俳句の鑑賞「初笑い」・「笑初」

    

Img_2125

(写真)

日本伝統俳句協会俳句カレンダー1月・51句掲載)です。

「初笑」の俳句はありませんが、写真をタップ(クリック)拡大してご覧下さい。

 

  

「歳時記」(俳誌のサロン)や「筆まか勢」より「初笑い」の俳句を気の向くままに抜粋させて頂きます。

(詳細は青色文字をクリックしてご覧下さい。)

 

歳時記

・初笑され初泣となりしこと  

         (稲畑汀子

  

・句の主が判りてどつと初笑ひ 

         (山田六甲)

  

・毒舌に返す毒舌初笑   

          (湯川雅)

  

・歯の生えぬ口開け無垢の初笑ひ 

         (三浦澄江)

   

575筆まか勢

・みどり児の声とはならず笑初

         (稲畑汀子)

   

・ちちははの顔を覚えて初笑ひ 

        (松永西瓜)

   

・笑初わけもわからず皆笑ふ  

        (井上兎径子)

   

・百日の孫が主役の初笑ひ   

         (竹吉章太)

  

最後に拙句を掲載させて頂きます。  

平成の最後を惜しみ初笑ひ

本音をも冗談にして初笑ひ

帰れぬとメールの絵文字初笑ひ

・トランプに勝たされ幼初笑ひ

ババ抜きに笑ひこけたる初笑

・笑ひ初め幼べろ出し七並べえ

俳人もシルバー川柳初笑い

・初笑い笑う門には福来る

  

上記の「平成」の俳句は言わば「記録俳句」です。

本音をも」の俳句は、「冗談にして」を「冗談として」と助詞を変えると、句意(主・客)が異なります。俳句の良し悪しはともかく、俳句における助詞の重要性の一例になります。

「笑ひ初め」の句は幼孫がトランプの七並べをしたいと言って気を引くためか、「あかんべー」のように舌を出して言ったのが可笑しくて詠んだものです。

歌留多」や「初かるた」は「新年の季語」ですが、「トランプ」や「初遊び」は季語になっていません。「初遊び幼べろ出し七並べえ」とすると、「初遊び」は季語として認知されていないので、川柳とみなされるでしょう。

川柳擬きの俳句にしても、笑いを呼ぶには俳句は川柳に敵いません

  

青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。

トップ欄か、この「俳句HAIKU」をタップすると、最新の全ての記事(タイトル)が表示されます。記事のタイトルをタップ(クリック)して、ご覧下さい。

   

コメント(14)