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2019年8月

2019年8月31日 (土)

下馬評や法師蝉鳴く永田町

「法師蝉」と「蜩」

  

今朝の町杜鵑去り法師蝉

法師蝉終日鳴くや丘の街

かなかなに鴉の遠音微睡みぬ

  

青色文字(季語など)をクリックして、歳時記(俳誌のサロン)の俳句やリンク記事「政治談議」・「蝉しぐれと山眠る」(政治家の引き際)をご覧下さい。

「法師蝉」(=「ツクツクボウシ」)と「蜩」(=「かなかな」)は、種類の違う蝉の一種ですが、いずれも秋の季語です。

    

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俳句雑感(6)《季語と切れ字》「猛暑日」と「立秋」

    

(2024.9.14更新)

猛暑日やビルは虹色夕日差し

虹色に酷暑の夕日ビルを染め

新米を高値にしたる猛暑かな

         (薫風士)

   

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まん歩で見かけた猛暑の夕日に映えるビルの情景を駄句に詠みました。

 

2024.6.14  朝のNHK天気予報

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京都は早くも猛暑日になる予想です。

  

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(2023.8.13 更新記事)

今日(8月13日)は「迎火」です。

台風7号が発生していますが台風による災害が大きくならないことを祈るばかりです

  

猛暑日の早朝まん歩句を口に

猛暑日やLINEで交はす老の愚痴

この極暑老躯に欲しき剛健さ

   

(2019.8.31)

tenki.jpによると、7月31日に東北北部も梅雨明けとなり、日本列島は猛暑日となりました。  

梅雨明けは猛暑日なりし七月尽

    

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掲句は、強いて俳句と言うなら、話題提供の「報道俳句」です。

この俳句は「梅雨明け」「猛暑日」「七月尽」と季語が3つあり、一般的な俳句ではありません。

「猛暑日」は2007年以降に用いられるようになった言葉なので私の歳時記には有りませんが、季語として扱うべきでしょう。

  

猛暑日や熱中症の孤独死も

  

この俳句は世相を表す川柳にする方が相応しい内容です。

伝統俳句の「梅雨明け」の例句はここをクリックしてご覧下さい。

   

立秋や名のみの秋の猛暑かな

 

この俳句は二つ「切れ字」(詠嘆の「や」と「かな」)があり、季語も三つありますので、一般的には「ダメ俳句」として批判されるでしょう。しかし、「はや立秋になったんだ」という感慨と、「それにしても猛暑だな」という二つの感慨を共に表す俳句として是認してくれる俳句の先生が居てもよさそうですが、いないのでしょうか?  

  

今年の立秋88日ですが、天気予報によると未だ「猛暑日」や「真夏日」が続いています。

このように、実際の季節感と歳時記の季語にずれがあるのは、陰暦(旧暦)に基づいていた二十四節気が太陽暦(新暦)に当てはめられた結果ですが、地球温暖化による異常気象の影響も無視できないでしょう。

   

余談ですが、中国やインド、米国、ロシアなどの人口巨大国が率先して温暖化対策を促進しなければ、将来の地球環境はどうなっていくのか心配なことです。

世界の指導者として、米国トランプ大統領には大いに反省して頂きたいですね

トランプ大統領は「積み木崩しゲーム」の崩すことばかりやっているような気がします。 

トランプ大統領とその取り巻きは、世界の緊張が高まり、米国の軍需産業が繁栄すれば良いと、「アメリカ・ファースト」を唱道しているのでしょうか?

  

国際条約を簡単に反故にする風潮が蔓延ると、平和な世界の秩序が維持できなくなります。

次の選挙では、米国市民が世界のリーダーとして相応しい大統領を選ぶ良識を発揮してくれることを祈るばかりです。

  

トランプに振り回される世界かな

  

日本の政治家もしっかりしてほしいものですが、庶民は、憤懣やるかたなくても、川柳を口ずさみ、ぼやいているしかありません。

   

最後の写真は日本伝統俳句協会8月の俳句カレンダーの一部です。

写真をクリックして拡大し、掲載された俳句をご覧下さい。

短冊の稲畑廣太郎氏の「丸ビル」の俳句は、秋めいた景色が丸ビルの窓ガラス越しに見えたことを詠んだのでしょうが、ガラス窓に映っている初秋の情景を詠んだものかもしれません。

(「玻璃」は「ガラス」の意味です。)

  

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2019年8月30日 (金)

「蜩」《俳句文法:助詞「の」と「を」》

         

(2023.7.22 更新)

(ひぐらし)は「秋の季語」ですが、昨年は「大暑」に鳴き始め、今年も7月21日の朝から鳴き始めていました。

法師蝉」と「」は別の種類の蝉です。

    

蜩の未明の声に目覚めけり

微睡にかなかなの声我が癒し

           (薫風士)

   

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昼寝から目覚め法師蝉の声を聞きながら、「575筆まか勢」の「蜩の俳句」を読んでいると、次の鷹羽狩行の俳句が目にとまりました。

   

かなかなの声のはるかにはぐれ鹿 

  

作者は、蜩の声を聞きながら、遠くに見えた一匹の鹿をこの俳句に詠んだのだと思いますが、この句の「声の」を「声を」に変えて、「かなかなの声をはるかにはぐれ鹿」にすると、作者は鹿の傍で蜩の遠音を聞いていることになるでしょう。

あるいは、そのょうな心象風景を詠んだ俳句とも解釈できます。

  

「俳句では『の』を使うと詩的になって良い」と言われますが、闇雲に「の」を使うのではなく、自分の居る場所と俳句に詠む対象との位置関係などを考慮して、「と」「に」「の」「へ」「や」「を」など、助詞の使い分けをすることが大切でしょう。

  

助詞の使い方の一端を述べましたが、ここをクリック(タップ)して『父の日』の楽しい句作と鑑賞:助詞 《や・の・を・も・に・と・は》」をご覧下さい。

俳句における助詞の活用のご参考になれば幸いです。 

     

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2019年8月27日 (火)

俳句《朝霧・霧・冬霧》

    

(2023.12.13 更新)

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朝霧に子等と体操日を仰ぎ

冬霧の丹波の一日仲良しと

     薫風士  

  

俳誌のサロンの歳時記から霧を詠んだ俳句を抜粋・掲載させて頂きます。

例句の詳細は青色文字(季語)をクリックしてご覧下さい。

  

朝霧1

朝霧に浮く宮島の鳥居かな

     (朝妻力)

  

朝霧2

朝霧のトマトは愛子桃太郎

       (徳田千鶴)

  

霧1

夜の霧の深きことのみ云ひ別れ   

    (本橋愛子)

   

霧2

那智谷の霧吹上ぐる瀧見台 

    (藤谷紫映)

   

霧3

霧晴れて指呼に見えたる槍ヶ岳 

    (伯井茂)

  

霧4

霧切れて山小舎近し星鴉 

   (伊藤いな栄)

   

霧5

遠く鳴くいかるの声も霧の中 

    (小島三恵)

  

霧6

吹かける霧にむせけり馬の上 

      (一茶

   

霧7

吉野川覆ひ隠して霧流る 

    (鈴木蕗子)

  

霧8

霧茫々現はれ消ゆる牛の貌 

   (長谷川史郊

  

霧9

峻嶮を駈けたる霧の早さかな 

    (桑田青虎)

  

霧10

人声の遠くに霧のかくれ里 

   (長沼三津夫)

  

霧11

来て見れば霧の摩周湖視界零

     (筏愛子)

  

霧12

ミュージカルはねて大都の霧を吸ふ

    (泉田秋硯)

  

霧13

海峡に汽笛往き交ふ霧月夜 

    (石本秋翠)

  

霧14

丹波路は海の底めく霧の朝 

   (倉橋あつ子)

  

霧15

霧霽れてスカイツリーの伸び上がる 

   (稲畑廣太郎

 

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タイトルをタップしてその記事をご覧頂ければ幸いです。

     

2019年8月25日 (日)

(俳句)《爽やか・虫の声・法師蝉》

  

(2023.10.5 更新)

爽やかや花と緑と水の街

爽やかや野分の進路遠ざかり

  

著名俳人の『季重なり』俳句集」をご覧下さい。

台風による災害に苦しんでおられる方方には到底「爽やか」な気分になれず、掲句に共感されないでしょう。お見舞い申し上げます。

掲句は敢えて「季重なり」で詠んだブログ用の拙句です。

  

(2019年8月25日の記事)

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今年の夏の全国高校野球大会履正社(大阪)が星稜(石川)を下し、初優勝をしました。  

炎天下の全国高校野球大会が終わると、猛暑熱帯夜から解放され、昼間は真夏日ですが朝晩はめっきり涼しくなり、「夜の秋」(夏の季語)がピッタリします。 

     

薫風士の「初秋」の「まんぽ俳句」を3句掲載しますが、各季語をクリックすると歳時記俳誌のSalon)の俳句をご覧になれます。

   

爽やかラジオ体操影伸ばし  

虫の声今朝の体操終へし帰路   

うたた寝の気怠き目覚め法師蝉

  

今朝は体操の帰りに小学校の校庭の土手から虫の声が聞こえました。

昼間は賑やかだった蝉の声が聞こえなくなり、ツクツクボウシが頻りに鳴きだしました。

 

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2019年8月20日 (火)

俳句雑感(7)金子兜太の「炎天」の俳句(改訂版)

     

2019年8月、「炎天下」の甲子園における高校野球全国大会をNHK・TVで観戦しながら、「炎天」の俳句を作ろうとして、ふと金子兜太の有名な俳句のことを思い浮かべました。

  

水脈の果炎天の墓碑を置きて去る

  

この俳句は5・8・5の破調です。

一般的に、俳句の「中七」の字余りは良しとされません。

しかし、この俳句を、例えば、「水脈の果炎天の墓碑置きて去り」とか、「炎天の墓碑置き去りし水脈の果」、「戦友の墓碑炎天の水脈の果」などと、5・7・5の定型に収めると破調のインパクトが無くなり、作者の痛恨の思いを表現しきれない気がします。

 

このように、俳句の内容によっては破調にする方が効果がありますが、安易に破調にすると散文の断片に過ぎない片言になります。

破調にするにはそれなりの必然性がなければなりません。

一般的な作句では定型を守るのが無難で良いと思います

  

湾曲し火傷し爆心地のマラソン

 

この俳句は、季語が無く破調の最たるものであるばかりでなく、現在はマラソンが盛んなのでそのマラソンの印象が強く、被爆者が黒焦げになって無残な即死をしたり、悶え死んだり、逃げ惑ったりした悲惨な状況を想起させる名句として納得するには抵抗を感じます。 

この俳句は、「軽み」を特徴とする俳句の分際で被爆や被災など悲惨な状況・重い題材そのものを詠むには無理があること・俳句の限界の証になるでしょう。

  

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写真は、2024年2月26日に開催された大阪マラソンのスタートとゴールのNHK-TV画面の一部分です。

  

当日は冴返る冬日の春雨のマラソンになりましたが、平林清澄(國學院大學3年)が初マラソンで初優勝の快挙を達成しました。

    
金子兜太が長崎の被爆を詠んだ前衛的現代俳句は、
歳時記「炎天」の一茶の俳句にある言葉を借りて言えば、伝統的な俳句の概念からは「とっぱづれ」しています。 

   

復興なった被爆地でマラソンが出来る平和の有難さを現代俳句として詠むべく、次のように本歌取りをしました。

     

    

マラソンや被爆忘るな春の雨

      (薫風士)

  

の俳句の「春の雨」から「被爆の黒い雨」を想起してくれる世代は減るばかりですが、「俳句HAIKU」の読者の皆さんは、世代を問わず、この拙句に共感して頂けるでしょうか?

    

8月19日は「俳句の日」です。

俳句愛好家が増え、俳句を通じて世界の平和が実現することを切望しています。

ここをクリック(タップ)し、「夏の俳句特集(改定版)」 をご覧下さい。

   

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2019年8月17日 (土)

(まんぽ俳句) 今朝の庭クマゼミも来て賑々し

     

(2024.8.6更新)  

金柑の小枝に光る蝉の空

(移植した金柑の小枝に空蝉が光っていました。)

  

熊蝉や楓に眠る午後の二時

(写真の中程に楓に熊蝉が止まっていますが、殆どわかりません。)

  

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(2019.8.17の記事)

一木に空蝉五つ蝉時雨

   

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タイトルはブログ用の拙句です。

掲句は夏の季語が二つ(「空蝉」と「蝉時雨」)あり、「季重なりである」と批判されそうですが、蝉の殻が一本の木に5個もあるのが珍しいばかりでなく、蝉時雨の強さが強調されて良いと思って、季重なりを気にせずに詠んだ拙句です。

  

   

最近はアブラゼミ(油蝉・鳴蜩)が多くてクマゼミ(熊蝉)を見かけることは少なかったのですが、今朝は遊歩道の木にも熊蝉や油蝉が賑やかに鳴いたり鳴き止んだりして、正に蝉時雨でした。まだ夏たけなわの猛暑ですが、8月17日は暦や歳時記の上では既に「秋」です。

   

「俳句にカタカナを使うのは良くない。なるべく漢字を使え。」といわれますが、漢字のある言葉は漢字で表現するのが当然ですし、短冊に俳句を書く場合など、カタカナよりも「漢字」や「ひらがな」の方が適しています。

しかし、この記事のタイトルの俳句は、「今朝の庭熊蝉も来て」と表現するより、「クマゼミも来て」とカタカナ表記にするほうが、見た目に分かり易くてインパクトが有り、よいと思いました。

  

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2019年8月16日 (金)

815祈り繋がむ終戦日(改訂版)

  

(2024. 12.15 更新)

2024年のノーベル平和賞は、日本被団協に授与されました。 

日本被団協は、連合軍による原爆投下から11年後の1956年に広島と長崎の被爆者などによって結成された日本原水爆被害者団体協議会の略称です。

核兵器の非人道性を広めるための草の根運動が評価され、ノーベル平和賞を受賞したとのことです。(日本経済新聞参照

   

(2019.8.16 の記事)

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タイトルの俳句は薫風士の川柳もどきの「標語俳句」です。

   

「815」は広島に原爆が投下された815終戦日815を意味します。

   

今年の終戦日は猛暑大型の台風10号・豪雨に見舞われそうです。被害が少ないことを祈るばかりです

  

天災は甘受せざるを得ませんが、英知を集めて災害を最小限に食い止める努力が必要です。災害が発生した際には自衛隊の救助活動によって多くの人命が救われています。

自民党の草案にある憲法改正(天皇を元首とする国家主義により自衛隊を軍隊にして戦争に駆り出す羽目になる改悪)は阻止しなければなりません。

  

終戦記念日を迎え、平和のありがたさを再認識しています。

まやかしの政治を繰り返させないように、次の選挙では一歩踏み込んでよく考えて投票するようにしましょう。

  

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2019年8月14日 (水)

869祈り繋がむ原爆忌

   

 (2024.12.15 更新)

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写真は、タップ拡大してご覧になれます。(NHK-TV 画面の一部分です。)

  

2024年のノーベル平和賞は、日本被団協に授与されました。

 

被団協は、連合軍による原爆投下から11年後の1956年に広島と長崎の被爆者などによって結成された日本原水爆被害者団体協議会の略称ですが、核兵器の非人道性を広めるための草の根運動が評価されたとのことです。(日本経済新聞参照

  

ままならぬ功を焦らず原爆忌

       (薫風士)

   

「核廃絶」と同様に人々の意識が変わらない限り実現不可能ですが、世界平和実現の基本的な課題は、世界の人々が「既存の宗教を超越し、21世紀の科学に基づいた普遍的な宗教心を持つこと」です。

  

「旧統一教会」・「世界平和家庭連合」と政治家の関係は宗教のマイナス面の卑近な例ですが、問題を矮小化せず、恒久的平和へ根本的解決をする地道な努力を世界に広げましょう

   

P.S. 2022.3.12

ウクライナ紛争について、「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、記事を書きました。

青色文字をクリック(タップ)して、ウクライナ・ドナウへ流る春の川」や春一番この発言はおぞましき」をご覧下さい。

  

(2019.8.14)

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タイトルの俳句は広島平和記念式典をテレビで見ながら薫風士が広島忌と長崎忌を口ずさんだタイトル俳句です。

   

「869」は、広島の被爆(194586日午前815分)と長崎の被爆(89日午前112分)を意味します。

        

忘れまじ815の炎天

   

815祈り繋がむ終戦日

  

上の2句は薫風士の川柳もどきの「標語俳句」です。

「815」は広島に原爆が投下された815終戦日815日を意味します。今年の終戦日は猛暑大型台風に見舞われそうですが、被害が少ないことを祈るばかりです

  

その悲惨俳句に詠めず原爆忌

    

俳句は片言ですから、戦争や原爆の悲惨さは到底詠むことはできませんが、考えるきっかけにはなります戦争の悲惨さを体験した世代の生存者は年々減少し、いずれ戦争を知らぬ世代ばかりになります。

     

語り継ぐ五才の記憶原爆忌  

       (末廣紀惠子)

 

原爆の阿修羅忘れず敗戦忌  

        (泉田秋硯

  

原爆忌語り部たちの老い姿  

         (桂敦子

     

戦争犠牲者のご冥福・核兵器廃絶・世界平和の祈りは永遠に続けなければならないと思います

 

核兵器の廃絶は現実には出来ないにしても、世界の人々がこの祈りを続け、いずれの分野においても、世界の指導者が「寛容の精神」をもって世界の融和・核軍縮の努力をすれば、戦争の勃発や核兵器の使用を未然に防ぐことは可能でしょう。

  

米国はじめ世界の現状はこのような庶民の願いを十分に反映せず、逆行しているのは悲しいことです。

  

しかし、一人ひとりの小さな力でも、世界の人々があきらめずにコツコツと結集すれば、大国をも動かすことは出来るでしょう。

 

この思いを皆さんがシェアしてくれることを祈っています。

     

原爆許すまじ蟹かつかつと瓦礫あゆむ 

        (金子兜太)

   

(上記の俳句4句は歳時記(俳誌のSalon)から抜粋・掲載させて頂きました。) 

   

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2019年8月 3日 (土)

(俳句)《蝉・空蝉・蝉時雨》

   

白百合に空蝉二つ今朝の庭

空蝉となれど眼の輝きて

空蝉の眼痛めし猛暑かな

      (薫風士)

   

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冒頭の拙句の「百合」も「空蝉」も夏の季語ですが、俳句に季語が二つある「季重なり」は一般にダメ句とされるのは何故でしょうか?

  

 

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季語が二つあっても、句意を明瞭にすれば問題ないと思いませんか?   

  

松尾芭蕉高浜虚子の俳句を翻訳して国際俳句協会のホームページに投稿していますが、季語が二つある俳句は珍しくないので、情景をありのままに詠めば良いと、「まんぽ俳句」をエンジョイしています。

        

   

早朝の丘を万歩や蝉時雨

  

老鶯も時に声あげ蝉しぐれ

  

空蝉を数へつ漫歩幼子と

   

伸ばす手に飛び去るのしっこかな

   

木漏れ日の西に傾き法師蝉

   

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法師蝉は秋の季語に分類されていますが、深田公園などでもう鳴き始めました。

      

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