(2023.2.22 更新)
7月12日に東京大学で開催されたヘルマン・ファン・ロンパイ元EU大統領の講演を聴くために上京した序に芭蕉記念館を訪ねました。
松尾芭蕉の俳句300句の英訳を国際俳句協会のホームページにシリーズで掲載中なので参考になる資料を調べるのが目的です。
掲載した写真はごく一部ですが、ここをクリック(タップ)すると、「芭蕉の奥の細道:俳句の散歩道」をご覧になれます。
ここをクリック(タップ)して、ロンパイ氏の文化賞受賞記念講演「今日のグローバル化し緊迫した世界情勢下での俳句の役割」をご一読下さい。
写真と拙句がコロナ禍の慰みになれば幸いですが、是非とも現地を訪ねて吟行されることをお勧めします。
真夏日の迷ひし街の道しるべ
前方の新大橋とその標識に気を取られ、歩道右側(バス道路沿い)の道案内の小看板を見落としました。
大川の新大橋や風涼し
折り返す新大橋や朝曇
「涼し」や「朝曇」は夏の季語です。
夏草や赤穂浪士ゆかり道
夏草や兵どもが夢の跡(芭蕉)
大川沿いの「俳句の散歩道」の入り口が分からず、「赤穂浪士ゆかり道」の高札に迷いました。
このあたり目に見ゆるもの皆涼し
(松尾芭蕉)
ガイドが園児達に「芭蕉稲荷神社」の説明をしていました。
看板を隠し茂るや大芭蕉
看板を隠す芭蕉が道しるべ
「茂り」は夏の季語、「芭蕉」は秋の季語です。
ウクライナ支援の募金箱が窓口にありました。
節電の緩き冷房展示室
夏蒲団厚きに鎮座石蛙
「芭蕉遺愛の石の蛙」は黒ずんでいて一部分欠けていました。近づいてよく見て、やっと「蛙」だと納得しました。「石蛙」は紫色の分厚い立派な座布団に鎮座していましたが、「布団」は冬の季語です。夏の吟行なので「厚き布団」とせず「夏蒲団」と表現しましたが、「夏蒲団」は薄いのが普通です。
夏草や大川愛づる芭蕉像
古池の句碑を見下ろす夏木立
芭蕉記念館の庭の句碑は古びて字がよく見えませんでしたが風情があります。
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