合せを考えて、「はるあらし」と詠まず、「春嵐や」と表現しています。

伝統俳句を重視する方々からは「春嵐」は「はるあらし」と読むべきだと批判されるかも知れません。高浜虚子が「自選自筆 虚子百句」において、「春風や闘志抱きて丘に佇つ」の「春風」に「はるかぜ」とフリガナを付けたのと同じ感覚です

俳句は「詠み人次第・読み人次第」でしょう。

芭蕉は「不易流行」と言い、虚子は「古壺新酒(ここしんしゅ)」と言っています

作者の好み次第俳句の内容・リズム次第で「音読み」や「訓読み」にすれば良い、と思いませんか?

    

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

トップ欄か、この「俳句HAIKU」をタップすると、最新の全ての記事が掲示されます。

  

2021年3月 3日 (水)

俳句の鑑賞《雛祭・雛納・雛あられ》

 

故郷を「まんぽ俳句」で元気に、未来に繋ごう

    

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写真は、有馬富士公園の古民家に飾られた雛人形と親戚の者がLINEに載せてくれた内裏雛です。

    

  

今日は、一生に一度の令和3年3月3日の雛祭りです。

    

1年にわたるコロナ禍にめげず、「まんぽ俳句」を口遊み、コロナ鬱を払拭せんとする薫風士のダジャレ俳句などを前座に掲載します。

 

青色の文字をクリック(タップ)して関連のリンク記事をご覧下さい。

 

宴会などの自粛要請が依然として続いています。

親戚の者が、雛祭りに山茶花を飾った写真をLINEに載せてくれました。

(今日は旧暦の1月20日にあたり、桃の花は未だ咲いていません。)

   

旧暦の3月3日(新暦の4月14日)頃までに新型コロナウイルス感染拡大が収束して、「シャンシャンシャン」と花見入学祝いなど、少なくとも家族のささやかな宴会は安心してエンジョイ出来ることを切望しています

  

コロナ禍や三三三の雛祭

コロナ禍や陰膳ならぬ雛飾る

雛納孫の未来に思ひ馳せ

    

歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに例句を抜粋・掲載させて頂きます。

青色文字(季語など)をクリックして、全ての俳句をご鑑賞頂ければ幸いです。

  

雛祭

手から手へ抱かれし嬰の雛まつり 

     (吉野のぶ子)

 

雛納1

母とせしごとく娘と雛納 

        (山田弘子)

  

雛納2

老妻のひゝなをさめも一人にて 

        (山口青邨)

 

雛納3

雛納め今日穏やかな日なりけり 

       (千葉惠美子)

  

雛あられ

たとうれば子規雛あられ虚子団子 

        (金子兜太

  

青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。