俳句《走り梅雨》  

       

天平の甍洗ひて走り梅雨

        (南部翠村)

      

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「天平の甍」といえば、鑑真と留学僧をとりあげた井上靖の小説があります。

    

   

走り梅雨上がるや鴉羽を干す

                (薫風士)

    

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走り梅雨があがると、鉄塔 に留まっていた烏が早速羽を広げて乾かす仕草を始めました。

  

   

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歳時記(俳誌のサロン)から「走り梅雨」の例句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

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走り梅雨1)

一識るに十聞いてゐる走り梅雨

      (渡辺俊子)

   

走り梅雨2)

走り梅雨老父に具のなき茶碗蒸し

        (高橋泰子)

この句は歯を治療中の胃の無い薫風士には全面的に共感できる俳句です。

   

走り梅雨3)

走り梅雨医師の所見に身構へる

        (笠井敦子)

 

走り梅雨4)

走り梅雨読まねばならぬ書の多く

       (鈴木直充)

   

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