光陰矢の如し(Time flies.)、高浜虚子の生誕日(2月22日)が間近です。
そこで、虚子の俳句「去年今年貫く棒の如きもの」の英訳にチャレンジします。
(青色文字をクリックすると関連の記事がご覧になれます。)
インターネットのhttp://terebess.hu/english/haiku/takahama.html
に「One Hundred and One Exceptional Haiku Poems by Kyoshi Takahama(虚子秀句・百一選英訳)という記事があり、次の英訳がありました。
Something like a stick
That goes through
Last year and this year
上記の英訳は原句の一般的な解釈に従って翻訳したものです。
文字通りに日本語にすると、「去年今年を通じてゆく棒のようなもの」という意味のHAIKUです。日本語を知らない外国人がこの英訳HAIKUを読むと、意味不明の謎かけのように思い、高浜虚子の代表的名句だとは思はないでしょう。
次のようにす英訳すると、原句に近くなるでしょう。
kozokotoshi_
piercing
as if a stick
「俳句の新解釈・鑑賞 <去年今年貫く棒の如きもの(高浜虚子)>」において考察したように、主語(主体)は省略されている、すなわち、「俳句に対する虚子の信念」が省略されている、「去年今年」は客体である、と解釈する場合は次のように意訳できます。
my belief in HAIKU
pierces kozokotoshi through,
as if a stick pierces something
「去年今年」は文字通り英訳すると「last year this year」ですが、新年の季語としては不適切です。
「去年今年」は高浜虚子が季語として確立したと言われていますから、日本語のまま「kozokotoshi」で使う方がよいでしょう。
オバマ大統領も日米首脳会談の夕食会で次のような日本語をそのまま使っているHAIKUを披露しています。
(俳句談義18:政治家と俳句 <俳句を通して世界の平和を!参照)
春緑 日米友好 和やかに
Spring, green and friendship
United States and Japan
Nagoyaka ni
今日は「建国記念の日」です。「『旗日』は死語か?『建国記念の日』の俳句を読んで思うこと」をご覧下さい。
安倍首相がトランプ大統領と会談し、一緒にゴルフもする予定とのことです。トランプ米国大統領に歓待されるのは大変結構なことですが、実を取られて日本が滅びるようなことになっては困りますね。トランプ氏はオバマさんのように俳句を詠むことはしないでしょうから、俳句は詠まなくても、しっかり会談して下さいね。
安倍総理大臣! よろしくお願いします!
ここまで書いたところで、「日米首脳会談で安倍首相は『罠』にハマった。 『マッドマン・セオリー』に騙される日本」という東洋経済ONLINE記事があった。下記URLをクリックしてご覧下さい。http://toyokeizai.net/articles/-/158128