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「団塊世代の我楽多(がらくた)帳」(https:skawa68.com)というブログの
2019/5/29付けで「高浜虚子の昼の星」の記事投稿
しています。つたない記事ですが、もし、ご参考にしていただければ幸いです。

虚子は、「虚子一人銀河と共に西へ行く」という句を作っている。
この俳句は「人の死は通常一人一人に生ずる現象である」ことを踏まえて
大宇宙の視点で自分の死を「虚子一人」と表現したものだろう。

「爛欄と」の俳句においては、太陽は銀河系の恒星の一つであるから、
虚子は「太陽」とか「日」とか、俳句における通常の表現をせず、
「昼の星」と表現して「太陽」と「菌」を対比して詠むことによって
絶え間なき大宇宙の自然の営みを俳句にしたものである、
と解釈するのが妥当だろう。

このブログを書いた後で稲畑汀子さんの「虚子の百句」を読んでわかったが、長野の俳人の一人が「井戸を覗いたら昼の星が水に映っているのが見え、菌が井戸の石の間に生えているのが見えた」と句会で話題にしたようである。虚子はそのことを聞いて「爛々と昼の星見え菌生え」と俳句を作ったようである。
俳句談義(7)参照。