「若葉」・「柿若葉」の俳句を鑑賞しよう

       

愛犬を偲ぶ造形庭若葉

       (薫風士)

  

(若葉の写真)

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冒頭は走り梅雨に濡れた状態です。二つ目は雨上がりの朝に撮ったもので、巣箱をご覧になれます。

三つ目は初夏風薫る好天の朝の柿若葉ですが、その下の紫陽花が蕾を付けています。

  

雨露に傾ぐ狭庭の柿若葉

雨上がり陰影深き柿若葉

   

紫陽花の蕾覆ひし柿若葉

「柿若葉」も「紫陽花」も夏の季語です。

1句に季語を二つ使うと、「季重りでダメ句とされますが、日常的に眺めているリビングの窓の裏庭の印象的な初夏の情景をブログ俳句として敢えて二つの季語を用いて詠みました

    

柿若葉朝日に著し今朝の庭

「著し」は「きわだっている」意味ですが、「しるし」と読んで下さい。

  
ブログ用の拙句を前座に掲載しましたが、季語が「若葉」・「柿若葉」の俳句を「歳時記」(俳誌のサロン)から思いつくままに抜粋・掲載させて頂きます。

(青色の文字をクリックすると例句の詳細や解説をご覧になれます。)

   

若葉1 

高窓を一つ残して蔦若葉  

        (邑橋淑子)

  

若葉2  

地下鉄の3号出口蔦若葉   

       (中原幸子)

  

若葉3 

病院に母を置きざり夕若葉  

       (八木林之助

  

若葉4 

鼓鳴る能樂堂の若葉かな   

        (正岡子規

   

若葉5

水晶の念珠に映る若葉かな  

        (川端茅舍

   

若葉6  

日を散らす風の若葉となりにけり 

        (稲畑汀子

  

若葉7  

物干して午前六時の若葉かな 

         (尾堂燁)

  

若葉8 

若葉して手のひらほどの山の寺 

        (夏目漱石

   

若葉9  

退院は表口より若葉風    

       (松本文一郎)

  

若葉10  

をちこちに滝の音聞く若ばかな 

        (与謝蕪村

  

若葉11   

若葉雨小樽運河の静もれり  

        (上原光代)

  

若葉12  

犬抱いてリフトに乗りし若葉山 

        (吉田悦花)

  

若葉13 

せせらぎや青葉若葉の川湯かな 

        (西田史郎)

  

若葉14  

若葉濃し日のあるうちの湯浴みかな 

        (鈴木庸子)

  

若葉15  

窓若葉新居に笑ひ声の満つ  

        (田中藤穂)

  

若葉16 

若葉して光と影の賑はしき  

       (飛高隆夫)

  

若葉17

煙突が絵になる伊万里柿若葉 

      (鈴木基之)

   

若葉18

女児ひらく手に団子虫若葉風

      (森清堯)

  

柿若葉1

今朝生れし仔牛歩めり柿若葉 

        (田中蘇水)

  

柿若葉2

雨上がり光り見えたる柿若葉 

       (山本田津子)

  

柿若葉3  

柿若葉柿の葉鮨のために摘む 

        (二瓶洋子)

  

柿若葉4  

昼月や遠目にしるき柿若葉  

        (和田慈子

   

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