気象庁によると関東地方はまだ梅雨明けしないが、7月18日に九州から東海地方が一斉に梅雨明けし、NHK-NEWS-WEBによると7月22日に北陸地方も梅雨明けした。
インターネット歳時記を見ると、季語が「梅雨」の俳句は3000句ほどあり、「走り梅雨」は300句余り、「梅雨に入る・梅雨入」は400句余り、「梅雨明」は約400句、「梅雨晴間」は500句余りある。
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学成らずもんじゃ焼いてる梅雨の路地
(小沢信男)
走り梅雨ホテルの朝餉玉子焼
(馬渕結子)
「・・・もしかすると、句の玉子焼は目玉焼なのかもしれないと思った。だとすれば、気休めにはそのほうがより効果的なような気がする。「目玉焼きは太陽である」というタイトルのエッセイが、草森紳一にあったのを思い出した。」
これは掲句「走り梅雨」に対する清水哲男氏の句評の末尾(抜粋)である。
この俳句を作者が詠んだ背景は分からないが、「梅雨模様の天気に、ホテルの朝食も相変わらず平凡な卵焼きで冴えない。」という気持ちを詠んだのかも知れない。
さいたま市大宮区の三橋公民館が発行する公民館だよりの関係者が「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」という俳句の掲載を拒否した問題について「俳句の片言性と二面性」(俳句談義14)で触れた。
問題の掲句は、平和憲法を維持したいという思いで梅雨空にも拘わらずデモをしている人々を見た作者が感動して作ったとのことだが、この句は「梅雨はうっとうしいが、デモも気に入らない」と不愉快な思いを詠んだ俳句であると解釈出来ないこともない。その場合、伝統俳句の作者なら切字「や」を使って、「梅雨空や『九条守れ』の女性デモ」と詠むのだろうか?
日本の伝統的な侘び・寂の文化を好む俳人は俳句に政治や時事問題を持ち込むことを良しとしない。しかし、子供や孫のことを思うと、俳句の世界だけに浸る隠遁余生に甘んずる気にならない。
芭蕉の言葉に「不易流行」があり、高浜虚子の言葉に「古壷新酒」がある。
駄句・月並みと言われても、現代の世相・政治問題・国際問題も取り上げて、伝統俳句を尊重しつつ自分なりの俳句を作り続けたいと思っている。
梅雨空や明日は豪雨か真夏日か
梅雨晴間ミサイル落ちし日本海
梅雨暑しテロ騒動の次々と
与党・政府は外国の「ポチ」となることなく平和外交を促進し、平和憲法を堅持して国民を守る努力をしてほしい。それにしても、中国や北朝鮮、ISなどの指導者には、平和を願う日本が軍事力増強に走らざるを得なくなるような挑発的行為を直ちに止めてほしいものである。
11月の米国大統領選挙は民主党ヒラリー・クリントンと共和党ドナルド・トランプの対決になる。もしも後者が勝利すると戦後70年間の日本国民の努力が吹き飛んでしまうことになるかも知れない。米国市民が良識を発揮することを祈るばかりである。
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