茶寿を祝ぐ親子四代風薫る
(薫風士)
冒頭の掲句は薫風士の夢ですが、タイトルの掲句は先日の俳句会で兼題「鑑真忌」と「茶寿」との取り合わせも良いのではなかろうかと投句した拙句「句に興じ茶寿も祝ぎたし鑑真忌」を修正したものです。
「茶寿」は108歳の長寿を意味します。煩悩は108あるとされ、除夜の鐘も108回つかれますから、たまたま静岡ゆかりの親戚から頂いた新茶を味わいながら、「茶寿」と「新茶」の「取り合せ」で原句をこのブログ用にアレンジすることを思いつきました。
長寿に拘らず元気に天命を全うすることが出来れば幸いですが、胃のない体でどこまで健康長寿が実現できるか、チャレンジして見たいと思っています。
某川柳句会で高得点を得た拙句「わが命妻の料理に支えられ」や「幸せよ世界遺産を日々食って」が示しているように、食事と自然環境に恵まれていることや医療技術の進歩などを考慮すると、妻の支援を得て自助努力もすれば掲句を現実のものとすることはまんざら不可能でもないでしょう。最近は長寿者が増えているし、夫婦そろって元気に俳句を楽しみたいものです。
インターネット歳時記には季語「新茶」を用いた俳句は約500句あり、味わい深い句が多いが、今日は「母の日」なので「歳時記」から新茶と母に因んだ俳句などを取り上げました。
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新茶汲み母の米寿を祝ひけり
大串章(百鳥)
祖母っ子の娘も知命なり古茶新茶
東野鈴子(雨月)
新茶味はひ母のもう在さじと
青垣和子
新茶汲むふと母のこと想ひつつ
大谷茂(遠嶺)
新茶汲みたやすく母を喜ばす
殿村莵絲子
新茶汲む良きことひとつ思ひつき
山田佳乃
「茶寿をほぎたし」と詠んだもう一つの理由は、百八歳まで生きると紀元2700年の日本や世界を見届けることができるからです。
紀元2600年の盛大な式典の翌年に日本は太平洋戦争に突入しました。
正岡子規の俳句「紀元二千五百五十五年なり」に因んで書いたブログ「季語・季題が新年の俳句特集」などもご覧頂けると幸いです。
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