俳句《涼し》「死の話」

               

 風生と死の話して涼しさよ

       (高浜虚子)

(「俳句の鑑賞 《年忘れ・忘年会》」参照)

    

人の死には様々な要因がありますが、この俳句の「死」は自然死のことでしょう。

  

「涼し」の俳句と言えば、高浜虚子が「富安風生との死の話」を詠んだ俳句を思い起こします。

7月16日は閻魔詣の日です。虚子と風生は、閻魔大王の裁きなども話題にしたかもしれません。

     

2022年7月8日、安倍晋三元総理大臣が奈良で7月10日の参議院選挙の候補者応援演説中に山上徹也容疑者に手製の密造銃で撃たれ死亡したニュースに驚きました。   

このようなテロ行為が現代の日本に起こるとは予想もしていませんでした

   

プーチン大統領下のロシア軍のウクライナ侵攻・戦争を許せませんが、テロ行為も許せません。

   

安倍晋三元総理の行為も、山上徹也の行為も、「罪を憎んで人を憎まず」の寛容の精神で、民主主義を堅持しましょう

     

政治家に欠かせない要件は、人間としての倫理観・節操です。

世の中には善良な老人や若者を抱き込む口先の巧みな詐欺師や洗脳の巧みな似非宗教家・宣教師が少なからずいます。

政治家は特定の宗教団体にメッセージを送る場合など、その団体の本質を見極める責任があるでしょう。

  

似非宗教や似非政治家・政治屋に惑わされないようにしましょう!    

諦めないで、まやかしの無い公明正大な候補者・政治家を見極めましょう

候補者が政治家として国民の信頼を裏切らないことを切望しています

       

世の中は思い通りにならないのが常です

駄句を口遊んで憂さ晴らしをすることにします。

  

コロナ禍の国葬論議溽暑かな

涼しさや畳にごろ寝窓開けて

窓開けて耳を傾け夏座敷

真夏日や選挙カー行く遠音して

選挙カー去りて日陰庭手入れ

見紛ひし殿様蛙色を変へ

聞こえしか亀鳴く声の民の声

選挙終へ小雨に濡れて涼しけり

速報や参院選の溽暑の夜

    

忖度を強ひらる国や昼寝醒め

露けしや人の葬儀も様々に

ひとはく」の旗ひらめかし風涼し

    

コロナ禍の国葬如何秋の風

     

「BA.5」などの変異株による新型コロナウイルス感染第7波が急拡大しています。

「弔問外交」がコロナ禍に成功するでしょうか?

   

温暖化による台風・豪雨のみならず、大地震の発生などが懸念される現状に鑑み、老朽化したインフラの改修国土の保全のために貴重な税金・国費を有効に使うことを最優先にすべきでしょう!

  

安倍晋三元総理の国葬をしたいという安倍シンパの考え方を理解できないこともないですが、パンデミックに対応すべく医療体制を根本的に見直して、国民の経済活動の活性化を促進することを優先してほしいものです。

   

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忖度」は国民のためにすべきでしょう

  

岸田内閣が国民の声に耳を傾けて、真に国民の為になる政策を推進してくれることを切望しています。

    

老鶯已むにやまれぬこの思ひ

八月思ひ格別皇居前

涼しさや一人連句口遊み

     

拙句を前座にして「歳時記」(俳誌のサロン)から「涼し」の例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

例句の詳細は青色文字(季語)をタップしてご覧下さい。

     

涼し1

片隅に居て涼しかり寺の句座 

      (田中藤穂)

   

涼し2

老涼し不在者投票労られ 

     (田中としを)

  

涼し3

天主堂跡にマリアの像涼し 

      (林和子)

 

涼し4

能もなき教師とならんあら涼し 

      (夏目漱石)

 

涼し5

シヤンプーの済みし老犬星涼し 

       (中野薫)

  

涼し6

涼しさや行燈消えて水の音   

      (正岡子規) 

  

涼し7

庭一番涼しき処犬が占め 

      (北嶋薫)

  

涼し8

大の字に寝て涼しさよ淋しさよ   

       (一茶)

    

涼し9

豪快な雷雨の後の涼しさよ 

      (小峯雅子)

  

涼し10

トロッコで燥ぐ園児ら風涼し 

      (難波篤直)

 

涼し11

お大事に医師の笑顔や風涼し 

     (大木清美子)

   

涼し12

涼しさや庭のあかりは鄰かな  

      (永井荷風)

 

涼し13

石をもて水もて鎧ひ城涼し 

     (古賀しぐれ)

  

涼し14

人悼む心の旅路露涼し  

      (稲畑汀子)

  

涼し15

立つたまま馬の居眠り風涼し 

      (荒井和昭)

   

涼し16

ひとしきり涼しさを撒き通り雨 

      (風間史子)

 

涼し17

星涼し眠りの早き漁師町 

     (柴田佐知子)

    

涼し18

クルーズに始まる旅吟星涼し 

      (辻田玲子)

  

涼し19

指輪なく涼しく淋し薬指 

      (今井千鶴子)

        

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(写真)

日本伝統俳句協会7月のカレンダー(一部分)

  

  

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