生真面目に基準を守り馬鹿にされ
(注)新型コロナウイルスの拡散を抑えたのは国民の生真面目さのお陰でしょう。
アベノマスクはまだ届きませんが、お友達の手作りマスクで間に合っています。
第二波も抑え込もうよ油断せず
(注)「第二波」とは「新型コロナウイルス」や「無用の法改正」のことです。
「忖度」の「しわ寄せ」何時も末端に
不始末は目下のせいに美辞麗句
美辞麗句辻褄合わせ失言に
忖度の尻ぬぐいさせ居座るの?
コロナ禍の朝令暮改自画自賛
忖度は目下に向けてすると良い
忖度は私利私欲をば捨ててこそ
上向いて忖度すると馬鹿見るよ!
タイトルと掲句は薫風士の「切ない憂さ晴らしのコロナ川柳」です。
新型コロナ拡散防止のために国民が自粛努力している時に、どさくさにまぎれて、与党やその支持者に「三権分立の原則」を揺るがすような検察庁法改正の執拗な動きがあるのは、新型コロナ問題に劣らぬ大問題です。
森法務大臣や安倍総理大臣は黒川検事長を「訓告」・「辞任」処分ですませ、「懲戒」にしなかったのは何故でしょうか?
「黒川氏が多大な貢献をした組織」とは何を指すのでしょうか?
「検察庁法改正案」の問題点は、「検事長など幹部が63歳で退職する『役職定年』を設けた上で、内閣が認めればその年齢を過ぎても役職にとどまることができるとする内容が盛り込まれた。」ことにあるのです。
「人事権は本来内閣にあるのだから何ら問題は無い」という説明は問題点の本質をはぐらかしています。
身分を保証する定年(定期)を前提として内閣が人事権を行使することは当然ですが、本来定期であるべき定年を時の内閣が個人によって延長したり・しなかったりすることは内閣の人事権の乱用と言わざるを得ません。
森法務大臣はこの点を理解していないのでしょうか?
森まさこ法務大臣の言動には「法務大臣としての適格性」に大半の国民が疑問を抱いているのではないでしょうか?
安倍首相は、「法務省と検察庁の人事案を最終的に内閣として認めたもので、責任は私にある。批判は真摯(しんし)に受け止めたい。」と述べたそうです。
しかし、内閣で黒川検事長の定年延長を決定しておきながら、「まやかしの発言」をされては、国民は納得できませんね。
「民信無くば立たず」ということをご存じでしょう?
安倍総理大臣の執念の憲法改正に道を開くための「憲法改正国民投票法」の改正は安倍首相にとっては喫緊の課題かもしれませんが、国民にとっては不要不急の課題です。
この「改正案」を審議することになるなら、その前に喫緊の問題である「森まさこ大臣」の「法務大臣」としての「適格性」そのものについて、国会で十分審議してほしいものです。
安倍首相も森法務大臣など取り巻きも、国民の望まない法律改正をゴリ押ししない方が、国民のためにも、ご自身のためにも、良いと思いますよ!
「検察官適格審査会」の制度もあり、また、検察の起訴内容の是非は最高裁判所により審理・決定され、最高裁判所裁判官の国民審査もあるのですから、問題のある「検察庁法の改正案」が廃案になっても、「検察と政府間の公平性」や「立法と司法間の公平性」は維持されることを森法務大臣や安倍総理大臣は承知しているのでしょう?
「検査官適格審査会」を活用せず、黒川検事長の定年延長を性急に閣議で決定したのは何故でしょうか?
この「検察庁法改正法案」の問題点は、「人は保身のために忖度をする」ということを巧みに利用することになる弊害があることです。
この検察庁法改正案の問題点は「定年延長を『恣意的に』時の内閣が出来る」ことにあるのです。
「『公務の運営に著しい支障が生じる』と判断すれば最大で3年間勤務を延長できる。」とのことですが、「『公務の運営に著しい支障』とは何か、『特定の人物』を対象とするのではなく、『制度としての判断基準』を法律の改正案と同時に具体的に例示して審議すべきでしょう。
「恣意的な人事決定をすることは無い」と幾ら繰り返されても、納得出来ることではありません。不備のあるままに法案を強行採決すべきではないでしょう。
森法務大臣や安倍総理大臣などには、「自らが蒔いた種」が「公務の運営に著しい支障」を来すことに自覚や自責の念は無いのでしょうか?
政権維持のためなのか、保身のためなのか、「不都合なことは記録を残さず」、「無用の忖度」や「まやかしの発言」が多いのは問題です。
国民の付託を受けた国会議員・大臣・総理大臣には「説明責任」があります。
国民は国会議員に白紙委任をしているわけではありません。
この法案や「国民投票法改正案」の審議・成立を急ぐ理由を国民に明確に説明する義務があるでしょう。
国民の納得できる説明がないままに、数の力で強行採決される異常事態がまかり通るとなれば長期政権が独裁化・腐敗していることの証になるのではないでしょうか?
野党議員は国会審議をボイコットするのではなく、その問題点を明確にして、「政権維持のために『定年延長』が内閣の人事権として不当に行使されることを防ぐための修正法案」を提出して、与党案と比較しながら議論すべきなのです。
野党やその支持者は、「批判のための批判」と非難されないように、小気味よい批判をしてスタンドプレーで終わることなく、国民の幅広い理解が得られる条理に基づく法案を積極的且つ地道に提案するようにしてほしいものです。
そして、いつでも与党に代わり政権を引き受けられるように、政権の座に居るつもりで国会の審議を活用してほしいものです。
たとえ、与党の数の力・不条理がまかり通り、野党の法案が否決されたとしても、単にボイコットする姑息な方法より国民の支持をより多く得ることになるでしょう。
しかし、官僚に限らず、人は「忖度」をするのみならず、本能的に「保身」を考えるのが普通ですから、検察庁法改正案は法案そのものを「検察庁法の改悪」として廃案に追い込むより他に「三権分立の原則」を守る良い方策は無いかもしれません。
肝心なことは、民主主義・平和憲法下の三権分立の原則に基づく政治・行政・司法などのチェック機能を堅持することです。
「1強独裁」が続かないように、野党のみならず、与党の皆さんも、国会議員として是非ともチェック機能を果たしてほしいものです。
コロナに限らず、安倍政権の影響下の議員や官僚の言動には不透明なことが多すぎ、庶民は不安に包まれています。
安倍総理は、高齢者の豊富な経験を活かすために国家公務員法の改正をするといっていますが、一般の国家公務員法と検察庁法とは本質的に異なることを無視して都合よく一緒にしてあたかも正論のごとくまやかして、自分に都合の良い主張しているとすれば大問題です。
時代の変化や技術の進歩に適応できない権力欲の強い老人が「老害になる」ということもありますよ。
我々一般庶民は、将来取返しのつかぬことにならないように、「お題目」や「美辞麗句」を鵜呑みせず、一歩踏み込んでよく考え、「騙されないように」・「誤解している」などと馬鹿にされないように、それぞれの立場で、折に触れて、政治や行政の透明性を要求し、確保しなければなりません。
俳句界は政治問題を云々することを良しとしないので、俳句の記事「真夏日や街行く人は皆マスク」を最近の政治情勢も考慮して再編集し、川柳をタイトルにして問題点のポイントを掲載しました。
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写真はTV-4chの画面の一部です。