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「秋」の俳句を歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに抜粋させて頂きます。
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「秋1」の「一行」は団体客を詠んだもので、「いっこう」と読むことは自明ですが、「秋6」の「一行」は作者が俳句に専念してきたことを句にしたものと解釈して、「いちぎょう」と読むべきでしょう。しかし、「いっこう」と読み、吟行に来た詩人や俳人の一行のことを詠んだものと解釈することも可能でしょう。俳句の「面白い読み方」・「深読みの面白さ」です。
一行の来ては去る茶屋古都の秋
(稲畑汀子)
逸翁の文字流麗に句碑の秋
(大橋敦子)
石蹴つてけつて路地ゆく子等の秋
(長浜好子)
百歳の耳しつかりと秋を聽く
(中原道夫)
星空に伸びる棚田や島の秋
(加藤あけみ)
一行の詩に徹し来て菊の秋
(鷹羽 狩行)
田も納屋も黄金一色秋豊か
栢森定男)
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