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2019年6月21日 (金)

芭蕉300句の英訳チャレンジ:「五月雨」(17/300)

  

Img_3634

(写真)

姫路城の傍にある動物園の鶴。

  

   

          

五月雨に鶴の足みじかくなれり

(samidare-ni tsuruno-ashi mijikaku-nareri)

  

           

(A)

heavy summer rain

has caused the cranes’ legs

to be very much shorter

  

(B)

the rain of rainy season

has made the cranes’ legs

look shortened

  

(C)

the legs of cranes

look shortened_

the seasonal rain

   

A)は「575訳」で散文的英訳になっていますが、芭蕉の原句が散文的表現なので是認すべきかもしれません。

B)と(C)は「Lovee訳」ですが、(C)の方が簡潔で俳句らしい翻訳です。

なお、「五月雨」は陰暦5月の長雨(「梅雨の雨」)のことですが、は「冬」の季語です。

   

Img_3628

現在では鶴は北海道や動物園でしか見ることが出来ませんが、芭蕉がこの俳句を詠んだ頃には沼地などで梅雨時にも野生の鶴を見ることが出来たのでしょうか? それとも、この俳句は俳諧味を出すための全くの創作でしょうか?

     

 

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コメント

俳句の比喩と掛詞《白鳥》
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/haiku/

をご覧下さい。 (薫風士)

伊賀市の芭蕉翁記念館に
「BASHO: The Complete Haiku」(Jane Reichhold著)からの抜粋8句が掲示されていましたが、
「五月雨を集めて早し最上川」の翻訳は誤訳です。
正しい試訳は、
「俳聖の偉蹟を尋ね秋の伊賀(俳句と写真)」
http://knt73.blog.enjoy.jp/blog/2020/10/post-2821.html
をご覧下さい。

(薫風士)

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