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2022年2月12日 (土)

Haiku of Bashō (芭蕉の俳句 112/300)《竹植る日》

  

 ・降ずとも竹植る日や蓑と笠

 (furazu-tomo take-uuru-hi-ya mino-to-kasa)

     

  without rain-fall,

 in straw conical-hat and rain-coat_

 a bamboo planting day

   

 ここをタップすると、「芭蕉db.」の句碑と解説をご覧になれます

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2022年2月 9日 (水)

早春や命の限り句を口に (本との出会い)

     

建国日思ひ新たに己が役

   

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掲句とタイトルの俳句は、先月末に姉を見舞った際に姉が読んでいた本を借りて読み、感動して口にした拙句です。

(青色文字をタップし、解説やリンク記事などをご覧下さい。)

  

20240224_125806

俳優の塩見三省氏が俳優としての活躍の佳境の最中に脳出血で倒れ、死線を乗り越え、半身不随の体で俳優として命を全うしようとしている思いに共感し、かって病院の廊下や残花の道を術後のリハビリにひたすら歩いた事を思い出し、つい涙ぐみました。

その本の表紙には、タイトルとして、歌うように伝えたいとあり、サブタイトルとして、人生を中断した私の再生と希望とあります。

  

 ありのまま生き様晒し(さらし)春来る

        (薫風士

   

定年直後に胃癌の全摘手術をした薫風士(元サラリーマン)三省さん同じような思いをして大げさに言えば、「死線を乗り越えて、余生を『俳句の道』で全うしよう!」との思いで、「まんぽ俳句」を口遊み、ブログ「俳句HAIKU 俳句を通じて世界平和を! World peace through haiku!」を書いています。

    

(2022.2.9の記事)

コロナ禍立春に「北京2022」が始まり、日本選手の活躍が期待されます。形は違っても、同じような思いを抱いて全力を尽くしている選手は少なくないでしょう。

   

心意気雪の北京の空に舞ふ

スノ―ボード選手の活躍を詠みました

    

氷上の潔き舞艶やかに

羽生弓弦挑戦鍵山優真宇野昌磨などの潔い華麗な演技を称え口遊みました。

   

東京2020」の日本選手の活躍を俳句や川柳に口遊み、「俳句HAIKU」に様々の記事を書き、「夏の俳句特集(薫風士のブログ)」として纏めました。

薫風士のブログは、塩見三省氏の本に及ばずとも、コロナ禍の苦難を乗り越える読者の慰めと希望の一助になれば幸いです

本との出会い(1)「あの海にもう一度逢いたいをご覧下さい。

     

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記事のタイトルをタップしてご覧下さい

   

2022年2月 8日 (火)

代田と植田(石峯寺吟行の写真・俳句)

  

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青色の文字(タイトル)をタップ(クリック)して、俳句と写真をご覧下さい。

写真はタップ・拡大してご覧になれます。

  

風薫る寺苑に座してミニ句会 (俳句と写真)

   

吟行に除疫祈るや梅雨晴間 (俳句と写真)

   

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2022年2月 7日 (月)

夏の俳句特集《改定版》

    

(2023.7.17 更新)

海の日の底割れしたる台詞かな

       (薫風士)

  

俳句は、俳誌や新聞などに投句して特選を目指す楽しみ方もありますが、私的なことを一人で口遊み心の癒しにするのも俳句の楽しみ方の一つだと思います。ここをタップして、「言葉の力▪︎俳句の力《癒し》」をご覧下さい。

    

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(写真)    

日本伝統俳句協会5月のカレンダーの一部分。

  

写真をタップ(クリック)・拡大して掲載の例句をご覧下さい。 

    

    

立夏は5月5日頃で、立秋は8月7日頃です。

タイトル(青色文字)をクリック(タップ)して記事をご覧下さい。

  

夏祭り最後を飾る揚げ花火

  

俳句《花は葉に》OB会

    

芭蕉記念館・俳句の散歩道》真夏の吟行俳句と写真

    

若葉・楠若葉《梅田界隈吟行の写真俳句

  

俳句:「立夏」・「夏に入る」・「夏来る」

     

俳句:「こいのぼり」・「鯉のぼり」・「鯉幟」

   

「俳句は楽しい」 句に興じ茶寿も祝ぎたし新茶汲む

(補足・再掲載)

   

真夏日や街行く人は皆マスク

   

コロナ禍の花鳥諷詠梅雨晴れ間

    

コロナ禍の続く忍従沖縄忌

  

コロナ禍や酒無き昼餉梅雨の灘

  

コロナ禍の梅雨のひととき「美かえる」で

   

俳句の鑑賞:「初夏」

《コロナ禍に思うこと》

         

海の日や遊び心を如何にせむ

  

俳句の鑑賞:「昼寝」

  

オリパラと向日葵の俳句

(コロナ禍の猛暑見舞い)

    

東京2020 喜怒哀楽俳句・川柳クイズ:

誰のことか?(百日紅・雲の峰・総括編)

  

コロナ禍の俳句・川柳の鑑賞:

「半夏生」と「オリパラ」

     

TOKYO 2020 俳句・川柳クイズ:

メダリストは誰か? (ひまわり編)

 

俳句と川柳:終戦記念日 

<「戦争と平和」特集>

    

俳句の鑑賞 <極暑・酷暑・炎暑>

  

お手本のリズム音痴や熱帯夜

   

コロナ禍や庭の初物冷酒愛で

  

丹波路の森のひととき水遊び 

(俳句と写真)

  

俳句と写真:「紫陽花」「七変化」「あじさゐ」

   

俳句の鑑賞  <老鶯・夏鶯・残鶯・乱鶯>

  

(まんぽ俳句) 「蝉」「空蝉」「蝉時雨」

  

蝉の俳句を鑑賞しよう

     

俳句雑感(5):「西瓜」(秋の季語)と「西瓜割」(夏の季語

  

俳句雑感(6):《季語と切れ字》「猛暑日」と「立秋

  

五歳児の口癖「あきた」夏休み

   

「野球」の俳句を作って楽しもう!

   

「野球」の俳句を楽しもう!

   

ポーランドの旅

(写真と俳句 講演のことなど)

  

梅雨晴間綾子生家を訪ねけり 

(俳句と写真)

  

コロナ禍の梅雨の吟行谷性寺 

(写真と俳句)

   

風薫る寺苑に座してミニ句会

(俳句と写真)

   

吟行に除疫祈るや梅雨晴間

(俳句と写真)

  

須磨離宮公園・バラと噴水

(吟行の俳句と写真)

    

俳句の鑑賞 <万緑>

  

吟行の写真俳句 <神戸布引ハーブ園>

(改訂版)

    

「百日紅」の俳句と写真(特集)

 ・清貧の自粛の日々や百日紅

   

俳句の鑑賞《「滝音」・「滝の音」・「滝」》

 ほろほろと山吹ちるか瀧の音(松尾芭蕉)

 ・神にませばまこと美はし那智の滝(高浜虚子)

      

南禅寺吟行の俳句・写真

(平成26年6月)

   

吟行は楽しい! 俳句アルバム

(若狭・小浜の旅)

    

芭蕉300句の英訳チャレンジ:

「夏草」(28/300)

    

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(写真)    

日本伝統俳句協会5月のカレンダーの後半部分。

写真をタップ(クリック)・拡大して掲載の例句をご覧下さい。 

        

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2022年2月 6日 (日)

Haiku of Bashō (芭蕉の俳句・111/300)<田植歌>

     

・風流の初めやおくの田植うた

 (fūryū-no hajime-ya oku-no taue-uta)

    

   hearing rice-planting songs_

   first elegance on my journey,

   deep in the north-eastern district

      

句意を明瞭にするために「hearing」を補足して上記のように翻訳し、そのままHIA 国際俳句交流協会の「英語で分かる芭蕉の俳句」にも投稿しましたが、次のように簡潔に翻訳する方がすっきりして良いと思います。

  first elegance on my journey

  deep in the north-eastern district_

  rice-planting songs

   

  この俳句の解釈の参考に、「福島民友新聞」の解説記事の一部を次のとおり抜粋させて頂きます。   

「白河の関を越えて奥州路に入ると、折しも田植え時、人々の歌う田植え歌はひなびた情緒が深く、これこそみちのくで味わう風流の第一歩です」の意

(今栄蔵「芭蕉句集」)

  

福島民友新聞解説記事の詳細は

https://www.minyu-net.com/serial/hosomichi/FM20190701-392220.php

をタップしてご覧下さい。

   

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2022年2月 5日 (土)

四季の雲(写真・俳句)《早春・春の雲》

     

Click here to see all contents of HAIKU in English.

   

P.S. 2022.4.5 改定

ウクライナ紛争について、「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、記事を書きました。

青色文字をクリック(タップ)して、

梅東風や届け世界にこの思ひ

血に染むなドニエプルてふ春の川

をご覧下さい。

     

(2022.2.5)

0620

立春の翌朝、シャッターを開けると、東の空に日の出の雲が面白い形をして、恐竜が顔を突き合わせているように見えました。

  

    

春の朝恐竜の如雲対峙

今朝の雲何の兆しか春浅し

たをやかな縁の輝き春の雲

春立ちて翌日の雲と対話して

早春や平和を祈り句を口に

         薫風士

   

冒頭の写真の雲の形は対峙する恐竜のように見えますが、嚙み合って喧嘩をしようとしているのか、口付け(キス)をして仲良くしようとしているのか、見る人次第で真逆の見方ができると思います。

「何を暢気に馬鹿なことを言ってるんだ。目障りな電柱や鉄塔ばかりじゃないか!」と無関心な方、「電柱ばかりの風景観光立国がちゃんちゃらおかしい!」と嘲笑する方、「観光立国を言うなら、電柱や電線を無くして街の美観を促進せよ!」と腹立たしく思う方、「電線の地中化の資金源や労働力などはどうするのか?」と愚直に考え込む方、「地下ケーブル化は老朽化した道路・橋梁・水道などの改修・都市再開発に合わせて推進すると良い」と前向きに考える方、様々でしょうが、「何か思っていても、何も言わない方」が殆どではないでしょうか?

  

(青色文字をタップすると、関連のリンク記事をご覧になれます。)

冬季オリンピックのNHK TV (LIVE放映)を見ながらこの記事を書いています。

ここをクリック(タップ)すれば、NHK NEWS WEB「北京2022」をご覧になれます

  

残念ながら、コロナ禍・人権問題・冷戦問題、etc. 世界情勢は覇権争いで多難ですから、「スポーツの祭典」も無邪気に「お祭り気分」にはなれません。

芸術でも政治問題でも、何事も好き好きです。捉え方は、人それぞれでしょう

  

「人の顔の違い」以上に「人の考え方の違い」がある筈だから、「お互いに理解し合う」ことに心掛けなければならないと思いながら、かって「福井県立 恐竜博物館」の勝山の恐竜や「兵庫県立 人と自然の博物館」(ひとはく)の丹波竜を幼孫と見物したことを思い出し、子供たちの将来に思いを馳せて、この記事を書いていたところ、

現代音楽の作曲家・ロクリアン正岡氏から、Yutube の新曲の連絡が来ていました。

   

ロクリアン正岡/絵と音楽「みんなの娘が好い子に育ちますように!
         

青色文字(曲名)をクリック(タップ)してお聴き下さい。

  

ロクリアン・正岡氏は、薫風士のブログ「俳句HAIKU」の記事:

究極のラブを!(Ultimate LOVE!)

宗教と科学の融合

ポーランドの旅(写真と俳句 講演のことなど)等と同じ思いで、「みんなの娘が好い子に育ちますように!」を作曲されたかも知れないと、我田引水の解釈をしています。

  

徒然に、「俳句HAIKU」の「春の俳句特集」や「エッセイを多くの方々にご愛読頂き、薫風士の思いをシェアして頂ければ望外の喜びです。 

   

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2022年2月 1日 (火)

丹波路の花片栗と雛祭り(俳句と写真)

  

故郷を「まんぽ俳句」で元気に、未来に繋ごう

丹波市吟行の記事を纏めました。

ここをクリック(タップ)して、「四季の吟行《丹波市》」をご覧下さい。

    

P.S. 2022.9.23

922日のプレバト・俳句を見ると、「プレバト俳句 47都道府県 ふるさと王争奪戦」とかいう新企画の「写真俳句」番組でしたが、夏井先生の査定や添削も納得できる興味深い番組でした

「俳句HAIKU」の写真俳句は、「吟行地を紹介し、読者が写真を自然に見立てて疑似吟行をする参考になること」を意図していますので、プレバトの写真俳句と趣旨が異なります。

誤解されないように念のために急遽このP.S.を追加しました。

    

(2021年4月吟行)

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2021年4月にコロナを避けて、丹波路の達身寺や「清住かたくりの里」「かいばらの雛めぐり」などを訪ねて俳句仲間と吟行し、江戸時代創業の由緒ある三友楼で昼餉と句会をエンジョイしました。

拙句の青色文字をタップすると、「歳時記」や「575筆まか勢」などの例句をご覧になれます。

  

咲きそろひ一行迎ふ黄水仙

花の舞ふ茅葺御堂達身寺

虫食ひの木彫仏の舞

片栗の花や瀬音に咲き揃ひ

片栗や瀬音の法(のり)の満面に

 (「片栗」は「片栗の花」の省略ですが、まだ認知されていないようです。)

堅香子かたかごの小径行き交ふ大カメラ

の列鼠も牛も同じ丈

嫁入りのの行列鼠かな

見ほれたる己の干支の牛の

門入れば一人静てふ花楚々と

満ち足りし春の昼餉や句座の膳

聞きほれる女将の秘話や春の昼

   

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2022年1月27日 (木)

「夢は枯野を」《芭蕉辞世句》 ドナルド・キーン訳を考える

  

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(2022年12月に、「国際俳句交流協会」の名称は「国際俳句協会」に変更されました。)

  

芭蕉の辞世句「枯野」のドナルド・キーン訳が「芭蕉終焉の地 <御堂筋>」にありました。 

  

旅に病で夢は枯野をかけ廻る  

Stricken on a journey,
My dreams go wandering round
Withered fields.

  

キーンさんの英訳はさすが巧ですが、「旅に病んで」と「上五」を「字余り」で表現した芭蕉の思いを反映するには、「stricken」を「ill in bed」に修正し、次のように英訳すると良いと思います。

この推敲案についてキーンさんのご意見を伺いたいところですが、もはや叶いません。

  

ill in bed on a journey,

my dreams wander around

withered fields

  

HIA 国際俳句交流協会のHPに掲載中の「英語で分かる芭蕉の俳句」で紹介した John White 氏は、「5-7-5音」を踏まえて次のように英訳し、5・7・5 シラブルの英訳に成功しています。

  

ill on a journey,

my dreams are wandering round

on a withered moor

  

(青色文字をタップすると、リンクした参考記事をご覧になれます。)

  

芭蕉は「平生すなわち辞世なり」と言っています。

この俳句は、前詞に「病中吟」とあり、旅の途中で病気になり、偶々この俳句が文字通り最後の辞世句になったのではないでしょうか。「笈日記」参照

    

薫風士も及ばずながら、新型コロナ・オミクロン株感染急拡大の中、「芭蕉と同じ思い」で、俳句の国際化の草の根運動をライフワークとして、ささやかな俳句ブログ「俳句HAIKU」を書いているつもりです。

英語俳句はまだ確立した形式がなく、作者や翻訳者がそれぞれ自由に3行で表現していますが、俳句は散文ではないので、文頭や行頭を大文字にせず、固有名詞以外は小文字で表現するのが分かりやすくて良いと思っています。

   

歳時記「枯野」の例句はここをクリック(タップ)して、ご覧になれますが、

芭蕉の俳句など、俳句の英訳に興味のある方は、ここをクリック(タップ)して、「俳句・文芸翻訳」をご覧下さい

    

20210309


写真はタップ・拡大してご覧になれます。

蝸牛角振り分けよ須磨明石 

  (須磨浦公園の芭蕉句碑)

  

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(写真)

ポーランドに於ける薫風士の俳句講演風景

  

   

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2021年11月19日 (金)

《大根と蕪》(いい夫婦)

    

故郷を「まんぽ俳句」で元気に、未来に繋ごう

青色文字をタップしてリンク記事をご覧下さい。  

11月22日は「いい夫婦の日」です。

  

AIに勝る俳句や大根汁

        (薫風士)

  

「大根汁」は「だいこじる」と読みます。

俳句は人が詠んでこそ意味があり、価値があります。

AI (エイアイ) には感情が無くて愛が有りませんが、人間には感性があり、愛があります。

俳句に感性を込めて自然や人の営みを詠むのが花鳥諷詠です。

  

夫婦健在で俳句を楽しめると最高ですが、夫が亡くなってから俳句を楽しんでおられる方も結構多いようです。

俳句では「夫」を「つま」と読んでリズムを整えることがあります

先日、多趣味の句友が菜園で本格的に自作した野菜を届けて呉れ、軟らかくよく煮た大根を胃の無い身体ながら美味しく戴き、駄句を口遊みました。

   

葉をも煮る句友の呉れし長大根

大根煮る妻に己は皿洗ひ

ありがたや胃の無き身にも煮大根

風呂吹を婦唱夫随で作りけり

風呂吹に手酌の夕餉留守を守り

風呂吹に手酌進むや駄句捻る

深まりし夫婦の絆大根食む

  

風呂吹き」は大根や蕪などを大きく切って茹でたりたり蒸したものに練り味噌をかけて食べる日本料理で、冬の季語です。  

俳句のリズムを整えるために、「大根」は「だいこん」と「だいこ」、「蕪」は「かぶら」と「かぶ」、いずれかに読み変えて下さい。

  

大根の俳句といえば、高浜虚子の俳句「流れゆく大根の葉の早さかな」のことを思いますが、歳時記(俳誌のサロン))や「575筆まか勢」の例句から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

例句の詳細は季語(青色文字)をタップしてご覧下さい。

   

大根1

大根引一本づゝに雲を見る  

          (一茶)

  

大根2

大根を水くしやくしやにして洗ふ 

        (高浜虚子

   

大根3

祓はれて田辺大根完売す 

         (林和子)

  

大根4

どかと着く京大根の重さかな 

        (坊城中子

   

大根5

老う程に手抜き料理の大根煮る 

        (先山実子)

  

大根6

秋刀魚焼く妻に大根おろすわれ 

       (塩田博久)

   

大根7

ばあちゃんと呼ばるるに慣れ大根煮る 

      (押田裕見子)

   

大根8

父の忌に蒔き母の忌に引く大根 

        (原友子)

    

575筆まか勢

夕月に大根洗う流かな

       (正岡子規)

   

のびあがりのびあがり大根大根

        (山頭火)

  

大根馬菩薩面して眼になみだ

       (川端茅舎) 

  

宵月のやがて大根の葉に照りぬ

      (中村草田男 

   

大根を刻む刃物の音つゞく

       (山口誓子 

       

蕪1

蕪汁好む齢となりにけり

      (池田加代子)

  

蕪2

長湯して湯の花の香や蕪汁

      (稲葉ちよこ) 

  

蕪3

子のつむり洗ふがごとく蕪洗ふ

      (近藤紀子)

   

575筆まか勢

蕪甘く煮えて任地の住み心地

      (田中英子)

   

おく霜の一味付けし蕪かな

        (一茶)

    

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2021年6月 4日 (金)

俳句鑑賞《かえる・蛙・雨蛙・青蛙・牛蛙・土蛙・殿様蛙・蟇・河鹿》 

        

  

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  (写真)

カラー図説日本大歳時記「蛙」のページの一部 

  

写真をタップ・拡大すると、例句や解説をご覧になれます。

青色文字をタップして、解説や例句など、リンク記事をご覧下さい。

    

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日本伝統俳句協会のカレンダー

2021年3月

 

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狭庭の草取りをしていると、目の前に蛙がじっとしているのに気付き、駄句を口ずさみました。

 

 目くらまし巧みな蛙吾が庭に

  

「蛙の俳句」といえば、松尾芭蕉の代表句「古池や蛙飛びこむ水の音」を思い浮かべるでしょう。 

「かえる」は伝統俳句では旧仮名遣いで「かはづ」と記述するのが普通ですが、東京都のコロナ感染拡大防止キャンペーンに因んで「かえる」をタイトルに用いました。

        

「蛙」は「春の季語」ですが、「雨蛙」や「蟇(がまがえる)」などは「夏の季語」です。

梅雨から夏の賑やかな鳴き声で蛙の存在を実感するのが一般的でしょう。  

     

蛙の音芭蕉を偲び句に遊ぶ

  

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写真はお気に入りの陶蛙の箸置きです。

箸を置く度に目をクリクリと動かします。     

箸置きは陶の蛙や夏料理

         (薫風士)

  

「歳時記」(俳誌のサロン)の例句を気の向くままに、抜粋・掲載させて頂きます。

(「蛙」を詠んだ拙句と写真は最後に更に掲載します。ご笑覧下さい。)    

    

蛙1

コンビニのあかりは消えず遠蛙 

        (田中清司)

   

さながらにコントラバスや牛蛙 

         (大橋晄)

  

蛙2

初蛙広き仏間に一人寝る   

      (大西八洲雄)

   

初蛙やさしき雨の午後となり 

       (阿部正枝)

 

蛙3

点滴は妻の命脈蛙の夜    

       (関根初男)

  

手を握るのみの見舞や遠蛙  

       (間宮あや子)

  

蛙4

よく見ればよき面構へ青蛙  

         (足利徹)

   

掌にのれば仏頂面の青蛙   

       (樋口みのぶ)

  

蛙5

雨蛙かしこまりたる雨催    

        (稲畑汀子)

  

雨どつと沸騰点こす蛙かな  

        (村田岳洋)

  

蛙6

ニュータウンに残る古池牛蛙 

        (中田禎子)

  

蛙田の闇の広がる車窓かな  

        (松尾芳子)

  

蛙7

早暁や令和二日の遠蛙    

       (谷田貝順子)

  

千年の杉の霊気を青蛙    

       (楠本和弘)

  

最後に薫風士の「コロナ俳句」・「まんぽ俳句」と写真をご笑覧下さい。 

蛙の声はここをクリックして、お聞き下さい  

コロナ禍やコロナコロナと蛙鳴く  

コロナ禍や五輪変えろと鳴く河鹿

牛蛙コロナは嫌ブーイング

小さくして一葉に守(も)らる青蛙

土蛙汚らしくし身を守り

身構へる殿様蛙石模様

鎮座して殿様蛙すまし顔

ひき鳴きて姿暗ます保身術

蛙鳴くアートの池やホロンピア

チアダンス池のアートに夕蛙

蛙鳴く池の広場のチア練習

蛙鳴き鴉飛び立つチアダンス

蛙鳴く池越えショットナイスオン

コロナ禍やは自粛五輪とて  

冷房五輪は家で皆帰ろう

猛暑日の五輪マラソン一葉散る

(ひき)も鳴くガッツの涙初優勝

 日本ゴルフツアー選手権を見て、木下稜介選手の初優勝の感激を詠んだ俳句です。 (NHK-TV画面の写真参照) 

  

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2021年3月13日 (土)

《春の海》 俳句と写真(須磨浦公園吟行)

   

P.S. 2022.4.5 改定

ウクライナ紛争について、「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、記事を書きました。

青色文字をクリック(タップ)して、「梅東風や届け世界にこの思ひ」や血に染むなド二エプルてふ春の川」、春一番この発言はおぞましき」などをご覧下さい。

     

「春の海」と言えば、宮城道雄の曲「筝と尺八による二重奏」与謝蕪村の俳句「春の海終日のたりのたりかな」が有名です。

蕪村の俳句は日本三景の「天橋立」の「与謝の海」を詠んだものだとも言われています。(出典:「蕪村の旅」JR西日本

  

今年の3月11日は東日本大震災から10年になり、テレビで追悼番組やイベントが放映されました。プレバトも追悼の音楽番組に変更されていました。 (ここをクリックすると、NHK 東日本大震災アーカイブス「あの日、何が起きていたのか」をご覧になれます。)

    

春の海三一一を悼み継ぐ  

         (薫風士)

   

新型コロナ感染拡大が収束して東北の復興が促進されることを祈っています。 

芭蕉ゆかりの松島などに又吟行旅行が出来ることを願いつつ、歳時記「春の海」から東日本大震災を偲ぶ俳句を抜粋・掲載させて頂きます。

    

みはるかす瓦礫の果ての春の海 

      (山田をがたま)

  

なにごともなかつたやうな春の海 

        (河口仁志)

  

黙祷のまなうらにありあり春の海 

       (木村茂登子)

   

広島地方気象台は3月11日、広島県内で桜が開花したと発表しました。平年よりも16日早く、全国でトップの「開花宣言」です。コロナ禍の自粛が解除されると宮島や平和記念公園の桜など吟行したいものですが、変異ウイルスの感染拡大などもあり、楽観できません。

   

最後に、先日須磨浦公園の吟行で詠んだ拙句と写真を掲載します。

(最後の写真をタップ・拡大すると遠方に明石海峡大橋が見えます。)

  

春潮の香に佇むや芭蕉句碑

春潮を須磨の丘より愛でもして

須磨の浦復興なりし春の海

春潮の煌めく須磨の砂を歩す

潮風の明石海峡春の空

   

電車好きの幼孫を「潮風号」に乗せてやりたいと思っています。

  

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2021年2月22日 (月)

俳句の鑑賞:「冴返る」(コロナ禍に切望すること)

    

誰彼に安否を問ふや冴返る

          (薫風士

掲句は、新型コロナウイルス・オミクロン株の感染急拡大で外出を自粛している日々の近況や思いを詠んだ拙句です。

(以下は2021年2月に書いた記事です。薫風士のコロナ禍の思いや即興句「まんぽ俳句」は最後に掲載しています。)

   

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(写真)

「カラー図説 日本大歳時記」の「冴返る」のページの一部分です。

タップ・拡大して解説と例句をご覧下さい。

  

「歳時記」(俳誌のサロン)や「575筆まか勢」の「冴え返る」の例句は、掲句の季語(青色文字)をクリックすると、全てご覧になれます。なお、俳句の季語としては、「冴え返る」は「冴返る」と記述するのが普通です。

   

(「歳時記」の例句)  

冴返るビルに映って月二つ   

            (ゆにえす)

   

人まばら高架ホームの冴え返る 

            (山荘慶子)  

  

夕空を急ぐ鳥かげ冴返る    

           (荒嶋かがみ)

    

   

(「575筆まか勢」の例句)   

冴返る万の足痕過密都市   

            (寺井谷子

  

魚の目を箸でつつくや冴返る 

           (芥川龍之介

  

  

最後に、薫風士の「まんぽ俳句」をご笑覧下さい。

     

潜り込む床まで今朝は冴返り

  今朝の冷え込みは格別でした。

  

久方の飛行機音や冴返る

コロナ禍・緊急事態宣言下の減便で飛行機音を聞くのが稀になりました。「久方ぶり」の意味なら、「久々の飛行機音や冴え返る」とすると分かりやすいでしょう。

    

冴返る空へ一声鴉飛ぶ

俳句でよく詠まれる「烏」は「初烏」や「寒烏」です。

  

鼻すすりブログを書くや冴返る

水洟」は冬の季語です。「俳句談義(13):<「花」と「鼻」> 高浜虚子と芥川龍之介」に書いたように、虚子も龍之介も「鼻」の俳句を作っていますが、一般に、「俳句は綺麗な情景を詠むもの」と言われます。「日常をありのままに詠んで『日記俳句』を作るのも捨てがたい」と思ってブログ記事用に掲句を作りました。先日は「春めく縁側」で心地よくブログを書きましたが、今日は「寒戻りの縁側」だったので、すぐに引き上げました。

  

リフォームの街角の風冴返る

 外壁・屋根の塗装やリフォームなどで街の美観が維持されていることは嬉しいですね。

     

旧家屋除きし更地冴返る

ニュータウンもオールドタウンとなり、あちこちで住宅の建替えを見かけます。高齢化社会ですが、街が新陳代謝で元気になることはありがたいです。

     

冴返る家路急ぐやパラリ降る

買い物に出かけた妻が「霰が降り出した」とガラホで連絡して来ました。

高齢者もスマホ無しには生活できない事態になっていますから、IT関係の政治家や専門家は、20ギガをスマホの最低料金の基準にしている現体制を消費者の目線で見直し、「1ギガの適性な最低料金をいくらにすべきか?」検討して欲しいものです。

  

ニュース又変異ウイルス冴返る

コロナのニュースに一喜一憂するこの頃です。

  

下校児のイーアイオーや冴返る

   

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下校児の歌声「イーアイイーアイオー」を偶々聞いた時、「コロナは嫌よ嫌嫌よー」と唄っているのかと聞き違いしました。日頃先入観で聞き違いをすることが多くなり、気を付けないといけないなと思っています。

   

   

疲れ果て急ぐ家路や冴返る

コロナ禍の娘(医者)の苦労に思いを馳せていますが、コロナ禍、多くの人々が限界まで頑張っています。

与党の幹部政治家は、「後からは何とでもいえる」とか、「仮定の事にはお答えできません」とか、言い逃れをよく口にしますが、コロナ問題も昨年感染拡大が始まった当初に色々予想して、旅行業界や飲食業界などの仮定の問題を検討して、対策を講じて「Go To トラベル」を実施しておれば、関係業界のみならず日本全体の経済的ダメージを最小限にして、コロナの拡散防止が出来たのではないでしょうか? 

「緊急事態宣言」の実施と解除を繰り返した1年間の経験を踏まえて、有効なコロナ対策をとってほしいですね。新型コロナウイルスのワクチンの開発・接種の普及・根絶には相当の年月を要するでしょうから、今からでも遅くないでしょう。

森喜朗・元内閣総理大臣は、失言が問題になり東京五輪・パラリンピック組織委員会会長を辞任しました。後任に橋本聖子氏が選任されましたが、政治の世界も女性や若者がもっと参画して、透明化・活性化することを期待しています。

  

コロナ禍の世論調査や冴返る

安倍晋三元総理大臣がかって、「思考停止だ」と、マスコミか野党か、誰かを非難していましたが、与党幹部も同じ類ではないでしょうか? 

「コロナ対策は政争の具にせず、超党派で知恵を出し合って、国民のために促進してほしい」と、切望しています。

   

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2021年1月31日 (日)

《節分・豆撒・豆まき》(俳句の鑑賞)

     

(2024.2.3 更新)

節分や美酒を求めて蔵元へ

節分の酒の俳句を口ずさみ

恵方巻き太きは食めず八十路翁

恵方巻細き手作り地酒愛づ

手作りの味は格別恵方巻

我が夢は鬼打ち豆を食む白寿

       (薫風士)

  

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冒頭の俳句は、高浜虚子所縁の丹波市の老舗蔵元西山酒造」が開催したイベント「しぼりたて 今朝思慕里酒祭」を訪ねて詠んだ拙句です。

  

  

我が故郷「丹波市」の「たんば青春俳句祭」なども未来に引き継がれ、「丹波路の俳句回廊」が実現すれば、望外の喜びです。

ちなみに、2月11日から2月末(?)まで実施予定の「丹波東芦田セツブンソウ回廊の公開」をご覧下さい。

     

 

衰ひや歯に喰ひ当てし海苔の砂

         (芭蕉)  

「海苔(のり)」は春の季語です。

   

恵方巻太きは食めぬ入れ歯

      (薫風士)

入れ歯は木製ですが、ヨーロッパより200年早く、室町時代に既に利用されていたようです。

ここをクリック(タップ)して、「テーマパーク8020」をご覧下さい。

     

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この写真の「鬼打ち豆」は大袋の中に小袋(25個入り)が幾つか入っていました。

「傘寿」(さんじゅ)は80歳、「米寿」(べいじゅ)は88歳、「卒寿」(そつじゅ)は「90歳」、「白寿」(はくじゅ)は99歳です。

「還暦」では勿論のこと、「古希」や「喜寿」では普通でしょうが、八十路(やそじ)の節分に恙無く年齢数の豆を噛む健康長寿が実現出来れば最高でしょう

「大還暦」(だいかんれき:120歳)は想定外として、「茶寿」(ちゃじゅ:108歳)の恵方巻を愛でるのが夢ですが、医療が発達した平和なセンテニアル時代の日本では不可能ではないと思っています。

          

写真日本伝統俳句協会2月のカレンダー(一部分)

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薫風士の掲句を川柳ととるか、俳句として受け入れるか、貴方次第ですが、どちらでもない「川柳もどき」「俳句擬き」です。

現代は色んな分野で「擬き」を受け入れる寛容な社会になっているように感じます

諺もケースバイケースで真逆のこともありますから、「何事も事と次第によりけり・一律が良いとは限らない」と思います。

  

それはともかくとして、「俳句と川柳: 世界遺産へ小異捨て」をご覧頂けると幸いです。

  

節分や事の良し悪し考えて

豆撒きや売り言葉には買い言葉

豆撒きや目には目をとて和を祈る

        (薫風士

                         

(改定 2022.2.3)
0583Cimg5903_2今年は新型コロナウイルス・オミクロン株感染の急拡大により、「まん延防止等重点措置」下の節分を迎えることになりました。   

NHK NEWS WEBによると、東京都は1日の新規感染者数が2日連続2万人を超えました

  

先日姉を見舞いに行った病院の入り口のガラス戸には大きな青鬼と赤鬼の切り絵像が張ってあり、コロナ感染防止のために面会は叶いませんでした。

  

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2月3日の節分には自宅で「豆まき」をして、新型コロナウイルスの退散を願う家庭が多いでしょうが、新型コロナの感染者と同居する家族とか濃厚接触者として自宅待機になり、買い物も豆撒きも満足に出来ない方方には、お見舞い申し上げます。

NHK NEWS WEBによると、新勝寺の豆撒は規模を縮小して1分間・参加者制限で実施されたようです  

   

 

2021年の節分は、例年と異なり124年ぶりに2月2日でした。

新型コロナウイルスの全世界感染者数が1億人を超え、死者は2百万人を超え緊急事態宣言下でした。   

ウイキペディアの解説によると、豆まきの「掛け声」の習慣は地域によって様々です。成田山新勝寺真言宗総本山智積院など、節分会に「鬼は外」は言わず、「福は内」のみ唱える寺もあります

     

福は内はばかり声で鬼は外

福は内はばかりながら鬼も内

豆撒や地球が家よ鬼は外

恵方巻北北西に黙食す

コロナ禍の黙食するや恵方巻

    

掲句は薫風士(旧称「チュヌの主人」)の俳句ですが、2句目の「鬼」は「九鬼家」の慣習を意識したものであり、「新型コロナウイルス」のことではありません。

俳句鑑賞: 「風花」(コロナ禍の思い)」に掲載した俳句・記事のように、「グローバル時代」の「パンデミック・コロナ禍」なので、「家の内外」のみに拘るわけにはいきませんが、青色の文字をタップして、「鬼は内」の「謂れ」をご一読下さい。 

  

歳時記などから気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

季語(青色文字)をクリックすると、全ての俳句をご覧になれますが、「恵方巻」は季語としてまだ認知されていないので「恵方巻」を季語とした例句がありません

   

「歳時記」・節分1

節分の明けて雀の旗日かな

        (中村房枝)

  

節分会警官鬼の道あける

       (長谷川登美)

   

コンビニの節分コーナー笑顔鬼

        (岩松八重)

  

「歳時記」・節分2

節分を過ぎても今年雀見ず

        (大坪景章)

  

節分やうぶな青鬼赤くなる

        (八木健)

  

「歳時記」・豆撒

病室に豆撒きて妻帰りけり

        (石田波郷

  

豆撒の日は残業をするなと

       (稲畑廣太郎

    

節分と豆まき(575筆まか勢

二三日掃けば出てくる年の豆

        (稲畑汀子

   

節分の豆少し添へ患者食

        (石田波郷

  

節分の句(増殖する俳句歳時記

恐るべき年取豆の多きかな

       (木村たみ子)

   

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2020年2月19日 (水)

「初鏡」と「小春の鏡」(プレバト俳句の推敲)

  

新年」の俳句「初鏡・初髪」や「《たんぽぽ・蒲公英・タンポポ》俳句鑑賞などもご一読頂き、下記の記事の夏井先生の添削に対する薫風士の推敲・添削案について何らかのコメントを頂けるとありがたいです。

青色文字をタップすると例句やリンク記事をご覧になれます。

    

人気絶頂の俳句番組「プレバト」の夏井先生の添削は「上手い」と感心することが多々ありますが、「どうかな?」と思う推敲・添削も時々あります。

ここをクリック(タップ)して、「プレバト 夏井先生の添削を添削する (添削記事特集編)」をご覧下さい

   

12月5日に放映された金子恵美さんの俳句の添削で、夏井先生は「小春日や夫も鏡に試着室」「夫という鏡小春の試着室」に修正していますが、  

「鏡」には「模範」という意味もあり、作者の意図からすると、夏井先生のこの添削は「どうかな?」と疑問が湧きます。

  

むしろ、助詞の「も」を「を」に替えるか、「試着室」を「試着」に替えて、次のように修正すると作者の意図していることがすっきり表現出来るばかりでなく、小春日夫婦の円満ぶりがイメージに浮かび良いと思います。

  

小春日や夫を鏡にして試着

小春日や夫も鏡にして試着

   

前者は鏡に映して自分で判断するよりも夫の判断を大事にしているニュアンスがありますが、

後者は、鏡に映して自分で判断するばかりでなく、夫の意見も聞いている仲良し夫婦の情景が浮かびます。

  

もし、お題の「試着室」を用いなければならないのなら、

次のように修正したらどうでしょうか?

  

試着室夫を鏡にして小春

試着室夫も鏡にして小春

  

俳句は「詠み人・読み人」を映す面白い鏡だと思っていますが、

貴方なら、どう添削しますか?

  

夏井先生の揚げ足を取るつもりではなく、「俳句の裾野を広げたい」という夏井先生と同じ思いで、及ばずながらプレバト視聴者の俳句の推敲・添削の参考になれば幸いですが、俳句HAIKU の読者の作句力向上のお役に立てば望外の喜びです。

    

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(写真)

TV-4ch.プレバト画面の一部分

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2019年8月31日 (土)

俳句雑感(6)《季語と切れ字》「猛暑日」と「立秋」

    

(2023.8.13 更新)

今日(8月13日)は「迎火」です。

台風7号が発生していますが台風による災害が大きくならないことを祈るばかりです

  

猛暑日の早朝まん歩句を口に

猛暑日やLINEで交はす老の愚痴

この極暑老躯に欲しき剛健さ

   

(2019.8.31)

tenki.jpによると、7月31日に東北北部も梅雨明けとなり、日本列島は猛暑日となりました。  

梅雨明けは猛暑日なりし七月尽

    

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掲句は、強いて俳句と言うなら、話題提供の「報道俳句」です。

この俳句は「梅雨明け」「猛暑日」「七月尽」と季語が3つあり、一般的な俳句ではありません。

「猛暑日」は2007年以降に用いられるようになった言葉なので私の歳時記には有りませんが、季語として扱うべきでしょう。

  

猛暑日や熱中症孤独死

  

この俳句は世相を表す川柳にする方が相応しい内容です。

伝統俳句の「梅雨明け」の例句はここをクリックしてご覧下さい。

   

立秋や名のみの秋の猛暑かな

 

この俳句は二つ「切れ字」(詠嘆の「や」と「かな」)があり、季語も三つありますので、一般的には「ダメ俳句」として批判されるでしょう。しかし、「はや立秋になったんだ」という感慨と、「それにしても猛暑だな」という二つの感慨を共に表す俳句として是認してくれる俳句の先生が居てもよさそうですが、いないのでしょうか?  

  

今年の立秋88日ですが、天気予報によると未だ「猛暑日」や「真夏日」が続いています。

このように、実際の季節感と歳時記の季語にずれがあるのは、陰暦(旧暦)に基づいていた二十四節気が太陽暦(新暦)に当てはめられた結果ですが、地球温暖化による異常気象の影響も無視できないでしょう。

   

余談ですが、中国やインド、米国、ロシアなどの人口巨大国が率先して温暖化対策を促進しなければ、将来の地球環境はどうなっていくのか心配なことです。

世界の指導者として、米国トランプ大統領には大いに反省して頂きたいですね

トランプ大統領は「積み木崩しゲーム」の崩すことばかりやっているような気がします。 

トランプ大統領とその取り巻きは、世界の緊張が高まり、米国の軍需産業が繁栄すれば良いと、「アメリカ・ファースト」を唱道しているのでしょうか?

  

国際条約を簡単に反故にする風潮が蔓延ると、平和な世界の秩序が維持できなくなります。

次の選挙では、米国市民が世界のリーダーとして相応しい大統領を選ぶ良識を発揮してくれることを祈るばかりです。

  

トランプに振り回される世界かな

  

日本の政治家もしっかりしてほしいものですが、庶民は、憤懣やるかたなくても、川柳を口ずさみ、ぼやいているしかありません。

   

最後の写真は日本伝統俳句協会8月の俳句カレンダーの一部です。

写真をクリックして拡大し、掲載された俳句をご覧下さい。

短冊の稲畑廣太郎氏の「丸ビル」の俳句は、秋めいた景色が丸ビルの窓ガラス越しに見えたことを詠んだのでしょうが、ガラス窓に映っている初秋の情景を詠んだものかもしれません。

(「玻璃」は「ガラス」の意味です。)

  

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2019年6月15日 (土)

俳句の鑑賞《滝の音・滝音・滝》

    

Click here to see “Bashō's haiku in Japanese and English" (Translation by L. P. Lovee)

  

ほろほろと山吹ちるか瀧の音

         芭蕉)

  

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冒頭の写真はカラー図説日本大歳時記の「滝」や「山吹」のページの一部です。

画面をクリック・拡大すれば解説記事をご覧になれます。

 

  

   

  

    

     

   

   

   

掲句「ほろほろとをWEB検索すると、目についた限り全て「山吹が散る情景を詠んだ俳句」と解釈しています。

 

そうであれば、芭蕉は「ほろほろと山吹ちるや滝の音」と「や」(強調・詠嘆を表す助詞)を用いたのではないでしょうか? 

 

「山吹ちるか」と「か」(疑問を表す助詞)を用いたのは、滝音を聞いて、「山吹も滝の響きで散ることだろう」と、その轟音を詠嘆したものでしょう。

この句は、従来の俳諧が「滝・清流に山吹」など、絵画や和歌の題材として「視覚」で捉えていたものを「音・聴覚に焦点を当て、「不易流行」を具現する新しい感覚の俳句にしたものでしょう。

  

歳時記(俳誌のサロン)から「滝音」を詠んだ俳句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。詳細は青色文字の季語をクリックしてご覧下さい。

      

滝1

水楢の林の深し滝の音 

          (三澤福泉)

  

滝2

滝音の正面にゐてしづかなり 

         (藤井みち子)

  

滝3

白糸の世にも閑けき滝の音 

         (渡邊誓不)

  

滝4

滝の音轟き闘志甦る 

         (泰江安仁)

  

滝5

華厳の滝音に聞きしが霧隠れ 

         (奥村鷹尾)

  

滝6

滝となる前のしづけさ藤映す 

         (鷲谷七菜子)

   

滝7

滝茶屋に滝の谺を聞きゐたり 

         (大久保久枝)

  

滝8

滝までは行けず水音に耳澄ます

          (鈴木圭子

  

滝9

瀧宿の瀧の聞こえてくる電話

          (八田木枯)

   

10

庭下駄のまま滝音にいざなはれ 

          (齋藤朋子

   

11

東山音羽の滝の静寂かな 

         (三枝邦光

   

12

詩仙堂の庭の静寂や滝の音 

         (中川すみ子

   

13

落人の拓きし道や滝の音 

         (岩田洋子

  

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2019年3月31日 (日)

早春・春浅し(有馬富士)

    

早春の頂き目指し有馬富士

春浅き走り根の径幼子と

吾を阻む「わんぱく砦」春浅し

          (薫風士

掲句の「径」は「みち」と読み、「吾」は「あ」と読んで下さい。

  

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掲句は、有馬富士公園を吟行し、有馬富士の山頂を目指しましたが、幼子同伴なので、山頂まであと百メートルの「わんぱく砦」(岩場の写真参照)で登頂を断念して下山したことを俳句にしたものです。

「吾を阻む」は「あをはばむ」と「5-7-5」のリズムに読んで下さい    

         

  

歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに「早春」・「春浅し」の俳句を抜粋・掲載させて頂きます。

   

   

早春1

早春の庭より声の二三人  

        (稲畑汀子

  

早春2

早春の湖に近江の逆さ冨士 

        (吉江潤二)

  

早春3

早春や波静かなる由比ヶ浜 

        (中村則夫)

 

早春4

早春の旅は呉線光る海    

        (石田玲子)

 

早春5

安曇野に聞く早春の水の音 

        (安部和子)

    

  

春浅し1

浅春の雨に色濃き煉瓦道  

        (木下節子)

 

春浅し2

つぐみ来て地鳴きひとこゑ春浅し 

        (井上あい)

  

春浅し3

客を待つ回転木馬春浅し  

         (中島隆)

  

春浅し4

春浅き水を渉るや鷺一つ  

      (河東碧梧桐

 

春浅し5

浅春や五分足らずの渡し舟 

     (村田くにいち)

  

春浅し6

寒暖の差のはげしさや春浅し 

      (原田たづゑ) 

  

   

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2019年3月19日 (火)

俳句を楽しもう!《春の雪・春雪》

   

P.S. 2022.3.12

ウクライナ紛争について、「已むに已まれぬ思い」を俳句に詠み、記事を書きました。

  

青色文字をクリック(タップ)して、血に染むなドニエプルてふ春の川」や春一番この発言はおぞましき」をご覧下さい。

     

雪山を飛翔滑降四勇姿

ノルディック複合団体銅メダル獲得渡部善斗永井秀昭渡部暁斗山本涼太)を称えた拙句です。

     

雪遊び技を極めて金メダル

   

上記の俳句は、平野歩夢の快挙(「北京2022」スノーボード金メダル)を称えて、20171月に書いた記事に追加しました。

ここをクリック(タップ)して、NHKyoutube平野歩夢 金メダルを決めた決勝3回目」をご覧下さい

   

(2017年1月の記事)

  

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俳句は好き好きです  

  

  

プレバトではありませんが、「凡人」と言われても、「才能無し」と言われても、ともかく5-7-5のリズムを口遊み、句作を楽しむことが俳句の上達に良いと思います。

  

下記の拙句は「季語重なりである」と批判する方も多いでしょうが、俳句の伝統的な原則的ルールや文法は尊重しながら、「珍しく感じた自然現象をありのままに表現することが先決である」と思って句作を楽しんでいます。   

   

    

春雷に目覚めし朝庭に雪

  

春雪に蘇りしか花八つ手

  

春雪に実生(みしょう)椿色著し

   

小さき梅咲きしを包む春の雪

            

  

歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。青色文字の季語をクリックして例句の詳細をご覧下さい。 

    

春の雪1

境内に芭蕉の句碑や春の雪 

        (科野美鈴) 

 

春の雪2

醤油の香りの蔵に春の雪 

         (田村すゝむ)

  

春の雪3

大川をくだる舟影春の雪 

         (水田清子)

 

春の雪4

赤き実に鳥の来てゐる春の雪 

         (廣畑忠明)

 

春の雪5

しばらくは楽しく見をり春の雪 

        (大野ツネ子)

 

春の雪6

春の雪何か明るき心地なる 

        (後藤とみ子)

  

春の雪7

戦災のこと別れのこと春の雪 

          (井上信子)

 

春の雪8

追ひ打ちのごと被災地の春の雪 

        (小野口正江)

 

春の雪9

辞世の句を創りては消す春の雪 

        (田村すゝむ)

 

春の雪10

病む夫の髭剃る窓や春の雪 

         (斉藤マキ子)

  

  

春雪1 

合格の胴上げ春雪舞へる中 

         (田村愛子)

  

被災地に春雪無情降りつもる 

        (清水侑久子)

 

春雪2

春雪のきらめき合格通知くる 

        (田中佐知子)

  

春雪の消えて淋しき庭もどる 

         (森田明成)

   

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2018年11月16日 (金)

俳句の鑑賞 :「初時雨」「片時雨」「古都時雨」

    

Click here to see "Bashō's haiku in Japanese and English by L. P. Lovee".

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(冬の俳句特集)不意打ちのオミクロン株冬の雷 をご一読下さい。  

   

歳時記俳誌のサロン「初時雨」の俳句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

   

    

初時雨1

 

初時雨仮住ひまだ解けぬまゝ 

           (松本松魚)

 

南座四条大橋初しぐれ  

           (坂本俊子)

    

初時雨2

  

・さいはては雪と聞く夜の初時雨 

           (長谷川春)

  

初しぐれ赤い首輪の迷ひ犬 

          (藤井智恵子)

  

初時雨3

 

・初しぐれ煮込みうどんの昼餉とす 

          (大野ツネ子)

 

病院に着きて安堵の初時雨 

           (平島利男

   

初時雨4

  

・病癒えし夫に寄り添ひ初時雨 

           (堀田清江)

  

・句碑訪ひて巡る余呉湖や初しぐれ 

           (大橋淳一)

  

初時雨5

 

・入館の列のしんがり初しぐれ 

           (門伝史会)

  

・モネの池通りすぎたる初しぐれ 

           (中谷富子)

   

  

歳時記の「時雨」から「片時雨」の句を抜粋させて頂きます。

 

時雨1

参拝は急ぎなされと片時雨 

           (佐藤康子

     

時雨2

水面から雨の降り出す片時雨 

           (丸山敏幸

    

時雨3

旅果に逢ふ嵯峨野路の片時雨 

          (佐藤よしい

 

時雨4

軒を借る西行堂の片時雨 

          (堀田恵美子

 

時雨5

天平の鴟尾をけぶらせ片時雨 

          (荻原八重子 

(注)「時雨5」(2015年5月30日 作成)の掲句にある「鴎尾」は「鴟尾」の文字化けと解釈して訂正・引用しています。

      

最後に拙句を掲載させて頂きます。 

・幼いふ京都らしいと古都時雨 

・目覚めれば音のかそけき初時雨 

有馬路やフロントガラス片時雨 

        薫風士

  

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2018年11月11日 (日)

俳句の鑑賞《冬に入る・立冬・冬立つ》

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(P.S. 2021.11.18)

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(写真はタップ・拡大してご覧下さい。

  

暖冬の天気予報に違わず、立冬(11月7日)の翌日は夏日のような陽気で久しぶりのゴルフを満喫しました

      

前座として拙句を掲載しますが、ここをタップすれば「(冬の俳句特集)不意打ちのオミクロン株冬の雷」をご覧になれます

   

  

冬に入るエイジシューター友にして

 

冬立つもゴルフに興ず晴れ男

  

冬紅葉狙ひ快音ティーショット

 

立冬のゴルフの一日満喫す

       

  

(2018.11.11)

    

歳時記(俳誌のサロン)の俳句を気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。

 

(詳細は青色文字の季語をクリックしてご覧下さい。)

 

  

冬に入る1

  

庭を掃く乾きし音や冬に入る 

       (黒川悦子)

 

味噌汁の湯気に朝の日冬に入る 

        (木下節子)

  

 

冬に入る

 

心臓の断面撮られ冬に入る 

        (高田令子)

 

エンゲージリング嵌められ冬に入る 

       (鈴木えり子)

  

冬に入る

 

スカーフの数また増えて冬に入る 

       (嶋田摩耶子)

 

八ヶ岳の大いなる影冬に入る 

        (密門令子)

 

冬に入る4

  

冬に入るいつもの場所に血圧計 

       (鈴木多枝子)

 

血圧の一喜一憂冬に入る 

       (岡本直子)

 

冬に入る

  

冬に入る今宵の夫は道後の湯 

       (増田一代)

 

夫の愚痴聞くも看取りや冬に入る 

       (田村加代)

  

   

立冬

 

立冬のことに草木のかがやける 

        (沢木欣一

 

立冬といふも実感なき陽気 

        (稲畑汀子

 

立冬の風と覚ゆる峠かな 

         (泉和美)

 

  

冬立つ

 

あらたのし冬立つ窓の釜の音 

          (鬼貫)

 

冬立つや富士くつきりと高架駅 

        (塩千恵子

   

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