季語「風光る」について、合本現代俳句歳時記(角川春樹編)は次のとおり解説しています。
「春光を吹き渡る風が光るように感じられるさま。やわらかな風が木の枝をゆらし、光が揺れ、まるで風と光とが同時にいのちを宿したごとく動く感覚を捉えて成した、みごとな季語というべきである。」
シャープ電子辞書の広辞苑には次のとおり解説されています。
「春になってだんだん日光が強くなると、吹く風が何となく鋭く光るように感ぜられる。春風との同趣同工を避くべきである。」
ご覧の写真は先日チュヌの主人が神戸メリケンパークで写したものです。
復興のメリケンパーク風光る (薫風士)
風薫る開港記念音楽祭 (薫風士)
5月21日(日)には神戸開港150年音楽祭がメリケンパークで開催される予定です。
「BE KOBE」というロゴに興味が湧きインターネットで「神戸公式観光サイト」を見ると、次の記事がありました。
神戸市は、市民の皆さんが神戸に愛着を抱くことや、神戸市民であることを誇りに思う「シビックプライド」の醸成を目指しています。
「BE KOBE」は阪神・淡路大震災から20年を機に生まれたロゴマークです。
「BE KOBE」を直訳すると、「神戸であれ」という意味になりますが、皆さんの心の中にある「神戸への想い」を「BE KOBE」に重ねて自由に解釈して頂くことで、神戸市民であることを誇りに思う気持ちの合言葉として定着させていきたいと考えています。
(青色の文字をクリックすると関連の解説記事や歳時記の俳句がご覧になれます。)
阪神・淡路大震災から22年過ぎ神戸は復興しました。
東日本大震災や熊本地震の被災の方々はまだ復興中でご苦労されています。チュヌの主人は心ばかりの「貧者の一燈」を捧げ速やかな復興を祈っています。
インターネット歳時記の「風光る」から神戸や海などを詠んだ俳句を目につくままに下記に抜粋します。
風光る海の匂ひの観覧車 (松木知子)
風光る神戸元町パン工房 (池上幸子)
沖の帆はひかりとなれり風光る (杉田さだ子)
瀬戸内は海の十字路風光る (刈米育子)
風光る八重の汐路を船速く (高谷栄一)
風光るコバルト色の潮の帯 (山本浪子)
海へ向くベンチに二人風光る (黒滝志麻子)
ちなみに、ここをクリックして「防災の日」の俳句鑑賞 <「震災・地震・津波」>をご覧下さい。
ここをクリックすると、グーグルで検索したメリケンパークの無数の写真がご覧になれます。
「退職教授の見果てぬ夢」というサイトに「神戸メリケンパーク」という興味深い解説と写真集があります。(ここをクリックしてご覧下さい。)