「花鳥諷詠と客観写生」について
2023年10月に俳句HAIKUの記事「『客観写生』と『花鳥諷詠』の違い」を書いて以来、このテーマに興味をもっていましたが、第56回三田市民文化祭俳句大会入賞句(冒頭の写真参照)を見て、改めてこのテ-マについて思案しました。
事前募集句の応募は849句が全国から寄せられたとのことですが、入賞句は全て花鳥諷詠の俳句であり、客観写生と言える俳句は無いと思いました。
当日投句は、選者の投句も含めて約120句ありましたが、純粋に客観写生と言える投句は殆ど見当たらず、何らかの意味で花鳥諷詠だと思いました。
ちなみに、締め切り1時間ほど前に掲示された二つの席題(「椅子」と「流星(星流る)」)のうち季語(星流る)を使って、最近思っていることを詠んで投句した一句「混沌は宇宙の摂理星流る」は、若森京子前会長の並選に入ったようです。
この拙句は、現代の異常気象や世相を詠んだつもりですが、「混沌てふ宇宙の秩序星流る」とした方が面白い句になったかも知れません。
いずれにせよ、後の祭りですが、混沌から新しい宇宙時代に相応しい平和な時代が生まれることを夢見ています。
俳句大会の講演では、片山由美子「香雨」主宰が「俳句にしひがし」というテーマで、俳句のリズム・韻を落語や音楽と関連付けてユニークな解説をされ、興味深く拝聴しました。
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