英語俳句誤訳集《言葉の壁》

   

1910_8(写真)
日本伝統俳句協会8月のカレンダー(一部分)


8月7日は立秋です。

 


 


「立秋」の俳句は、青色文字をクリックして、「歳時記(俳誌のサロン)」や「575筆まか勢」の例句ご覧下さい。

 


1911(写真)
(ロンパイ夫妻の鎌倉訪問の「俳写」の一部。)
「Beigian」とあるのは「Belgian」のミスタイプで、酷い誤訳になります。

写真をクリック(タップ)拡大してご覧下さい。

 

俳句の英訳を紹介するサイトが最近増えており、知人がメールしてくれたような翻訳というよりデザイン性を高めた「俳写」と称する写真英語俳句などもあるようです。

 

220809_a

1914_b ロシア侵攻によるウクライナ戦争に思いを馳せて元EU大統領ファン・ロンパイさんが詠んだ次の俳句と翻訳が、句友が知人からもらった新聞記事に、ありました。

 

 

新聞の写真をタップ拡大してご覧下さい。

 

Cannons thunder
while summer flourishes
The sun will win

 

砲音に太陽真上日の盛り
    

    (星野高士訳)


 

俳句は様々な解釈が出来ます。
星野さんの翻訳は伝統俳句的名訳でしょうが、その翻訳からロンパイさんの句に込めた思いを理解するのは難しいのではないでしょうか?
翻訳する場合は作者の意図を汲んで原句の意味を忠実に訳出する方が望ましいと思っています。
ロンパイさんはイソップ寓話「北風と太陽」を念頭に、「太陽が勝つ」という表現をしたのではないでしょうか?
上記の翻訳にはそのような原句のニュアンスが無いので、原句の句意を尊重して、次のように試訳しました。

 

 

夏最中 轟く大砲 勝つ太陽

 

上記試訳は、「なつさなか とどろくたいほう かつたいよう」と、三段切れですが、原句の句意を忠実に訳出しています。

 

英語と日本語とは言語の構成が全く異なるので、リズムより句意を優先して翻訳するのが良いと思います。

 

俳句の翻訳や英語俳句が普及することは大いに歓迎すべきですが、時折気になる誤訳があり、さまざまなタイプがありますので、この記事に特集しました。

    

これまでに書いた記事は次の通りです。
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俳句の国際化 《言葉の壁を破るチャレンジ

 

柿食へば」の誤訳《俳句の力・言葉の壁

 

俳句をユネスコ世界無形文化遺産へ(草の根運動

 

高浜虚子の俳句「壺すみれ」をHAIKU(英語俳句)に翻訳する

 

俳聖の偉蹟を尋ね秋の伊賀(俳句と写真

 

芭蕉300句の英訳チャレンジ:「あやめ草」(21/300

 

高浜虚子の100句(100 HAIKUs of TAKAHAMA Kyoshi)(31~40

 


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