俳句の鑑賞「初笑い」・「笑初」

    

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(写真)

日本伝統俳句協会俳句カレンダー1月・51句掲載)です。

「初笑」の俳句はありませんが、写真をタップ(クリック)拡大してご覧下さい。

 

  

「歳時記」(俳誌のサロン)や「筆まか勢」より「初笑い」の俳句を気の向くままに抜粋させて頂きます。

(詳細は青色文字をクリックしてご覧下さい。)

 

歳時記

・初笑され初泣となりしこと  

         (稲畑汀子

  

・句の主が判りてどつと初笑ひ 

         (山田六甲)

  

・毒舌に返す毒舌初笑   

          (湯川雅)

  

・歯の生えぬ口開け無垢の初笑ひ 

         (三浦澄江)

   

575筆まか勢

・みどり児の声とはならず笑初

         (稲畑汀子)

   

・ちちははの顔を覚えて初笑ひ 

        (松永西瓜)

   

・笑初わけもわからず皆笑ふ  

        (井上兎径子)

   

・百日の孫が主役の初笑ひ   

         (竹吉章太)

  

最後に拙句を掲載させて頂きます。  

平成の最後を惜しみ初笑ひ

本音をも冗談にして初笑ひ

帰れぬとメールの絵文字初笑ひ

・トランプに勝たされ幼初笑ひ

ババ抜きに笑ひこけたる初笑

・笑ひ初め幼べろ出し七並べえ

俳人もシルバー川柳初笑い

・初笑い笑う門には福来る

  

上記の「平成」の俳句は言わば「記録俳句」です。

本音をも」の俳句は、「冗談にして」を「冗談として」と助詞を変えると、句意(主・客)が異なります。俳句の良し悪しはともかく、俳句における助詞の重要性の一例になります。

「笑ひ初め」の句は幼孫がトランプの七並べをしたいと言って気を引くためか、「あかんべー」のように舌を出して言ったのが可笑しくて詠んだものです。

歌留多」や「初かるた」は「新年の季語」ですが、「トランプ」や「初遊び」は季語になっていません。「初遊び幼べろ出し七並べえ」とすると、「初遊び」は季語として認知されていないので、川柳とみなされるでしょう。

川柳擬きの俳句にしても、笑いを呼ぶには俳句は川柳に敵いません

  

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