高浜虚子が終戦に際して詠んだ俳句について坪内稔典氏は誤解しているのではないか?
「蝉や蓑虫は虚子と同一視されて迷惑かもしれない。人間のおこした戦争などには関知せず、自分らは勝手に鳴いてるんだ、と文句を言うだろう。」と稔典氏は述べているが、高浜虚子は稔典氏が批判している俳句「秋蝉も泣き蓑虫も泣くのみぞ」で「人間と蝉」を同一視していないし、まして「虚子と蝉」を同一視なんぞしていない。自分の俳句で言葉遊びをするのは自由だが、他人の俳句を誤解して遊ぶのは困りものである。
俳句は片言とは言え、俳句の先生がこのような俳句の誤った解釈をして、虚子俳句に対する偏見・誤解を広めているようではさぞかし虚子も天国で嘆いているでしょう。 (丹波新聞「俳句に詠み込む」参照。)
虚子俳句の正しい解釈については、「蝉の俳句を鑑賞しよう」をご覧下さい。
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