タイトルは、ブログ用の「まんぽ俳句」です。
十二月八日餅つき平和かな
(薫風士)
12月8日、昼前に買い物ついでの散歩をしていて、地域の自治会主催の餅つきが行われているのを見て、平和の有り難さを新たに感じました。
戦争を知らない世代が殆どとなりましたが、1941年12月8日に、真珠湾攻撃が行われ、太平洋戦争が勃発しました。
原爆被爆者のみならず、筆舌しがたい多大な犠牲者の憤り・無念さを思うと、日本の平和憲法を改正するよりも、米国やロシアなど世界の人々に日本の平和憲法を模範にして自国の憲法を改正するように市民運動を推進すべきだと思っています。
日本の平和憲法は、決して自衛権まで禁止するものではありません。
ここをクリック(タップ)して、「『12月・師走』の俳句集」をご覧になり、その思いをシェア-して頂けると幸いです。
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丹波篠山市にある宇土観音霊場・弘誓寺(ぐぜいじ)や宝鏡山・洞光寺(とうこうじ)に12月4日にお詣りして、地元の句友の案内で吟行し、樹齢500年の大銀杏や冬紅葉などの圧倒的な美観と落葉の感触などを満喫しました。
当日の吟行句を12月8日に推敲し、存問句として23句掲載します。
丹波路や低き山並冬黄葉
軽トラの行き交ふ小径小春かな
小春日や休耕田の黄色映ゆ
篠山や枝豆数多干す民家
家家に紅葉の庭や篠山路
釣瓶井戸保つ風雅や庭紅葉
参道の家並み豊か冬日差す
黄葉舞ふ宇土観音へ恙無く
風鐸や銀杏黄葉を背景に
反り返り仰ぐ銀杏や小春空
落葉降る幹の割れたる大銀杏
大銀杏落葉を降らせ五百歳
縫い包み落葉に置きて撮る女性
遠目には枯木の梅や初冬芽
白き苔纏ふ梅木に冬芽仄
参道の民家の軒や菊多彩
菊日和鯉動かざる庭の池
固有種の菊慈しむ庭の人
菊日和参道沿ひの人の情
軽トラに譲らる参道菊日和
点々と水面の空に黄の落葉
宝鏡山多彩な水面落葉舞ふ
新蕎麦か否かは問はず句座の昼
帰路うまずイナロク号の紅葉愛づ
(薫風士)
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紅葉で人気のある丹波市の髙源寺を2024年11月23日の時雨晴に吟行しました。
写真をタップ拡大してご覧になり、疑似吟行をして頂けると幸いですが、髙源寺紹介の存問の拙句「まんぽ俳句」と写真をご笑覧下さい。
時雨晴故郷丹波髙源寺
吟行す雨後の落葉の髙源寺
バイカモの小径ぬかるみ時雨晴
晴れ男迎へ地蔵に落葉降る
苔むした遊化地蔵や時雨晴
足下見て山門仰ぐ落葉坂
手をつきて落葉の磴の高き行く
鐘の音や高き石段時雨晴
足元を確かめ登る落葉径
落葉散る幽霊水鏡の橋
心字池水面に落葉青き空
心字池落葉を底に空映ゆる
扁額の句友の献句黄葉寺
時雨晴御朱印所への列長蛇
賑ふや落葉舞ひ来る猿回し
(薫風士)
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2024年11月24日に、三田市にある東光山・花山院にお詣りし、薬師如来や幸せの七地蔵尊などにお祈りしました。
ご参考までに吟行の写真を掲載しますので、疑似吟行をして頂けると幸いですが、紅葉が散ってしまわないうちに花山院を訪ね、実際に吟行をエンジョイされることをお勧めします。
(写真は、タップ拡大してご覧下さい。)
鹿子の木の陰に大師や紅葉晴
かごの木の小春の木陰大師像
小春日の木陰の静寂大師像
小春日の平穏謝すや菩薩像
木漏れ日の寛ぐベンチ大銀杏
(薫風士)
掲句は、花山院の一端を紹介する存問の拙句です。
ここをタップ(クリック)すると、富士が丘ポータルサイト作成の「花山法皇の足跡 ~三田市・花山院編~」の写真スポット集(25ヶ所)をご覧になれます。
ここをクリック(タップ)して、西国四十九薬師霊場会事務局作成の「花山院菩提寺」の謂れなど、解説記事をご覧下さい。
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タイトルは、11月17日の二の酉に因んで詠んだ斎藤元彦知事に対する存問の拙句です。
再選は出直しのスタートであり、真価を問われるのはこれからです。
反省の弁を忘れず、県民の期待に応えて、県政の立て直しを実践し、少子化対策の充実に尽力してほしいものです。
恙無く七五三祝ぐ四世代
(薫風士)
掲句は多くの方々が切望している夢ではないでしょうか?
「パワハラ疑惑」や「おねだり疑惑」の払拭をすべく、「短気は損気」ということを肝に銘じて、県民の信頼を裏切ない公明正大な県政を推進されることを切望しています。
この写真は、11月17日に捥いだ吾庭の柚の初物です。
我田引水ですが、柚湯で心身の疲れを癒し、相手の立場を思いやる心を養い、「俳句HAIKU 」愛読者の「世界平和への祈り」をシェアして頂けると、幸いです。
これらの写真は、NHK-TV のニュース画面の一部分です。
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冒頭の写真は、書写山の登り口です。
掲句は書写山圓教寺などを紹介するための存問の拙句です。
朝日差す北六甲道小春かな
バスの窓小春日和の姫路城
小春日の慈悲(こころ)の鐘や圓教寺
「カ行」の韻を詠みました。
初紅葉映ゆる鐘楼圓教寺
書写山や小春日の差す大菩薩
書写山や平和を祈る堂小春
書写山の小春日和の大講堂
小春日の一隅照す釈迦如来
和を祈る紅葉明りの釈迦如来
圓教寺写経に祈る小春の日
蜘蛛の巣の掛かり怒るや鬼瓦
最後の写真をタップ拡大して、蜘蛛の巣が掛かった屋根の鬼瓦をご覧下さい。
鬼瓦居並ぶ堂や小春風
食堂(じきどう)の初冬の展示鬼瓦
冬浅き十二神将十二態
初冬(はつふゆ)の不動明王憤怒して
冬浅き弁慶井戸の水鏡
弁慶井戸落葉ひらめく水鏡
書写山より望む小春の播磨灘
ここをクリック(タップ)して、「梅見《世界の梅公園》(写真と俳句)」をご覧下さい。
書写山の小春を愛でつ地酒汲む
ここをタップして、「山田錦の郷(晩秋の吟行写真俳句)」をご覧下さい。
初冬の四阿(あずまや)で食むハムサンド
「初冬」は、「はつふゆ」と読んで下さい。「は」の韻をリズムに詠みました。
木漏れ日の小春の祠大黒堂
円教寺初紅葉愛で二巡り
小春日の木漏れ日浴びつ書写山を
小春日の奥の院までゆるゆると
観音像幾つ拝しや小春径
(薫風士)
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面白きコ-ヒ-カップ秋の昼餉(ひる)
陶芸の豆の箸置き秋の昼餉
陶芸展満喫したる秋の昼餉
秋時雨赤絵陶器の美術展
秋時雨帰路は本降り陶の郷
(薫風士)
掲句は、陶の郷や兵庫陶芸美術館を紹介する存問の拙句ですが、この記事は「陶の郷(秋の吟行)」の続編です。
午後は雨が降る予報だったので、観光スポットの登り窯など周辺を見て吟行し、ランチを食べてから兵庫陶芸美術館に入ることにしました。
この記事の美術館展示品の写真は特別展の雰囲気を紹介するためのものであり、ごく一部に過ぎません。
実際に訪れて、本物の「赤絵の極致」をご覧下さい。
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時雨前吾を誘ひし陶のチロ
晩秋の畑に池あり親子鯉
野路菊の迎ふ蔵元四代目
野路菊や病にめげず磨く技
時雨催ひ急ぎ陶芸美術館
(薫風士)
丹波篠山市にある兵庫陶芸美術館の特別展「九谷 赤絵の極致」を見るために、「陶の郷」(すえのさと)へ句友と10月29日に吟行に行ったところ、樹齢5百年のカヤの大木や神社などが無くなっていて、2年前に兵庫陶芸美術館を訪れた際の「登り窯」周辺の風景とは様変わりでした。
道に迷い、辺りを見回して目に入った道案内の看板や陶製の「チロ」像の面白さに誘われて坂道を上り、「俊彦窯」を拝見しました。
ラッキーなことに、窯主の清水俊彦氏(窯元四代目・俊彦窯初代)のお話を直にお聴きすることが出来ました。
冒頭の写真は、俊彦窯蔵元の玄関や登り窯と、石川県九谷焼美術館のパンフレットなどの写真です。
「やけてかたまれ火の願い」は丹波焼・俊彦窯先祖蔵元初代からの言い伝えだそうです。
興味のある方は、ここをクリック(タップ)して「兵庫陶芸美術館・登り窯吟行(俳句と写真)」に掲載した写真や今度の吟行写真などをご覧になり、疑似吟行をして頂けると幸いですが、実際に現地を訪ねられることをお勧めします。
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暮の秋酒米処吟行す
短日の工事急ぐや道の駅
明日は冬足湯は未だ工事中
ひつじ穂の朝日になびく米処
黒滝の響きに枯れ葉散りゆけり
秋風や朽ちゆく祠見棄てられ
仲よしの吟行句会日短か
よかたんや句座の昼餉に新酒酌む
よかたんや牡蠣は広島米は三木
古米とて山田錦の旨さかな
晩秋や歳時記を手に句歴談
歳時記の型崩れして秋暮るる
返り花ベテラン手にす電子辞書
トランプがハリスを制し冬に入る
帰り花トランプ政治如何ならむ
冬に入る日本の未来如何ならむ
新酒汲む世界平和を祈りつつ
立冬や一人連句で憂さ晴らす
(薫風士)
掲句は、11月6日(立冬の前日)に俳句仲間と三木市にある山田錦の郷と黒滝を吟行して詠んだ酒米処紹介の存問句と、11月7日の朝テレビを見て詠んだ憂さ晴らしの拙句(最後の5句)です。
山田錦の郷も、大阪・関西万博の観光客などを迎えることを意図して再開発をしているようですが、薫風士の「世界平和への思い」をシェアして頂けると有難いです。
ちなみに、「黒滝」の呼称の謂れは何でしょうか?
ご存じの方があれば、教えて下さい。
10月31日、同期仲間の談話会に参加する途次に、大阪中之島にある香雪美術館で開催中の特別展「法華経絵巻 千年の祈り」を見ることにしました。
地下鉄出口近くの案内板をさっと見て大きなビル(中之島フェスティバルプラザ・ウエスト)に入りましたが内装は美的に作られていて、エレベーターもすぐには見つけることが出来ない状態で、ろうろしていると、11時過ぎになり、ランチを食べることにしました。
値ごろなレストランがあると思ってエスカレーターで地下まで下りましたが、常連対象の前払いカード制レストランだったので諦めて上階にもどり、レストランを探していると、数量限定の値頃な丼のランチ表示が目に入り、福吉兆に入りました。
接待などの予約客対象の高級レストランなので、高い日本酒は断念してビールを飲みながら、丼を頂き、ささやかな贅沢な雰囲気をエンジョイしました。
仲間との約束時間まであまり余裕が無くなり、香雪美術館は後日訪ね改めてゆっくり特別展を見ることにしました。
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写真は、NHK-TV ニュース画面の一部分です。
タイトルはブログ用の拙句ですが、句意をどう解釈しますか?
俳句は好き好きですが、川柳と異なり、ニュートラルな表現の俳句は鏡のように読み人次第で句意が様々に解釈されます。
「俳句の深よみ《龍の玉》」をご覧下さい。
かっての封建的村社会的感覚では「言わぬが花」であることも、複雑な多様性の現代では明確に言うべきでしょうが、気を付けて言っているつもりでも、はっきり言うと聞き手次第で「パワハラだ」「セクハラだ」などと誤解されて非難されることもあります。
人、各々の立場に相応しい気力と胆力、才覚を活かしたいものです。
楽しみながら「一人連句」で「まんぽ俳句」や「川柳」を口ずさみ、TPO(time・place・opportunity)に合う表現方法を工夫していれば、いずれ・そのうちに、正確な言葉の使い方が身につくでしょう。
この青色文字をクリックして、「究極の愛」や「言葉の力」・「俳句の力」《癒し》」をご覧下さい。
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一茶記念館を訪ねた翌日(2024.10.14)、志賀高原の琵琶池などを吟行した帰りに夕暮れの善光寺にお参りし、まんぽ俳句を口ずさみました。
一茶忌や一期一会の夕月夜
晩秋の夕月ほのか六地蔵
濡れ仏を夕月照す暮れの秋
平安を祈る晩秋善光寺
晩秋の門前近く夕餉愛づ
新蕎麦を著名人来し北野家で
平成31年3月に北野の家を訪れた滝川クリステルさん(現、小泉進次郎夫人)の写真が飾ってありました。(赤いポストのある写真参照)
善光寺御利益ありし秋の宵
長寿には無欲が薬一茶の忌
句の道へ引く牛なりや一茶の忌
一茶が善光寺を詠んだ俳句「春風や牛に引かれて善光寺」が有名ですが、この俳句は、一茶が「牛に引かれてお参りした」のではなく、昔話の「牛に引かれて善光寺まいり」を引用して善光寺への奉納句として詠んだ句です。
便乗に与かる御蔭秋の宵
「便乗に」の俳句は、北野家本店で蕎麦を食べた帰路、善光寺から長野駅に向かう道で偶々出会った「藤屋(The Fujiya Gohonjin)」の支配人のご厚意でJAL-CITYホテルまで車に便乗させて頂いたことを詠んだ拙句です。
晩秋の北アルプスや朝餉窓
JAL-CITYホテル16階の展望レストランの北アルプスを望む窓辺で、バイキングと爽やかな風景を満喫しました。
(最後の写真をご参照下さい。)
(薫風士)
自動車の空飛ぶ勇姿暮れの秋
この俳句は、空想句です。
晩秋や朝の門先飛ばざる蛾
秋の蛾や木片の如うずくまり
秋の蛾や指で弾けば動きだし
塵出しの門に木片秋の蛾ぞ
(薫風士)
タイトルと掲句はブログ用の拙句(「まんぽ俳句」)です。
今朝ゴミ出しに門を出ると、足元に木の小片のような蛾がうずくまっていて、その保護色・変態ぶりに驚きました。
「秋蝶・秋の蝶 (写真と俳句)」をご覧下さい。
写真をタップ拡大してご覧下さい。
冒頭の俳句は、「暮」と「朝」を対比させるなど、面白さを出したつもりです。
「蛾」は夏の季語なので「季重なり」ですが、実態に合わせて秋の季語を用いました。
「秋の暮」の「暮」は文字通り「夕方」の意味ですが、「暮の秋」は「晩秋」の意味です。
「門前」は「門先」と同じく、「かどさき」と読んで下さい。
俳句は好き好き、解釈は読み人次第ですから様々な英訳が可能ですが、一茶記念館のホームページに掲載される一茶の俳句や「古典に親しむ」の「一茶の俳句集」などにより、折に触れて薫風士 (L.P. Lovee)なりに原句に忠実に翻訳しますので、フォローして頂けると幸いです。
痩蛙まけるな一茶是に有
(yase-gaeru makeruna issa koreni-ari)
Skinny frog!
Never lose!
Issa's here, supporting you_
初夢に故郷を見て涙かな
(hatsuyume-ni furusato-o-mite namida-kana)
first dream of a new year
my native place appeared,
making me tearful
そば所と人はいうなり赤とんぼ
(soba-dokoro-to hito-wa-yuunari akatonbo)
the noted place for soba
so, people say_
red dragonflies
夕月や流れ残りのきりぎりす
(yuu-getsu-ya nagare-nokori-no kirigirisu)
the evening moon_
Katydids chirping,
left over from the flood
ここをクリック(タップ)すると、「ふくろう日記・別室」に、上記俳句の句碑・解説があります。
きょうからは日本の雁ぞ楽に寝よ
(kyō-kara-wa nihon-no-gan-zo rakuni-neyo)
from today
you are Japanese wild geese_
Sleep at ease!
是がまあ つひの栖か 雪五尺
(korega maa tsui-no-sumika-ka yuki-go-shaku)
Well, well !
my final dwelling_
the snow fifteen deep
雪とけて村いっぱいの子どもかな
(yuki-toke-te mura-ippai-no kodomo-kana)
the snow has melted,
full of children_
my native village
うまさうな雪や ふうわりふうわりと
(umasou-na yuki-ya fuuwari-fuuwari-to)
snow falling
softly and gently,
all seeming delicious
「初夢に」の俳句は、俳諧寺の傍の句碑になっています。
上記の翻訳は、世界一短い詩と言われる俳句の特徴を生かした薫風士(L.P Lovee)の簡潔な英訳です。
AIにアナログ勝るや一茶の忌
(eiai-ni anarogu masaru-ya issa-no-ki)
(Kumpūshi)
superior to AI,
analog haiku_
memorial day of Issa
(Translated by L.p.Lovee )
ここをクリック(タップ)して、「一茶記念館」のホームページをご覧下さい。
2024年10月6日に京都の無鄰菴で開催された英語俳句(Haiku of Issa)の俳画教室を見学し、展示された色紙の一茶の俳句「かたつむりそろそろ登れ富士の山」の誤訳に気付き、英訳の添削についてアドバイスしました。
「かたつむりそろそろ登れ富士の山」について、子供の教育に参考になる解説記事があります。
この写真は、一茶記念館の入り口で撮った薫風士です。
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温暖化寒露にやっと涼新た
寒露とて昼餉は今日も冷し酒
寒露の日秋桜手折り香り愛ず
金柑やあるかなきかの実が一つ
金柑や米粒大に寒露の日
愛でたきもの寒露に生れし初金柑
寒露過ぎ蜜蜂蝶の飛び交ひて
まんぽ道寒露過ぎにも蜘蛛の糸
(薫風士)
歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに「寒露」の例句を抜粋掲載させて頂きます。
例句の詳細は青色文字(季語)をタップしてご覧下さい。
鶏鳴のひびきわたれる寒露かな
(南うみを)
最初の二つの写真は、寒露の日(10月8日)に最寄りの駅前の整地工事の風景や小さな金柑の実を撮ったものです。
三つ目の写真は、4日後(10月12日)に実の大きさがミニトマトの小粒位までになった金柑の小木です。
この金柑の実が無事完熟するまでには、ウクライナやパレスチナなどの戦争が終わることを祈っています。
最後の写真は、寒露の日に散歩していて、赤レンガの邸宅の庭に蜘蛛の糸が見えたのでスマホで撮りながら駄句を口遊みましたが、「蜘蛛」や「蜘蛛の糸」は夏の季語ですから、「季重なり」はダメという俳人も居るでしょう。
季語を二つ用いる場合は、その効果を考えて推敲すべきですが、「季語が二つあるのはダメ句」と単純に考えるの初心者の発想で、「俳句の楽しみ」や「俳句の面白さ」を阻害しています。
拙句の「寒露に生れし」の中七を「あれし」と定型に読むか、「うまれし」と字余りに読むか、好き好きでしょう。
いずれにせよ、まんぽ俳句を口遊み健康長寿を全うしたいものです。
ちなみに、同音異義語の「甘露忌」といえば、秋元不死男の忌日(7月25日)で、夏の季語です。
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2023年9月30日に京都市左京区の南禅寺界隈を吟行した記事「秋の蹴上・無鄰菴吟行(俳句と写真)」を多くの方ご覧頂いたと思いますが、今年(2024年)も句友に誘われて10月6日に無鄰菴を訪ねたところ、一茶の俳句の英訳を使用した俳画教室が開催されていました。
詳細は、ここをクリック(タップ)して、「日本の風」の「お知らせ」をご覧下さい。
俳画教室の主催者は芸大出身の方なので一茶の俳句の英訳の適正さの是非は不問にされているようでした。
かたつむりそろそろ登れ富士の山
この俳句は、次のとおり英訳すると良いと思います。
Climb Mt.Fuji,
slowly, slowly_
snail !
または、
Snail !
Climb slowly and slowly_
Mt. Fuji
上記は薫風士(L.P. Lovee)の英訳です。
展示されていた色紙の英訳は、次のとおり、不定冠詞があるため、明瞭な命令形になっていないので不適切です。
A snail_
climb Mt.Fuji
but slowly, slowly
俳句では助詞や切れ字、語順などが大切ですが、英語の俳句や英訳においても冠詞や前置詞、語順などが大切です。
「英語の俳句は単語を並べて置けば良い」という人がいますが、このセリフは、奥の深い俳句への入門の敷居を低くするための初心に対する言葉ですから、誤解しないで下さいね!
この写真は、蹴上の観光スポットである「ねじりまんぽ」です。
ここをクリック(タップ)して、「折々の《まんぽ俳句》(No.6)虚子の「去年今年」(夏井先生vs薫風士)」をご覧下さい。
国際俳句協会への薫風士の投稿「英語でわかる芭蕉の俳句」や俳句HAIKUの「文芸翻訳」の記事をフォローして頂けると幸いですが、「英語俳句誤訳集《言葉の壁》」や「まんぽ俳句を楽しもう!」をご一読下さい。
(青色文字をタップすると、リンク記事が表示されます。)
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10 月2日に俳句仲間と芦屋市にある虚子記念文学館と谷崎潤一郎記念館を訪ねて吟行をし、近くのカフェ・ド・ルポで昼食後ミニ句会をしました。
冒頭の写真は、虚子記念文学館と芦屋市谷崎潤一郎記念館の入場券です。
文学館さゆるる萩に迎へられ
虚子館や黄葉なり初む大桂
前庭の旱を忍ぶ龍の髭
秋の雲ゆるり流るや文学館
露けしや三世代の句碑となりて
爽やかな玄関戸の桟ホトトギス
(ドアの写真をタップ拡大して見ると、映っている桂の枝で見分けにくいですが、薫風士の頭上にホトトギスの文字の形をしている桟があります。桂は、最初に植えられた木なので虚子記念文学館のシンボルになっているそうです。)
俳磚の庭の片隅彼岸花
露けしや俳磚の壁虚子の庭
爽やかや俳磚の白青き文字
小鳥来る谷崎邸の黒松に
池に映ゆ色変へぬ松青き空
ばったんこ谷崎邸の時刻む
見えずとも音を愛でたる鹿威し
金の鯉悠然として添水の音
(薫風士)
「ばったんこ」「鹿威(ししおどし)」「添水(そうず)」は、ほぼ同じ「猪おどし」の意味の秋の季語です。
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