川柳と俳句 (先輩仲間「そうりゅう会」の句集に思うこと)

   

先日「俳句HAIKU」に先輩(前川淳氏)の川柳について「川柳と俳句(先輩の句集を拝読して思うこと)」を書きましたが、同様の思いから、「季語のある川柳」や「自戒の念(?)の川柳」などを先輩グループ「そうりゅう会」の川柳集から一人一句抜粋・掲載させて頂きます。

「俳諧」(「川柳」と「俳句」)のユネスコ世界無形文化遺産登録への草の根運動について、薫風士の思いをシェアして頂ければ望外の喜びです。

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渋柿も皮むき干せば甘くなる 

           (井上輝好)

・これ以上曝すものなし冬木立 

           (今田和宏)

松明が駆け大文字闇に浮く 

           (岩崎公誠)

コップ酒片手に聞こう妻の愚痴 

           (岩西信雄)

・プライドを捨てて立ちます台所 

          (太田としお)

・廃校の人知れず咲いて散り 

           (奥 時雄)

渋いお茶啜り巣ごもり老い二人 

           (川邉滋郎)

駅蕎麦で豪華旅行の総仕上げ 

           (喜田征治)

コロナ禍で気の遠くなる含み損 

          (木津和敏彦)

花火の日過疎の村にも五千人 

           (崎山 喬)

渋柿と書いた張り紙信じない 

           (園山高遠)

・叩けないそっと逃げてる壁の蜘蛛 

           (田所英雄)

・廃校に往時を偲ぶ蝉しぐれ 

           (谷川 憲)

・追い越せば百合でなかったバックシャン 

           (田部和幸)

・無農薬誇る胡瓜のイナバウワー 

          (寺川はじむ)

・片えくぼほのかに咲くように 

           (西谷道章)

・帰郷の子なくてふたりの松の内 

           (伏見雅明)

リモートで顔だけ見せる里帰り 

           (村上玄也)

梅干しにどこか似てきた妻の顔 

          (米井とみこ)

・添え書きの乱れ気になる年賀状 

           (和住明次)

   

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