いつの世も祈りは切や百日紅
(中村汀女)
冒頭の写真は、薫風士の故郷の菩提寺(白毫寺)の本堂前の苑の一部分です。
丹波の白毫寺は九尺藤の藤棚で観光スポットになっています。
今朝の「まん歩」から共感する俳句を歳時記(俳誌のサロン)から気の向くままに抜粋・掲載させて頂きます。
(詳細は青色文字の季語をクリックしてご覧下さい。)
人住むか住まぬか咲くは百日紅
(小黒カツ)
一つ家に表札二つ百日紅
(高橋瑛子)
(この俳句は自分の家のことか、他人の家のことか、不明瞭です。)
お隣の百日紅の咲くわが家
(稲畑汀子)
(この俳句の「百日紅」は「さるすべり」と読むと「字足らず」になります。「ひゃくじつこう」と、「5・7・5」のリズムにして読みます。)
百日紅もう父母をらぬ家となり
(北崎展江)
古びたる団地にぎはし百日紅
(西本花音)
表札に子の姓並ぶ百日紅
(田原陽子)
(この俳句は子供と同居したことを詠んだものでしょうか? 語順を変えて「表札に並ぶ子の姓百日紅」とすると、たまたま見かけた家の表札を詠んだことになるでしょう。語順によって句意やニュアンスが変わります。「俳句雑感(3)俳句のリズムを考える」参照。)
(薫風士の「まんぽ俳句」と写真を掲載します。)
百日紅コロナにめげず句に遊び
をちこちの街角さゆる百日紅
コロナ禍や漫歩に愛づる百日紅
コロナ禍や白く逞し百日紅
大房の重きに垂るる百日紅
仰ぎ見る百日紅に朝の月
清貧の自粛の日々や百日紅
ニュータウン旧りし石垣百日紅
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