現代では住宅事情が昔と異なり、マンションのみならず一戸立ち住宅でも日本間が少なくなり、エアコンの普及で往年の夏座敷の風情を知る人は少なくなっています。
冒頭の写真は生家の書院ですが、孫を連れて実家を訪ねた時のことを詠んだ拙句を掲載します。
師の色紙掲げ苦吟す夏座敷
父偲ぶ虚子の短冊夏座敷
パンツ脱ぎ闊歩の幼夏座敷
下窓を開けてごろ寝や夏座敷
俳誌のサロンの歳時記「夏座敷」から親しみやすい俳句を気の向くままに抜粋・掲載させていただきます。
大の字になれる幸せ夏座敷
(国包澄子)
夏座敷父の枕が置いてあり
(大杉千津子)
つつぬけに川風過ぐる夏座敷
(東芳子)
もてなしの山風入れて夏座敷
(前田陽子)
夏座敷隣りの猫の足の跡
(水野範子)
這ひ這ひの児に明け渡す夏座敷
(和田友季子)
嬰児を寝かしつけたる夏座敷
(福田みさを)
はるかより這うて来る子や夏座敷
(岸本尚毅)
子の声の転がり合ふや夏座敷
(黒澤登美枝)
乳飲子の万歳寝する夏座敷
(上林富子)
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