ここをクリック(タップ)すれば「冬の俳句特集」をご覧になれますが、歳時記(俳誌のサロン)などから気の向くままに「冬薔薇」の俳句を抜粋・掲載させて頂きます。
例句の詳細は青色文字(季語)をクリック(タップ)してご覧下さい。
(冬の薔薇1)
冬薔薇や気になる人のとほくゐて
(環順子)
冬薔薇古城に聴きしオルゴール
(川端和子)
(注)俳誌のサロン「歳時記」(2015.12.27)の「古域」は「古城」の入力ミス・文字化けと判断し、修正して掲載しています。
冬薔薇を贈られしより誕生日
(稲畑汀子)
第九歌ふ壇に深紅の冬薔薇
(吉見文子)
(冬の薔薇2)
したたかにこの世を生きて冬薔薇
(栢森定男)
冬薔薇にはにかむ色もありにけり
(菊地一枝)
精一杯生きて八十路や冬の薔薇
(筏愛子)
子の文に癒やされし夜の冬薔薇
(相沢有理子)
(冬の薔薇3)
(松崎鉄之介)
冬薔薇開かぬまゝに友逝きし
(舩越美喜)
友の訃の葬無しとのみ冬薔薇
(相良牧人)
妻逝くも吾は翁ぞ冬の薔薇
(林友次郎)
(冬の薔薇4)
文机の冬薔薇匂ふ芙美子の間
(小石川後楽園)
新築の槌音うれし冬薔薇
(林友次郎)
冬薔薇の紅き蕾のままに落つ
(前川明子)
冬薔薇の風に吹かれて中之島
(出口貴美子)
(冬の薔薇5)
表札の外されてをり冬の薔薇
(加藤惠子)
とぼとぼと帰りの道に冬薔薇
(秋川泉)
一輪の冬ばら投げてフィギュア終ふ
(小川濤美子)
冬薔薇の咲いてしをれて人遠き
(日野草城)
冬薔薇の蕾のままに昭和果つ
(五島久子)
菊枯れて冬薔薇蕾む小庭かな
(正岡子規)
銀座には銀座の生活冬薔薇
(高木晴子)
最後に拙句(まんぽ俳句)をご笑覧下さい。
暮れ近き土佐堀川や冬の薔薇
黄の一輪狭庭に凛と冬薔薇
白と黄の一輪ごとの冬の薔薇
丈高き白き一輪冬薔薇
門先に白き一輪冬の薔薇
門入ればアーチに一つ冬の薔薇
冬薔薇のアーチに著し白一輪
冬薔薇のアーチに偲ぶ逝きし友
「冬薔薇」は「ふゆそうび」か「ふゆばら」と5・7・5のリズムに読み、「著し」は「しろし」と読んで下さい。
青色文字をタップすると、最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。