写真は、「カラー図説 日本大歳時記」の1981年発行「猿回し」の解説ページです。
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ウイキペディアによると、猿回しは、「4500年前のメソポタミア文明に職業としてあったが、日本には奈良時代に中国から伝わり」、「昭和30年代(1955年 - 1964年)にいったん絶滅した[6]」が、「1978年(昭和53年)に周防猿まわしの会が猿まわしを復活させ、現在は再び人気芸能となっている。」とのことです。
正月の行事(牛馬の厄払い)として行われた「猿回し」は、現在では本来の宗教的行事ではなく「大道芸」として親しまれていますから、選者の選句で「猿回し」を「正月の季語」として厳密に適用されると違和感があります。
松尾芭蕉は「不易流行」(ふえきりゅうこう)と言い、高浜虚子は「古壺新酒」(ここしんしゅ)と言っています。
「季語」は古い歳時記の分類に捉われず、弾力的に運用すれば良いでしょう。
健康長寿の俳句をエンジョイするためには、「正月」でなくとも、「季重なり」になっても、あまり気にせず、実際の猿回しの情景を素直に詠んで句作を楽しめば良いと思っています。
猿曳やアナクロ専制如何にせむ
(薫風士)
掲句は川柳擬き・俳句擬きのブログ用俳句ですが、「歳時記(俳誌のサロン)」などから「猿回し」の「季重なり」の例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。
例句の詳細は青色文字をタップ(クリック)してご覧下さい。
(歳時記)
花吹雪人だかりして猿廻し
(松沢久子)
梅の下掛声高き猿回し
(古川さかえ)
秋日和猿回しゐる天満宮
(長濱順子)
曳猿の空を見てゐる梅白し
(宇都宮敦子)
先日句友と「道の駅 神戸フルーツ・フラワーパーク大沢」にて吟行し、日記代わりに詠んだ猿回しの拙句と写真を掲載します。
2022年12月17日(土)18日(日)には、神戸モンキーズ劇場にて特別公演(手話を取り入れた猿まわしショー)をするとのことですが、機会があれば夜のイルミネーションに吟行をしたいと思っています。
日溜まりに人待ち顔の猿回し
猿回し電飾用の馬像背に
句材にと話しかけたる猿回し
佳い句をと祈って呉れし猿回し
猿回し八艘飛びを十八番(おはこ)とし
しくじりも演技の一つ猿回し
曳猿のお辞儀頭を地に付けり
猿曳の弁舌に乗り笊へ札
さよならの手振り合はすや猿回し
「マイちゃん」の八艘飛びの動画をご覧下さい。
(動画は句友が撮ってくれたものです。)
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