(2024.5.18 更新)
皐咲く十七日や翔平デー
掲句は、大谷翔平選手の結婚後の活躍を祝す存問の拙句です。
ロサンゼルス市は大谷翔平の背番号17に因んで、5月17日を「大谷翔平の日」と定めたとのことです。
狭庭の躑躅の花は枯れましたが、皐が咲き始めました。
暗いニュースばかりでは気が沈みますので、心のバランスを保つべく、大谷翔平選手の結婚後の活躍など、折に触れて明るいブログ用の「まんぽ俳句」を口遊んでいます。
春風に大ホ-ムラン左打ち
(薫風士)
大谷翔平の愛犬「デコピン」はもちろん可愛いですが、チュヌも可愛かったです。
(青色文字をタップして、リンク記事をご覧下さい。)
新型コロナウイルスの感染予防対策が日常化した心境を詠んだ次の拙句に共感して頂けたでしょうか?
春風や森羅万象肯ひて
断捨離の心を知るや春の風
順縁を祈るコロナ禍日脚伸ぶ
(2018年3月の記事)
「春風」といえば、高浜虚子の俳句「春風や闘志抱きて丘に佇つ」を思い出します。
この俳句の「春風」は「しゅんぷう」と読むのが相応(ふさわ)しいと思う人が多いようです。「増殖する俳句歳時記」(清水哲男)の句評はその典型的な例でしょう。青年の闘志には「しゅんぷう」が相応しいと考えるのが自然でしょうが、この俳句は虚子が39歳に詠んだものです。
高浜虚子の「自選自筆 虚子百句」には「はるかぜ」とふりがなが付けてありますから、虚子自身は「はるかぜ」と読者に読んでほしかったのでしょう。
「たつ」も「立つ」とせず、「たたずむ」という漢字「佇む」を用い「たつ」とふりがなをつけています。虚子は「熱い心」をむき出しにせず、余裕をもって表現することを好んだようです。
夏目漱石は、「虚子は畢竟(ひっきょう)余裕のある人かも知れない。」と述べています。
(「俳句談義(4):高浜虚子の句『大寒の埃の如く人死ぬる』とは、『平和』を考える」をご参照下さい。)
歳時記(俳誌のサロン)から、気の向くままに「春風」・「春の風」を引用させて頂きます。
(俳句の詳細は青色文字の季語をクリックしてご覧下さい。)
(春風)
結んで開いて指の体操春風に
(瀧春一)
式終へし子等春風へ放たれぬ
(山田禮子)
母が押す春風が押すベビーカー
(津田このみ)
(春の風1)
泣いてゆく向ふに母や春の風
(中村汀女)
朝刊の匂ふキヨスク春の風
(木下節子)
春の風ビル一面にビル映る
(中原幸子)
(春の風2)
今日よりは句碑の里山春の風
(山田弘子)
ネクタイの玉虫色や春の風
(池崎るり子)
ゆつたりと着せし子の服春の風
(藤野力)
(春の風3)
抜糸してタクシー待つや春の風
(内田しんじ)
竹林の光と影に春の風
(早崎泰江)
春の風子らは古墳でかくれんぼ
(武田ともこ)
2022年3月にウクライナ紛争について「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、記事を書いた
「血に染むなドニエプルてふ春の川」や「春一番この発言はおぞましき」をご覧頂いたと思いますが、ロシア軍のウクライナ侵略やイスラエルのパレスチナ攻撃など、時代錯誤の戦争が収まらないのは悲しいことです。
ここをクリック(タップ)して、「戦争と平和(俳句と川柳:終戦記念日特集)」をご覧下さい。
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