« 虚子記念文学館と谷崎潤一郎記念館 | メイン | 俳句《寒露》 »

2024年10月 7日 (月)

秋の吟行《無鄰菴・英語俳画教室》

  

20241006_10501720241006_11210820241006_112133_220241006_11211820241007_101236

2023年9月30日に京都市左京区の南禅寺界隈を吟行した記事「秋の蹴上・無鄰菴吟行(俳句と写真)」を多くの方ご覧頂いたと思いますが、今年(2024年)も句友に誘われて10月6日に無鄰菴を訪ねたところ、一茶の俳句の英訳を使用した俳画教室が開催されていました。

  

詳細は、ここをクリック(タップ)して、「日本の風」の「お知らせ」をご覧下さい。

  

俳画教室の主催者は芸大出身の方なので一茶の俳句の英訳の適正さの是非は不問にされているようでしたが、英語俳句の翻訳の専門的立場から気になる英訳について即興的に下記のようにコメントしたところ、富山土産などのお茶のおもてなしをして頂き恐縮しました(写真参照)

  

かたつむりそろそろ登れ富士の山

   

俳句の解釈や英訳は色々出来ますが、この俳句は次のように英訳する方が適切だと思います。

 

Climb Mt.Fuji,

slowly, slowly_

snail !

  

または、次のように英訳すると、更に原句の面白さ(かろみ)が感じられて良いと思います。

   

Snail !

Climb slowly and slowly_

Mt. Fuji

  

色紙の英訳は次のとおり、不定冠詞があるため、明瞭な命令形になっていないので不適切だと思います。

  

A snail_

climb Mt.Fuji

but slowly, slowly

  

俳句では助詞や切れ字、語順などが大切ですが、英語の俳句や英訳においても冠詞や前置詞、語順などが大切です。

  

「英語の俳句は単語を並べて置けば良い」という人がいますが、このセリフは、奥の深い俳句への入門の敷居を低くするための初心に対する言葉ですから、誤解しないで下さいね

 

20241006_10323320241006_14281620241006_103300

この写真は、蹴上の観光スポットである「ねじりまんぽ」です。

 

  

   

ここをクリック(タップ)して、「折々の《まんぽ俳句》(No.6)虚子の「去年今年」(夏井先生vs薫風士)」をご覧下さい。

  

国際俳句協会への薫風士の投稿「英語でわかる芭蕉の俳句」や俳句HAIKUの「文芸翻訳」の記事をフォローして頂けると幸いですが、英語俳句誤訳集《言葉の壁》」や「まんぽ俳句を楽しもう!」をご一読下さい。

(青色文字をタップすると、リンク記事が表示されます。)

  

この青色文字(「俳句」や「HAIKU」)をタップすると、「俳句HAIKU」の最新の俳句や英語俳句の記事をご覧になれます。

  

20241006_11195720241006_11203220241006_11195220241006_11313620241007_105107

コメント

2024.10.18 更新

コメントを投稿