・青柳の泥にしだるる潮干かな
(aoyagino doronishidaruru shiohikana)
(A)
the green willow trees
are dripping into the mud
now the tide is out
(B)
the ebb tide_
green branches of the willow
drooping to the mud
(C)
the green willow branches
drooping to the mud_
the ebb tide
(A)はホワイト氏訳ですが、5-7-5音節に拘り、原句の句意が正確に翻訳されていません。(B)と(C)は L.P. Loveeの素直な英訳ですが、「潮干」と「青柳」のどちらを先に芭蕉が認識したかの違いを語順で表しています。音節は3-6-5と6-5-3ですが、いずれも(A)よりも俳句らしい簡潔なリズムになっていると思います。
なお、今後は「575 The haiku of Basho」掲載のホワイト氏の翻訳を「575訳」と略称します。