俳句をユネスコ世界無形文化遺産へ(草の根運動)
「HAIKU」という言葉は国際的に認知されていますから、俳句界(結社)と川柳界(結社)が共に協力して、俳句を本来の俳諧の精神に則って世界に共有される「HAIKU」としてユネスコ無形文化遺産に登録すべく運動を推進すると、「HAIKU」の世界遺産登録への道が開かれるのではないでしょうか?
そして、恒久的世界平和実現への道が開かれるのではないでしょうか?
そういう思いで、チュヌの主人・薫風士はブログに俳句の翻訳や「俳句・HAIKU by L. P. Lovee」などを書いています。
2017年1月16日に「日EU俳句交流大使」ファンロンパイ前EU大統領を囲む夕食会に参加しました。
この夕食会はファンロンパイ氏のアジアコスモポリタン賞受賞の祝賀と俳句愛好家の交流のために開催されたものですが、俳句愛好家の集まりなので正岡子規の号「獺祭書屋」に因んで乾杯の酒に「獺祭の発泡にごり酒スパークリング」があり、ファンロンパイ氏が挨拶で俳句の世界遺産登録への運動に協力すると賛意を表明され、大いに盛り上がりました。
(写真はファンロンパイ氏とチュヌの主人のツーショットです。)
ここをクリック(タップ)して、ロンパイ氏の文化賞受賞記念講演「今日のグローバル化し緊迫した世界情勢下での俳句の役割」をご一読下さい。
2017年4月に俳句の登録を目指す推進協議会が発足し、「俳句のユネスコ登録をめざす」活動が推進されています。
その草の根運動の一助にでもなればとの思いから、「高浜虚子の100句を読む」(坊城俊樹著)の掲句を第1回から最終回まで随時HAIKU(英語俳句)に翻訳してブログ「チュヌの便り」に掲載していましたが、それに虚子の辞世句の新解釈などを補足・編集して「高浜虚子の俳句をバイリンガルで楽しもう!」というタイトルで国際俳句交流協会(HIA) のホームページに掲載して頂きました。
俳句は音楽やスポーツなどと異なり、その国の文化や言葉を理解している人々でないかぎり外国人にはよく理解出来ないでしょう。
俳句の面白さを理解し、俳句に興味を持つ人々が少しでも増えることを願いつつ、俳句の英訳や英語俳句の和訳にチャレンジして、及ばずながら俳句の国際交流に努めたいと思っています。
ファン・ロンパイ氏のスピーチの記事がHIAのホームページにあり、同氏の即興句の翻訳: 「雪の奈良 美は良し悪しを 隠しけり」 が掲載されていました。
「隠しけり」 という表現は、政治・官僚組織や企業の隠蔽(いんぺい)体質が問題になっていることでもあり、腑に落ちなかったので英語の原句を見ると、下記の通りです。
Nara in the snow
Beauty is falling down
It covers right and wrong
そこで、次の通り和訳してみました。
「降り来る美 正誤を包む 雪の奈良」
ファン・ロンパイさんは、「私たちは世界の調和を夢見ています。自然の美しさや自分を取り巻く様々なものが、シンフォニーを奏でるように美しく調和することを夢見ています。そして、調和を夢見ることは、差別や偏見などのマイナスな感情の解毒剤になるのです。」 と述べています。
ファン・ロンパイさんは、立場の違いなどによって正誤の価値観が異なるということを認識して、この俳句を詠まれたのだろうと拝察しています。
青色文字の「俳句」や「HAIKU」をタップすると、それぞれ最新の「俳句(和文)」や「英語俳句」の記事をご覧頂けます。